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ハワイには美しい湾や大自然だけでなく、ここでしか出会えない特別な動物たちが暮らしています。固有種の数は6000種以上ともいわれ、全ての動物たちが大切な個体として守られています。
ハワイ州は世界的にも有名な観光地であり、日本からの旅行者も多く訪れます。今回はハワイに生息する動物たちの特徴やハワイ語での名前、観察できる場所や時期、そして環境保護活動について分かりやすくご紹介します。
固有種とは、その国や地域でしか見ることのできない生物のことです。ハワイ州の固有種は、在来動物の中でおよそ90%を占めると言われています。
ハワイには、ここだけでしか見ることのできない特別な生き物たちがたくさんいます。さらにハワイ州の中でもマウイ島やオアフ島など、島ごとに異なる環境があるため、それぞれに適した個体が生息しているんです。
では、具体的にハワイに生息する固有種が何種類いるのか、なぜハワイにはこんなにも固有種が生息しているのかについてチェックしていきましょう。
ハワイに生息する動物のうち、固有種は約6000種以上と言われています。
その中でも鳥類が約60種類、哺乳類はたったの2種類しかいません。あとは淡水魚類や陸産貝類、昆虫類が占めています。ハワイには固有種が多いのに、哺乳類は2種類しかいないというのは驚きですよね。哺乳類がハワイのように孤立した島に自力でたどり着ける可能性が極めて低いからだと言われています。
ハワイに固有種が多くなった大きな理由は、ハワイ諸島が太平洋の孤立した島だからだといわれています。周囲の陸地から3,000㎞以上離れている絶海の孤島であり、マウイ島やハワイ島など島ごとの環境差が生物の多様性を生み出しました。
ハワイ諸島が周囲の陸とこんなにも離れていると、他の地域で生息している動物たちが自力でハワイに到達するのはとても難しいのです。
だからこそ外から新しい動物が侵入してくることも少なく、ハワイにしか存在しない固有種が多くみられるようになったと言われています。何千年、何万年に一度というごくわずかな確率でハワイに到達することができた生物は、外敵の存在も少ない状況でハワイの環境に適応するために新しい種へと進化し、独自の動物体系を築き上げていったんですね。
ハワイで生息する珍しい動物たちと出会えるのも、日本をはじめ世界各国から数多くの旅行者が訪れる理由の1つと言えるでしょう。
せっかくハワイに行ったら観光スポットやオーシャンアクティビティ、お買い物だけでなく、固有種の動物たちに会いたいと思う方も多いのではないでしょうか。ハワイには日本では見ることができない動物たちがたくさん生息しています。
ここからは、ハワイに生息する動物たちにいつどこで出会えるかだけでなく、ハワイ語での呼び名やハワイで動物たちがどのような存在なのかについてもご紹介します。ハワイの動物たちのことを知れば知るほど、よりハワイに興味を持ってもらえると思うので、ぜひ参考にしてみてください。
ハワイで固有種の哺乳類は2種類しかいません。その2種類の動物たちについて順番にみていきましょう。
ハワイアンモンクシールは絶滅危惧種に指定されているアザラシです。徹底した保全活動がされていますが、現在ハワイの近海で約1,500頭前後しか生存していません。大人のハワイアンモンクシールは体長約2.4m、体重約250kgもの大きさがあり、集団生活を好まず、1頭あるいは小さな群れで過ごすことが多い個体です。
ハワイ語での名前はʻIlio-holo-i-ka-uaua(イリオ ホロ イ カ ウアウア)と言い、荒海を走る犬という意味。小犬のような愛らしい性格から由来しています。ちなみにハワイアンモンクシールのモンクとは「お坊さん」、シールとは「アザラシ」という意味で、頭の形がお坊さんに似ていることから由来しているそうですよ。
