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こんにちは!あまのいわと学校情報局です。
今回は、2021年12月21日(火)-22日(水)に行なわれたあまのいわと学校 第4回の様子をレポートします! 【前回の記事を読む】 ● あまのいわと学校 第4回レポート!ー①前夜祭編ー
【過去のレポート記事はこちら】
●あまのいわと学校 第1回第2回レポート! ●あまのいわと学校 第3回レポート!
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いよいよ、注連縄張替御神事の朝がやってきました。 朝の澄み切った境内が、静かに始まりの時を待ちます。
さ、寒い………………。 いえ…!身の引き締まる空気です!
最初に始まったのは、西行庵円位流 花輪竹峯様による献茶式。 朝の張り詰めた空気の中、祝詞とほら貝の音が奉納され、厳かに御神事が始まります。
静かな境内に、茶を立てる音だけが響きます。
茶が宮司に渡され、神前へ奉納されます。 一連の美しい所作に、思わず引き込まれてしまうひと時でした。
さて、皆の注目を集めている彼は、「長鳴鶏」(ながなきどり)。 はるばる奈良より、この日のためにやってきました。 天岩戸神話の中では、アマテラスオオミカミが岩戸にお隠れになった時、八百万の神が相談して常世長鳴鶏(とこよのながなきどり)を 鳴かせた後、アメノウズメが踊りを披露したといわれています。 神話のストーリー転換の要、太陽を呼び出す象徴として登場した、すごい鶏なのです。
しかし、高千穂に来るまでの間、一切鳴かなかったという彼…
果たして御神事のスタートにふさわしく、鳴いてくれるのでしょうか。 皆がかたずを飲んで見守る中、拝殿の真ん中へと移動し、 神様の御前に鎮座した、 その時!
\コケコッコーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!/ 長い!! 境内に響き渡る鳴き声は、10秒、いや15秒はあったでしょうか。 参列者からはどよめきと共に、拍手喝采!最高のタイミングで決めてくれました。 皆も笑顔になって、辺りがパッと明るくなったよう。 神話が再現されたように、太陽を呼び、朝を告げてくれた長鳴鶏のご奉納でした。
次に始まったのは、武道家 荒谷卓様による奉納演武。 荒谷卓様は、自衛隊特殊作戦群群長、明治神宮武道場館長を務められ、「武士道」の精神を今に伝える、 現代のサムライとも言うべき方です。 草履を脱ぎ、神様の前に一礼。真剣を手に取り、また一礼。
力強い演武が始まりました。鮮やかな太刀さばきを披露します。 ひとつひとつの動きに刃が煌き、振り下ろされた刃で空間が清められていくようです。 朝の冷え切った境内が、にわかに熱気を帯びてゆきます。 気合の漲る表情に、見ている私たちにも活力が湧いてきました。
続いて、注連縄張りを執り行う後取(しどり)の面々と、注連縄を張る合図となる鏑矢(かぶらや)を射る 高千穂高校・弓道部主将がお祓いを受けます。
昨夜、あまのいわと学校のメンバーで願いを込めた麻紐を入れ、神前にお供えをした 真新しい注連縄が運び出されます。
今回も注連縄を掛ける役割「注連縄後取(しどり)」を勤める、 プロ登山家の竹内洋岳様、山岳ガイド・クライマーの天野和明様が 注連縄に深く一礼。 いよいよ、掛替えの時が迫ってきました。
注連縄後取(しどり)の2名が天岩戸のご神体に向かっている間、 遥拝殿では、注連縄張替え御神事が始まります。 氏子の皆様、支援者代表による玉串の奉納が執り行われ、宮司より祝詞が奏上されます。
集まった人々の視線の先に、真新しい注連縄が掛け替えられていきます。 御神体は撮影禁止のため、ここからは文章でその様子をお伝えします。
