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まあるく、なんだかユニークな雰囲気を持つだるま。 とても身近な存在ですが、古いだるまの処分はどうするのが正解なの?という方も多いのではないでしょうか。
日本人にとって親しみのあるだるまは、伝統工芸品・置物でありながらも、神棚や床の間に飾られ手を合わせる対象でもあったり、なんだかちょっと不思議な存在です。
そんな風に大切に扱われてもいるだるまの処分方法を、実際のレポートも交えながら紹介します。 処分方法と一緒に、供養のタイミングや、そもそもだるまがどんな縁起物なのかについてもみてみましょう。
だるまは、伝統工芸品や縁起物として、私たち日本人にはとても馴染み深いものです。
「だるまさんだるまさん、にらめっこしましょ、笑うと負けよ、あっぷっぷ」
「だるまさんがころんだ」
「七転び八起き」
「必勝だるま」
子どもから大人まで、知らず識らずのうちにお世話になっています。 このだるまには、どんな物語があるのでしょうか?
だるまのモデルは、南インド香至国(こうしこく)国王の第3王子として生まれた、僧侶「達磨大師(だるまたいし)」。
インドで40年間厳しい修行をし、その後67年にわたり仏教を広めました。そののち海を渡り、中国で禅を広め大成させた禅宗の祖師として知られています。
修行と布教で107年?とお思いの方もいますよね。なんと、達磨大師は、150歳まで生きたという逸話が残っているのです。
あのだるま特有の丸い形ですが、壁に向かってひたすら座禅を組み、自らと向き合う「壁観(へきかん)」の修行を9年間続けた、達磨大師の姿を模したとされています。
達磨大師が行った修行の壮絶ぶりがうかがえる説がもう一つ。 あの丸い形は、実は長きにわたって壁観を続けたため、手も脚も腐り落ちてしまった末の姿であるとも伝わっているのです。 そしてあの見開かれた眼は、修行中に寝てしまわぬよう、瞼を切り落としたのだという話も。
縁起物であるだるまは、中国からやってきた「起き上がり小法師」が元になっています。
唐の時代、酒の席でお酒を勧めるために使う玩具だった起き上がり小法師は、室町時代後半に日本に伝わると、転んでも起きないそのユニークな動きで、子どもの玩具として広まりました。
江戸時代になると、この時代に流行っていた「見立て」によって、「起き上がりだるま」が作られます。何かを、何かに見立てる、といった趣向は日本ならではの文化です。
髭面でいかめしい表情のだるまを、何度でも起き上がるユニークな動きの「起き上がり小法師」に「見立て」る。 そのギャップのある洒落た見立ては、町人たちに大いに受けました。
さらにこの時代、だるまは、人々を守ってくれる力を持つ縁起物としても受け入れられるようになります。
当時に流行った天然痘は、感染力が高く致死率も高い病でした。後遺症として目を病み、失明する人も多かったといいます。
だるまの代表的な色である赤は、高僧である達磨大師が身につける法衣の緋色からきており、古来より魔除けの色とされています。 また、だるま特有の「力のある見開かれた眼」「倒れても起き上がる不屈の姿」は、その天然痘除けのまじないとして歓迎され、爆発的に売れました。
元々この時代のだるまは、両目が入れられた状態で売られていました。 ところが、買い求めた人から、その目の表情に注文がついたことから、白目の状態で売られるようになったのだそう。
そんなわけで、江戸時代後期には両目とも白目のだるまが売り出されるようになりました。 そして「願を掛けながら目を入れる、叶えばもう片方の目を入れる」という、当時のだるまやさんが編み出した巧みな商法が定着していったようです。
このように、今の時代まで伝わっているだるま。 ここからは、感謝の気持ちを込めた供養についてのあれこれを紹介します。
だるまを供養・処分するのは、以下のタイミングになるとされています。
それぞれ詳しくみていきましょう。
だるまをお迎えした際、祈願をこめて片目をいれるのは有名ですよね。 その願いが無事に成就したら、感謝の気持ちを込めながらもう片方の目を入れ、供養します。
どんど焼きやだるま市などで供養する場合、その季節になるまでは、願いが叶った縁起物でもあるので、大切に飾っておくのがよいでしょう。
また、無事に願いや目標が達成できた時のだるまは、縁起がよいので記念にとっておくという方もいます。
その場合は新たな願いのために、また新しいだるまをお迎えし、並べて飾ります。
だるまのご利益の期限は1年といわれています。 もし願いが完全に叶わなかったとしても、願を掛けてから1年が過ぎたら、区切りとして供養します。
願いが叶わなかった場合も、必ず両目を描き入れてから供養しましょう。
そして新たにだるまをお迎えし、同じ願い、または新たな願いを込めます。
感謝を込めてだるまを供養する場合、主に以下の3つの方法があります。
縁起物であるだるまは、どんど焼きで供養することができます。
