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掲載日:2022.01.06
更新日:2024.06.25

だるまに目を入れる意味は?縁起物としての由来や地域ごとの種類も紹介!

赤くて丸いフォルムが特徴的な、縁起物として愛されるだるま。実は、地域などによっても種類が違うことを知っていますか?

また、開運や商売繁盛などにご利益があるとして、「目を描き入れる」のを見たことがあるのではないでしょうか。そこで本記事では、だるまのご利益や由来、地域ごとの違いなどについて解説します。

「だるまを見たことがあるけど、実際にどんなご利益や意味があるのか良く知らない」という方は、ぜひ確認してみてくださいね。

だるまとは

「だるま」とは、丸いフォルムに険力のある顔つき、鮮やかな赤い色彩が特徴の飾り物です。厄払いや災いを払う縁起物として古来より人々が願掛けを行っていました。

だるまとは

元はインドから中国に渡った僧「達磨大師」が座禅を組む姿がモデルとなっています。全国各地でさまざまな色やデザインのだるまが生産されているので、見比べてみると面白いですよ。

だるまのご利益

だるまには以下のようなご利益があるとされており、さまざまな祈願の成就のために飾られます。

  • 五穀豊穣
  • 商売繁盛
  • 合格祈願
  • 必勝祈願
  • 開運

また、だるまが倒れてもひとりでに起き上がる人形であることから「七転び八起き」を表現しており、失敗しても諦めない忍耐強さの象徴としても愛されています。

色やデザインにも意味があり、後ほど解説するのでぜひチェックしてみてくださいね。

だるまの由来・歴史

だるまの由来は、インドから中国へ仏教を伝えたという僧「達磨大師」です。「壁に向かい座禅を続けて手足が腐った」という逸話や、「羽織を着て座禅をしている」という姿にちなんで、手足がなく作られたといわれています。

また、「だるま」という名前にはサンスクリット語で「法」や「教え」という意味もあります。日本では江戸時代に、疱瘡(天然痘)が広まったことをきっかけに、邪気を祓うと信じられていた赤色のだるまが厄除けとして広まっていきました。

その後厄除けとしての風習が残り、各地で伝統的なだるまが生産され今日まで残っているのです。

だるまの由来・歴史 浮世絵に描かれる“だるま”

だるまの色に込められた意味

だるまのオーソドックスなカラーは赤ですが、実は他にもたくさんの色があることを知っていますか?越谷の五色だるまのように、青・黄・赤・白・黒(紫)と5体の小さなだるまを一組として生産していた地域もあります。

色ごとに異なるご利益があるとされており、例えば以下の通りです。

ご利益 由来
商売繁盛・繁栄 黒字を招くことから黒は商売繁盛のご利益が期待されています
開運・魔除け 昔から赤色には魔除けの効果があるとされているため
学業成就・出世 青色は空間に落ち着きをもたらすとされているため
ピンク 恋愛成就 ピンク色はハートを連想させ恋愛に関するご利益があるとされています
黄色 豊穣・金運 黄色は実った稲穂を連想させるため金運などのご利益があるとされています
目標達成 白色は目標達成の効果があるとされているため
安全・健康 緑色は健康についてのご利益があるとされているため

どの色にどんなご利益があるかは、取り扱う地域や寺社によっても異なる場合があります。ぜひ内容を確認の上、願い事によってだるまのカラーを選んでみてくださいね。

だるまの目入れについて

だるまといえば、祈願の際に「目を入れる」という印象を持つ方もいるのではないでしょうか。地域によって作法が異なる場合もあるものの、一般的な目入れの手順は以下の通りです。

だるまの目入れについて
  • 願いを込めながら左目(向かって右)を描き入れる
  • 願いが叶ったら感謝を込めて右目(向かって左)を描き入れる

基本的にはこれだけです。目を入れる順番は、お寺にある2対の仁王像「阿吽」に関連しているという説があります。

「阿」はものごとの始まり「吽」は終わりを意味しており、右が阿形、左が吽形であることからだるまもそれに倣っているようです。ただし、明確な決まりはなく、重要なのは強い気持ちを持って祈願することです。