注連縄を張る合図となる鏑矢(かぶらや)が、遥拝殿の奥から岩戸川の渓谷へと放たれました。 鏑矢(かぶらや)とは、祭礼式などで使用される音の鳴る矢で、邪を払う縁起の良いものといわれます。 高千穂高校・弓道部主将のしなやかな一射が放たれ、「ヒュオッ」という鏑矢の低い笛音が谷全体に鳴り響きました。
その鏑矢を合図にして、注連縄の端に取り付けられたロープが岩戸の崖の端と端に渡され、 右から左へとゆっくりと引っ張られていきます。ご神体の崖では、登山家のお2人だからこその連携で、 滞りなく、そして驚くほど穏やかに、注連縄が張られていきます。 しっかりと注連縄が張られた時、辺りは朝の日の光にあふれ、真新しい注連縄は朝の陽光に輝いていました。 その堂々とした存在感で岩戸を守っているようにも見えました。 「注連縄」とは「七五三縄」とも書き、割れない強力な数字によって結界をつくり、災いをはね除ける力があるといわれます。 神話では、「これで二度と天照大神が岩戸に隠れないように」との願いが叶えられるのですが、 同時に何か、強力な大地の力…巨大な岩盤、それを穿つ水の力、そして奥に控える阿蘇山の熱の力を 畏れ敬い、共に生き、大切にしなければならないという事を注連縄がその姿で伝えているようにも感じました。
御神事は無事にすべての儀が執り行われました。 光栄なことに、あまのいわと学校のメンバーも直会(なおらい)に参加させていただきました。 今回、さまざまな芸能を奉納された演者の皆様と言葉を交わし、また来年の御神事に向け、 ご縁をいただくことができました。 ●直会(なおらい)とは…
直会とは、祭りの終了後に、神前に供えた御饌御酒を神職をはじめ参列者の方々で頂くこと。 古くから、神霊が召し上がったものを頂くことにより、身を清めたり、力を分けていただけると云われている。
さて、御神事を終えたあまのいわと学校一行は、再び野へ繰り出します。
8月にもお参りした岩戸地区の社を巡り、さらに足を伸ばして歩きます。 夏に見た風景とはまた違った、冬らしい里山の美しさがあります。 私たちの中にも、繰り返し訪れることによって理解が深まった事や、 確かめたかった事に、ここでまた出逢うことができました。
最後に、東本宮へ戻ってきた一行。 共に学ぶ委員長・中村真さんの献笛で、心が静まります。
あまのいわと学校のプログラムも、これで修了。 最後まで無事に行なわれたことに感謝を込め、二礼、二拍手、一礼。
西本宮に戻ってきた一行。 ひとりひとつ、玉串を奉納。これまでの学びを胸に、思い思いに願いを込めます。
第一期生のみなさん、ご卒業、おめでとう! 宮司より「天岩戸神話かたりべ認証」が授与されます。 卒業生も講師陣みんな、笑顔がこぼれる瞬間です。
卒業を記念して、高千穂ならではの「七五三縄」(しめなわ)も贈られました。 最後に横断幕に寄せ書きを。 いつかはこの横断幕がメッセージでいっぱいになる日が来るといいですね。 共に学びを深めてきた仲間達。 「天岩戸神話」というきっかけで集まり、一年を通してそれぞれの視点で神話や高千穂の自然、戸隠の信仰などを見つめてきました。 神話を紐解きその土地に赴けば、文書では理解し得ない発見と、言葉で言い尽くせない感動があります。 それは普段の自分自身を離れ、高千穂の自然と、古より伝わる神話や営みの間で生まれる不思議な化学反応。 本来は自分の中にもあった大きな自然の流れの一部に気付くことなのかもしれません。
あなたも、神話の世界に飛び込んでみませんか。 高千穂、戸隠の地でお待ちしています! あまのいわと学校事務局 一同
こんにちは!あまのいわと学校情報局です。
今回は、2021年12月21日(火)-22日(水)に行なわれたあまのいわと学校
第4回の様子をレポートします!
