冬を灯す美しい季語!俳句やご挨拶に使いたい言葉の数々 冬の季語一覧も

俳句や短歌である特定の季節を表す言葉、季語。
冬の季語は、どこか温度を感じるような、表情豊かな言葉が並びます。

押しくらまんじゅう、凩(こがらし)、春支度

冬の季語について、使われる時期やその意味を解説。
また、この冬に使いたい美しい季語を一覧にまとめました。俳句の世界では五つ目の季節に数えられる新年についても紹介します。
そのひと言で、冬の景色や心持ちまで豊かに表すことができる季語。
あなたの冬を表現したくなるような、そんな季語をぜひ見つけてください。

季語とは?冬の季語はどの時期に使う?

季語とは?冬の季語はどの時期に使う?

聞いたことはあるけれど、という方も多い季語。いったいどんな言葉なのでしょうか?

そもそも季語とはどんな言葉?

季語とは、春夏秋冬、そして新年のいずれかの季節を表現する言葉。
俳句や短歌には欠かせない要素です。
無季俳句などの例外もありますが、俳句には季語を一つ入れることがルールとされています。

日本の豊かな四季は、季節の初め、盛り、終わりではまったく違う表情を見せてくれます。
それに伴って、風景や私たちの生活、心持ちもまた変わるもの。
それぞれの季語は、季節のなかでも、およそいつごろのことを詠んでいるのかも表します。

この季語は、五・七・五というごく限られた文字数で構成される俳句のなかで、詠み手と私たちが季節感や情景、その心情までもを共有するための合言葉のような役割を持つのです。

季語の効果を最大限に活かすためには?

季語を効果的に使うには、季語についての説明はできるだけしないことがポイントです。

季語から広がるイメージ分の余白を残すようにします。
受け取る側の想像力や記憶が広がっていくように、季語のまわりに言葉を詰めこみすぎないということです。

季語には、私たち日本人が共通で持っているその季節の印象や感情を呼び起こす力があります。

その言葉を聞いただけ、目にしただけで広がる世界を大切にするために、できるだけシンプルに使うことがポイントなのです。

冬の季語、新年の季語を使う時期と区分

俳句における冬は11・12・1月ごろ、立冬(11月7日ごろ)から立春の前日(2月3日ごろ)です。
旧暦でいうと10・11・12月ごろのことで、だいたい新暦と旧暦では1ヶ月のズレがあります。

また特筆すべきなのは、俳句の世界では冬とはまた別に、五つ目の季節として「新年」が設けられていることです。

冬の季語は、時期によって4つに分けられています。

  • 三冬(さんとう)…冬全体
  • 初冬(しょとう)…11月ごろ(旧暦10月)
  • 仲冬(ちゅうとう)12月ごろ(旧暦11月)
  • 晩冬(ばんとう)…1月ごろ(旧暦12月)

新年の季語は、一年の始まり、元旦から小正月の1月1〜15日ごろのみを指します。
さらに現す内容によって以下のようにジャンル分けされます。

  • 時候…

    その季節や時期、暦を表した季語

  • 天文…

    太陽・月・星・雨・風・雷など、天体や気象にかかわる季語

  • 地理…

    山野や海、川、また田畑などの大地にかかわる季語

  • 生活…

    私たちの暮らしにかかわる季語

  • 行事…

    その季節ならではの行事にかかわる季語、また人物の忌日

  • 植物・動物…

    その季節に動きがみられる植物や動物にかかわる季語

冬以外の季語が使える期間は?

季語は、日本伝統の暦、日本ならではの季節の大きな節目である二十四節気で区切られ、春夏秋冬、そして新年と五つの季節に分けられています。

春・夏・秋の期間は、以下のように区切られます。

春の季語

冬の寒さが緩み、生命が動き出す時期

夏の季語

(立夏:5月5日ごろ)から立秋(8月7日ごろ)の前日まで
緑が色濃くなり、梅雨を経て暑さが厳しくなる時期

秋の季語

(立秋:8月8日ごろ~)立秋(8月7日ごろ)から立冬(11月7日)の前日まで
風がしだいに涼しくなり、実りの収穫、やがて木々が葉を落とす時期

冬の季語

(立冬:11月7日ごろ~)

冬の季語:三冬(冬全体)

冬の季語:三冬(冬全体)