ハワイアンモンクシールは、海の中ではもちろん、観光客が多いハワイ州のワイキキでも見かけることができます。中でも多くの目撃情報がある場所がワイキキの東側に位置する「カイマナビーチ」です。運が良ければ砂浜でお昼寝している姿を目撃できるかもしれませんよ。
しかし、ハワイアンモンクシールに出会っても連邦法で50フィート(約15m)離れて観察するよう定められていますので注意が必要です。かわいいからと言って近づいたり触ったりすると罰金刑になることもあります。ハワイアンモンクシールを保護するために必ずルールを守って観察しましょう。
ハワイアンホーリーバットは、オオコウモリやシモフリアカコウモリの近縁種のコウモリです。
ハワイアンホーリーバットは空を飛んで北米大陸から渡ってきたとされ、ハワイ諸島全域で生息していましたが、現在では絶滅危惧種に指定されており、今では目にする機会はとほんどないでしょう。
ハワイ語での名前は'Ōpe'ape'a(オペアペア)と言います。
ビーチへ行くと海洋生物に遭遇する機会も多く、自然の中でのんびり生活している動物たちを間近で見ることができるのもハワイの魅力の1つです。
ウミガメの種類は全部で7種類いるとされていますが、ハワイではそのうちアオウミガメ、アカウミガメ、タイマイ、オサガメ、ヒメウミガメの5種類に出会うことができます。その中でもハワイで最も多く出会えるウミガメがアオウミガメです。しかし、このアオウミガメも絶滅危惧種に指定されている貴重な動物なのです。
ハワイ語の名前はHonu(ホヌ)と言い、幸運を運んでくる「海の守り神」と言われています。
ウミガメはシュノーケリングやダイビング、ビーチで出会うことができます。中でもアリィビーチ、カイオナビーチ、パパイロヤビーチがウミガメと出会えるスポットとして有名です。ビーチによって出会えるシーズンが違うので事前にチェックしておきましょう!
また、ウミガメに大きなストレスや健康被害を与えてしまう恐れがあるため近づきすぎは罰金対象となります。最低でも10フィート(約3m)以上離れるように定められているルールを守って観察するようにしましょう。
ハワイのウミガメについてもっと知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
ザトウクジラは体長約12〜16m、体重は40トンもある巨大な個体で、胸びれは雄であれば5mにも達するほど大きなクジラです。また、ザトウクジラの学名「メガプテラ」は「大きな翼」という意味で、これは巨大な胸びれに由来しています。
ザトウクジラは冬の間にハワイ州の湾や沿岸で繁殖や出産、子育てを行います。ハワイの暖かい海で赤ちゃんクジラの体力をつけるまで、泳ぎ方や生き延び方を教えるそうです。
ハワイ語の名前はkohola(コホラ)と言います。ハワイの先住民の文化においてコホラはご先祖様の魂や守護神「Aumakua(アウマクア)」とされ、神聖な生き物だと信じられています。
またコホラが、ハワイ神話の海の神「カナロア」の化身だとも言われています。それだけハワイの文化にクジラは密接な関わりがあるんですね。
そんなザトウクジラと出会うにはホエールウォッチングがおすすめです。中でもマウイ島のホエールウォッチングツアーはザトウクジラに出会える確率が高いと言われており、日本からの旅行客にも人気を集めています。繁殖時期の1月、2月、3月が出会える確率がもっとも高くなるので、ザトウクジラと出会いたい方はこの時期を狙って行きましょう。
ハワイのホエールウォッチングについて、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事もおすすめです!
