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東京から遥か780kmも離れた地にある出雲大社。 思い立って行ってきました!今回は0泊3日で行く弾丸出雲大社の旅です。
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10月の別名は神無月。この言葉の由縁は、全国の神様が島根県の出雲大社へ集い各所の神様が不在になるからだと言われています。 そのため出雲の一部の地方では10月を神在月と呼ぶのだとか。
日本中の神々が一同に集う月。考えてみたらすごく素敵ですよね。 神々が集う月に参拝できたら、ご利益も倍増するかも!と考える人は多いようで、10月の出雲大社はいつもよりちょっと混雑するみたいです。
※正確には旧暦の10月(現在の11月)をさします。
「出雲大社へ行こう!」と決めたものの東京から島根・出雲大社へはなかなか遠く、距離はなんと780㎞もあります。 色々調べるとアクセス手段は、飛行機、寝台列車、新幹線の3種類がありました。
【所要時間】1時間弱 【値段】約2万2000円(片道)
【所要時間】約7時間 【値段】約2万円(片道)
【所要時間】約15時間 【値段】2万3000円(片道)※ランクによって値段は異なる
どれも一長一短で、時間もお金もかかります。 この他にホテルと新幹線や飛行機がセットになった個人ツアーも多数あり、料金的にはかなりお得に感じました。しかし、前もって予約が必要なため、思い立って旅するタイプの私にはマッチせず…。
諦めきれない私は更にリサーチ。そして見つけました! なんと東京駅⇔出雲大社間を直通で走る夜行バスがあったのです。
その名も「スサノオ号」。濃いめの青で彩られた2階建てバスは東京⇔松江・出雲の長距離をなんと毎日運行しています。 東京駅発は20:20、その後ひたすら道を南下して終点・出雲大社には朝8:40に到着します。全車両トイレ付きで、料金も片道1万円弱とかなりお手頃です。 往路ももちろん出ており、その場合は出雲市駅を19:00に出発し、東京駅に朝7:40に到着します。
“往復このバスを利用すれば、0泊3日の弾丸で出雲大社に参拝ができる!”と気付いた私は即バスを予約しました。
このバスの魅力はなんといっても、出雲大社の目の前まで連れて行ってくれること。 私も色々と調べて初めて知りましたが、出雲大社は最寄りの電車の駅からは離れており、かつ市バスの本数も限られているため、飛行機も新幹線もその後の移動手段を考える必要があります。
その点、寝ていたら出雲大社の目の前というこのバスは参拝目的の旅行にピッタリ。時間のロスも大幅に減らせます。
夜の東京駅・八重洲口の高速バス乗り場には沢山のバスが停車しています。ブルーのカラーと2階建ての巨体がひときわ目を引く「スサノオ号」はその中でも存在感抜群でした。 驚くことに空席があれば出発間際までチケットが買えるとのこと。私は事前に予約をしましたが、「今日行きたい!」を叶えてくれるシステムに思わずニンマリしました。
スサノオ号は2階建てバスで1階は4列シート、2階は3列独立シートと席数が異なっています。 トイレは1階に完備。出雲までは休憩を2回はさむため使わずにすむ方も多そうですが、万が一の時に安心です。
階段をのぼって2階へ行くと、まるでシマウマ柄のような特徴的な柄の椅子がズラリと並んでいました。 座ってみると椅子は柔らかく大き目で、飛行機のエコノミーよりずっと快適です。前後の間隔もゆったりしていて、リクライニングも深く、フットレストやアームレストまでついています。 手元にはドリンクホルダーにUSB充電器、無料Wi-Fiまで飛んでいます。 さらに嬉しいことに天井まで届く大きなカーテンがついていて、周囲の目線も気になりません。隣り合う席もありますが、カーテンを引いてしまえば気にならないレベルでした。
長距離バスとしてかなりレベルの高い造りのバス。チケットも手軽なため満席を覚悟していましたが、私が利用した日はなぜかガラガラでした。
(体力さえあれば)仕事帰りにバスに乗って日帰りで参拝し、翌日の朝に東京に戻って仕事へ…なんてことも出来ちゃう便利なバスですが、私が利用した日は空席が目立ちました。