三冬とは、冬のはじまりから終わりまで、冬の時期すべてで使われる季語です。

区分 季語 意味・情景
時候 冱つ(いつ) あまりの寒さで凍りついてしまうこと。
また、まるで凍りついたように感じられるさま
霜夜
(しもよ)
寒さの厳しい日、風が弱く晴れ渡った夜から明け方にかけて霜が降りる。霜が降りそうな、空気が澄んでしんとした夜のさま
冬の朝
(ふゆのあさ)
霜が降り、吐く息も真っ白な冬の朝。遅く上る太陽の光が、凍りついた世界をきらめかせる
短日
(たんじつ)
冬の日の短さ。夏至からだんだんに日暮れが早くなり、冬至には最も昼間の時間が短くなる
冬ざれ
(ふゆざれ)
冬になり草木は枯れ色あせて、見渡すかぎり荒れ果てたもの寂しいさま
鐘氷る
(かねこほる)
凍てつく張り詰めた空気のなか、響く鐘の音も鋭く冴えて凍りつきそうだという表現
自然(天文・地理) 霙(みぞれ) 降る途中で解けかけた雪が雨と混ざった状態。冬のはじめや終わりの気温が高めのころにみられる。雪のようには積もらず、ぼたぼたと地面に落ちては解けていく
露凝る
(つゆこる)
露は草や木の葉についた水滴のこと。夜のあいだについた露が、寒さで凍りついたさま
雪催
(ゆきもよい)
今にも雪が降りそうな、雲が重く垂れ込めた空模様
しづり 木の枝葉に降り積もった雪が、その重さや太陽の光で溶けたことで滑り落ちる現象
オリオン 冬の夜空の代表的な星座。ギリシャ神話の狩人オーリオンがモチーフ。サソリに刺されて命を落としたため、蠍座現れる夏のあいだ、オリオン座は姿を隠す
隙間風
(すきまかぜ)
戸や障子のわずかな隙間から吹き込んでくる風。鋭い冷たさが侘しく、身にしみる
たま風
(たまかぜ)
北日本の日本海側から北陸に、北から吹きつける冷たく強い風。
たまは「魂」の意味で、亡霊が吹かせる風という言い伝えも
鰤起
(ぶりおこし)
11月の終わり、北陸などで雷が鳴って強い風が吹く。ちょうど脂の乗った寒ブリが獲れ始め、本格的な冬の到来となる
枯園
(かれその)
枯れて色のなくなった庭園。常緑の木々もどこかくすんで見える
狐火
(きつねび)
闇夜、山野に見える怪しげな火のこと。狐が吐いたものという言い伝えがある。鬼火ともいう
山眠る
(やまねむる)
冬の山々の静まり返ったさま。雪や氷に閉ざされ、まるで動きを止めて眠っているようである
生活・行事 青写真
(あおじゃしん)
昔、駄菓子屋などで売られていた、日光で焼き付け、絵を浮かび上がらせるおもちゃ。冬の晴れた日、子どもの遊びの定番だった
押しくら饅頭
(おしくらまんじゅう)
「押しくら饅頭、押されて泣くな」と歌いながら、何人かで身を寄せ合ってだんごになり、体を押し合って体を温める遊び
埋火
(うずみび)
囲炉裏や火鉢で起こした炭にたっぷりと灰をかけて覆い、翌日の火種とした。火を起こすことも一苦労だった時代の火種を保つための工夫
