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2022年4月にスタートした「Lucia Travel(ルチアトラベル)」が、ついに連載100回を迎えました。Amina Flyersを代表する人気シリーズとして、世界を旅する女性バックパッカーのリアルな体験談をお届けしてきた本連載。
胸が高鳴る出会いも、思わず息をのむ絶景も——。世界48ヵ国を巡る中で刻まれた数々の記憶の中から、さまざまな“一番”を選んでいただきました。今回は連載100回を記念し、筆者・R.香月さんへの気になる質問をQ&A形式でお届けします!
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A. 難しい質問ですが、あえて挙げるならウズベキスタンでしょうか。
中央アジアに位置する「スタン」を冠する国の一つで、街中にはスフィンクス級の巨大な遺跡が、あちこちに「ドン!ドン!」と鎮座しています。
良い意味で観光地化されておらず、人々の営みや社会のシステムが素朴なのも、この国の大きな魅力でした。
例えば、グアムやサイパンのようなリゾート地では、観光客向けのエリアと地元の人々の生活圏がくっきりと分かれていて、交わることがほとんどありません。「日本人ばかりで、現地の人はどこにいるの?」という感覚を抱いたことはありませんか?ウズベキスタンには、そんな境界線がありません。
観光地を巡っているというより、人々の日常のなかに溶け込んでいくような不思議で温かな感覚がありました。
ウズベキスタンのサマルカンドブルーに魅せられた女一人旅
ウズベキスタン・ブハラで出会った少女の家で洋服を交換した話
ウズベキスタンで一番レートの良い両替方法は市場での〇〇
ウズベキスタンの美しき地下鉄と親切な個人タクシー
A. 世界で最も暑い国の一つとして知られる、ジブチ共和国のアッサル湖。
海抜マイナス155mに位置するこの湖からは、まるで訪れる者を拒むかのように、熱風が吹き荒れています。生き物の存在を拒絶する「死の湖」。それなのに、ここは息を吞むほどの絶景でした。
塩分濃度はあの死海をも上回っており、灼熱の太陽の下で塩が自然と干上がります。干上がった塩は風に吹かれてコロコロと転がり、やがて直径5センチほどの丸い球体へと姿を変えます。湖の周辺を埋め尽くすのは、一面に広がる白い塩の球体。砂浜の砂がすべて真ん丸な塩の玉になった光景を想像してみてください。
雪よりも白い塩と、空よりも深い青を湛えた湖。そのコントラストは、眩しいほどに美しく焼き付いています。人の想像を超えた域の美しさ。あの圧倒的な情景と、肌を焼く熱風の記憶は一生忘れることができません。
最高気温は70度超!世界一暑い国「ジブチ」のビックリ体験談
ジブチ最強の観光地!絶景アッサル湖
女性の写真は撮ったらダメ?ジブチの不思議な体験記
マラリアに感染?! アフリカで蚊に襲われた夜
A. スペインです。スペインの生ハムは、頬っぺたが落ちるほど美味しかった記憶があります。
タパスやバル巡りにスポットが当たりがちですが、私の一押しは朝のサンドイッチ。
現地の多くのカフェでは、朝食メニューとして生ハムサンドとコーヒーのセットを提供しています。生ハムとオリーブオイルを挟んだだけの驚くほどシンプルなサンドイッチなのですが、その味わいはまさに感動ものでした。
どのお店に入っても外れがなく、私が通っていた当時はわずか3ユーロ。安くて、美味しい。私にとってスペインは、100点満点の美食の国です。
A. ポーランドです。ポーランドは先進国が持つ物質的な豊かさと、後進国が持つような人の温かさと優しさ、その両者を抱える稀有な国です。
街並みはどこを切り取っても絵画のように美しく、息を吞むほど。一方で、街全体がバリアフリーとは言い難く、階段の前で大きなスーツケースを抱えて立ち尽くしてしまうことが何度もありました。
しかし、そんな時は必ず誰かがスッと手を差し伸べてくれます。男性も女性もスーツ姿の人も。みんな必ず当たり前のように手伝ってくれました。
ポーランドの人は優しい、でも馴れ馴れしいわけではありません。常に心に余裕があって、困っている人がいれば外国人であっても手を貸す。そんな静かな優しさ・スマートさが、とても快適でした。
A. これは即答で、イスラエルです。
