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国際ヨガデーを知っていますか?
初耳の方も多いのではないでしょうか。「そもそもヨガってどういうもの?」「体によさそうだけど、具体的にどういいの?」と思っている方も少なくないかもしれません。
この記事では、国際ヨガデーの目的と設立の経緯、世界の人々が実感しているヨガの効果、そしてヨガの基本ポーズまで、やさしく解説します。国連も認めたヨガの魅力を知れば、あなたもきっと始めてみたくなるはずです。
心と身体を整える一歩を踏み出してみませんか?
「国際ヨガデー(International Yoga Day)」とは、毎年6月21日のこと。世界各国でヨガ関連の取り組みが開催されますが、ただのヨガの記念日ではありません。この日は、ヨガを実践して心と身体、精神のバランスを整え、人々の健康と平和を願う大切な日なのです。
そして、6月21日になったのはヨガの歴史と深い関わりがあります。いったい誰がいつ、国際ヨガデーを定めたのでしょうか?
国際ヨガデーを制定しているのは、なんと国連。それも、総会で全会一致採択されたのです。国連のような国際的で公的な機関がヨガを促進していると聞くと、意外に思われる方も多いかもしれません。それには次のような経緯があったのです。
2014年9月、インドのナレンドラ・モディ首相が国連総会で演説を行いました。
「ヨガは古代から受け継がれたインド5000年の伝統が生んだ、かけがえのない贈り物です。ヨガは心と体、思考と行動の統合を体現しています。人と自然、健康と幸福の調和を実現する包括的アプローチです。ヨガは単なる運動ではありません。自分自身、世界、自然と一体になる方法なのです。」
その3ヶ月後の2014年12月の国連総会で、国際ヨガデーは177か国全会一致で採択されました。こうして2015年以降、6月21日は国際ヨガデーとなったのです。
それしても全会一致とはすごい。いったいなぜでしょうか。この背景には、当時国際社会でインドの存在感が高まっていたことも無関係ではないでしょう。
しかしそれ以上に、すでにヨガは全世界に普及し、数億人が実践していたのです。例えばアメリカでは、2012年時点で2千万人以上のヨガ人口があり、経済効果は100億ドル以上。多くの人々が、モディ首相の演説は「真実だ」と実感している状況でした。
モディ首相は演説で、6月21日をヨガデーに提案しました。この日は北半球で太陽が昇っている時間が最も長くなる夏至です。この提案がそのまま採用され、毎年6月21日に世界各地でヨガイベントが開催されているのです。
2025年も、6月21日に国際ヨガデーがやってきます。モディ首相は、「2025のテーマは『Yoga for One Earth, One Health(ヨガで地球を一つに、健康を一つに)』。ヨガを通して世界中の人々を健康にしたいという願いを込めています」と伝えています。なお、国や地域によってイベントの開催が20日や22日にずれる場合もありますが、これはその地域の天文学的な夏至に合わせているためです。
なぜ夏至の日が国際ヨガデーに提案されたのでしょうか?