温石
(おんじゃく)
温めた石を布などで包んで懐に入れ、暖を取る道具。「懐石料理」の語源でもある
今川焼き
(いまがわやき)
小麦粉・卵・砂糖を使った生地で餡などを包み太鼓のような形に焼きあげた菓子。焼きたてを割ると湯気が上がる。江戸時代、神田の今川橋あたりで売り出されたことが名の由来
切干
(きりぼし)
大根を千切りにし、天日で乾燥させた伝統的な保存食。生の大根とはまた違い、滋味深い
闇汁
(やみじる)
めいめい持ち寄った食材を、隠して鍋に放り込み汁にする。暗闇で椀によそおい食べるが、何が入っているかわからないというスリルを愉しむ。正岡子規らも俳句仲間と楽しんだという
着ぶくれ
(きぶくれ)
寒さに思わず重ね着をすることで、丸々として、動きもどこか鈍くなる
水洟
(みずばな)
たとえ風邪をひいていなくても、冷たい空気に刺激され、水のようなサラサラした鼻水が出ることがある
湯冷め
(ゆざめ)
風呂から上がったあと、気温の低さで体がすっかり冷えてしまう。風邪をひくきっかけになる
手足荒る
(てあしある)
冬ならではの冷たく乾燥した空気のせいで、手足や唇などがカサカサになる
夜咄
(よばなし)
12〜2月ごろの夜長の季節に行われる茶の湯。行燈や蝋燭などの灯りのなかでゆっくり進められる風情ある催し。また、夜にゆったりと談笑すること
夜神楽
(よかぐら)
五穀豊穣などを願い、夜を徹して舞われる里神楽。九州の日向や高千穂の神楽が有名
寒参
(かんまいり)
一年で最も寒さが厳しい寒の約一ヶ月間、毎夜神社仏閣に参拝すること。現在では、ただ寒の時期に参拝することも指す
植物・動物 凍鶴
(いてづる)
厳しい寒さのなか、まるで凍てついたように、片足立ちでじっと佇む鶴のさま
鷦鷯
(みそさざい)
10cmほどと、日本で最も小さな鳥の仲間の一つ。体に似合わず大きな声で美しくさえずる。冬になると標高の高い山地から里に下りてくる
冬眠 餌が少なくなる冬の時期、一部の生き物が体温や代謝を下げ、活動を止めて巣穴などで眠った状態になる。冬眠の期間中は餌も一切口にしない生き物も多い。最近は冬眠しない熊が話題に
冬の蝿
(ふゆのはえ)
寒さが厳しい時期にも生き残っている蝿が時々いる。動きも鈍く、どこか哀れ
鱈(たら) 字の通り、初雪のころに旬を迎える。冬が産卵期で、脂が乗ってとくに美味しくなる。冬の鍋料理には欠かせない
セロリ 昔は夏に種を蒔き冬に収穫する冬野菜とされていた。独特な香りがあり、スープなど煮込み料理にも使われる
白菜
(はくさい)
冬野菜の代表。厳しい季節にもしっかりと水分を溜め込んでみずみずしい。鍋物や漬物など、なじみ深く冬には欠かせない
冬薔薇
(ふゆそうび)
「ふゆばら」とも読む。ほとんどの葉を落としながら、厳しい寒さのなか寂しげに残る薔薇の花のこと