ハワイ諸島の周りにはハシナガイルカ、バンドウイルカ、マダライルカ、シワハイルカなど様々な種類のイルカが生息しています。中でも1番よく見られるのはハシナガイルカです。
ハワイ語の名前はNai‘a(ナイア)と言い、喜びと調和をもたらす癒しの使者と言われています。ナイアは群れで行動し争いを避ける知恵と共感の象徴として、神話の中でも癒しの存在として描かれています。
イルカと出会うならオアフ島の野生のイルカに遭えるイルカウォッチングや一緒に泳げるシュノーケリングツアーが有名です。イルカはハワイに生息しているため一年を通して出会うことができます。
しかし残念ながら、2021年からハシナガイルカと泳ぐことが禁止されているため、イルカウォッチングで楽しみましょう。一緒にイルカと泳ぎたい!という方はバンドウイルカと泳ぐツアーがあるので安心してくださいね。
ハワイでは確認されているだけで15種類のサメが生息しています。
中でも最も多く生息しているのが、ネムリブカという小型のサメです。体長は1.8mと比較的小型で温厚な性格です。
ハワイ語の名前はmanō(マノ)と言い、大型のサメ一般を指し、性質の温厚なものはマノ・イア(man 'ia)、どう猛なものはマノ・ハエ(man hae)と呼んでいます。
ハワイの先住民の文化においてマノもコホラと同様にご先祖様の魂や守護神「Aumakua(アウマクア)」だとされて神聖な生き物だと信じられています。またハワイの神話には「カモホアリイ」というサメの神様もいるんです。
サメに出会うには、オアフ島のノースショアシャークアドベンチャーズがおすすめ。海に沈めた檻の中から獲物を求めて近寄ってくるサメたちを間近で見ることができるスリル満点のアクティビティです!
ハワイのサンゴは他の地域と比べると色鮮やかなものではありません。その理由はハワイの火山島が比較的新しいことと、サンゴと共生している褐虫藻の種類が他の地域に比べて限られているからだと言われています。
世界には約800種類以上のサンゴが生息していると言われている中で、ハワイの主要な島々で頻繁に見かけるサンゴはわずか6種類だけです。
サンゴはたくさんの海洋生物に生息地を提供したり、天然の防波堤として海岸の侵食を守ったりする重要な役割があります。しかし、世界で問題になっているサンゴの白化現象はハワイでも起こっています。
そこで始まったのが、サンゴに害を与える化学物質の入った日焼け止めの使用の禁止です。この取り組みから始まった「ワールドリーフデー」は今や世界各国に広まっています。
ハワイ語でサンゴはpuna(プナ)と呼ばれ、古くから「航海のお守り」とされてきました。また、母なる海から生まれたサンゴは「家庭円満」や「女性のお守り」、「子宝」という意味もあると言われています。
ハワイのサンゴを見るにはオアフ島のハナウマ湾がおすすめです。自然保護区域にも指定されており、美しいサンゴを見ながらシュノーケリングが楽しめます。入場前には美しい海を守るためにハナウマ湾の生態系や環境保護活動、安全規則についてのビデオ鑑賞が義務付けられています。
ハワイには固有種の鳥が50種ほど生息していると言われています。その反面、外来種は250種ほどが確認されています。今回はハワイの固有種のハワイガンと、先住のハワイアンが食用のため持ち込んだと言われているニワトリについて詳しくみていきしょう。
ハワイガンはハワイ州の州鳥に指定されているハワイの固有種の鳥です。カナダガンが先祖と言われており、翼は短く脚が長いのが特徴です。
残念ながら野生のハワイガンは、ネズミ駆除のためにと人間が持ち込んだマングースにより1951年に絶滅してしまいました。しかし、個人が約30羽ほど飼育していたことで繁殖させることができ、現在では2000羽とも3000羽とも言われるほど生息数が増えています。
ハワイ語の名前はNēnē(ネネ)と言い、「ネーネー」という鳴き声が名前の由来と言われています。ハワイガンはカウアイ島のノースショアの海沿いやマウイ島のハレアカラ周辺に生息しています。また、オアフ島ではホノルル動物園で飼育されています。
年間を通じて出会うことができるので、ぜひハワイの州鳥を一度観に行ってみてはいかがでしょうか。
ハワイでは野生化したニワトリをよく見かけます。そのニワトリの多くは、軍鶏のような羽が茶色い種類のニワトリです。
