置く場所で変わる?“盛り塩”の効果を上げるポイントをご紹介

運気をあげたりお浄めによいとされる盛り塩。なぜ盛り塩が注目されているのでしょうか。
この記事では、効果を高めるための置き方やおすすめの置き場所なども紹介していきます!

盛り塩とは?

盛り塩とは、一言で言うと「お皿の上に山のような形に盛った塩」のこと。老舗料亭や小料理店、寄席などの演芸場、日本の伝統文化・芸能が引き継がれるこのような建物に欠かせないのが「盛り塩」です。掃き清めた門口に、小さな皿に塩を盛って“縁起を担ぐ”慣習が今でも受け継がれています。

盛り塩とは?

元来、塩は悪い運気を取り除く効果や運気向上の役割があると伝えられており、
そうしたことから、盛り塩は厄除けや商売繁盛・家内安全など、わたしたちのくらしに良い効果をもたらすと信じられているのです。

なぜ盛り塩を置くのか

盛り塩には様々な効果があると言われていますが、求める効果によって置く場所も違います。

  • 商売繁盛の縁起担ぎ…店舗の入り口
  • 家の中に悪い運気を入れない…玄関・戸口
  • 家内安全…キッチン
  • 運気を上げたい…水回り
  • 厄除け・開運…神棚

おうちに置く場所を選ぶだけでも様々な効果があるといわれる「盛り塩」。
盛り塩が悪いものを遠ざけ、良いものを呼ぶとされるのには理由があります。
もっとも有力な説に、日本で古くから伝わる”塩=お清め(お浄め)”という考えがあり、その由来は古記事にまでさかのぼります。

縁結びの神とされるイザナギノミコトが黄泉の国(死の国)から現世に戻る際、黄泉のケガレを祓うために海で身体を洗い禊(みそぎ)をおこなったと伝えられています。

そこから海水や塩は、邪気をはらうと伝えられてきました。
古くから日本では、ケガレを海水で祓うという概念がありますが、このことから塩にもケガレを祓い浄める力があると考えられてきました。

なぜ盛り塩を置くのか

また、日本では塩=お清め(お浄め)という考えが古くからありました。
その昔、一般庶民は墓を持つことはなく、人が亡くなると野辺に葬っていました。そのため腐敗や伝染病をもたらすのを防ぐために塩が使われていたとも言われています。

日本人は昔から、塩の優れた浄化力や殺菌効果を経験的に知っていたのです。
塩が人を災いから守るという物理的現象は、やがて「塩で清める」という形式的な行為へと姿を変えていったのではないかと言われています。

お相撲さんが塩をまいて勝負に臨むのや、地鎮祭(じちんさい=建物を建てる際に行う儀礼)で、土地の四方に塩をまくのも、厄を祓い清めるためなのです。

盛り塩を置くのにおすすめの場所とその効果

基本の場所は、玄関や運気が滞って厄が溜まりやすいといわれる水回り。
特に効果的といわれるおすすめの場所を紹介していきますので、気になる場所を選んでみてくださいね。

■玄関

出入口である玄関は、厄も運気も出入りしやすい場所。
玄関に盛り塩を置くことで、悪い気を除くという意味があります。

なぜ盛り塩を置くのか

玄関に置く際、盛り塩の数で意味が若干違ってきます。
ひとつ置く場合は千客万来・商売繁盛を願う意味があり、飲食店などでよく見られます。

一方で、ふたつ置いた盛り塩はご家庭などでよく見られます。
これは外からの邪気を寄せ付けないために結界を張る意味のもので、置く場所は扉の両側、または内側と外側に多く見られます。
場所の都合で下駄箱などにひとつだけになってしまっても、問題はありません。ただ、ドアの開け閉めで邪魔になったり、出入りの際に蹴飛ばしてしまうような場所は、避けるようにしましょう。

■キッチン

大切な食を司るキッチン。火と水という異なる強い力が働くため、バランスが乱れやすく、運気の流れが滞りやすい場所とも言われています。
盛り塩を置くことでそのパワーバランスが調和され、家庭内の運気アップが期待できます。
シンクやコンロ、レンジなどの火や水に近い場所がおすすめ。またはその二つを利用する時の導線を意識して盛り塩を行うといいでしょう。
シンクの端や、棚がある場合にはその上など、台所仕事をする際に邪魔にならない場所に置けば問題ありません。

■洗面所

水を扱う場所であることから、運気が落ちやすい場所ともいわれています。そのためここに盛り塩を置く方も多くいるようです。
運気の流れを良くし、家庭円満にも繋がると考えられています。

洗面所
■お風呂

キッチン同様、水と火が使用される場所かつ、一日の身体の汚れを落とす場所でもあります。湿気のある場所なので、塩が溶けたり固まりやすく、盛り塩を交換する頻度は他の場所より高いでしょう。
盛り塩を置くことで火気と水気が調和されるほか、役目を終えた盛り塩を入浴時に浴槽に入れることで厄落としの効果があると言われています。

■トイレ

清潔に空気の通りも良くしておきたいのがトイレ。トイレは特に悪い運気が溜まりやすい所と言われています。清潔にして盛り塩を置けば、健康面はもちろんのこと、金運アップも期待されますよ。