冬の季語:初冬(11月ごろ)

冬の季語:初冬(11月ごろ)

初冬とは、立冬(りっとう)から大雪(たいせつ)の前日まで。
紅葉などの秋の気配を残しつつも、朝は冷え込む日も増え、北国では雪の便りも届くころです。

区分 季語 意味・情景
時候 冬浅し
(ふゆあさし)
まだ秋の名残のある、寒さもそんなに厳しくないころ。晴れた日はまだ暖かで、服装も定まらない
小春(こはる) まだ本格的な寒さではなく、春先を思わせるような日和もある。まだ暖かさの残るうちに、保存食や冬の囲いなど、冬の備えをする
神無月
(かんなづき)
陰暦の10月のこと。出雲国に神々が集まり会議をするため、他の地では神が留守になる。出雲では神在月という
水始めて氷る
(みずはじめてこおる)
七十二候の一つ。立冬の初候。そろそろ布団から出たくない朝の寒さが訪れる
自然(天文・地理) 神渡し
(かみわたし)
旧暦10月ころに吹く西風を指す船乗り言葉。出雲に神々を届けるために吹く風という意味
時雨(しぐれ) 冬のはじめのころ、降ったり止んだりする、冷たく寂しげな雨のこと
凩(こがらし) 冬の訪れを告げるような冷たい北風。「凩」は木を風が吹き枯らすという意味の日本独自の漢字
冬凪
(ふゆなぎ)
波が穏やかな冬の海。冬の海は暗く荒れることが多いが、その合間に穏やかでそよともしない水面のときがある
星の入東風
(ほしのいりごち)
旧暦10月ころに吹く冷たい北東の風。昴が西の空に入るころに吹く風の意味。近畿や中国地方の船乗り言葉で、天気が崩れる兆しでもある
初氷
(はつごおり)
本格的に冷え込み、その年はじめて張る氷
生活・行事 木の葉髪
(このはがみ)
夏の紫外線ダメージで秋から冬にかけて、抜け毛が増える。まるで木の葉が落ちるようにハラハラと髪が寂しくなるさま
敷松葉
(しきまつば)
赤茶の枯れ松葉を庭に敷き詰め、庭園の苔の霜よけとする。実用性とともに美しく敷き詰めることで冬の庭に趣を添える
口切
(くちきり)
11月、春に摘み壺で熟成させておいた新茶の封を切り、茶を点てる。口切の茶事は茶人の正月とも呼ばれ、茶道にとってはおめでたい行事
沢庵
(たくあん)
代表的な冬野菜大根を干し、糠や塩などで漬け込む日本の伝統保存食
馬下げる
(うまさげる)
寒くなり、春から牧場に放っていた馬や牛を山から下ろして厩や牛舎に入れる
案山子揚げ
(かかしあげ)
陰暦10月10日、田畑を守ってくれた案山子を引き揚げて、餅などを供えて供養する。案山子は田の神様の依代であるといわれる
北窓塞ぐ
(きたまどふさぐ)
冷たい北風が吹きつける北向きの窓を、防寒のために塞ぐ。板を打ちつけたり筵で囲ったりして、風が吹き込まないようにする
神の旅
(かみのたび)
陰暦10月になると、全国の神々が出雲国に向けて旅立つ。出雲では人々の縁や次の年の収穫について、神々の話し合い、神議り(かむはかり)が行われる
恵比寿講
(えびすこう)
商売繁盛や五穀豊穣の神、七福神の恵比寿神を祀って一年の感謝を伝える。恵比寿神は出雲には出掛けず、留守番を務めるとも
七五三
(しちごさん)
男児は3歳と5歳、女児は3歳と7歳、子どもがここまで育ったことを祝い、これからの健やかな成長を祈って神社に参拝する伝統行事
新嘗祭
(にいなめのまつり)
11月23日、天皇がその年にとれた新穀を神々に供えともに食す。全国の神社でもその年の恵みに感謝し、次の年の豊作を祈る
植物・動物 帰り花
(かえりばな)
冬の初めの暖かな日和、春と勘違いした桜や桃、つつじなどがわずかに花を咲かすことがある。狂い咲きともいう
銀杏落葉
(いちょうおちば)
紅葉の中でもとくに鮮やかで黄金色のような銀杏。銀杏の葉は形も独特で、地面に降り積もったところもまた美しい。「銀杏散る」は晩秋の季語
茶の花
(ちゃのはな)
ツバキ科の常緑低木。白く小さな五枚の花弁をつける。中央の蕊(しべ)は鮮やかな黄色
朴落葉
(ほおおちば)
朴の葉は国内の広葉樹のなかでも最大級で、他の落葉とはまた迫力が違う。天然の抗菌作用や耐熱性があり、よい香りで料理の器代わりにも使われる
麦の芽
(むぎのめ)
10、11月が麦の蒔き時。麦は冬に芽を出し、初夏に収穫となる。枯れた景色の中に、麦の芽が青々と並ぶ
綿虫
(わたむし)
雪虫とも呼ばれる。フワフワと白い綿毛のような姿で漂うアブラムシやハゴロモの総称
蟷螂枯る
(とうろうかる)
辺りの枯れ草や落ち葉と同じ色のカマキリが、生気なくだんだんに弱っていくさま
冬の蝗
(ふゆのいなご)
秋には勢いよく刈田を跳ね回っていたいなごが、冬まで生き残りじっと動かずに止まっている哀れなさま

