癒しと浄化の効果がある?聖なる香木パロサントの使い方

気持ちがスッキリしなくて憂鬱、なんとなく部屋の空気が澱んでいると感じることはありませんか?そんなときにぜひ試していただきたいのが、パロサントという浄化アイテムです。
今回は癒しと浄化の効果があるといわれるパロサントについて、その使い方も含めて解説します。

パロサントとは?

パロサントとは?

パロサントは中南米沿岸部に自生する香木です。
ラテンアメリカの先住民が「神の樹」と崇め、古くから魔除けや宗教儀式に使われていたそうです。インカ帝国では神託の場面や悪霊を払うために用いられていた歴史があるとか。

そしてこの地に渡ったスペイン人たちが、その芳醇な香りに魅せられて「Palo Santo(聖なる木)」と名付け、香木あるいは家具の材料、建築材として珍重するようになりました。
現在では希少性が高く、幸運を呼び込む香木として、リラックスタイムやヨガなどでよく使われる人気の浄化アイテムです。

市販されているパロサントは、通常10cm前後のスティックです。木材自体にも香りがありますが、スマッジング(燻す)といって、スティックに火をつけて焚くことで立ち上る煙と芳醇な香りに癒しや浄化の効果があるとされています。

また、パロサントは、産地によって香りが違うのも特徴のひとつです。エクアドル産は甘い中にほのかな柑橘系、ペルー産はビターで落ち着いた香りがするといわれています。

パロサントは伐採が禁止されている?

パロサントは絶滅危惧種の一つで、ワシントン条約によって保護されている希少な植物です。パロサントは生育が遅い上に、ひとつの木が完全に枯れて死んでしまわないと新しい木が生えてこないという特殊な生態を持っています。

現地の伝統では、死んで倒木したパロサントは、さらにそのまま4〜5年その場所で寝かせておくべきとされているそうです。この期間にパロサント独特の豊かな香りが熟成されると考えられています。

そのようなわけで、パロサントの供給はもともと非常に少ないのですが、近年の需要増加のために、まだ生きている木の伐採や無理な植樹が行われてパロサントの植生は危機に瀕しています。

現在、商品として正規に流通しているパロサントは伐採したものではなく、倒木した木を回収し、現地の人々が手斧で切り分けた品物です。全て手作業なので、時間も手間もかかっています。

しかし、需要の増加で非正規品も流通しているのも実情です。希少な香木パロサントと現地の人々の生活を守るためにも、正規の流通品であることを確認してから購入しましょう。

雑学

ホワイトセージとの違いは?

浄化アイテムとして有名なホワイトセージ。
こちらもパロサントと同様に、古くからネイティブアメリカンの宗教儀式などの愛用されてきた聖なるハーブです。

パロサントは香木ですが、ホワイトセージはハーブの一種です。
ホワイトセージは爽やかな香り。パロサントは濃厚でスモーキーな香り。どちらも火をつけて煙と香りを楽しみますが、そのままインテリアとしても浄化の効果があります。
その日の気分に合わせて、あるいは時間やシーンに合わせて使い分けるとよいでしょう。

ホワイトセージと浄化の関係については こちら

パロサントの効果

パロサントは香木としては珍しく、「リモネン」という物質を豊富に含んでいます。リモネンには虫除けの効果があり、アロマテラピーに使用することで心身ともにリラックスできることも知られています。
そればかりではなく、パロサントはスマッジングすることで立ち上る煙や香りに浄化や幸運を呼び込む効果があると人気です。

古くインカ帝国ではシャーマンが神との対話の際、あるいは、魔除けや悪霊を払う儀式、伝統医療でパロサントを焚いて使っていたことは有名な話です。わたしたちもパロサントの煙と香りの効果を活用できるかもしれません。

たとえば朝起きたとき。心がざわざわと落ち着かないときにパロサントのスマッジングでスッキリした気持ちになるはずです。また、ヨガのシーンで集中したいときや瞑想にもおすすめです。就寝前のリラックスタイムにはパロサントの煙と香りで癒しされるに違いありません。
不思議にあらゆるシーンで楽しめるのがパロサントです。