■神棚

神棚に盛り塩を置くのは、ほかの場所に置くのとは意味合いが異なってきます。
玄関や部屋の中に置くのは魔除けや厄除け・開運などが目的ですが、神棚に盛り塩を置くのは、神様にお供えするため、つまり“供物”です。神様と人間が同じものを食べることで神のご加護を願う“神人共食”という考え方が深く関わっています。
神棚の盛り塩はできれば毎日取り替えるべきですが、難しいという方は毎月1日と15日に取り替えてみましょう。

神棚

盛り塩の効果を高めるためには

より効果を大きくしたい!という方におすすめのポイントをご紹介します。
盛り塩を置く場合に意識してみてくださいね。

●盛り塩を置く方角

盛り塩を置く方角

運気アップのために方角を意識している方は、盛り塩を置く場所の方角も気になりますよね。
盛り塩を置くのに良いとされている方角は、方位・方角として家の中心から見て【東西南北の4方向】と、表鬼門と裏鬼門が基本になります。表鬼門は方角的には北北東のあたり、裏鬼門は南南西あたりの方角とされています。
ただ、家の中心の方角を割り出すのは敷居が高いため、まずは玄関や水回りといったポイントに置くことをおすすめします。

●置く場所を清潔に保つ

置く場所を清潔に保つ

盛り塩は、ただ置いていれば良いわけではありません。
置く場所も重要ですが、清潔にしてから置くことも効果を高めるためには重要なのです。汚れが溜まっているところや、散らかっている場所に置いても運気は上がりません。
キレイに掃除をしてから盛り塩を置くようにしましょう。

置いた後にも汚れがつかないためにも、こまめに掃除をするように心がけましょう。
キレイな状態が保たれるほど、盛り塩の効果も続きやすいのです。

●塩の種類

盛り塩に使う食塩の種類には決まりはありませんが、加工が少ない天然の粗塩を選んでおけば間違いありません。
先ほど紹介した、古来から海水には厄除けの効果があると言われていたことに由来します。

逆に避けたいのは、化学調味料やうまみ成分などの添加物が入ったタイプです。
せっかく盛り塩を作るのであれば、最大限に効果を高められる天然塩や粗塩を使用しましょう。

●先をとがらせる

小皿の上に、食塩を八角錐型や円錐型に先をとがらせて置く盛り方が基本とされています。
昔から、「先のとがったものは魔除けになる」という風水学的な見方があることから、盛り塩は家を守ってくれる存在として伝わってきたといわれています。

八角錐型の八の数字は末広がりで縁起の良い形になるため、特に縁起が良い盛り方と言われています。

●固め方のコツ

季節や塩の保存環境によっては、塩がサラサラとした状態ですぐに崩れることもあります。固め方のコツは、形作る前の塩に霧吹きで水分を与えておくことです。
少し湿らせると固まりやすくなりますが、水をかけすぎるとドロドロになり、かえって崩れる原因になってしまいます。あくまで湿らせる程度に留めましょう。

また、塩を溢れるほど器に盛りすぎると、そこから運気が逃げてしまうという言われがあります。固めるのも難しくなるので盛りすぎないように注意が必要です。
ひとつの盛り塩を作るのに使う塩の目安としては約10g、大さじ1杯弱です。

ただし引っ越し直後や家を新築した際などは、普段の倍の量20gほどにすることをおすすめします。大きな節目となる新生活の縁起を担ぎ、厄除けの効果を充分に発揮させるための特別な作り方です。

盛り塩に必要な道具と作り方

簡単に紹介します。
なんといってもコツのいる盛り塩づくり、詳しく知りたい方はぜひこちらのコラムも併せてチェックしてみてくださいね。

盛り塩のある生活~盛り塩に込められた意味や作り方、その効果とは?~

必要な道具
●塩(粗塩や天然塩がおすすめ)
●白いシンプルな陶器製の小皿(直径5㎝前後位がおすすめ)
●お皿が無い場合は、正方形の白無地の紙や半紙でも大丈夫です。
●塩固め器
●ヘラ(盛り塩用でなくても大丈夫です)
作り方
●塩固め器の1/3程度まで塩を入れて、指で押さえる
●器の上まで塩を入れ、ヘラでおさえて平らにする
●小皿を裏返し、器にのせる
●全体をゆっくりひっくり返し、器を外してできあがり!

処分する際の注意

●交換するタイミング

決まりはありませんが、目安として月に2~3回交換するのが一般的です。
神棚の神饌の取り換え時に合せて、毎月1日と15日に取り替えるのも良いかもしれませんね。

●処分の仕方

昔は川に流したり、土に埋めるなどして捨てていましたが、現代では生活環境や環境保護の観点から難しいかと思います。
ゴミとして処分するほか、塩にはヌメリ取りや臭い消しの効果があるため、掃除も兼ねてキッチンや洗面所などに流すのもよいでしょう。キッチンや洗面所に流す際は、詰まらないように固まった塩をほぐしましょう。
(くれぐれももったいないからと、料理など“食”に使用するのは避けて下さいね。)
いずれの方法にしても、お役目を果たしてくれた塩を処分する際には、感謝の気持ちを忘れずに……。

以上、盛り塩の置き場所や、より効果を高めるためのポイントなどをご紹介しました。
せっかく盛り塩を生活に取り入れるなら、効果を最大限に発揮できるような置き方を心掛けてみてくださいね。

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