どんど焼きとは、小正月の1月15日前後に行われる日本の伝統的な火祭り。 地域によっては「左義長(さぎちょう)」や「道祖神(どうそじん)」、「三九郎(さんくろう)」などと呼ばれます。
毎年元旦には、新しい年の幸せをもたらしてくれる歳神様が家々を訪れます。 家の玄関先に飾る注連縄や門松などの縁起物は、歳神様を呼ぶための目印。
このどんど焼きは、飾り終わった正月飾りを盛大に燃やして、その煙と共に歳神様を空へお送りする、いわゆる送り火なのです。 また、この神聖な火で邪気を祓い、五穀豊穣・無病息災を祈る風習でもあります。
どんど焼きでは、その地域の人々が持ち寄った正月飾りやだるま、お守りや書き初めなどの縁起物を、青竹などの骨組みをもとに高く山のように積み上げます。
その縁起物を積み上げるさまは、集まっただるまをずらりと連ねて飾り付けたり、美しい飾りをわざわざこしらえたりと、その地域その地域で長く伝えられてきた特色が見られます。
どんど焼きでだるまを供養する場合は、地域によって、事前に、だるまや縁起物を回収したり持ち寄るところも多いため、確認が必要です。
お寺や神社などで行われるお焚き上げという行事で、お札やお守りなどと一緒にだるまを供養してもらうことも可能です。
お焚き上げというのは、縁起物や思い入れのあるもの魂が込められているものを手放す際、火で焚いて供養すること。
お寺・神社によって、それぞれお焚き上げ行事の日程、受付期間などが決まっているため、お焚き上げをお願いすることをお考えの場合は事前に確認してみましょう。
だるまの産地としても有名な群馬県高崎市などでは、「だるまのお焚き上げ」が行われていたりします。この様子は、後ほどご紹介しますね。
また、思い入れのある品を大切にお焚き上げしてくれる、専門の業者もあります。
供養したい時期にどんど焼きやお焚き上げがない場合、また直接持ち込むことができない場合には、だるま供養を行なっているお寺や神社に納めて代わりに供養してもらうこともできます。
そういった寺社には、だるまの他にもお札やお守り、人形などの縁起物を広く供養してくれるところも。
宅急便などでだるまを送るという形でも、供養を受け付けてくれる寺社もあります。その場合、供養料・祈祷料などがかかる場合もありますので、それぞれの寺社に確認が必要です。
古いだるまを家庭ごみとして、自治体のごみ収集で処分するという方法もあります。
ただ、やはり縁起物であるだるまをごみとして捨てるのは避けたいものです。 やむを得ない場合は、きちんと感謝の気持ちを込めてお浄めをし、自分なりの供養をしましょう。
お浄めの塩は本来神道の風習。仏教では必要がないという考えもありますが、日本には日本固有の神道と大陸から伝来した仏教を融合させ、調和させた「神仏習合」という信仰の形あります。 ぜひ、ご自分の供養の仕方で気持ちよく処分するようにしましょう。
気になる方はどうぞ、お浄めの塩も取り入れてみてください。
だるまはもともと仏教の僧侶をモデルにした縁起物。可能であればお寺で供養していただいたほうがよいでしょう。
ただ、先ほども触れましたが、日本には「神仏習合」の考えがあります。その考えをもとに、だるまの供養をしてくれる神社もあります。 もし近くの神社で供養を、とお考えなら事前に確認してみるのがよいでしょう。
だるまの大きさについては、「願い事が成就したらさらに大きな願いが叶うように」と、次の年は一回り大きなだるまに買い換えるという風習があります。
だるまは大きくなるほどに魔除けの力が強くなるとされているため、大願を成就させたいときやトラブルを抱え込みがちな時は、大きなだるまを選ぶのがよいのだそうです。
一方、願いが叶わずに1年経ってしまったときには、また同じ大きさのだるまをお迎えして、もう一度願をかけるのがよい、ともいわれます。 「重ね重ね繁栄しますように」との願いを込めて、ずっと同じ大きさのだるまを選ぶ、という考え方もありますよ。
逆に、サイズが大きくなり過ぎたとき、初心に戻ってスタートを切りたいときには、小さいものを選びます。
だるまの大きさについては、さまざまな考え方があるようです。 自分のライフスタイル、自分なりの考え方で大きさを選ぶのがよいかもしれません。
200年以上の歴史があるという、高崎だるまで知られる群馬県高崎市。群馬県達磨製造協同組合による「お焚き上げ供養祭」が、年に2度ほど行われています。
お焚き上げは、高崎市鼻高町内の広場で行われました。 元日から開催される高崎のだるま市で回収されたり、一般の方から持ち込まれたりしただるまが組合員の方々が作った丸いくぼみに集められました。 供養はだるまだけでなく、招き猫や注連縄なども一緒にお焚き上げされます。
たくさんのだるまが集合した様子は圧巻です。 組合員の方や地元の方が見守る中、だるまにお酒や塩を撒きながらぐるりと一周し、お浄めをし、参加者全員で役目を終えただるまに手を合わせます。
地元の住職による読経のなか、だるまに火を入れます。 参加者は炎に包まれるだるまを囲み、感謝の気持ちで見つめました。