冬の季語:仲冬(12月ごろ)

冬の季語:仲冬(12月ごろ)

仲冬とは、大雪から小寒(しょうかん)の前日まで。
昼の時間が最も短い冬至も含む、本格的な寒さが到来、北国では雪も多くなるころをいいます。

区分 季語 意味・情景
時候 霜月
(しもつき)
旧暦11月の和名。「霜降月」の略で、寒さが厳しくなり、しきりに霜が降りるようになる
朔旦冬至
(さくたんとうじ)
旧暦11月の朔日(1日)と冬至の日が重なること。19年に一度巡ってくるとされる。太陽の力の復活と月が蘇る日が重なる、縁起のよい日だとされる
一陽の嘉節
(いちようのかせつ)
冬至の別称。太陽の力が蘇り、昼の時間が長くなって、再び命に満ちた季節が巡ってくる兆しを祝う意味がある
年の暮
(としのくれ)
一年もおしつまり、何かと慌ただしくそわそわ浮き足立ち気味。活気に溢れる時期でもある
数へ日
(かぞえび)
その年も残りわずか、指折り数えられるほどになったこと。なんとなく気忙しく、惜しむ気持ちと新年の待ち遠しさがないまぜになる
小晦日
(こつごもり)
大晦日(おおつごもり)の前の日、12月30日のこと
行く年
(ゆくとし)
慌ただしい年末、過ぎ去ろうとしているこの一年を惜しむ気持ち
除夜(じょや) 一年の最後、12月31日の夜
自然(天文・地理) 冬日和
(ふゆびより)
本格的な寒さのなか、よく晴れたおだやかな日のこと
冬麗
(ふゆうらら)
寒さ厳しい時期に、やわらかな日差しが美しい、明るく心地のよい日和
名残の空
(なごりのそら)
大晦日に見上げる空のこと。行く年に思いを馳せながら、名残惜しく、さまざまな思いがよぎる
生活・行事 帯解
(おびとき)
幼子が着物のつけ紐を解き、初めて大人と同じように帯を締めるようになる日本の通過儀礼。5歳の男の子7歳の女の子の祝いの儀式。七五三の由来でもある
顔見世
(かおみせ)
役者と劇場の契約は11月からの一年間だった江戸時代、その年契約された役者が11月興行で勢揃いし顔ぶれを見せた。現在では京都南座の顔見世は京都の冬の風物詩
冬至粥
(とうじがゆ)
冬至に食べる小豆粥のこと。小豆の赤色は邪気を払うとされ、無病息災を願う
柚子湯
(ゆずゆ)
冬至に柚子を浮かべた風呂に入ると風邪をひかないという、江戸時代から続く伝統的な風習。柚子には血行促進の効果があり、よい香りにはリラックス効果も
煤払
(すすはらい)
元旦に幸せをもたらす年神様をお迎えするため、一年溜まった煤や埃を払い浄める
注連飾る
(しめかざる)
新年に年神様をお迎えするために注連を飾り、結界とする。その年の新藁をなった縄などを使い、ウラジロや橙などの縁起物がつけられている
日記買う
(にっきかう)
新しい年のはじめから使う日記帳を買い求める。店には新しい予定帳や日記帳が並ぶなか、悩みながら選ぶのも楽しみである。真新しい日記帳を開くのもまもなく
賀状書く
(がじょうかく)
友人やお世話になった方に、新年の挨拶として年賀状を書く。年賀状の起源は平安時代とも。近年、年賀状じまいする人も多い
晦日蕎麦
(みそかそば)
大晦日の日に蕎麦を食べる風習。細く長く生きられますように、という願いが込められる。年越しそばとも
暦の奏
(こよみのそう)
旧暦11月1日、暦博士が翌年の新しい暦を作成し、天皇に奏上する宮中行事
クリスマス 12月25日、すっかり日本にも定着したキリストの降誕祭。クリスマス前から一気に年の瀬の賑やかさ慌ただしさが増す
一茶忌
(いっさき)
江戸時代後期の俳人小林一茶の命日。陰暦11月19日。小さく弱いものを詠むどこかユーモラスな句で知られる
里神楽
(さとかぐら)
一般の神社などで舞われる民間信仰。神に捧げ、無病息災や五穀豊穣を祈る。神話の世界などを題材にした無言劇
終天神
(しまいてんじん)
12月25日、その年最後の天満宮の縁日をいう。京都では北野天満宮の終天神と21日の東寺の終弘法が有名で大いに賑わう
年越の祓
(としこしのはらえ)
6月の夏越の祓からの半年間の間に身についた罪や穢れを祓う行事。浄めた心身で新年を迎える
除夜の鐘
(じょやのかね)
大晦日の夜から元旦にかけて、各地の寺院で108回梵鐘がつかれる
植物・動物 クリスマスローズ キンポウゲ科の多年草で多くが常緑。ヨーロッパではクリスマスのころにバラのような花をつけることが名の由来。寒さに非常に強く、冬枯れの庭をいち早く彩る
冬至梅(とうじばい) 冬至のころから咲き始める早咲きの野梅。枝が細く盆栽に仕立てられる。お正月用の飾りにも用いられる
初鰤(はつぶり) 寒ぶりのシーズンのはじめ、12月初めに獲れる鰤のこと。養殖される現代はかつてほど珍重されない
霜月鰈
(しもつきがれい)
11月から獲れる鰈をいう。鰈の種類によって、秋の終わりから冬にかけ、深海から浅瀬に移動して産卵する

冬の季語:晩冬(1月ごろ)

冬の季語:晩冬(1月ごろ)