パロサントの使い方

パロサントの使い方

パロサントは、お香とは少し使い方が異なります。線香などは燃え尽きてしまうまで使いますが、パロサントの代表的な使い方のスマッシングでは香木が全部燃えなくても大丈夫。以下でパロサントのスマッジングについて説明します。

必要な道具
  • ・パロサント
  • ・受け皿(専用のものは勿論、耐熱容器も可)
  • ・ライターやマッチなど
使い方
  • 1.先端が赤くなるくらい火で炙る。火から離して手であおぎ煙を立たせる。
  • 2.受け皿に乗せ、浄化したい空間に煙がいきわたるよう少し待つ。
  • 3.火種を消すか自然に消えるまで待ち、最後は窓を開けて空気を流す。

浄化したい空間や部屋の隅々まで煙が行き渡りやすくするために、スマッジングする前になるべく窓を閉めておきましょう。最後に窓を開けて空気を流すのは、煙と一緒に澱んだ気を外に出し、良い気を部屋に取り入れるためです。

受け皿は耐熱性、難燃性の高いものを使いましょう。煙は数分で消えますが、火種が残っている場合もあります。しばらくはその場から離れず、周囲に燃えやすいものを置かないように注意しましょう。

燃えにくいと感じたら

パロサントは一気に燃やして使うものではなく、季節にもよりますが、1本のスティックで30回ほど使用することが可能です。ですが、使用しているうちにスティックが湿気を吸収して、「燃えにくいかな?」「香りが弱くなったかな?」と感じることもあります。

香りが弱くなった場合は、先端を少し削ってみましょう。再び芳醇な香りを楽しめるようになります。また、火がつきにくく、煙がすぐ消えてしまう場合は、日光の当たる場所に数時間放置して、スティックを乾燥させるのがおすすめです。

湿気の問題以外では、スティックに煤がついて黒くなっている場合も燃えにくくなったり香りが弱くなる原因になります。煤がつかないように炎を上向にして立てることと、煤がついてしまったら、ナイフで煤を削ぎ落としてみるとよいでしょう。

スティックの保管は風通しの良い場所に。チャック付きの袋で保管することで長期間保存できます。

スマッジング以外の使い方

火をつけずに玄関やリビングのインテリアとして飾るのもおすすめです。ほのかな香りに癒されます。芳香剤として、あるいは消臭剤としてトイレや靴箱の中に置く方法もあります。また、リモネンの虫除け作用を活用して、そのままクローゼットや衣装ケースなどに入れるのもよいでしょう。

香りが薄くなったかな、と感じたら、燃えにくくなったときと同様に、スティックを日に当てて乾燥させるか、少し削ってみるとフレッシュな香りが復活します。もっと香りを引き出したい場合には、スティックを細かく削って木片を小さな巾着に入れてみてください。さらに香りが広がって楽しめるでしょう。

通常リモネンは加熱するとすぐに揮発してしまいますが、常温では、スティックに染み込んでいるリモネンはゆっくりと揮発します。長く香りが楽しめるのもパロサントの良いところです。

おすすめパロサントグッズ

OM柄お香立て

ヒンドゥー教のシンボルとしても有名なOM(オーム)柄のお香立て。
スティック香立てとしては勿論、パロサントを置く受け皿としても使用できます。

OM柄お香立て オムサラ香立て 税込み¥770

曲と共にパロサントを楽しむ

チャイハネの店内BGMに使用されているREO MATSUMOTO×チャイハネのコラボ楽曲がダウンロードできるパロサント。
曲とパロサントの香りで、リラックスタイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。

曲と共にパロサントを楽しむ ユートピアロアパロサント 税込み¥1,540

パロサントで上質なおうち空間を

パロサントは火をつけずにそのままインテリアとしても楽しめますが、スマッジングしたときの香りは芳醇で、豊かな気持ちに包まれます。香木から真っ直ぐに立ち上る細い煙も、心を落ち着かせてくれるでしょう。

気持ちをリフレッシュしたいとき、部屋の空気を一新したいときにもぜひ試してみてください。またヨガや瞑想の際に活用するのもおすすめです。
みなさんも希少で聖なる香木パロサントを生活に取り入れて、上質なおうち空間を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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