また、どうせ弦を担ぐならぜひ大安や友引、先勝などの吉日に行いましょう。願掛けをしない場合は、両目を先にいれて厄除けとして飾る方法も一般的です。

だるまの飾り方

だるまを飾る場所に明確な決まりはありません。購入後はすぐに目を入れましょう。

置き場所に迷ったときは、縁起物を飾るのに好ましいとされている東か南向きに飾るのがおすすめです。

また、神棚にお供えしたり、高所・玄関などに置いたりするのも一般的です。縁起物なので、ぜひ明るく風通しの良い場所に設置し、定期的な清掃で丁寧に扱いましょう。

なお、置き場所には以下のような効果があるとされています。

◆縁起物・ゲン担ぎとして置きたい

東か南向き 神棚や高いところなどに設置

◆魔除け・厄除けとして

厄が入ってこないように見張り役として玄関に設置

願いが成就したときは感謝の心を込めて右の目を描き入れ、神社に奉納します。お正月には神社やお寺で、「お焚き上げ」や「だるま供養」を受け付けている場合もあるので、近くの寺社のホームページなどを確認してみてくださいね。

各地域のだるまの種類と特徴

全国各地には、デザインや特徴が異なる色々なだるまがあります。
歴史や起源を押さえておくと、また違った見え方がしてくるのでおすすめですよ。

ここでは、各地域のだるまの種類や特徴を8種類ほど紹介いたします。ぜひチェックしてみてくださいね。

高崎だるま(群馬県)

高崎だるま(群馬県)

高崎だるまは200年以上の歴史を持ち、江戸時代後期に豊岡村で山縣友五郎が作り始めたのが起源とされています。
後に養蚕農家で祀られることが多かったという歴史背景があり、蚕の起きとだるまの起き上がりとの語呂合わせで、座禅像に近いデザインが次第に丸い形へと変容しました。

「群馬県ふるさと伝統工芸品」に指定された、国内でも随一の生産量のだるまです。高崎だるまの特徴は、そのまゆ毛とヒゲにあります。

「鶴は千年、亀は万年」という縁起にちなんで、眉毛には鶴、ヒゲには亀をそれぞれ表現されています。
また、顔の左右に文字が入っているのも特徴で、「商売繁盛」「家内安全」といった縁起のよい金文字が施されています。

白河だるま(福島県)

白河だるま(福島県)

白河だるまは約300年以上前、南画家の画匠、谷文晁が寛政の改革で有名な松平定信の命のもとでだるまの原画を描き、当時の職人がそれを元にして京都に修行しに行ったことが誕生の起源。
眉毛の鶴や髭の亀のほか、唐草や松竹梅を各部位に模様化して表しており、全体的に福々しさが溢れるだるまです。
あでやかで品のよさがあるのが特徴で、商売繁盛や家内円満、合格祈願などを願う身近な縁起物として長く親しまれています。毎年2月11日には「白河だるま市」が開催され、約15万人もの観光客が訪れて賑わいます。

松川だるま(宮城県)

宮城県の松川だるまは、最初から目入れがされているのが特徴です。
その理由は、仙台にゆかりのある戦国武将「伊達政宗」の独眼に配慮して作られたといわれています。

また、大空や海を表現した群青色や、宝船や米俵、大黒様などの縁起のよい絵柄が配された、豪華なデザインが印象的。宮城県知事指定伝統的工芸品にも選ばれている「仙台張子」の伝統技法で作られています。

多摩だるま(東京都)

多摩だるまは「東京だるま」とも称される、東京都瑞穂町の特産品です。農家が仕事の閑散期である冬に副業として始めたのが起源とされています。

だるま職人による伝統は脈々と受け継がれており、現在でも三多摩地方の数えられるほどの地域で制作が行われています。一つ一つ手作りのため、それぞれフォルムや顔立ちに個性があるのが魅力です。

猫がだるまを抱きしめた「だるま抱き猫」というユニークなデザインのだるまも人気を呼んでいます。

福島だるま(福島県)

福島だるまは江戸時代後期、悪いものを退治して福を呼ぶという縁起物として150年以上に渡って生産されているだるまです。昔ながらの木型を用いやや長身で彫り深く作られているのが特徴で、顔の脇には火事を防ぐという意味がある伝統の唐草模様があしらわれています。

福島だるまは元から目入れがされており、睨みをきかせた勇ましい顔を持つだるまです。睨みつけることで悪魔や災い、病気などを追い払い、福を呼んでくれるといわれています。

相州だるま(神奈川県)

神奈川県の名産100選にも選ばれている相州だるま。東京都多摩地方から今の神奈川県平塚市にだるまの製造が伝わり、独自でつくりだしたことが起源とされています。
相州だるまは、顔が白く瞼に金箔が貼られていることが特徴です。中には、口の形が富士山のようになっていたり、目の周りが金でキラキラしているものもあります。

