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あなたはインドの神様を知っていますか? 世界史の教科書にも載った破壊神「シヴァ」[ⅰ]。累計460万部、水野敬也先生の著作「夢をかなえるゾウ」(文響社)の表紙に描かれたゾウの神「ガネーシャ」[ⅱ]。TYPE-MOONのシナリオライター奈須きのこ先生[ⅲ]が手掛けた「Fate」シリーズ[ⅳ]を知っていればキャラクターの父親である太陽神「スーリヤ」[ⅴ]や天空の神[ⅵ](雷神)「インドラ」[ⅶ]の名前が出るでしょう。
今回はインドで愛されている英雄神「クリシュナ」についてをご説明します。
※出典はコラムの最後にまとめてあります。
クリシュナを知らない方も中にはいるでしょう。
クリシュナ(krishna)[ⅷ]はインドの2大叙事詩のひとつ『マハーバーラタ』、クリシュナの人生を描いた『バーガヴァタ・プラーナ』、クリシュナの前半生が書かれた『ガルダ・プラーナ』などの文献に登場するインドでもっとも人気の高い美少年です。
まずはクリシュナが何の神様かという概略、どんな意味の名前かを解説します。
クリシュナはヒンドゥー教の三大神で宇宙を維持し、世界を守護する神「ヴィシュヌ」[ⅸ]の化身です。ヒンドゥー教ではヴィシュヌは10のアヴァターラ(化身)[ⅹ]、つまり魚から創造主カルキへと10段階で進化していくと考えられています。その8番目がクリシュナです。
彼は恋多き人物だったことから、愛の神様[ⅺ]としてインドの女性から人気があります。
またクリシュナは紀元前5000年頃に実在した人物[ⅻ]だと考えられています。インドの現在の首都デリーから145キロメートルほどの場所にあるヒンドゥー教の7大聖地のひとつ、マトゥラー[xiii]がクリシュナの生誕地です。彼は、インドに実在したクル王国で18日間かけて行われた王位継承戦争の「クルクシェートラの戦い」[xiv]で大活躍しました。その活躍ぶりから英雄神として、たたえられています。
クリシュナという名は本来、「黒い」「暗い」「濃い青の」「皆を引きつける」を意味するサンスクリット語の「クルシュナ」に由来しています。別名は「奴隷」を意味する「ダーサ(dāsa)」です。
どうして彼がクリシュナという名前で、別名がダーサなのかという理由は、彼がインドの土着神[xv]だからです。
紀元前1500年前後に北西からアーリヤ人がインドへ侵入し、パンジャーブ地方を支配しました[xvi]。アーリヤ人はインドに定住していた青黒い肌をし、鼻の低いドラヴィダ族やアジア人を隷属階級のダーサにしたのです(カースト制度の前進)[xvii]。このような理由でクリシュナは青や黒、青黒い肌をした神様[xviii]として描かれています。
それ以外にも『バーガヴァタ・プラーナ』に面白いエピソードがあります。残虐非道な「カンサ王」により国に悪がはびこり、王位を追われたカンサ王の父「ウグラセーナ」は嘆きました。彼の嘆きを聞いたヴィシュヌはカンサ王を倒すために、人間へと生まれ変わることを決意します。ヴィシュヌは自分の髪の毛を2本抜き、白髪はクリシュナの兄「バララーマ」に、黒髪はクリシュナになった[xix]のです。
余談となりますが、ヨーロッパではクリシュナはキリストと類似点があるので注目しています。どのような類似点があるかというと
という点[xx]です。古代のアジアと中東というべつべつの場所で生きていた2人に類似点があったなんて驚きですね!