また、お焚き上げの広場には、2mほどの大きな達磨が2つありました。 毎年開かれる高崎だるま市で「願い事を自由に書くことができる巨大だるま」として置かれているものだそう。
2日間でこれだけの寄せ書きが集まるのを見ると、日本人のだるまに込める思いを感じますね。 たくさん書かれた願いが届くように、こちらもお焚き上げされました。
だるまは私たちの願いを1年間見守ってくれる、頼れるありがたい存在です。1年お世話になり供養したら、また新しいだるまをお迎えしましょう。
だるまは、子どもの手のひらに乗るほどのかわいらしいだるまから、一抱えほどの大きなものまでがずらり。 産地によっては、顔かたちや表情も違うので、お気に入りを見つけるのも楽しいものです。新しいだるまをお迎えするときは、ぜひ こちらの記事 を参考に!
さまざまなお顔やサイズがある中で、ピンときただるまがきっとあなたの「マイだるま」。 叶えたい願いを支えてくれるパートナー、頼もしいだるまさんを見つけに行きませんか?
まあるく、なんだかユニークな雰囲気を持つだるま。
とても身近な存在ですが、古いだるまの処分はどうするのが正解なの?という方も多いのではないでしょうか。
日本人にとって親しみのあるだるまは、伝統工芸品・置物でありながらも、神棚や床の間に飾られ手を合わせる対象でもあったり、なんだかちょっと不思議な存在です。
そんな風に大切に扱われてもいるだるまの処分方法を、実際のレポートも交えながら紹介します。
処分方法と一緒に、供養のタイミングや、そもそもだるまがどんな縁起物なのかについてもみてみましょう。
目次
だるまとは
だるまは、伝統工芸品や縁起物として、私たち日本人にはとても馴染み深いものです。
「だるまさんだるまさん、にらめっこしましょ、笑うと負けよ、あっぷっぷ」
「だるまさんがころんだ」
「七転び八起き」
「必勝だるま」
子どもから大人まで、知らず識らずのうちにお世話になっています。
このだるまには、どんな物語があるのでしょうか?
モデルは達磨大師
だるまのモデルは、南インド香至国(こうしこく)国王の第3王子として生まれた、僧侶「達磨大師(だるまたいし)」。
インドで40年間厳しい修行をし、その後67年にわたり仏教を広めました。そののち海を渡り、中国で禅を広め大成させた禅宗の祖師として知られています。
修行と布教で107年?とお思いの方もいますよね。なんと、達磨大師は、150歳まで生きたという逸話が残っているのです。
あのだるま特有の丸い形ですが、壁に向かってひたすら座禅を組み、自らと向き合う「壁観(へきかん)」の修行を9年間続けた、達磨大師の姿を模したとされています。
達磨大師が行った修行の壮絶ぶりがうかがえる説がもう一つ。
あの丸い形は、実は長きにわたって壁観を続けたため、手も脚も腐り落ちてしまった末の姿であるとも伝わっているのです。
そしてあの見開かれた眼は、修行中に寝てしまわぬよう、瞼を切り落としたのだという話も。
縁起物になっただるまの由来
縁起物であるだるまは、中国からやってきた「起き上がり小法師」が元になっています。
唐の時代、酒の席でお酒を勧めるために使う玩具だった起き上がり小法師は、室町時代後半に日本に伝わると、転んでも起きないそのユニークな動きで、子どもの玩具として広まりました。
江戸時代になると、この時代に流行っていた「見立て」によって、「起き上がりだるま」が作られます。何かを、何かに見立てる、といった趣向は日本ならではの文化です。
髭面でいかめしい表情のだるまを、何度でも起き上がるユニークな動きの「起き上がり小法師」に「見立て」る。
そのギャップのある洒落た見立ては、町人たちに大いに受けました。
さらにこの時代、だるまは、人々を守ってくれる力を持つ縁起物としても受け入れられるようになります。
当時に流行った天然痘は、感染力が高く致死率も高い病でした。後遺症として目を病み、失明する人も多かったといいます。
だるまの代表的な色である赤は、高僧である達磨大師が身につける法衣の緋色からきており、古来より魔除けの色とされています。
また、だるま特有の「力のある見開かれた眼」「倒れても起き上がる不屈の姿」は、その天然痘除けのまじないとして歓迎され、爆発的に売れました。
なぜ目入れをするようになったのか
元々この時代のだるまは、両目が入れられた状態で売られていました。
ところが、買い求めた人から、その目の表情に注文がついたことから、白目の状態で売られるようになったのだそう。
そんなわけで、江戸時代後期には両目とも白目のだるまが売り出されるようになりました。
そして「願を掛けながら目を入れる、叶えばもう片方の目を入れる」という、当時のだるまやさんが編み出した巧みな商法が定着していったようです。
このように、今の時代まで伝わっているだるま。
ここからは、感謝の気持ちを込めた供養についてのあれこれを紹介します。
供養のタイミング・縁起物としての期限は?