イスラエルでは理不尽な思いをたくさんしました。まず、道を歩いていたら子どもに石を投げつけられて気を失いました。昼間の明るい時間、人通りの多い道で、です。白昼堂々ビックリするくらい酷い痴漢に遭遇したこともあります。
「自分たちとは違う人種の人間には何をしてもいい」そんな考え方に触れた私に湧き上がったのは、恐怖とは別の、もっと深い「嫌悪」に近い感情でした。もちろんイスラエルにも素敵な方々はいました。けれど、それ以上にパレスチナの地で肌に触れた理不尽さや閉塞感が大きく残っています。
それにガザの現在の状況…。ガザの人々の苦悩から目を背けてはいけないという思いで今もニュースは追いかけていますが、イスラエルは二度と行きたくない、けれど一生心から消えない国です。
それともう一カ国、チェコ。カレル橋などの景色は美しく、憧れの国でしたが、不思議なほど私には合いませんでした。
イスラエル女子旅で巻き起こった災難
イスラエル神父と過ごした3日間
A. エジプトです。旅の間に身ぐるみはがされました。
ギザのピラミッド、スフィンクス、王家の谷、アブシンベル大神殿と主要な観光地をグルッと周遊したのですが、旅の間に身ぐるみはがされました。「エジプトは酷いよ」とは聞いていたのですが、想像以上にメチャクチャで最後は笑ってしまうほどでした。
ピラミッドの内部をナイフで削って、ひとかけら1ドルで販売したり、一本100円の品を1万円で売りつけてきたり、ぼったくるお金を回収するために走行中の車に飛び込んできたり…。ルールやモラルというより、もっと根本的な何かが欠けていました。
私はバックパッカーなのでお金をあまり使わない旅をします。でも、逆上されたら命が危ないから(ある程度は)お金を払おうと、自分の行動を変える程度に身の危険を感じました。実際「エジプト人に逆らったバックパッカーが、砂漠に置き去りにされた」という笑えない話も聞きました。身の危険というより命の危険を感じる国です。
A. フィリピンとエクアドルです。これは2つの国で見た母子が深くかかわっています。
フィリピンでは、下半身裸の男児を連れた母親に服をあげました。母子は貧しくてパンツさえ履いていないのに幸せそうだったんです。子は親を思い親は子を思い、心からお互いを思い合っているのが分かりました。
エクアドルでは売春婦の母親と男児が、私の隣に泊まっていました。どちらも自分の中の価値観がガラガラ崩れていく出会いでした。
でも…一番価値観が揺さぶられたのは、アヤワスカ体験ですね。
【R20】アヤワスカ体験記〜女性が挑むシャーマンの儀式
A. トルクメニスタンとインド、そしてカザフスタンです。
トルクメニスタンは地獄の門が消えないうちに絶対に行っておきたいですし、インドはもう20年くらい片思いしています。残念ながら、まだ呼んでもらえません。
さらに最近は、そこにカザフスタンが加わりました。私はツール・ド・フランスという自転車レースが大好きで毎年視聴しているのですが、一昨年カヴェンディッシュという選手が歴史的な勝利を手にしたんです。彼が所属していた最後のチームが「アスタナ・カザフスタン」。それでカザフスタンに興味を持ちました。
中央アジアは少し貧しかったりノスタルジックなイメージがありますよね。でも、カザフスタンはとても豊かな国。写真だけ見るとドバイと見間違えるほどです。
イメージを打ち壊すギャップがとても魅力的で、次の旅ではまた「スタン」の地に行きたいなと思っています。
「スタン」のつく国々 | 中央アジアのリアルな序列と知られざる格差
香月さんにインタビュー!▼
モロッコ人男性との結婚のあれこれ▼
大学卒業後、ライター&編集者として出版社や新聞社に勤務。マイナーな国をメインに、世界中を旅する。旅先で出会ったイスラム教徒と国際結婚。出産&離婚&再婚を経て現在は2児の母。公式HP:Lucia Travel
2022年4月にスタートした「Lucia Travel(ルチアトラベル)」が、ついに連載100回を迎えました。
Amina Flyersを代表する人気シリーズとして、世界を旅する女性バックパッカーのリアルな体験談をお届けしてきた本連載。
胸が高鳴る出会いも、思わず息をのむ絶景も——。世界48ヵ国を巡る中で刻まれた数々の記憶の中から、さまざまな“一番”を選んでいただきました。
今回は連載100回を記念し、筆者・R.香月さんへの気になる質問をQ&A形式でお届けします!