それは、世界各地に夏至を特別な日とする文化が共有されているからです。エジプトやマヤの遺跡、ストーンヘンジなど世界各地の古代文明に残る痕跡からも、夏至を特別視するのは人間の根源的な感覚に根差していることがうかがえます。
北半球における夏至は、太陽のエネルギーが最大になる日。このエネルギーの高まりは、心と身体のバランスを整えるヨガの実践に最適とされているのです。
さらに、インドにおいて夏至は「ダクシナヤナ」と呼ばれる太陽が南向きの軌道に入る周期の始まりの日。霊的にも大きな意味を持ち、ヨガが始まった日なのです。
ヒンドゥー教の神話によると、ヨガの創始者はシヴァ神。ヨガ文化では、シヴァは神ではなく最初にヨガを実践した人物(アディヨギ)と認識されています。1万5千年以上昔、シヴァは悟りの境地に至り、ヒマラヤ山脈で激しい恍惚の舞踏と静止を繰り返したのです。
彼が人知を超えた何かを体験しているのを察知した人々が集まり、7人の男が教えを請います。しかしシヴァは「お前たちは準備ができておらず、このままでは百万年経っても教えにたどり着けない」として拒絶。
シヴァに認められるため、7人はなんと84年間も修行しました。そして、ついに7人に教えにたどり着ける叡智が備わったことをシヴァが見出したのが、ダクシナヤナの日だったのです。
シヴァは最初の導師(アディグル)となり、何年もかけて7人に教えを授けました。彼らは悟りに至り、7人の聖者(サプタリシ)としてヨガを世界に伝えたのです。
日本では例年、東京のインド大使館が国際ヨガデーにイベントを主催しています。2023年以降は築地本願寺が会場になっており、2024年は雨天にもかかわらず境内を埋め尽くす1100人が参加。2025年も、6月21日に築地本願寺でヨガイベントが予定されています(参加無料、事前登録制)。
ニューヨークのタイムズスクエアでは、国際ヨガデーに無料ヨガイベントが開催されるのが恒例になっており、2025年も開催予定です。ニュージャージーの無料ヨガイベントなど、全米各地でもヨガイベントが開催されます。
フランスでも、インド大使館などの主催で例年イベントが開催されています。過去には、エッフェル塔前やセーヌ川の船上でも開催。2025年は国際ヨガデーに向けてルーブル美術館など数々の美術館でイベントが開催され、当日はユネスコ本部でヨガイベントが開催予定です。
各地のディズニーリゾートやナイキ社など、民間団体や地域団体も国際ヨガデーに合わせてイベントを実施しています。
国際ヨガデーに行うヨガは、同じ日に世界中の人々と気持ちを一つにしている一体感を感じられるでしょう。
ヨガの本場インドでも、もちろん国際ヨガデーに合わせて大規模なヨガセッションが開催され、その規模は桁違いです。
2015年6月21日、インドのデリーにある首相官邸前の大通りは、84か国から集まった35,985人の群衆で埋め尽くされました。初の国際ヨガデーとなったこの日、モディ首相も参加してヨガセッションが開催されたのです。
この日の参加人数と参加者の国籍数は、ヨガイベントとして2つのギネス世界記録を達成しました。そして、どちらの記録もその後更新されています。
2023年の国際ヨガデーに、インドのグジャラート州で147,952人が参加するヨガセッションが開催され、史上最大のヨガイベントとして参加人数記録を更新。同じ日、ニューヨークの国連本部でモディ首相と135か国の外交官らが参加してヨガセッションが開催され、参加者の国籍数でも記録更新したのです。
国際ヨガデー採択後に、世界レベルでヨガの人気がさらに高まったことが表れていますね。
2025年の国際ヨガデーには、インド東部の都市ビザグ(ヴィシャカパトナム)で大規模なヨガセッションが開催され、なんと50万人の参加者が海岸沿いに集結すると見込まれています。
1日で50万人と聞くとオーバーに聞こえるかもしれません。しかし、人口の多いインドではイベントの動員数も桁違い。例えば、2025年1月からインドで開催されたヒンドゥー教の沐浴の祭典「マハ・クンブ・メーラ」では、45日間で参加した人数がなんと6億2千万人!
こうしたインドの環境が、自我を離れて一体感やつながりを意識するヨガの考え方に影響しているのでしょう。
これほどまでにヨガが世界に受け入れられ、国際的なイベントになっている秘密は何でしょうか?その理由は簡単。ヨガは、人を幸せにするさまざまな効果があるうえに、誰でもすぐにできるのです。
ヨガは、運動やダイエットの方法と思われがちです。確かにインナーマッスルが鍛えられるなど健康によい面はありますが、それはヨガの目的からすると効果の一部でしかありません。ヨガはポーズや呼吸、瞑想を通して、心と体を整え、自己と向き合う精神的な旅なのです。
そもそもヨガとは、「つながり」「統合」を意味するサンクリット語が語源とされます。何と何のつながり?