晩冬とは、小寒から立春の前日まで。
厳しい寒さが続く日々にも、かすかに春の訪れが感じられる、春を心待ちにするような季語です。

区分 季語 意味・情景
時候 寒の入り
(かんのいり)
一年で一番厳しい寒さとなる時期。具体的には1月6日あたりで、そこから節分までを「寒」という
寒波(かんぱ) 広い地域に数日にわたって、波のように寒気団が到来すること。一気に気温も下がる
冬深し
(ふゆふかし)
まさに冬の盛り。雪が積もり、気温は下がり、景色も色を失う
節分(せつぶん) 本来季節の変わり目のことを指したが、現在では立春の前日のみをいう。季節の変わり目には隙をついて鬼が入り込むと考えられ、豆を撒いて鬼を追い払う
日脚伸ぶ
(ひあしのぶ)
気づかないうちに、少しずつ日が長くなっていく。春が近くなっている気配に感慨を込めた言葉
春隣(はるとなり) 寒さ厳しいなかに、春の気配が感じられる日も多くなる。いっそう春を待ち望む気持ちも強くなる
自然(天文・地理) 風巻(しまき) 降り続く雪が強風にあおられて、視界を遮るほどである状態。吹雪いている状態
寒晴
(かんばれ)
厳しい寒さながら、きれいに晴れ渡っていること。空気は乾燥し、澄み切っている
風花(かざはな) 雲のない晴れた空から、風にのって遠くから舞ってきた雪がひらりと落ちてくること。儚く美しいさま
雪女郎
(ゆきじょろう)
雪国に伝わる雪女の別名。色白で美しく幻想的な存在で、人を惑わせたり、冷たい息を吹きかけて凍死させたりするとされる
御神渡(おみわたり) 諏訪湖が寒さの厳しい年に全面結氷し、湖面が盛り上がって大きく亀裂が入る。神が渡る道だとされる
寒の水(かんのみず) 寒さ極まる寒の内の水。澄み切ってやわらかで、腐りにくいとされる。不思議な効能があるともいわれる
波の花(なみのはな) 岩場に打ち付けられ砕け散る波の白い泡が花にたとえられた。黒々とした冬の厳しい海に白い花が散るように見える
生活・行事 雪兎(ゆきうさぎ) 雪を固めて作った兎。目には鮮やかな赤い南天の実、耳には笹の葉や南天の葉を用いる
氷餅作る
(こおりもちつくる)
餅を水に浸し、厳しい寒さのなか軒下などに吊るして凍らせ、乾燥させた伝統的な保存食。正月で残った餅などを使う
雪眼(ゆきめ) 晴れた日、真っ白に積もった雪に日光が反射して、強い紫外線を浴びた状態になる。目の表面に炎症が起き、痛みや充血が起きる
探梅(たんばい) 春を思い早咲きの梅の花を求めて、野山に分け入ること。寒さ厳しいなかに、わずかな春の兆しを探し求める
春支度
(はるじたく)
かつては新年を迎える支度であったが、現代では春に向けて衣類を準備したり、部屋のしつらえを変えたりといったことを指す
新海苔
(しんのり)
冬から春にかけて採れる海苔。シーズンはじめに摘まれる海苔は、香りが高く、口溶けもやわらかで最上級とされる
鬼走(おにばしり) 滋賀県の長寿寺や奈良県の念仏寺で古くから続く伝統行事。赤鬼青鬼が堂内を豪快に駆け周り、悪霊を追い払う
寒垢離(かんごり) 寒の30日間、水をかぶったり滝に打たれたりして心身を浄める荒行
和布刈神事
(めかりのしんじ)
北九州市門司の和布刈神社の神事。旧暦元旦の早朝に神職が海に入り刈った和布(わかめ)を神前に供え、豊漁や航海安全を祈る。古くは秘儀とされた
植物・動物 水仙(すいせん) まだ雪の残るなか、土から芽を出して春を告げる花でもある。凛と立ち上がって咲く姿、よい香りで親しまれている
冬菫(ふゆすみれ) 厳しい寒さのなか、春を待たずに健気に咲く野生の菫の総称
蝋梅(ろうばい) ツヤがあり透けるような黄色い花びらが、まるで蝋細工のようであることが由来。甘くよい香りを漂わす
雪折(ゆきおれ) 降り積もった雪の重みで折れてしまった枝木。葉を落とさない竹も、あまりの重さで根元から折れてしまうことがある
冬萌(ふゆもえ) 春はまだ先であるものの、陽射しの暖かな日、ひそやかに木の芽が角ぐみ、草の芽が萌え出しているさま
白鳥(はくちょう) 越冬のためにシベリアなどから日本に渡ってくる。白鳥が北へ帰る「白鳥帰る」は仲春の季語
寒雀(かんすずめ) あまりの厳しい寒さで、羽の間に空気をためてふっくらとまあるく膨らんだ雀。その姿から「ふくら雀」とも
潤目鰯
(うるめいわし)
大きな目に脂瞼という膜があって、まるで潤んだように見えることが由来。鮮度が落ちやすいので干物にされる