このスサノオ号の運行は「一畑バス」と「JRバス中国」という関東にはあまり馴染みのない会社が共同で運行しています。 きちんとした会社なのですが、不思議なことに夜行バスの横断検索にヒットしないことが時々あり、検索魔の私もその存在を見逃していました。
私が調べる限り、出雲市まで行くバスはあっても東京⇔出雲大社を直通で繋ぐ夜行バスはこのスサノオ号しかありません。 満席を覚悟していたので、空席が不思議で仕方ありませんでした。
水曜という平日ど真ん中の日だったのでたまたまだったのかもしれませんが、もし認知度の問題ならばとっても勿体ないこと。 出雲大社だけでなく松江や玉造にも停車するので、そちら方面に行かれる方にはかなりおすすめです。
その日は中国地方に豪雨予報がでていました。東京駅から乗り込んだバスは雨の強い地域に向けて走っていきます。 車内は結構快適で1回目の休憩地・神奈川県の鮎沢PAを過ぎた辺りで私は眠ってしまいました。
パラパラとした雨の音が叩きつけるように激しくなり目が覚めます。 外は真っ暗で様子を見ることはできませんが、車窓の外は大粒の雨が降りしきっているのでしょう。天井からダダッダダッと凄い雨音がします。 「こんな豪雨、久しぶり」ちょっとだけ旅の行く末が心配になりました。
空が白みはじめたころ、2回目の休憩場所である岡山県の蒜山高原SAに到着しました。 バスから降りると外は霧で真っ白。高原の夜明けだからでしょうか、幻想的な霧の世界が広がっていました。
ウツラウツラしている間にもバスは走行。午前6時ごろには乗客のほとんどが起きている気配を感じました。 松江や穴道などの停車駅で人が続々と降りていきます。〝このバスに乗る人の殆どは出雲大社へ行く〟と思い込んでいた私は、半数以上の乗客が残らない現実に驚きます。 結局、終点の出雲大社で降りたのは私を含め3人だけでした。
バスは松江あたりから少しずつ遅れました。朝の通勤ラッシュによる影響からか少しずつ遅延し、出雲大社に到着したのは午前9時過ぎ。本来の到着時間より40分ほど遅れた計算になります。 それでも飛行場で降りてバスを待って…と考えると、有効に時間を活用できているように思えました。
夜通し夜行バスではありましたが、そこまで疲れてはおらず体も心も身軽です。 天気の心配は杞憂だったようで、明け方までの大雨が嘘のように止み、カラっとした青い空が広がっていました。さあ出雲大社へ参拝に参りましょう!
この記事が好きなあなたにおすすめ▼ 東京都内で滝行修行?非日常を求めて御岳山の宿坊へ 空中を浮遊! クリスタルボウルを使った瞑想体験
大学卒業後、ライター&編集者として出版社や新聞社に勤務。 マイナーな国をメインに、世界中を旅する。 旅先で出会ったイスラム教徒と国際結婚。 出産&離婚&再婚を経て現在は2児の母。 公式HP: Lucia Travel
東京から遥か780kmも離れた地にある出雲大社。
思い立って行ってきました!今回は0泊3日で行く弾丸出雲大社の旅です。
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目次
全国の神々が集う神在月の出雲大社
10月の別名は神無月。この言葉の由縁は、全国の神様が島根県の出雲大社へ集い各所の神様が不在になるからだと言われています。
そのため出雲の一部の地方では10月を神在月と呼ぶのだとか。
日本中の神々が一同に集う月。考えてみたらすごく素敵ですよね。
神々が集う月に参拝できたら、ご利益も倍増するかも!と考える人は多いようで、10月の出雲大社はいつもよりちょっと混雑するみたいです。
※正確には旧暦の10月(現在の11月)をさします。
東京から出雲大社への主なアクセス手段
「出雲大社へ行こう!」と決めたものの東京から島根・出雲大社へはなかなか遠く、距離はなんと780㎞もあります。
色々調べるとアクセス手段は、飛行機、寝台列車、新幹線の3種類がありました。
【所要時間】1時間弱
【値段】約2万2000円(片道)
【所要時間】約7時間
【値段】約2万円(片道)
【所要時間】約15時間
【値段】2万3000円(片道)※ランクによって値段は異なる
どれも一長一短で、時間もお金もかかります。
この他にホテルと新幹線や飛行機がセットになった個人ツアーも多数あり、料金的にはかなりお得に感じました。しかし、前もって予約が必要なため、思い立って旅するタイプの私にはマッチせず…。
知る人ぞ知る!東京駅⇔出雲大社間の直通夜行バス
諦めきれない私は更にリサーチ。そして見つけました!