【前回の記事を読む】
● あまのいわと学校 第4回レポート!ー①前夜祭編ー
【過去のレポート記事はこちら】
●あまのいわと学校 第1回第2回レポート!
●あまのいわと学校 第3回レポート!
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●翌朝6:00 御神事会場へ
いよいよ、注連縄張替御神事の朝がやってきました。
朝の澄み切った境内が、静かに始まりの時を待ちます。
さ、寒い………………。
いえ…!身の引き締まる空気です!
●献茶式
最初に始まったのは、西行庵円位流 花輪竹峯様による献茶式。
朝の張り詰めた空気の中、祝詞とほら貝の音が奉納され、厳かに御神事が始まります。
静かな境内に、茶を立てる音だけが響きます。
茶が宮司に渡され、神前へ奉納されます。
一連の美しい所作に、思わず引き込まれてしまうひと時でした。
●長鳴鶏の鳴き声奉納
さて、皆の注目を集めている彼は、「長鳴鶏」(ながなきどり)。
はるばる奈良より、この日のためにやってきました。
天岩戸神話の中では、アマテラスオオミカミが岩戸にお隠れになった時、八百万の神が相談して常世長鳴鶏(とこよのながなきどり)を
鳴かせた後、アメノウズメが踊りを披露したといわれています。
神話のストーリー転換の要、太陽を呼び出す象徴として登場した、すごい鶏なのです。
しかし、高千穂に来るまでの間、一切鳴かなかったという彼…
果たして御神事のスタートにふさわしく、鳴いてくれるのでしょうか。
皆がかたずを飲んで見守る中、拝殿の真ん中へと移動し、
神様の御前に鎮座した、
その時!
\コケコッコーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!/
長い!!
境内に響き渡る鳴き声は、10秒、いや15秒はあったでしょうか。
参列者からはどよめきと共に、拍手喝采!最高のタイミングで決めてくれました。
皆も笑顔になって、辺りがパッと明るくなったよう。
神話が再現されたように、太陽を呼び、朝を告げてくれた長鳴鶏のご奉納でした。
●武道家 奉納演武
次に始まったのは、武道家 荒谷卓様による奉納演武。
荒谷卓様は、自衛隊特殊作戦群群長、明治神宮武道場館長を務められ、「武士道」の精神を今に伝える、
現代のサムライとも言うべき方です。
草履を脱ぎ、神様の前に一礼。真剣を手に取り、また一礼。
力強い演武が始まりました。鮮やかな太刀さばきを披露します。
ひとつひとつの動きに刃が煌き、振り下ろされた刃で空間が清められていくようです。
朝の冷え切った境内が、にわかに熱気を帯びてゆきます。
気合の漲る表情に、見ている私たちにも活力が湧いてきました。
●注連縄張り 安全祈願
続いて、注連縄張りを執り行う後取(しどり)の面々と、注連縄を張る合図となる鏑矢(かぶらや)を射る
高千穂高校・弓道部主将がお祓いを受けます。
昨夜、あまのいわと学校のメンバーで願いを込めた麻紐を入れ、神前にお供えをした
真新しい注連縄が運び出されます。
今回も注連縄を掛ける役割「注連縄後取(しどり)」を勤める、
プロ登山家の竹内洋岳様、山岳ガイド・クライマーの天野和明様が
注連縄に深く一礼。
いよいよ、掛替えの時が迫ってきました。
●御神体への注連縄張り
注連縄後取(しどり)の2名が天岩戸のご神体に向かっている間、 遥拝殿では、注連縄張替え御神事が始まります。
氏子の皆様、支援者代表による玉串の奉納が執り行われ、宮司より祝詞が奏上されます。
集まった人々の視線の先に、真新しい注連縄が掛け替えられていきます。
御神体は撮影禁止のため、ここからは文章でその様子をお伝えします。