なぜハワイにはこんなにもニワトリが多いのでしょうか。もともとニワトリはハワイアンの祖先の人々が移住する際に家畜として持ち込んだと言われています。その後、新鮮な卵や肉が食べられることからニワトリを飼う家庭も多く、その家庭から逃げ出したニワトリが繁殖し、野生化していった説があります。
ニワトリはハワイ語でMoa(モア)と呼ばれており、野生のモアに出会いたいならカウアイ島がおすすめです。なんとカウアイ島は「チキンアイランド」という別名を持つほどニワトリが多く住む島です。
なぜ他の島に比べてニワトリが多いのかというと、カウアイ島にはにわとりの卵やヒナを襲うマングースがいないことが理由だといわれています。一度、カウアイ島で野生のニワトリの多さを実感してみてください。
ハワイには、貴重な生物がたくさん生息しており、2015年の米国の調査によると、そのうち絶滅危惧種といわれる動植物が503種類もハワイに生息しているといわれています。
ハワイでは動物たちを守るためにさまざまな取り組みを行っています。今回は取り組みの一部を見ていきましょう。
ハワイ州法とアメリカ連邦法ではウミガメ、ハワイアンモンクシール (アザラシ)、イルカ、クジラなどの野生海洋生物に遭遇しても、近づいたり、触ったり、餌を与えたりすることを禁止しています。違反した場合は罰せられる場合があるので気をつけましょう。
アメリカ海洋大気庁 (NOAA) によってそれぞれの動物に推奨距離が定められています。
特にハシナガイルカとザトウクジラの場合は推奨距離ではなく必須距離が定められており、必須距離よりも近くで一緒に泳いだり接近することは法律で禁止されています。
ビーチ滞在時やマリンアクティビティ中に海洋生物に遭遇しても、マナーを守って観察するようにしましょう。
ハワイでは2021年からサンゴ礁に害を与える化学物質オキシベンゾンとオクチノキサートを含む日焼け止めの販売、持ち込み、利用が禁止されています。
日本で買った日焼け止めを持っていく場合は、必ずボトルに印刷されている成分を確認するようにしましょう。もしよくわからなくて心配な場合は、ハワイで購入するのがおすすめです。ハワイで販売されている日焼け止めはすべてリーフセーフなので、現地で購入すれば安心です。
「SAVE HONU PROJECT」とは、2016年からホヌを守るために『Kahiko(カヒコ)』が行っているチャリティープロジェクトです。
チャリティーブレスレットなど対象アイテムの売上の一部を、ハワイ現地でのホヌの保全活動支援に寄付しています。2024年からはホヌだけでなく他の海洋生物も保護すべく、ハワイを拠点とし、海洋生物保護を目的に活動している営利団体、ハワイ・マリーン・アニマル・レスポンス (HMAR)への支援を行っています。
ハワイの動物保護のための可愛いアクセサリーなどのチャリティーグッズが用意されているので、ぜひ一度覗いてみてください。この活動を通じて、一緒にハワイの動物を守りませんか?
▼チャリティーグッズ一覧はこちら
ハワイの動物たちの多くは人々の文化や信仰に深く根付いた大切な存在です。しかし多くの動物たちが絶滅の危機にあり、私たち一人ひとりの行動が動物たちを守ることにつながります。観光で訪れた際はマナーを守り、これからも魅力たっぷりのハワイを楽しみましょう。
個性豊かなハワイの鳥たち▼
立ち入り禁止!?絶滅危惧種や固有種の保護を行うハワイの世界遺産▼
ハワイには美しい湾や大自然だけでなく、ここでしか出会えない特別な動物たちが暮らしています。固有種の数は6000種以上ともいわれ、全ての動物たちが大切な個体として守られています。
ハワイ州は世界的にも有名な観光地であり、日本からの旅行者も多く訪れます。
今回はハワイに生息する動物たちの特徴やハワイ語での名前、観察できる場所や時期、そして環境保護活動について分かりやすくご紹介します。
目次
ハワイの固有種
固有種とは、その国や地域でしか見ることのできない生物のことです。
ハワイ州の固有種は、在来動物の中でおよそ90%を占めると言われています。
ハワイには、ここだけでしか見ることのできない特別な生き物たちがたくさんいます。さらにハワイ州の中でもマウイ島やオアフ島など、島ごとに異なる環境があるため、それぞれに適した個体が生息しているんです。
では、具体的にハワイに生息する固有種が何種類いるのか、なぜハワイにはこんなにも固有種が生息しているのかについてチェックしていきましょう。
ハワイに固有種は何種類いるの?