だるまを供養・処分するのは、以下のタイミングになるとされています。
それぞれ詳しくみていきましょう。
願いが成就したときに
だるまをお迎えした際、祈願をこめて片目をいれるのは有名ですよね。
その願いが無事に成就したら、感謝の気持ちを込めながらもう片方の目を入れ、供養します。
どんど焼きやだるま市などで供養する場合、その季節になるまでは、願いが叶った縁起物でもあるので、大切に飾っておくのがよいでしょう。
また、無事に願いや目標が達成できた時のだるまは、縁起がよいので記念にとっておくという方もいます。
その場合は新たな願いのために、また新しいだるまをお迎えし、並べて飾ります。
だるまのご利益の期限を迎えるころに
だるまのご利益の期限は1年といわれています。
もし願いが完全に叶わなかったとしても、願を掛けてから1年が過ぎたら、区切りとして供養します。
願いが叶わなかった場合も、必ず両目を描き入れてから供養しましょう。
そして新たにだるまをお迎えし、同じ願い、または新たな願いを込めます。
だるまの供養の方法とは?
感謝を込めてだるまを供養する場合、主に以下の3つの方法があります。
それぞれ詳しくみていきましょう。
どんど焼きで燃やす
縁起物であるだるまは、どんど焼きで供養することができます。
どんど焼きとは、小正月の1月15日前後に行われる日本の伝統的な火祭り。
地域によっては「左義長(さぎちょう)」や「道祖神(どうそじん)」、「三九郎(さんくろう)」などと呼ばれます。
毎年元旦には、新しい年の幸せをもたらしてくれる歳神様が家々を訪れます。
家の玄関先に飾る注連縄や門松などの縁起物は、歳神様を呼ぶための目印。
このどんど焼きは、飾り終わった正月飾りを盛大に燃やして、その煙と共に歳神様を空へお送りする、いわゆる送り火なのです。
また、この神聖な火で邪気を祓い、五穀豊穣・無病息災を祈る風習でもあります。
どんど焼きでは、その地域の人々が持ち寄った正月飾りやだるま、お守りや書き初めなどの縁起物を、青竹などの骨組みをもとに高く山のように積み上げます。
その縁起物を積み上げるさまは、集まっただるまをずらりと連ねて飾り付けたり、美しい飾りをわざわざこしらえたりと、その地域その地域で長く伝えられてきた特色が見られます。
どんど焼きでだるまを供養する場合は、地域によって、事前に、だるまや縁起物を回収したり持ち寄るところも多いため、確認が必要です。
お焚き上げをしてもらう
お寺や神社などで行われるお焚き上げという行事で、お札やお守りなどと一緒にだるまを供養してもらうことも可能です。
お焚き上げというのは、縁起物や思い入れのあるもの魂が込められているものを手放す際、火で焚いて供養すること。
お寺・神社によって、それぞれお焚き上げ行事の日程、受付期間などが決まっているため、お焚き上げをお願いすることをお考えの場合は事前に確認してみましょう。
だるまの産地としても有名な群馬県高崎市などでは、「だるまのお焚き上げ」が行われていたりします。この様子は、後ほどご紹介しますね。
また、思い入れのある品を大切にお焚き上げしてくれる、専門の業者もあります。
お寺・神社に納める
供養したい時期にどんど焼きやお焚き上げがない場合、また直接持ち込むことができない場合には、だるま供養を行なっているお寺や神社に納めて代わりに供養してもらうこともできます。
そういった寺社には、だるまの他にもお札やお守り、人形などの縁起物を広く供養してくれるところも。
宅急便などでだるまを送るという形でも、供養を受け付けてくれる寺社もあります。その場合、供養料・祈祷料などがかかる場合もありますので、それぞれの寺社に確認が必要です。
自分でゴミとして処分するのはOK?