Lucia Travel連載一覧はこちら
目次
Q1. 今までで一番良かった国は?
A. 難しい質問ですが、あえて挙げるならウズベキスタンでしょうか。
中央アジアに位置する「スタン」を冠する国の一つで、街中にはスフィンクス級の巨大な遺跡が、あちこちに「ドン!ドン!」と鎮座しています。
良い意味で観光地化されておらず、人々の営みや社会のシステムが素朴なのも、この国の大きな魅力でした。
例えば、グアムやサイパンのようなリゾート地では、観光客向けのエリアと地元の人々の生活圏がくっきりと分かれていて、交わることがほとんどありません。
「日本人ばかりで、現地の人はどこにいるの?」という感覚を抱いたことはありませんか?ウズベキスタンには、そんな境界線がありません。
観光地を巡っているというより、人々の日常のなかに溶け込んでいくような不思議で温かな感覚がありました。
ウズベキスタンのサマルカンドブルーに魅せられた女一人旅
ウズベキスタン・ブハラで出会った少女の家で洋服を交換した話
ウズベキスタンで一番レートの良い両替方法は市場での〇〇
ウズベキスタンの美しき地下鉄と親切な個人タクシー
Q2. 一番美しかった景色は?
A. 世界で最も暑い国の一つとして知られる、ジブチ共和国のアッサル湖。
海抜マイナス155mに位置するこの湖からは、まるで訪れる者を拒むかのように、熱風が吹き荒れています。生き物の存在を拒絶する「死の湖」。
それなのに、ここは息を吞むほどの絶景でした。
塩分濃度はあの死海をも上回っており、灼熱の太陽の下で塩が自然と干上がります。
干上がった塩は風に吹かれてコロコロと転がり、やがて直径5センチほどの丸い球体へと姿を変えます。
湖の周辺を埋め尽くすのは、一面に広がる白い塩の球体。砂浜の砂がすべて真ん丸な塩の玉になった光景を想像してみてください。
雪よりも白い塩と、空よりも深い青を湛えた湖。そのコントラストは、眩しいほどに美しく焼き付いています。
人の想像を超えた域の美しさ。あの圧倒的な情景と、肌を焼く熱風の記憶は一生忘れることができません。
最高気温は70度超!世界一暑い国「ジブチ」のビックリ体験談
ジブチ最強の観光地!絶景アッサル湖
女性の写真は撮ったらダメ?ジブチの不思議な体験記
マラリアに感染?! アフリカで蚊に襲われた夜
Q3. 食べ物が一番美味しかった国は?
A. スペインです。スペインの生ハムは、頬っぺたが落ちるほど美味しかった記憶があります。
タパスやバル巡りにスポットが当たりがちですが、私の一押しは朝のサンドイッチ。
現地の多くのカフェでは、朝食メニューとして生ハムサンドとコーヒーのセットを提供しています。生ハムとオリーブオイルを挟んだだけの驚くほどシンプルなサンドイッチなのですが、その味わいはまさに感動ものでした。
どのお店に入っても外れがなく、私が通っていた当時はわずか3ユーロ。安くて、美味しい。私にとってスペインは、100点満点の美食の国です。
Q4. 一番人が良かった国は?
A. ポーランドです。ポーランドは先進国が持つ物質的な豊かさと、後進国が持つような人の温かさと優しさ、その両者を抱える稀有な国です。
街並みはどこを切り取っても絵画のように美しく、息を吞むほど。
一方で、街全体がバリアフリーとは言い難く、階段の前で大きなスーツケースを抱えて立ち尽くしてしまうことが何度もありました。
しかし、そんな時は必ず誰かがスッと手を差し伸べてくれます。男性も女性もスーツ姿の人も。みんな必ず当たり前のように手伝ってくれました。
ポーランドの人は優しい、でも馴れ馴れしいわけではありません。
常に心に余裕があって、困っている人がいれば外国人であっても手を貸す。そんな静かな優しさ・スマートさが、とても快適でした。
Q5. もう行きたくない国は?