ハワイに生息する動物のうち、固有種は約6000種以上と言われています。
その中でも鳥類が約60種類、哺乳類はたったの2種類しかいません。あとは淡水魚類や陸産貝類、昆虫類が占めています。
ハワイには固有種が多いのに、哺乳類は2種類しかいないというのは驚きですよね。
哺乳類がハワイのように孤立した島に自力でたどり着ける可能性が極めて低いからだと言われています。
なぜハワイには固有種が多いの?
ハワイに固有種が多くなった大きな理由は、ハワイ諸島が太平洋の孤立した島だからだといわれています。
周囲の陸地から3,000㎞以上離れている絶海の孤島であり、マウイ島やハワイ島など島ごとの環境差が生物の多様性を生み出しました。
ハワイ諸島が周囲の陸とこんなにも離れていると、他の地域で生息している動物たちが自力でハワイに到達するのはとても難しいのです。
だからこそ外から新しい動物が侵入してくることも少なく、ハワイにしか存在しない固有種が多くみられるようになったと言われています。
何千年、何万年に一度というごくわずかな確率でハワイに到達することができた生物は、外敵の存在も少ない状況でハワイの環境に適応するために新しい種へと進化し、独自の動物体系を築き上げていったんですね。
ハワイで生息する珍しい動物たちと出会えるのも、日本をはじめ世界各国から数多くの旅行者が訪れる理由の1つと言えるでしょう。
ハワイの動物たち
せっかくハワイに行ったら観光スポットやオーシャンアクティビティ、お買い物だけでなく、固有種の動物たちに会いたいと思う方も多いのではないでしょうか。
ハワイには日本では見ることができない動物たちがたくさん生息しています。
ここからは、ハワイに生息する動物たちにいつどこで出会えるかだけでなく、ハワイ語での呼び名やハワイで動物たちがどのような存在なのかについてもご紹介します。
ハワイの動物たちのことを知れば知るほど、よりハワイに興味を持ってもらえると思うので、ぜひ参考にしてみてください。
哺乳類
ハワイで固有種の哺乳類は2種類しかいません。その2種類の動物たちについて順番にみていきましょう。
ハワイアンモンクシール-イリオ ホロ イ カ ウアウア-
ハワイアンモンクシールは絶滅危惧種に指定されているアザラシです。徹底した保全活動がされていますが、現在ハワイの近海で約1,500頭前後しか生存していません。
大人のハワイアンモンクシールは体長約2.4m、体重約250kgもの大きさがあり、集団生活を好まず、1頭あるいは小さな群れで過ごすことが多い個体です。
ハワイ語での名前はʻIlio-holo-i-ka-uaua(イリオ ホロ イ カ ウアウア)と言い、荒海を走る犬という意味。小犬のような愛らしい性格から由来しています。
ちなみにハワイアンモンクシールのモンクとは「お坊さん」、シールとは「アザラシ」という意味で、頭の形がお坊さんに似ていることから由来しているそうですよ。
ハワイアンモンクシールは、海の中ではもちろん、観光客が多いハワイ州のワイキキでも見かけることができます。
中でも多くの目撃情報がある場所がワイキキの東側に位置する「カイマナビーチ」です。運が良ければ砂浜でお昼寝している姿を目撃できるかもしれませんよ。
しかし、ハワイアンモンクシールに出会っても連邦法で50フィート(約15m)離れて観察するよう定められていますので注意が必要です。かわいいからと言って近づいたり触ったりすると罰金刑になることもあります。