「自分と人々」「自分と宇宙」などさまざまな意味がありますが、なかでもヨガを実践している多くの人が実感しているのが、「心と体」のつながりでしょう。
ヨガでは、自分の感覚や心に意識を集中する時間を大切にします。その究極目標は、「本当の幸せ」に至ること。そのために心と体の両面で緊張をなくし、心身の自由を得るのです。
心と体のつながりというと精神論のように聞こえるかもしれませんが、実際にヨガの呼吸は交感神経と副交感神経のバランスを整える効果があります。生理学の観点でも理にかなっていることが、ヨガが国際的に受け入れられている理由の一つでしょう。
そしてもちろん、実践した人の多くが実際に心身の充足を感じており、それがヨガの人気を支えていることはいうまでもありません。
ヨガはマット1枚あれば始められます。ヨガマットは滑り止めになり、膝や肘を保護してくれるでしょう。なによりポーズへの負荷が軽減され、リラックスしやすくなります。
それに加え、現在ではオンラインレッスンが盛んになり、スタジオに行かずとも好きな場所で気軽にヨガができるようになりました。「オンラインレッスンでも敷居が高い」「どんなものかほんのちょっと興味があるだけ」という方は、YouTubeやアプリを見てまねするだけでも効果が得られます。
初心者でもすぐにできて、しかも効果を実感できるポーズをいくつか紹介しましょう。どのポーズも、呼吸に意識を集中しながら行うようにしましょう。
初心者でも簡単にできる瞑想のやり方はこちら
体と心に効くポーズはこちら
まずは、「猫のポーズ(キャットアンドカウ)」。簡単にできてストレッチ効果も実感しやすい、初心者にもおすすめのポーズです。
これを数回繰り返すことで肩甲骨まわりや背中の筋肉が心地よくほぐれます。肩こりや猫背の改善にも最適!
「子供のポーズ(チャイルドポーズ)」は心のリラックス効果が大きく、ストレッチにもなるポーズ。
おでこを地面に、お尻をかかとにつけるのが理想ですが、体の硬さに応じてリラックスできるように調整しましょう。体を丸めることで安心感が得られ、副交感神経が優位になって心身ともにリラックスできます。さらにうれしいことに、腰回りの血行がよくなって腰痛や便秘にも改善効果が。
ヨガセッションで大人気なのが「太陽礼拝」。これは単一のポーズではなく、太陽崇拝の流れを汲む代表的な12のポーズの組み合わせです。個々のポーズは簡単なので、初心者でもヨガの楽しさを実感しやすい動作といえます。
全身の血の巡りがよくなって肩こりや便秘、冷え性などが改善し、柔軟性も高まるうえ、シェイプアップやバストアップなど美容効果も。体を目覚めさせるだけでなく、自己との対話や精神の集中を促す効果もあります。
太陽礼拝はその名の通り太陽の恵みに感謝する動作で、心の充実感・満足感が大きいことも人気の理由でしょう。日々のエネルギーを整えるにはぴったりの方法で、一日の初めに行うのも、終わりに行うのもおすすめです。
最後に紹介しておきたいのが「屍のポーズ(シャバーサナ)」。すごい名前ですね!
たったこれだけですが、これはほとんどのヨガセッションで最後にやる大切なポーズ。これによって心と体の緊張を解放し、最高のリラックス効果が得られるのです。「心身の自由を得て本当の幸せに至る」というヨガの目的を体現する、究極のポーズといえるでしょう。
インドの叡智として生まれ、今では誰もが手軽に始められるヨガ。心と身体、精神のバランスを整えるだけでなく、本来は「つながり」という意味を持っています。
国際ヨガデーは、ヨガ本来の意味を思い出させてくれる特別な1日。世界中の人々と同じ時間にヨガを行うことで、国や文化を越えた一体感を感じられるでしょう。ヨガは、世界とつながり平和について考えるきっかけとしても最適です。
次の6月21日、あなたもヨガの第一歩を踏み出してみませんか?きっと新しい気づきが待っています。
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国際ヨガデーを知っていますか?
初耳の方も多いのではないでしょうか。「そもそもヨガってどういうもの?」「体によさそうだけど、具体的にどういいの?」と思っている方も少なくないかもしれません。
この記事では、国際ヨガデーの目的と設立の経緯、世界の人々が実感しているヨガの効果、そしてヨガの基本ポーズまで、やさしく解説します。国連も認めたヨガの魅力を知れば、あなたもきっと始めてみたくなるはずです。
心と身体を整える一歩を踏み出してみませんか?