続いてクリシュナがどんな容姿なのか、彼をあらわすシンボル(トレードマーク)はどのようなものかを説明します。
クリシュナは青黒い肌をしたユーモアあふれる美少年[xxi]です。ヴィシュヌの生まれ変わりである証として、額にはUの文字が刻まれているのです[xxii]。
彼の頭には、邪神とされる毒ヘビを食べることから神々の乗り物スカンダと呼ばれ、インドの国鳥でもあるクジャクの羽の王冠が載っています[xxiii]。 これはクジャクの王が、クリシュナに自分の羽を贈ったエピソードが元となっています[xxiv]。
金色のドウティ(腰布)はインドのヒンドゥー教徒が着用する民族衣装[xxv]です。
バーンスリー(横笛)はクリシュナの愛用していたフルートです。一般的なオーケストラで使われるフルートよりも小さく、竹に7つの穴を開けたシンプルな作りをしています。高音のメロディーを奏でるのがバーンスリーの特徴です。恋人や妻へ語りかけるためにクリシュナがバーンスリーを吹くと、女性たちは彼の周りを踊りました[xxvi]。クリシュナの武器は円盤です。親友である王子「アルジュナ」といっしょに、カーンダヴァの森を焼いていた火の神「アグニ」を手伝い、そのお礼でもらった円盤です[xxvii]。
そして彼自身が牛飼いであったことから、ヒンドゥー教の神聖な動物である牛を連れています[xxviii]。
クリシュナを信仰する『バクティー・ヨーガ』のバクティはサンスクリット語で「クリシュナへの愛の奉仕」を意味します。つまり『バクティー・ヨーガ』は神であるクリシュナへの信愛のヨガです。『バクティー・ヨーガ』は、だれも見捨てないことを信条としています。
日常で実践しやすいヨガという方式で己を鍛えるため、インドでは人気が高いのです[xxix]。
それではクリシュナがどのような人生を送ったのか、彼の生誕〜最期までをご説明します。
クリシュナの母親はカンサ王の妹「デーヴァキー」、父親はアルジュナの母の兄「ヴァスデーヴァ」です。
「妹が生む8番目の子どもに殺される」と予言を告げられたカンサ王は2人を牢屋に閉じ込め、息子が生まれるたびに赤ちゃんを殺しました。
デーヴァキーはヴィシュヌの化身であるクリシュナを産みます。するとヴィシュヌはクリシュナが死なないよう父親のヴァスデーヴァに助言しました。ヴァスデーヴァは牛飼いの夫婦であるナンダとヤショーダーの赤ちゃんとクリシュナを取り替えます。
しかしカンサ王はクリシュナが生きていることに気づき、魔女「プータナー」を刺客として放ちました。プータナーはクリシュナを見つけます。毒殺しようと蛇の毒を塗った乳房を赤ちゃんであるクリシュナの口に含ませました。ところがクリシュナはヴィシュヌの化身だったので蛇の毒で死ぬどころか、逆にプータナーの生気を吸いつくしてしまったのです[xxx]!
クリシュナは牛飼いの夫婦の元で、すくすくと育ちます。
普通の人間の子どものようにいたずらが大好きで、わんぱくだったクリシュナは牛をからかったり、年長者のことを笑い、大好物のバターやお菓子を盗み食いしました[xxxi]。
クリシュナはとんでもない怪力の持ち主です。
その力を奮い、自分が育った北インドの村ヴリンダーヴァナを襲った雄牛の姿をした悪魔「アリシュタ」や、ヤムナー川の竜王で毒蛇の「カーリヤ」を倒します。
またゴーヴァルダナという山を7日間も持ち上げ、アルジュナの父であるインドラが引き起こした雷雨や洪水から人々を救ったのです[xxxii]。
美少年で悪魔や邪神を退治するスーパーヒーローだったクリシュナは、村の乙女たちから慕われていました。
世界各国にある羽衣伝説[xxxiii]の一種でしょうか?クリシュナはあるとき、ヤムナー川で水浴びをしているゴーピーたちの衣類を盗み、木陰へ隠してしまったのです。クリシュナのことが大好きなゴーピーたちは、彼のいたずらに大はしゃぎ!なにしろ相手は美少年。見知らぬ下着泥棒に下着を盗まれて警察に通報……、なんてことにはなりません。
クリシュナは「裸で水浴びをすることは水の神に対して失礼な行為ですよ」と彼女たちに教えました。一刻も早く川からあがって服を自分で取り、身につけるようにクリシュナは伝えます。けれどゴーピーたちは自らの肌をクリシュナに見せることを恥じ、なかなか川から引き上げません。
しかし最後には愛するクリシュナの言葉を聞き入れて川からあがり、ヴィシュヌの化身であるクリシュナの前で手を合わせて礼拝しました。水の神に失礼な態度をとってしまった罪をクリシュナに許してもらったゴーピーたちは、クリシュナから服を受け取ります。
クリシュナは彼女たちの献身を大いに喜びました。夜になったらブリンダーヴァナの森で笛を吹き、ゴーピーたちとダンスを踊ることを約束します。美しいクリシュナの姿を間近で見られただけでなく、ロマンチックな夜のデートができる夢がかなったゴーピーたちは、幸福な気持ちのまま家へ帰りました[xxxiv]。
こうして美しい月の夜にクリシュナとゴーピーたちは、ダンスパーティを楽しんだのです[xxxv]。
クリシュナはとにかく女性からモテました。「英雄色を好む」という言葉があるように彼は、とてつもない肉食系男子でした。なぜならクリシュナには8人の正妻と16,000人以上の妻がいた[xxxvi]からです!