新年の季語

新年の季語

1月1日の元旦から、1月15日、小正月までを指します。
一年の始まりにふさわしく、「初」がつく言葉が多いのが特徴です。

区分 季語 意味・情景
時候 元日(がんじつ) 1月1日。一年の一番初めの日。「元旦」は元日の朝、午前中を指す
初春(はつはる) 年の初めを寿ぐ言葉。旧暦の正月がちょうど立春ころであったことの名残
七日正月
(なぬかしょうがつ)
1月7日のこと。七草粥を食べ、正月飾りなども外して、正月の一区切りとなる
去年今年
(こぞことし)
大晦日から元日、その一夜で年が変わること。過ぎ去った年と始まったばかりの真新しい年、感慨深い思いがこもる
春永(はるなが) 昼が長く感じられる春を喜ぶ言葉だったが、新春のめでたさが末長く続くように、という言葉に転化した
宵の年(よいのとし) 本来は大晦日の晩を指す言葉だったが、新年になってから、過ぎ去った年、その年の暮れを懐かしむ意味でも使われるように
自然(天文・地理) 初東雲
(はつしののめ)
元日の朝、ほのぼのと白み始める空のこと
初東風(はつこち) 新年最初に吹く東風。東風は春の訪れを告げる風であるが、このころの風はまだまだ冷たい
御降(おさがり) 正月三が日に降る雨や雪を指す正月言葉。天から降り注ぐありがたいものとして、その年は豊作となるともいわれる
春の初風
(はるのはつかぜ)
元日に吹く風のこと。新しい年の冷たく清々しい風
淑気(しゅくき) 新たな年になり、いたる所に満ちあふれている清らかでおめでたい気配
初富士(はつふじ) 新年初めて仰ぎ見る富士山
若菜野(わかなの) 若菜は春の七草の総称。七草を摘みに出かける野原のこと
生活・行事 買初(かいぞめ) 新年初めての買い物。縁起物を買ったり、新年を祝って売り出される福袋を我先にと手にしたり、賑やかな雰囲気に包まれる
梅干飾る
(うめぼしかざる)
そのシワや赤い色、毒消しの作用から、長寿や無病息災を願い、新年に梅干しを飾る風習があった
太箸(ふとばし) 新年から箸が折れるのは縁起が悪いと、正月膳や雑煮に中央を太くした箸が使われた
米こぼす(よねこぼす) 「涙を流して泣く」意味の正月言葉。涙を白い米に喩えた、日本らしい言い換え
寝正月(ねしょうがつ) 正月のあいだ、ご挨拶などに出かけることもせず、家にこもってのんびりと過ごす
若水(わかみず) 元日の早朝に汲む神聖な水。一年の無病息災、豊作をもたらすとされる
ぽっぺん ガラス製のおもちゃで、ビードロともいう。細い管から息を吹き込んで離すと、薄く平らな底が「ぽぺん」と鳴る。江戸時代に日本に伝わった。一年の厄払いに吹く
歌留多
(かるた)
日本の伝統的な正月遊びの一つ。百人一首やいろはがるたなど
初詣(はつもうで) 新年を迎えて初めて寺社に参拝し、一年の無事を祈る
歌会始
(うたかいはじめ)
宮中の年中行事の一つ。あらかじめ決められたお題を詠んだ和歌を披露し合う。国民の入選歌も披講される
鷽替(うそかえ) 1月7日、太宰府天満宮などで行われる伝統的な神事。頒布される木彫りの鷽を、参拝者同士で交換していく。前年の凶事を嘘にして、新年の吉事にかえることができるとされる
初伊勢
(はついせ)
正月に伊勢神宮に初詣に出かけること。特別な年始の行事として、多くの人が訪れる
粥占(かゆうら) 1月15日、炊いた粥の状態で豊凶やその年の世の中を占う。昔は各家庭でも行われていた
十日戎(とおかえびす) 1月10日、新年初めての戎祭。えびす様に家内安全や商売繁盛を祈る。福笹や熊などの縁起物が売られる。兵庫県の西宮神社や大阪の今宮戎神社が有名
植物・動物 若菜(わかな) 七草粥に入れる7種類の野草や野菜の総称。
七草粥は、正月料理で疲れた胃腸を労り、一年の無病息災を祈る意味がある
福寿草(ふくじゅそう) 黄金色に輝くようなめでたい花色から新年の花とされる。元日草ともいわれる
楪(ゆずりは) 正月飾りに用いられる。新しい葉が出たあとに古い葉が落ち、滞りなく代替わりする象徴として子孫繁栄を表し、縁起がよいとされる
仏の座(ほとけのざ) 田畑などに自生するシソ科の植物。葉が仏の蓮華座に似ていることが名の由来。ピンク色の小さな花をつける
初鴉(はつがらす) 元日の朝に鳴くからす。普段は厄介者扱いされるからすも、このときは神聖でめでたいものとされる
初声(はつこえ) 新年の朝に聞こえてくる鳥のさえずり
嫁が君
(よめがきみ)
正月三が日にだけ使われるねずみを指す正月言葉。普段は嫌われ者だが、だいこく様の使いとして、縁起のよい動物ともされる

手紙やSNSで取り入れやすい冬の季語

厳しい寒さに相手の体調を気遣う手紙、SNSで春を心待ちにする気持ちを共有したい。

そんな時にも季語はいきいきとその思いを表してくれます。

  • 短日
    例「短日のみぎり、いよいよ寒さも本格的になってまいりました」
  • 冬めく
    例「朝晩すっかりと冷え込むようになり、すっかり冬めいてきましたね」
  • ストーブ
    例「いよいよ冬到来、ストーブが恋しい季節になりました」
  • 春支度
    例「春からの新しい生活を楽しみに、少しずつ春支度を始めることにします」
  • 旬の食べ物
    例「今年初おでん!味しみしみで最高」「田舎から今年漬けたたくあんが送られてきました」
  • 芽吹く植物
    例「早くも福寿草の蕾が鮮やかな黄色をのぞかせています」「知らぬまに水仙の芽が土から顔を出していました」