目次
国際ヨガデーって何?
「国際ヨガデー(International Yoga Day)」とは、毎年6月21日のこと。
世界各国でヨガ関連の取り組みが開催されますが、ただのヨガの記念日ではありません。この日は、ヨガを実践して心と身体、精神のバランスを整え、人々の健康と平和を願う大切な日なのです。
そして、6月21日になったのはヨガの歴史と深い関わりがあります。いったい誰がいつ、国際ヨガデーを定めたのでしょうか?
国際ヨガデーを制定しているのは、なんと国連。それも、総会で全会一致採択されたのです。国連のような国際的で公的な機関がヨガを促進していると聞くと、意外に思われる方も多いかもしれません。それには次のような経緯があったのです。
2014年9月、インドのナレンドラ・モディ首相が国連総会で演説を行いました。
「ヨガは古代から受け継がれたインド5000年の伝統が生んだ、かけがえのない贈り物です。ヨガは心と体、思考と行動の統合を体現しています。人と自然、健康と幸福の調和を実現する包括的アプローチです。ヨガは単なる運動ではありません。自分自身、世界、自然と一体になる方法なのです。」
その3ヶ月後の2014年12月の国連総会で、国際ヨガデーは177か国全会一致で採択されました。こうして2015年以降、6月21日は国際ヨガデーとなったのです。
それしても全会一致とはすごい。いったいなぜでしょうか。この背景には、当時国際社会でインドの存在感が高まっていたことも無関係ではないでしょう。
しかしそれ以上に、すでにヨガは全世界に普及し、数億人が実践していたのです。例えばアメリカでは、2012年時点で2千万人以上のヨガ人口があり、経済効果は100億ドル以上。多くの人々が、モディ首相の演説は「真実だ」と実感している状況でした。
モディ首相は演説で、6月21日をヨガデーに提案しました。この日は北半球で太陽が昇っている時間が最も長くなる夏至です。この提案がそのまま採用され、毎年6月21日に世界各地でヨガイベントが開催されているのです。
2025年も、6月21日に国際ヨガデーがやってきます。
モディ首相は、「2025のテーマは『Yoga for One Earth, One Health(ヨガで地球を一つに、健康を一つに)』。ヨガを通して世界中の人々を健康にしたいという願いを込めています」と伝えています。
なお、国や地域によってイベントの開催が20日や22日にずれる場合もありますが、これはその地域の天文学的な夏至に合わせているためです。
どうして夏至が国際ヨガデーになったのか?
なぜ夏至の日が国際ヨガデーに提案されたのでしょうか?
それは、世界各地に夏至を特別な日とする文化が共有されているからです。エジプトやマヤの遺跡、ストーンヘンジなど世界各地の古代文明に残る痕跡からも、夏至を特別視するのは人間の根源的な感覚に根差していることがうかがえます。
北半球における夏至は、太陽のエネルギーが最大になる日。このエネルギーの高まりは、心と身体のバランスを整えるヨガの実践に最適とされているのです。
さらに、インドにおいて夏至は「ダクシナヤナ」と呼ばれる太陽が南向きの軌道に入る周期の始まりの日。霊的にも大きな意味を持ち、ヨガが始まった日なのです。
夏至は最初のヨギであるシヴァがヨガを伝えた日
「世界最大の胸像」としてギネス世界記録に登録されています
ヒンドゥー教の神話によると、ヨガの創始者はシヴァ神。ヨガ文化では、シヴァは神ではなく最初にヨガを実践した人物(アディヨギ)と認識されています。
1万5千年以上昔、シヴァは悟りの境地に至り、ヒマラヤ山脈で激しい恍惚の舞踏と静止を繰り返したのです。
彼が人知を超えた何かを体験しているのを察知した人々が集まり、7人の男が教えを請います。しかしシヴァは「お前たちは準備ができておらず、このままでは百万年経っても教えにたどり着けない」として拒絶。