注連縄を張る合図となる鏑矢(かぶらや)が、遥拝殿の奥から岩戸川の渓谷へと放たれました。
鏑矢(かぶらや)とは、祭礼式などで使用される音の鳴る矢で、邪を払う縁起の良いものといわれます。
高千穂高校・弓道部主将のしなやかな一射が放たれ、「ヒュオッ」という鏑矢の低い笛音が谷全体に鳴り響きました。
その鏑矢を合図にして、注連縄の端に取り付けられたロープが岩戸の崖の端と端に渡され、
右から左へとゆっくりと引っ張られていきます。ご神体の崖では、登山家のお2人だからこその連携で、
滞りなく、そして驚くほど穏やかに、注連縄が張られていきます。
しっかりと注連縄が張られた時、辺りは朝の日の光にあふれ、真新しい注連縄は朝の陽光に輝いていました。
その堂々とした存在感で岩戸を守っているようにも見えました。
「注連縄」とは「七五三縄」とも書き、割れない強力な数字によって結界をつくり、災いをはね除ける力があるといわれます。
神話では、「これで二度と天照大神が岩戸に隠れないように」との願いが叶えられるのですが、
同時に何か、強力な大地の力…巨大な岩盤、それを穿つ水の力、そして奥に控える阿蘇山の熱の力を
畏れ敬い、共に生き、大切にしなければならないという事を注連縄がその姿で伝えているようにも感じました。
●直会(なおらい)参加
御神事は無事にすべての儀が執り行われました。
光栄なことに、あまのいわと学校のメンバーも直会(なおらい)に参加させていただきました。
今回、さまざまな芸能を奉納された演者の皆様と言葉を交わし、また来年の御神事に向け、
ご縁をいただくことができました。
●直会(なおらい)とは…
直会とは、祭りの終了後に、神前に供えた御饌御酒を神職をはじめ参列者の方々で頂くこと。
古くから、神霊が召し上がったものを頂くことにより、身を清めたり、力を分けていただけると云われている。
●おさらいフィールドワーク
さて、御神事を終えたあまのいわと学校一行は、再び野へ繰り出します。
8月にもお参りした岩戸地区の社を巡り、さらに足を伸ばして歩きます。
夏に見た風景とはまた違った、冬らしい里山の美しさがあります。
私たちの中にも、繰り返し訪れることによって理解が深まった事や、
確かめたかった事に、ここでまた出逢うことができました。
最後に、東本宮へ戻ってきた一行。
共に学ぶ委員長・中村真さんの献笛で、心が静まります。
あまのいわと学校のプログラムも、これで修了。
最後まで無事に行なわれたことに感謝を込め、二礼、二拍手、一礼。
●第4回閉校式
西本宮に戻ってきた一行。
ひとりひとつ、玉串を奉納。これまでの学びを胸に、思い思いに願いを込めます。
第一期生のみなさん、ご卒業、おめでとう!
宮司より「天岩戸神話かたりべ認証」が授与されます。
卒業生も講師陣みんな、笑顔がこぼれる瞬間です。
卒業を記念して、高千穂ならではの「七五三縄」(しめなわ)も贈られました。
最後に横断幕に寄せ書きを。
いつかはこの横断幕がメッセージでいっぱいになる日が来るといいですね。
共に学びを深めてきた仲間達。
「天岩戸神話」というきっかけで集まり、一年を通してそれぞれの視点で神話や高千穂の自然、戸隠の信仰などを見つめてきました。
神話を紐解きその土地に赴けば、文書では理解し得ない発見と、言葉で言い尽くせない感動があります。
それは普段の自分自身を離れ、高千穂の自然と、古より伝わる神話や営みの間で生まれる不思議な化学反応。
本来は自分の中にもあった大きな自然の流れの一部に気付くことなのかもしれません。
あなたも、神話の世界に飛び込んでみませんか。
高千穂、戸隠の地でお待ちしています!
あまのいわと学校事務局 一同