なんと東京駅⇔出雲大社間を直通で走る夜行バスがあったのです。
その名も「スサノオ号」。濃いめの青で彩られた2階建てバスは東京⇔松江・出雲の長距離をなんと毎日運行しています。
東京駅発は20:20、その後ひたすら道を南下して終点・出雲大社には朝8:40に到着します。全車両トイレ付きで、料金も片道1万円弱とかなりお手頃です。
往路ももちろん出ており、その場合は出雲市駅を19:00に出発し、東京駅に朝7:40に到着します。
“往復このバスを利用すれば、0泊3日の弾丸で出雲大社に参拝ができる!”と気付いた私は即バスを予約しました。
出雲大社の目の前までお連れします
このバスの魅力はなんといっても、出雲大社の目の前まで連れて行ってくれること。
私も色々と調べて初めて知りましたが、出雲大社は最寄りの電車の駅からは離れており、かつ市バスの本数も限られているため、飛行機も新幹線もその後の移動手段を考える必要があります。
その点、寝ていたら出雲大社の目の前というこのバスは参拝目的の旅行にピッタリ。時間のロスも大幅に減らせます。
気になる「スサノオ号」の車内設備
夜の東京駅・八重洲口の高速バス乗り場には沢山のバスが停車しています。ブルーのカラーと2階建ての巨体がひときわ目を引く「スサノオ号」はその中でも存在感抜群でした。
驚くことに空席があれば出発間際までチケットが買えるとのこと。私は事前に予約をしましたが、「今日行きたい!」を叶えてくれるシステムに思わずニンマリしました。
スサノオ号は2階建てバスで1階は4列シート、2階は3列独立シートと席数が異なっています。
トイレは1階に完備。出雲までは休憩を2回はさむため使わずにすむ方も多そうですが、万が一の時に安心です。
階段をのぼって2階へ行くと、まるでシマウマ柄のような特徴的な柄の椅子がズラリと並んでいました。
座ってみると椅子は柔らかく大き目で、飛行機のエコノミーよりずっと快適です。前後の間隔もゆったりしていて、リクライニングも深く、フットレストやアームレストまでついています。
手元にはドリンクホルダーにUSB充電器、無料Wi-Fiまで飛んでいます。
さらに嬉しいことに天井まで届く大きなカーテンがついていて、周囲の目線も気になりません。隣り合う席もありますが、カーテンを引いてしまえば気にならないレベルでした。
長距離バスとしてかなりレベルの高い造りのバス。チケットも手軽なため満席を覚悟していましたが、私が利用した日はなぜかガラガラでした。
便利すぎるバスなのに認知度低め?
(体力さえあれば)仕事帰りにバスに乗って日帰りで参拝し、翌日の朝に東京に戻って仕事へ…なんてことも出来ちゃう便利なバスですが、私が利用した日は空席が目立ちました。
このスサノオ号の運行は「一畑バス」と「JRバス中国」という関東にはあまり馴染みのない会社が共同で運行しています。
きちんとした会社なのですが、不思議なことに夜行バスの横断検索にヒットしないことが時々あり、検索魔の私もその存在を見逃していました。
私が調べる限り、出雲市まで行くバスはあっても東京⇔出雲大社を直通で繋ぐ夜行バスはこのスサノオ号しかありません。
満席を覚悟していたので、空席が不思議で仕方ありませんでした。
水曜という平日ど真ん中の日だったのでたまたまだったのかもしれませんが、もし認知度の問題ならばとっても勿体ないこと。
出雲大社だけでなく松江や玉造にも停車するので、そちら方面に行かれる方にはかなりおすすめです。
豪雨の中をひたすら南下
その日は中国地方に豪雨予報がでていました。東京駅から乗り込んだバスは雨の強い地域に向けて走っていきます。
車内は結構快適で1回目の休憩地・神奈川県の鮎沢PAを過ぎた辺りで私は眠ってしまいました。
パラパラとした雨の音が叩きつけるように激しくなり目が覚めます。
外は真っ暗で様子を見ることはできませんが、車窓の外は大粒の雨が降りしきっているのでしょう。天井からダダッダダッと凄い雨音がします。
「こんな豪雨、久しぶり」ちょっとだけ旅の行く末が心配になりました。
空が白みはじめたころ、2回目の休憩場所である岡山県の蒜山高原SAに到着しました。
バスから降りると外は霧で真っ白。高原の夜明けだからでしょうか、幻想的な霧の世界が広がっていました。
ウツラウツラしている間にもバスは走行。午前6時ごろには乗客のほとんどが起きている気配を感じました。
松江や穴道などの停車駅で人が続々と降りていきます。〝このバスに乗る人の殆どは出雲大社へ行く〟と思い込んでいた私は、半数以上の乗客が残らない現実に驚きます。
結局、終点の出雲大社で降りたのは私を含め3人だけでした。
バスは松江あたりから少しずつ遅れました。朝の通勤ラッシュによる影響からか少しずつ遅延し、出雲大社に到着したのは午前9時過ぎ。本来の到着時間より40分ほど遅れた計算になります。
それでも飛行場で降りてバスを待って…と考えると、有効に時間を活用できているように思えました。
夜通し夜行バスではありましたが、そこまで疲れてはおらず体も心も身軽です。
天気の心配は杞憂だったようで、明け方までの大雨が嘘のように止み、カラっとした青い空が広がっていました。さあ出雲大社へ参拝に参りましょう!
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東京都内で滝行修行?非日常を求めて御岳山の宿坊へ 空中を浮遊! クリスタルボウルを使った瞑想体験
筆者プロフィール:R.香月(かつき)
大学卒業後、ライター&編集者として出版社や新聞社に勤務。
マイナーな国をメインに、世界中を旅する。
旅先で出会ったイスラム教徒と国際結婚。
出産&離婚&再婚を経て現在は2児の母。
公式HP: Lucia Travel