ハワイアンモンクシールを保護するために必ずルールを守って観察しましょう。
ハワイアンホーリーバット-オペアペア-
ハワイアンホーリーバットは、オオコウモリやシモフリアカコウモリの近縁種のコウモリです。
ハワイアンホーリーバットは空を飛んで北米大陸から渡ってきたとされ、ハワイ諸島全域で生息していましたが、現在では絶滅危惧種に指定されており、今では目にする機会はとほんどないでしょう。
ハワイ語での名前は'Ōpe'ape'a(オペアペア)と言います。
海洋生物
ビーチへ行くと海洋生物に遭遇する機会も多く、自然の中でのんびり生活している動物たちを間近で見ることができるのもハワイの魅力の1つです。
ウミガメ-ホヌ-
ウミガメの種類は全部で7種類いるとされていますが、ハワイではそのうちアオウミガメ、アカウミガメ、タイマイ、オサガメ、ヒメウミガメの5種類に出会うことができます。
その中でもハワイで最も多く出会えるウミガメがアオウミガメです。
しかし、このアオウミガメも絶滅危惧種に指定されている貴重な動物なのです。
ハワイ語の名前はHonu(ホヌ)と言い、幸運を運んでくる「海の守り神」と言われています。
ウミガメはシュノーケリングやダイビング、ビーチで出会うことができます。
中でもアリィビーチ、カイオナビーチ、パパイロヤビーチがウミガメと出会えるスポットとして有名です。ビーチによって出会えるシーズンが違うので事前にチェックしておきましょう!
また、ウミガメに大きなストレスや健康被害を与えてしまう恐れがあるため近づきすぎは罰金対象となります。最低でも10フィート(約3m)以上離れるように定められているルールを守って観察するようにしましょう。
ハワイのウミガメについてもっと知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
ザトウクジラ-コホラ-
ザトウクジラは体長約12〜16m、体重は40トンもある巨大な個体で、胸びれは雄であれば5mにも達するほど大きなクジラです。
また、ザトウクジラの学名「メガプテラ」は「大きな翼」という意味で、これは巨大な胸びれに由来しています。
ザトウクジラは冬の間にハワイ州の湾や沿岸で繁殖や出産、子育てを行います。ハワイの暖かい海で赤ちゃんクジラの体力をつけるまで、泳ぎ方や生き延び方を教えるそうです。
ハワイ語の名前はkohola(コホラ)と言います。
ハワイの先住民の文化においてコホラはご先祖様の魂や守護神「Aumakua(アウマクア)」とされ、神聖な生き物だと信じられています。
またコホラが、ハワイ神話の海の神「カナロア」の化身だとも言われています。
それだけハワイの文化にクジラは密接な関わりがあるんですね。
そんなザトウクジラと出会うにはホエールウォッチングがおすすめです。
中でもマウイ島のホエールウォッチングツアーはザトウクジラに出会える確率が高いと言われており、日本からの旅行客にも人気を集めています。
繁殖時期の1月、2月、3月が出会える確率がもっとも高くなるので、ザトウクジラと出会いたい方はこの時期を狙って行きましょう。
ハワイのホエールウォッチングについて、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事もおすすめです!
