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インドの有名な神様、ガネーシャ。 象の顔と人間の身体をしたこの神様のことを、皆様も一度は目にしたことがあるかと思います。
とても印象的な見た目をした神様ですが、なぜ顔が象で身体は人間なのか、その理由はご存じですか?
さて今回は、アミナコレクションの創業者、進藤幸彦が出版した『世界の不思議なお守り』より、ガネーシャの誕生にまつわる神話と、盛大に行なわれる祭りについて書かれていますので、ご紹介いたします。
ガネーシャの出生秘話にくすっとし、盛大な祭にインドでの人気の大きさが感じられると思います。
インドの神々のなかでももっとも親しまれたのは、象の顔をした神、ガネーシャです。
特にムンバイ(ボンベイ)のあるマハーラシュトラ州は信仰が盛んで、1年に1度ガネーシャを海や川や池に流すガネーシャ・チャトラティというお祭りがあります。
ガネーシャは奥さんに、成功の女神と繁栄の女神をもらい、ものごとと成就を約束してくれる神様とされています。 人々はもろもろのヒンズーの神様に祈るとき、真っ先にガネーシャに祈るそうです。
こうした信仰は、ガネーシャの誕生にまつわる神話が関わっています。
ガネーシャの母親はシヴァ神お奥さんのパールヴァティーです。 ある暑い日にパールヴァティーは体を手でこすって垢で人形を作り、命を吹きかけて青年にしました。 そして自分が水浴びしている間、誰も中に入れないよう命じました。
そこへシヴァがチベットの聖山カイラスの旅から戻って来て中に入ろうとしました。 シヴァは邪魔だてする青年に怒って、その首をはねてしまいました。
騒ぎに驚いて出てきたパールヴァティーは、激しくシヴァをなじります。 シヴァは従者に森へ行って最初に会った生き物の首を取ってくるように命じ、従者は言われた通り最初に見つけた仔象の首を取って帰りました。
シヴァはそれを青年の首にくっつけ、ガネーシャが生まれました。ガネーシャは、こんな不気味な姿では人々にも嫌われると嘆きました。 するとシヴァは、人々が祈るとき、真っ先にお前に祈るようにさせようと約束しました。
1998年のガネーシャ・チャトラティは8月26日から始まり、9月5日に海流しが行われました。
家族で小さなガネーシャを祭る家もあります。 町単位で世話人が集まり、寄付金で仮小屋をたてて、大きなガネーシャ象を注文するところもあります。
これらのガネーシャはクレイ(粘土)とマッド(泥)で作られ、その上に白や黄色や赤の派手な色彩で塗装されています。 ですから水の中に入ると2、3日で溶けてなくなってしまいます。
信仰の厚い人は、ほかにも真鍮や木製のガネーシャをもっていますがそれはこの祭りでは流しません。
流し祭りの前日に、これらの仮小屋に祭られた大きなガネーシャ象を見てまわりました。 夜には周囲をイルミネーションで飾りつけ、ガネーシャの前に電気仕掛けで動く人形を配置して神話を表現し、見物人を喜ばせていました。
独特の祭りの菓子も配られ、仮小屋は大盛況でした。 見物人の行列ができている小屋も多く、この祭りがいかに人々の楽しみになっているかが分かります。
商売をやっている人などは、繁盛するためにガネーシャを祭るのは当然の生活習慣として取り入れています。 何か新しいことを始めるときにもこのガネーシャに頼ります。
知恵の神、学問の神ともされているので読書するガネーシャ象なども見受けられます。
なにかを祈ってすぐ効き目があったような話がないかとたずねると、ある町のプリースト(僧)が言いました。
「3年前、この祭りの10日間、毎日忙しくしていたときに妻が産気づいてしまいました。私が祭りを抜け出すことは不可能だし、誕生をもう少し延ばしてくださいと、あのときばかりは真剣に祈りました。すると祭りの期間中は何とかもってくれて、終わってからすぐに生まれたのです」
祭りの最終日、9月5日。
ムンバイの海岸には朝から群衆が集まって来ます。 ひたひたと時が経つにつれて、海辺に人口が増えていく風景は圧巻としか言いようがありません。
まずダウンタウンのチョパティビーチで、比較的小さな家族単位のガネーシャが浜辺に置かれて別れのセレモニーを受けているのを見ました。
家族でガネーシャを取り込んで香を焚き、鉦を鳴らし御詠歌を歌い、手を合わせて祈っています。 このガネーシャもやがて担がれて沖に連れて行かれ、沈められるのです。 名残惜しそうにガネーシャに手を振る人々の姿が印象的でした。
ジェフビーチでは夜が更けるにつれて大きなガネーシャが増えて来ました。 町の仮小屋に鎮座していた象たちです。
トラックで海沿いの駐車場まで運ばれ、20~30人の若者たちが持ち上げて海に運んでいきます。
海に流す前にやはり一通りセレモニーをしています。 深夜になるにつれ、満潮に向かい、1メートルを超える白い波しぶきが上がり、ガネーシャはその上を超えて次々に沖に運ばれます。
ジェフビーチでは午後2時頃まで、チョパティビーチでは夜を徹して各町の海流しが続いたということでした。
インドの有名な神様、ガネーシャ。
象の顔と人間の身体をしたこの神様のことを、皆様も一度は目にしたことがあるかと思います。
とても印象的な見た目をした神様ですが、なぜ顔が象で身体は人間なのか、その理由はご存じですか?