古いだるまを家庭ごみとして、自治体のごみ収集で処分するという方法もあります。
ただ、やはり縁起物であるだるまをごみとして捨てるのは避けたいものです。
やむを得ない場合は、きちんと感謝の気持ちを込めてお浄めをし、自分なりの供養をしましょう。
お浄めの塩は本来神道の風習。仏教では必要がないという考えもありますが、日本には日本固有の神道と大陸から伝来した仏教を融合させ、調和させた「神仏習合」という信仰の形あります。
ぜひ、ご自分の供養の仕方で気持ちよく処分するようにしましょう。
気になる方はどうぞ、お浄めの塩も取り入れてみてください。
だるまの供養はお寺のほうがいい?
だるまはもともと仏教の僧侶をモデルにした縁起物。可能であればお寺で供養していただいたほうがよいでしょう。
ただ、先ほども触れましたが、日本には「神仏習合」の考えがあります。その考えをもとに、だるまの供養をしてくれる神社もあります。
もし近くの神社で供養を、とお考えなら事前に確認してみるのがよいでしょう。
だるまは1年ごとに大きくするのがよい?
だるまの大きさについては、「願い事が成就したらさらに大きな願いが叶うように」と、次の年は一回り大きなだるまに買い換えるという風習があります。
だるまは大きくなるほどに魔除けの力が強くなるとされているため、大願を成就させたいときやトラブルを抱え込みがちな時は、大きなだるまを選ぶのがよいのだそうです。
一方、願いが叶わずに1年経ってしまったときには、また同じ大きさのだるまをお迎えして、もう一度願をかけるのがよい、ともいわれます。
「重ね重ね繁栄しますように」との願いを込めて、ずっと同じ大きさのだるまを選ぶ、という考え方もありますよ。
逆に、サイズが大きくなり過ぎたとき、初心に戻ってスタートを切りたいときには、小さいものを選びます。
だるまの大きさについては、さまざまな考え方があるようです。
自分のライフスタイル、自分なりの考え方で大きさを選ぶのがよいかもしれません。
高崎市でお焚き上げ供養祭に参加してきました!
200年以上の歴史があるという、高崎だるまで知られる群馬県高崎市。群馬県達磨製造協同組合による「お焚き上げ供養祭」が、年に2度ほど行われています。
お焚き上げは、高崎市鼻高町内の広場で行われました。
元日から開催される高崎のだるま市で回収されたり、一般の方から持ち込まれたりしただるまが組合員の方々が作った丸いくぼみに集められました。
供養はだるまだけでなく、招き猫や注連縄なども一緒にお焚き上げされます。
たくさんのだるまが集合した様子は圧巻です。
組合員の方や地元の方が見守る中、だるまにお酒や塩を撒きながらぐるりと一周し、お浄めをし、参加者全員で役目を終えただるまに手を合わせます。
地元の住職による読経のなか、だるまに火を入れます。
参加者は炎に包まれるだるまを囲み、感謝の気持ちで見つめました。
また、お焚き上げの広場には、2mほどの大きな達磨が2つありました。
毎年開かれる高崎だるま市で「願い事を自由に書くことができる巨大だるま」として置かれているものだそう。
2日間でこれだけの寄せ書きが集まるのを見ると、日本人のだるまに込める思いを感じますね。
たくさん書かれた願いが届くように、こちらもお焚き上げされました。
供養したら新しいマイだるまをお迎えする
だるまは私たちの願いを1年間見守ってくれる、頼れるありがたい存在です。1年お世話になり供養したら、また新しいだるまをお迎えしましょう。
だるまは、子どもの手のひらに乗るほどのかわいらしいだるまから、一抱えほどの大きなものまでがずらり。
産地によっては、顔かたちや表情も違うので、お気に入りを見つけるのも楽しいものです。新しいだるまをお迎えするときは、ぜひ こちらの記事 を参考に!
さまざまなお顔やサイズがある中で、ピンときただるまがきっとあなたの「マイだるま」。
叶えたい願いを支えてくれるパートナー、頼もしいだるまさんを見つけに行きませんか?