イルカ-ナイア-
ハワイ諸島の周りにはハシナガイルカ、バンドウイルカ、マダライルカ、シワハイルカなど様々な種類のイルカが生息しています。中でも1番よく見られるのはハシナガイルカです。
ハワイ語の名前はNai‘a(ナイア)と言い、喜びと調和をもたらす癒しの使者と言われています。
ナイアは群れで行動し争いを避ける知恵と共感の象徴として、神話の中でも癒しの存在として描かれています。
イルカと出会うならオアフ島の野生のイルカに遭えるイルカウォッチングや一緒に泳げるシュノーケリングツアーが有名です。
イルカはハワイに生息しているため一年を通して出会うことができます。
しかし残念ながら、2021年からハシナガイルカと泳ぐことが禁止されているため、イルカウォッチングで楽しみましょう。
一緒にイルカと泳ぎたい!という方はバンドウイルカと泳ぐツアーがあるので安心してくださいね。
サメ-マノ-
ハワイでは確認されているだけで15種類のサメが生息しています。
中でも最も多く生息しているのが、ネムリブカという小型のサメです。体長は1.8mと比較的小型で温厚な性格です。
ハワイ語の名前はmanō(マノ)と言い、大型のサメ一般を指し、性質の温厚なものはマノ・イア(man 'ia)、どう猛なものはマノ・ハエ(man hae)と呼んでいます。
ハワイの先住民の文化においてマノもコホラと同様にご先祖様の魂や守護神「Aumakua(アウマクア)」だとされて神聖な生き物だと信じられています。
またハワイの神話には「カモホアリイ」というサメの神様もいるんです。
サメに出会うには、オアフ島のノースショアシャークアドベンチャーズがおすすめ。
海に沈めた檻の中から獲物を求めて近寄ってくるサメたちを間近で見ることができるスリル満点のアクティビティです!
サンゴ-プナ-
ハワイのサンゴは他の地域と比べると色鮮やかなものではありません。
その理由はハワイの火山島が比較的新しいことと、サンゴと共生している褐虫藻の種類が他の地域に比べて限られているからだと言われています。
世界には約800種類以上のサンゴが生息していると言われている中で、ハワイの主要な島々で頻繁に見かけるサンゴはわずか6種類だけです。
サンゴはたくさんの海洋生物に生息地を提供したり、天然の防波堤として海岸の侵食を守ったりする重要な役割があります。しかし、世界で問題になっているサンゴの白化現象はハワイでも起こっています。
そこで始まったのが、サンゴに害を与える化学物質の入った日焼け止めの使用の禁止です。この取り組みから始まった「ワールドリーフデー」は今や世界各国に広まっています。
ハワイ語でサンゴはpuna(プナ)と呼ばれ、古くから「航海のお守り」とされてきました。また、母なる海から生まれたサンゴは「家庭円満」や「女性のお守り」、「子宝」という意味もあると言われています。
ハワイのサンゴを見るにはオアフ島のハナウマ湾がおすすめです。自然保護区域にも指定されており、美しいサンゴを見ながらシュノーケリングが楽しめます。
入場前には美しい海を守るためにハナウマ湾の生態系や環境保護活動、安全規則についてのビデオ鑑賞が義務付けられています。
鳥類
ハワイには固有種の鳥が50種ほど生息していると言われています。その反面、外来種は250種ほどが確認されています。
今回はハワイの固有種のハワイガンと、先住のハワイアンが食用のため持ち込んだと言われているニワトリについて詳しくみていきしょう。
ハワイガン-ネネ-
ハワイガンはハワイ州の州鳥に指定されているハワイの固有種の鳥です。カナダガンが先祖と言われており、翼は短く脚が長いのが特徴です。
残念ながら野生のハワイガンは、ネズミ駆除のためにと人間が持ち込んだマングースにより1951年に絶滅してしまいました。
しかし、個人が約30羽ほど飼育していたことで繁殖させることができ、現在では2000羽とも3000羽とも言われるほど生息数が増えています。
ハワイ語の名前はNēnē(ネネ)と言い、「ネーネー」という鳴き声が名前の由来と言われています。ハワイガンはカウアイ島のノースショアの海沿いやマウイ島のハレアカラ周辺に生息しています。