シヴァに認められるため、7人はなんと84年間も修行しました。
そして、ついに7人に教えにたどり着ける叡智が備わったことをシヴァが見出したのが、ダクシナヤナの日だったのです。
シヴァは最初の導師(アディグル)となり、何年もかけて7人に教えを授けました。彼らは悟りに至り、7人の聖者(サプタリシ)としてヨガを世界に伝えたのです。
ギネス世界記録も?各国での国際ヨガデーのイベント
世界で同時開催されるヨガイベント
日本では例年、東京のインド大使館が国際ヨガデーにイベントを主催しています。2023年以降は築地本願寺が会場になっており、2024年は雨天にもかかわらず境内を埋め尽くす1100人が参加。2025年も、6月21日に築地本願寺でヨガイベントが予定されています(参加無料、事前登録制)。
ニューヨークのタイムズスクエアでは、国際ヨガデーに無料ヨガイベントが開催されるのが恒例になっており、2025年も開催予定です。ニュージャージーの無料ヨガイベントなど、全米各地でもヨガイベントが開催されます。
フランスでも、インド大使館などの主催で例年イベントが開催されています。過去には、エッフェル塔前やセーヌ川の船上でも開催。2025年は国際ヨガデーに向けてルーブル美術館など数々の美術館でイベントが開催され、当日はユネスコ本部でヨガイベントが開催予定です。
各地のディズニーリゾートやナイキ社など、民間団体や地域団体も国際ヨガデーに合わせてイベントを実施しています。
国際ヨガデーに行うヨガは、同じ日に世界中の人々と気持ちを一つにしている一体感を感じられるでしょう。
圧巻!本場インドの国際ヨガデーはギネス記録続出
ヨガの本場インドでも、もちろん国際ヨガデーに合わせて大規模なヨガセッションが開催され、その規模は桁違いです。
2015年6月21日、インドのデリーにある首相官邸前の大通りは、84か国から集まった35,985人の群衆で埋め尽くされました。初の国際ヨガデーとなったこの日、モディ首相も参加してヨガセッションが開催されたのです。
この日の参加人数と参加者の国籍数は、ヨガイベントとして2つのギネス世界記録を達成しました。そして、どちらの記録もその後更新されています。
2023年の国際ヨガデーに、インドのグジャラート州で147,952人が参加するヨガセッションが開催され、史上最大のヨガイベントとして参加人数記録を更新。同じ日、ニューヨークの国連本部でモディ首相と135か国の外交官らが参加してヨガセッションが開催され、参加者の国籍数でも記録更新したのです。
国際ヨガデー採択後に、世界レベルでヨガの人気がさらに高まったことが表れていますね。
2025年の国際ヨガデーには、インド東部の都市ビザグ(ヴィシャカパトナム)で大規模なヨガセッションが開催され、なんと50万人の参加者が海岸沿いに集結すると見込まれています。
1日で50万人と聞くとオーバーに聞こえるかもしれません。しかし、人口の多いインドではイベントの動員数も桁違い。例えば、2025年1月からインドで開催されたヒンドゥー教の沐浴の祭典「マハ・クンブ・メーラ」では、45日間で参加した人数がなんと6億2千万人!
こうしたインドの環境が、自我を離れて一体感やつながりを意識するヨガの考え方に影響しているのでしょう。
自宅でもできるヨガの始め方
これほどまでにヨガが世界に受け入れられ、国際的なイベントになっている秘密は何でしょうか?
その理由は簡単。ヨガは、人を幸せにするさまざまな効果があるうえに、誰でもすぐにできるのです。
ヨガの効果とは
ヨガは、運動やダイエットの方法と思われがちです。確かにインナーマッスルが鍛えられるなど健康によい面はありますが、それはヨガの目的からすると効果の一部でしかありません。ヨガはポーズや呼吸、瞑想を通して、心と体を整え、自己と向き合う精神的な旅なのです。
そもそもヨガとは、「つながり」「統合」を意味するサンクリット語が語源とされます。何と何のつながり?