さて今回は、アミナコレクションの創業者、進藤幸彦が出版した『世界の不思議なお守り』より、ガネーシャの誕生にまつわる神話と、盛大に行なわれる祭りについて書かれていますので、ご紹介いたします。
ガネーシャの出生秘話にくすっとし、盛大な祭にインドでの人気の大きさが感じられると思います。
インドの神々のなかでももっとも親しまれたのは、象の顔をした神、ガネーシャです。
特にムンバイ(ボンベイ)のあるマハーラシュトラ州は信仰が盛んで、1年に1度ガネーシャを海や川や池に流すガネーシャ・チャトラティというお祭りがあります。
ガネーシャは奥さんに、成功の女神と繁栄の女神をもらい、ものごとと成就を約束してくれる神様とされています。
人々はもろもろのヒンズーの神様に祈るとき、真っ先にガネーシャに祈るそうです。
こうした信仰は、ガネーシャの誕生にまつわる神話が関わっています。
ガネーシャの母親はシヴァ神お奥さんのパールヴァティーです。
ある暑い日にパールヴァティーは体を手でこすって垢で人形を作り、命を吹きかけて青年にしました。
そして自分が水浴びしている間、誰も中に入れないよう命じました。
そこへシヴァがチベットの聖山カイラスの旅から戻って来て中に入ろうとしました。
シヴァは邪魔だてする青年に怒って、その首をはねてしまいました。
騒ぎに驚いて出てきたパールヴァティーは、激しくシヴァをなじります。
シヴァは従者に森へ行って最初に会った生き物の首を取ってくるように命じ、従者は言われた通り最初に見つけた仔象の首を取って帰りました。
シヴァはそれを青年の首にくっつけ、ガネーシャが生まれました。ガネーシャは、こんな不気味な姿では人々にも嫌われると嘆きました。
するとシヴァは、人々が祈るとき、真っ先にお前に祈るようにさせようと約束しました。
1998年のガネーシャ・チャトラティは8月26日から始まり、9月5日に海流しが行われました。
家族で小さなガネーシャを祭る家もあります。
町単位で世話人が集まり、寄付金で仮小屋をたてて、大きなガネーシャ象を注文するところもあります。
これらのガネーシャはクレイ(粘土)とマッド(泥)で作られ、その上に白や黄色や赤の派手な色彩で塗装されています。
ですから水の中に入ると2、3日で溶けてなくなってしまいます。
信仰の厚い人は、ほかにも真鍮や木製のガネーシャをもっていますがそれはこの祭りでは流しません。
流し祭りの前日に、これらの仮小屋に祭られた大きなガネーシャ象を見てまわりました。
夜には周囲をイルミネーションで飾りつけ、ガネーシャの前に電気仕掛けで動く人形を配置して神話を表現し、見物人を喜ばせていました。
独特の祭りの菓子も配られ、仮小屋は大盛況でした。
見物人の行列ができている小屋も多く、この祭りがいかに人々の楽しみになっているかが分かります。
商売をやっている人などは、繁盛するためにガネーシャを祭るのは当然の生活習慣として取り入れています。
何か新しいことを始めるときにもこのガネーシャに頼ります。
知恵の神、学問の神ともされているので読書するガネーシャ象なども見受けられます。
なにかを祈ってすぐ効き目があったような話がないかとたずねると、ある町のプリースト(僧)が言いました。
「3年前、この祭りの10日間、毎日忙しくしていたときに妻が産気づいてしまいました。私が祭りを抜け出すことは不可能だし、誕生をもう少し延ばしてくださいと、あのときばかりは真剣に祈りました。すると祭りの期間中は何とかもってくれて、終わってからすぐに生まれたのです」
祭りの最終日、9月5日。
ムンバイの海岸には朝から群衆が集まって来ます。
ひたひたと時が経つにつれて、海辺に人口が増えていく風景は圧巻としか言いようがありません。
まずダウンタウンのチョパティビーチで、比較的小さな家族単位のガネーシャが浜辺に置かれて別れのセレモニーを受けているのを見ました。
家族でガネーシャを取り込んで香を焚き、鉦を鳴らし御詠歌を歌い、手を合わせて祈っています。
このガネーシャもやがて担がれて沖に連れて行かれ、沈められるのです。
名残惜しそうにガネーシャに手を振る人々の姿が印象的でした。
ジェフビーチでは夜が更けるにつれて大きなガネーシャが増えて来ました。
町の仮小屋に鎮座していた象たちです。
トラックで海沿いの駐車場まで運ばれ、20~30人の若者たちが持ち上げて海に運んでいきます。
海に流す前にやはり一通りセレモニーをしています。
深夜になるにつれ、満潮に向かい、1メートルを超える白い波しぶきが上がり、ガネーシャはその上を超えて次々に沖に運ばれます。
ジェフビーチでは午後2時頃まで、チョパティビーチでは夜を徹して各町の海流しが続いたということでした。