A. これは即答で、イスラエルです。
イスラエルでは理不尽な思いをたくさんしました。
まず、道を歩いていたら子どもに石を投げつけられて気を失いました。昼間の明るい時間、人通りの多い道で、です。白昼堂々ビックリするくらい酷い痴漢に遭遇したこともあります。
「自分たちとは違う人種の人間には何をしてもいい」そんな考え方に触れた私に湧き上がったのは、恐怖とは別の、もっと深い「嫌悪」に近い感情でした。
もちろんイスラエルにも素敵な方々はいました。けれど、それ以上にパレスチナの地で肌に触れた理不尽さや閉塞感が大きく残っています。
それにガザの現在の状況…。ガザの人々の苦悩から目を背けてはいけないという思いで今もニュースは追いかけていますが、イスラエルは二度と行きたくない、けれど一生心から消えない国です。
それともう一カ国、チェコ。カレル橋などの景色は美しく、憧れの国でしたが、不思議なほど私には合いませんでした。
イスラエル女子旅で巻き起こった災難
イスラエル神父と過ごした3日間
Q6. 一番“身の危険”を感じた瞬間は?
A. エジプトです。旅の間に身ぐるみはがされました。
ギザのピラミッド、スフィンクス、王家の谷、アブシンベル大神殿と主要な観光地をグルッと周遊したのですが、旅の間に身ぐるみはがされました。
「エジプトは酷いよ」とは聞いていたのですが、想像以上にメチャクチャで最後は笑ってしまうほどでした。
ピラミッドの内部をナイフで削って、ひとかけら1ドルで販売したり、一本100円の品を1万円で売りつけてきたり、ぼったくるお金を回収するために走行中の車に飛び込んできたり…。
ルールやモラルというより、もっと根本的な何かが欠けていました。
私はバックパッカーなのでお金をあまり使わない旅をします。でも、逆上されたら命が危ないから(ある程度は)お金を払おうと、自分の行動を変える程度に身の危険を感じました。
実際「エジプト人に逆らったバックパッカーが、砂漠に置き去りにされた」という笑えない話も聞きました。身の危険というより命の危険を感じる国です。
Q7. 一番“価値観が揺さぶられた”国は?
A. フィリピンとエクアドルです。これは2つの国で見た母子が深くかかわっています。
フィリピンでは、下半身裸の男児を連れた母親に服をあげました。母子は貧しくてパンツさえ履いていないのに幸せそうだったんです。子は親を思い親は子を思い、心からお互いを思い合っているのが分かりました。
エクアドルでは売春婦の母親と男児が、私の隣に泊まっていました。どちらも自分の中の価値観がガラガラ崩れていく出会いでした。
でも…一番価値観が揺さぶられたのは、アヤワスカ体験ですね。
【R20】アヤワスカ体験記〜女性が挑むシャーマンの儀式
Q8. 次に行きたい国は?
A. トルクメニスタンとインド、そしてカザフスタンです。
トルクメニスタンは地獄の門が消えないうちに絶対に行っておきたいですし、インドはもう20年くらい片思いしています。残念ながら、まだ呼んでもらえません。
さらに最近は、そこにカザフスタンが加わりました。
私はツール・ド・フランスという自転車レースが大好きで毎年視聴しているのですが、一昨年カヴェンディッシュという選手が歴史的な勝利を手にしたんです。彼が所属していた最後のチームが「アスタナ・カザフスタン」。それでカザフスタンに興味を持ちました。
中央アジアは少し貧しかったりノスタルジックなイメージがありますよね。でも、カザフスタンはとても豊かな国。写真だけ見るとドバイと見間違えるほどです。
イメージを打ち壊すギャップがとても魅力的で、次の旅ではまた「スタン」の地に行きたいなと思っています。
「スタン」のつく国々 | 中央アジアのリアルな序列と知られざる格差
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筆者プロフィール:R.香月(かつき)
大学卒業後、ライター&編集者として出版社や新聞社に勤務。
マイナーな国をメインに、世界中を旅する。
旅先で出会ったイスラム教徒と国際結婚。
出産&離婚&再婚を経て現在は2児の母。
公式HP:Lucia Travel