「自分と人々」「自分と宇宙」などさまざまな意味がありますが、なかでもヨガを実践している多くの人が実感しているのが、「心と体」のつながりでしょう。
ヨガでは、自分の感覚や心に意識を集中する時間を大切にします。その究極目標は、「本当の幸せ」に至ること。そのために心と体の両面で緊張をなくし、心身の自由を得るのです。
心と体のつながりというと精神論のように聞こえるかもしれませんが、実際にヨガの呼吸は交感神経と副交感神経のバランスを整える効果があります。生理学の観点でも理にかなっていることが、ヨガが国際的に受け入れられている理由の一つでしょう。
そしてもちろん、実践した人の多くが実際に心身の充足を感じており、それがヨガの人気を支えていることはいうまでもありません。
誰でもいつでも始められる
ヨガはマット1枚あれば始められます。ヨガマットは滑り止めになり、膝や肘を保護してくれるでしょう。なによりポーズへの負荷が軽減され、リラックスしやすくなります。
それに加え、現在ではオンラインレッスンが盛んになり、スタジオに行かずとも好きな場所で気軽にヨガができるようになりました。「オンラインレッスンでも敷居が高い」「どんなものかほんのちょっと興味があるだけ」という方は、YouTubeやアプリを見てまねするだけでも効果が得られます。
今すぐ効果が得られるヨガの基本ポーズ
初心者でもすぐにできて、しかも効果を実感できるポーズをいくつか紹介しましょう。どのポーズも、呼吸に意識を集中しながら行うようにしましょう。
初心者でも簡単にできる瞑想のやり方はこちら
体と心に効くポーズはこちら
猫のポーズ(キャットアンドカウ)
まずは、「猫のポーズ(キャットアンドカウ)」。簡単にできてストレッチ効果も実感しやすい、初心者にもおすすめのポーズです。
これを数回繰り返すことで肩甲骨まわりや背中の筋肉が心地よくほぐれます。肩こりや猫背の改善にも最適!
子供のポーズ(チャイルドポーズ)
「子供のポーズ(チャイルドポーズ)」は心のリラックス効果が大きく、ストレッチにもなるポーズ。
おでこを地面に、お尻をかかとにつけるのが理想ですが、体の硬さに応じてリラックスできるように調整しましょう。体を丸めることで安心感が得られ、副交感神経が優位になって心身ともにリラックスできます。さらにうれしいことに、腰回りの血行がよくなって腰痛や便秘にも改善効果が。
太陽礼拝
ヨガセッションで大人気なのが「太陽礼拝」。これは単一のポーズではなく、太陽崇拝の流れを汲む代表的な12のポーズの組み合わせです。個々のポーズは簡単なので、初心者でもヨガの楽しさを実感しやすい動作といえます。
全身の血の巡りがよくなって肩こりや便秘、冷え性などが改善し、柔軟性も高まるうえ、シェイプアップやバストアップなど美容効果も。体を目覚めさせるだけでなく、自己との対話や精神の集中を促す効果もあります。
太陽礼拝はその名の通り太陽の恵みに感謝する動作で、心の充実感・満足感が大きいことも人気の理由でしょう。日々のエネルギーを整えるにはぴったりの方法で、一日の初めに行うのも、終わりに行うのもおすすめです。
屍のポーズ(シャバーサナ)
最後に紹介しておきたいのが「屍のポーズ(シャバーサナ)」。すごい名前ですね!
たったこれだけですが、これはほとんどのヨガセッションで最後にやる大切なポーズ。これによって心と体の緊張を解放し、最高のリラックス効果が得られるのです。「心身の自由を得て本当の幸せに至る」というヨガの目的を体現する、究極のポーズといえるでしょう。
国際ヨガデーにみつける、世界とあなたのつながり
インドの叡智として生まれ、今では誰もが手軽に始められるヨガ。心と身体、精神のバランスを整えるだけでなく、本来は「つながり」という意味を持っています。
国際ヨガデーは、ヨガ本来の意味を思い出させてくれる特別な1日。世界中の人々と同じ時間にヨガを行うことで、国や文化を越えた一体感を感じられるでしょう。ヨガは、世界とつながり平和について考えるきっかけとしても最適です。
次の6月21日、あなたもヨガの第一歩を踏み出してみませんか?
きっと新しい気づきが待っています。
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