東日本で盛んに生産が行われているだるまですが、神奈川県でだるま作りを営んでいるのは数軒のみ。150年以上もの歴史を持つ「相州だるま」ですが、職人の数も減り希少なものとなってきています。

越谷だるま(埼玉県)

埼玉県の伝統的手工芸品に指定されている越谷張子だるまは、川崎大師や柴又帝釈天など、関東を中心として各地に届けられています。

越谷だるまは顔の色が比較的白く、やや鼻の高い上品で優しい表情が特徴です。

鈴川だるま(静岡県)

鈴川だるまは江戸時代に製紙業が始まった頃、「紙の町」とも称される富士で半端な紙を用いて作られたのが始まりで、明の時代に中国で作られていた「不倒翁」というおもちゃが元になったとされています。

毘沙門天大祭のだるま市で知られる、静岡県鈴川地区の伝統的なだるまです。優しい目鼻立ちで、独特の表情を持っているのが特徴です。

現代におけるだるまのデザイン

最近のだるまは、伝統的なデザインのものだけではなく、シンプルでモダンなものから、かわいくアレンジされたものなど様々なバリエーションがみられます。

例えば、以下は顔に梅紋を纏っただるまや、温泉でのぼせたサルをイメージしただるまなど、遊び心のあるデザインで親しみやすいのが魅力です。

カヤオリジナルでも、縁起だるまはもちろん、遊び心のあるデザインのだるまや、イベントにあわせただるまなど様々なバリエーションをそろえております。

現代におけるだるまのデザイン

気になる方は是非、カヤに訪れて手に取ってみてください。

※一部オンラインショップでも取り扱いがございます。

だるまが購入できる日本三代だるま市

だるまの魅力に触れられる地域は全国各地にあります。国内でも特に有名な「だるま市」を紹介します。

だるま市とは、その名の通りさまざまなだるまが販売される市のこと。関東を中心として行事的に開催されており、なかには「目入れ」や「供養」を行っている場所があるものや、祭礼行列を行う祭りなどもあります。

今回取り上げるものは、「日本三大だるま市」とよばれるものです。

●高崎だるま市(群馬県)

高崎だるま市は群馬県高崎市にて1月1日、2日に開催される、国内で最も早いだるま市です。色やサイズの異なるさまざまな高崎だるまが販売されており、だるま職人の威勢のよい掛け声が聞こえます。

また、1年の抱負や願いを書き入れられる巨大だるまや、高さ2.8mにも及ぶ特大だるまも必見。他にも飲食ブースやステージイベント、抽選会など、楽しめる要素が満載のイベントです。

●毘沙門天大祭だるま市(静岡県)

静岡県富士市で行われる毘沙門天大祭だるま市は、毎年旧暦1月7日~9日、つまり2月中旬頃に3日間開催されます。この3日間は毘沙門天王が娑婆(しゃば)に下り、人々の願いを聞いたという話が大祭の起源となっています。

1kmを超える露店が立ち並び、境内にも全国から集まったさまざまなだるまのお店が並ぶ姿は圧巻です。参拝客は昼夜問わずに訪れ、例年数十万にも及ぶ観光客で賑わうお祭りです。

●深大寺だるま市(東京都)

深大寺だるま市は、江戸時代からおよそ300年以上続いている歴史的な縁日で、春を呼ぶ東京の風物詩としても知られています。3月に行われる「厄除元三大師大祭」という行事に合わせて開催されるのが特徴です。

だるま店を中心とした約300の露店が立ち並んでおり、境内や門前は赤いだるま一色の圧巻の光景です。開眼所にて、僧侶により1つ1つ目入れをしてもらえるのでぜひ訪れてみましょう。

だるまは地域ごとに種類が異なる!お願いごとでは目を描き入れよう

本記事では、だるまの由来やご利益、目を描き入れる理由などを解説しました。だるまは必勝や合格祈願など、縁起物の象徴として昔から愛されてきた飾り物です。

全国各地にだるまの生産地があり、それぞれ特色あるデザインのだるまが生産・販売されています。願い事をする際に右目を描き、成就したら左目を入れるというのも一般的ですが、厄除けとしてなら最初から両目を入れてもOKです。

最近ではおしゃれで可愛いデザインのだるまも増えているので、ぜひ縁起物としてだけでなく置物としても楽しんでみてくださいね。

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