有名な冬の俳句

冬を詠んだ有名な句を紹介します。
思わず共感してしまう、そんな句がありそうです。

うまさうな 雪がふうはり ふわりかな /小林一茶

さりげない日常や、弱いもの小さきものを人間味あふれる句に詠んだ、江戸の三大俳人の一人、小林一茶の句です。

見上げると、舞い降りてくるふんわりと大きな牡丹雪。
やわらかでほんのり甘そうでしょうか。
思わず口を開けてしまいそうな子どものようで、なんとも微笑ましい様子を想像してしまいます。

雪は晩冬の季語。「ふうはり ふわり」の繰り返しも、一層楽しい表現です。

旅に病んで 夢は枯れ野を かけ廻る / 松尾芭蕉

松尾芭蕉は、旅する俳人として知られます。

旅の途中、病に倒れた芭蕉の歌。
夢のなか、頭のなかでなら自分はあちこちの枯れ野をまだまだ駆け巡ることもできるのに、と絶えることのない旅と作句への情熱を込めています。

その燃える思いと冬の色を無くした枯れ野の対比が、また切なさを誘うようです。

思いとはうらはらに体は動かず、この4日後、芭蕉はこの世を去ります。
この句は芭蕉の絶句となりました。

去年今年 貫く棒の 如きもの / 高浜虚子

去年今年は「こぞことし」と読む、新年の季語です。
明治から大正、昭和と激動の時代に活躍した小説家でもある高浜虚子。

暦ではきっぱり区切られる去年今年だが、自分の中には太い棒のようにずっと途切れることなく貫く思いと紡いできた時間がある、という意味が込められています。
思わず読むものも自分と重ね合わせる、なんとも力強く、胸に沁みる一句です。

冬はもうすぐ!そろそろ冬支度、始めませんか?

いつの間にか夏は過ぎ去り、秋もいよいよ深まってきました。
また今年もあっという間、となりそうです。
せっかくなので、冬支度はちょっとゆっくり、時間をかけて楽しんでみてはいかがでしょうか?

日本産しめ縄

日本産しめ縄

毎年ご好評をいただいているしめ縄飾り、新たに新潟県魚沼産のしめ縄をご用意いたしました。
お正月飾りとしてはもちろん、一年通して飾っていただける縁起飾りも取り揃えております。

「未」にまつわるアイテム

「未」にまつわるアイテム

2027年の干支は未(ひつじ)。
未は調和や平和を象徴するとされ、未年は縁起のよい年であるとされます。

2027年干支未水引飾り

2027年干支未水引飾り

水引は、人と人を結ぶ、ご縁を結ぶという意味を持つ日本の伝統工芸品です。
また水引は和紙の紐を「水で引いて」作っていたとされ、邪気を払い浄めるという意味があります。

やわらかなカーブを描く水引細工で2027年の干支、未を作りました。

穏やかな年でありますように、すてきなご縁で結ばれますように、そんな願いを込めた水引細工です。

お浄め未みくじ

お浄め未みくじ

ころんと手のひらに乗る、陶製のおみくじ。
中には「大大吉」「大吉」「吉」「中吉」「小吉」のいずれか一枚が入っています。おみくじを楽しまれたあとは、干支の飾り物として。

思わずそっと撫でたくなるような、やさしい気持ちにしてくれるかわいらしい未です。
来年が穏やかな年でありますように、と願いながらどうぞお手元にお迎えください。

腹巻で体の芯から温まろ

腹巻で体の芯から温まろ

お腹を温めると、免疫力や代謝のアップや安眠効果が期待できるなど、いいことがいっぱいって、ご存知でしたか?

ユニークな柄やおめでたい柄、保湿成分配合の生地を使用したものまで取り揃えております。せっかくなので、お気に入りの一枚を見つけて、温活も楽しみながら。

冷えるだけでなく、感染症なども心配な寒い季節。
元気で過ごすためにぜひ、お腹から温めましょう。

寒い季節を灯す言葉

季語って本当に面白い。
眺めているだけでも、その言葉がさまざまな景色を見せてくれます。

あれやこれや、小さなころを思い出したり、遠くの誰かを思ったり。
ほら、そんな景色や思いを五・七・五にのせてみたらどうでしょう。

心に残った季語は、あなたの記憶や思いにぽっとあかりを灯してくれます。

この冬は、ゆっくり、暖かくしながら、その灯りをたよりに俳句の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょう。

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