また、オアフ島ではホノルル動物園で飼育されています。
年間を通じて出会うことができるので、ぜひハワイの州鳥を一度観に行ってみてはいかがでしょうか。
ニワトリ-モア-
ハワイでは野生化したニワトリをよく見かけます。そのニワトリの多くは、軍鶏のような羽が茶色い種類のニワトリです。
なぜハワイにはこんなにもニワトリが多いのでしょうか。
もともとニワトリはハワイアンの祖先の人々が移住する際に家畜として持ち込んだと言われています。その後、新鮮な卵や肉が食べられることからニワトリを飼う家庭も多く、その家庭から逃げ出したニワトリが繁殖し、野生化していった説があります。
ニワトリはハワイ語でMoa(モア)と呼ばれており、野生のモアに出会いたいならカウアイ島がおすすめです。
なんとカウアイ島は「チキンアイランド」という別名を持つほどニワトリが多く住む島です。
なぜ他の島に比べてニワトリが多いのかというと、カウアイ島にはにわとりの卵やヒナを襲うマングースがいないことが理由だといわれています。
一度、カウアイ島で野生のニワトリの多さを実感してみてください。
ハワイの動物を守るために
ハワイには、貴重な生物がたくさん生息しており、2015年の米国の調査によると、そのうち絶滅危惧種といわれる動植物が503種類もハワイに生息しているといわれています。
ハワイでは動物たちを守るためにさまざまな取り組みを行っています。今回は取り組みの一部を見ていきましょう。
一定の距離を保つ
ハワイ州法とアメリカ連邦法ではウミガメ、ハワイアンモンクシール (アザラシ)、イルカ、クジラなどの野生海洋生物に遭遇しても、近づいたり、触ったり、餌を与えたりすることを禁止しています。違反した場合は罰せられる場合があるので気をつけましょう。
アメリカ海洋大気庁 (NOAA) によってそれぞれの動物に推奨距離が定められています。
特にハシナガイルカとザトウクジラの場合は推奨距離ではなく必須距離が定められており、必須距離よりも近くで一緒に泳いだり接近することは法律で禁止されています。
ビーチ滞在時やマリンアクティビティ中に海洋生物に遭遇しても、マナーを守って観察するようにしましょう。
リーフセーフの日焼け止めを使用
ハワイでは2021年からサンゴ礁に害を与える化学物質オキシベンゾンとオクチノキサートを含む日焼け止めの販売、持ち込み、利用が禁止されています。
日本で買った日焼け止めを持っていく場合は、必ずボトルに印刷されている成分を確認するようにしましょう。
もしよくわからなくて心配な場合は、ハワイで購入するのがおすすめです。ハワイで販売されている日焼け止めはすべてリーフセーフなので、現地で購入すれば安心です。
SAVE HONU PROJECT
「SAVE HONU PROJECT」とは、2016年からホヌを守るために『Kahiko(カヒコ)』が行っているチャリティープロジェクトです。
チャリティーブレスレットなど対象アイテムの売上の一部を、ハワイ現地でのホヌの保全活動支援に寄付しています。
2024年からはホヌだけでなく他の海洋生物も保護すべく、ハワイを拠点とし、海洋生物保護を目的に活動している営利団体、ハワイ・マリーン・アニマル・レスポンス (HMAR)への支援を行っています。
ハワイの動物保護のための可愛いアクセサリーなどのチャリティーグッズが用意されているので、ぜひ一度覗いてみてください。
この活動を通じて、一緒にハワイの動物を守りませんか?
▼チャリティーグッズ一覧はこちら
これからも魅力あるハワイでありつづけるために
ハワイの動物たちの多くは人々の文化や信仰に深く根付いた大切な存在です。しかし多くの動物たちが絶滅の危機にあり、私たち一人ひとりの行動が動物たちを守ることにつながります。
観光で訪れた際はマナーを守り、これからも魅力たっぷりのハワイを楽しみましょう。
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