ここで世界各国の女性関係の多かった過去の人物とクリシュナを比較しましょう。日本で一番側室を持った武将は豊臣秀吉の養子である豊臣秀次[xxxvii]です。側室の数は39〜43人でした。古代エジプトのファラオだったラムセス2世[xxxviii]はクリシュナと同じく8人の正妃をもち、側室の数は60〜200人です。トルコにあったオスマン帝国のスルタン(皇帝)[xxxix]はイスラム教の聖典であるコーランの戒律により、同時にもてる正妻は4人まででした。最盛期には後宮のハレムに1,000人以上のジャリエ(側室、妾、女官・侍女)がいたものの全員が皇帝と肉体関係を結んだわけではありません。
誤解しないでほしいのですが、クリシュナも16,000人以上の女性を無理やり自分のモノにしたわけではありません。じつは、この女性たちは地獄の悪魔「ナラカースラ」に囚われていたのです。そんな彼女たちを開放したのがクリシュナでした。しかし社会は、悪魔に囚われていた女性たちを「不浄だ」と、つまはじきにします。行き場のなくなった女性たちを唯一受け入れたのがクリシュナです。神であるクリシュナは分身の術を使い、一人一人と正式に結婚をしました!クリシュナと結婚をしたことにより、ようやく女性たちは社会に受け入れられる存在になりました。彼女たちが安心して暮らせるように、クリシュナは立派なお屋敷を提供し、16,000人以上の女性を幸せにしたのです。
まるでイギリスのジェントルマンのように紳士なクリシュナ!美少年なだけでなく女性のエスコートがスマートです。どうしてクリシュナが多くの女性と関係を結べたのか、その理由がこのエピソードでよくわかります。
多くの女性からモテたい男性なら、クリシュナの境遇に憧れてしまうのではないでしょうか!?
モテ男であるクリシュナが特別に愛していた女性がいます。それはクリシュナと同村のゴーピーである「ラーダー」[xl]です。彼女はクリシュナの妻とも、愛人とも呼ばれています。ラーダーは、ヴィシュヌの妻である幸運の女神「ラクシュミー」の生まれ変わりともいわれており、『ブラフマヴァイヴァルタ・プラーナ』で最高位の女神です。
ラーダーのクリシュナへの思いやりや献身的な愛は尊く、クリシュナもそんなラーダーのことをもっとも愛しました。2人の関係は1人の人間の魂と神のエロチックで情熱的な愛を象徴しています。インドで大人気のベストカップルです。
8人も正妻がいるクリシュナ。そんな彼と結婚した女性で一番有名なのが正妻「ルクミニー」[xli]です。ルクミニーは非常に美しい王女でクリシュナに恋をしていました。しかしクリシュナと敵対していた兄によって「シシュパーラ」という王と結婚をさせられそうになります。ルクミニーは使者を送り、クリシュナに助けを求めました。クリシュナは使者の言葉を受け入れ、ルクミニーをさらい、自分の正妻にしたのです[xlii]!
親族が決めた相手との政略結婚よりも、好きな人と結婚して幸せをつかみたいと思うのは、いつの時代の女性も同じですね。
そんなルクミニーもラーダー同様にヴィシュヌの妃である女神ラクシュミーの化身とされています。ラーダーとは反対に、神の生まれ変わりである者同士の清らかで模範的な愛を象徴しています[xliii]。
壮年となり、部族長となったクリシュナはドゥバーラカーの都に移住します。この場所で、いとこであるアルジュナと出会います。そうして2人はともに冒険の旅をします。数々の苦難を乗り越えたクリシュナとアルジュナは唯一無二の親友となりました[xliv]。
クル王国の王座をかけた権力闘争がクルクシェートラの戦いです。これは日本の『平家物語』の源平合戦のように、兄弟で系統が別れた者たちの争いになります[xlv]。
アルジュナはパーンダヴァ側で戦うことに思い悩んでいました。なぜなら敵対するカウラヴァ側に彼の異父兄弟や、かつての友と仲間、師がいたからです。アルジュナの戦車の御者を務めていたクリシュナは、ヴィシュヌの化身としてアルジュナに『バガヴァット・ギーター』という神の歌を説きます。『バガヴァット・ギーター』はクリシュナの宗教的・哲学的見解です。そこにはクシャトリヤ(戦士)としての責任を果たせというメッセージが含まれていました。クリシュナは自身の考えをアルジュナに伝え、アルジュナが戦場で迷いなく戦えるように奮い立たせたのです[xlvi]。
クリシュナは戦いの後、森で瞑想をしている最中に命を落とします。クリシュナを鹿と間違えた猟師の矢が、クリシュナの唯一の弱点である左足のかかとに刺さってしまったのです。クリシュナは猟師に「自分を射殺したことを恐れたり、悲しまないでほしい」と伝え、天に帰りました[xlvii]。一説によると彼の骨はジャガンナートの像の中にある[xlviii]と言われています。
みなさんもクリシュナのことが好きになり、彼を推したくなってきたのではないでしょうか?それではクリシュナ推しなら絶対にはずせないインドのお祭りを2つ紹介します。
ひとつはヒンドゥー教の春のお祭りホーリーです。
毎年3月頃に行われる豊作祈願のお祭りで、「ハッピーホーリー」の言葉とともにカラフルな色の粉や水を人にかけます。
このお祭りはクリシュナのいたずらが起源になっています。自分の肌は青黒いのにラーダーの肌が白いことにジェラシーを覚えたクリシュナ。母親はそんな彼に「ラーダーの顔を好きな色で塗りなさい」とアドバイスをします。そうしてクリシュナはラーダーの顔をカラフルな色で塗ったのです。
年齢も、立場も関係なく、だれでも参加できる楽しいお祭り[xlix]です。
クリシュナの誕生日は太陰暦でシュラヴァンと呼ばれる8の月の8日目です。彼の生誕を祝ったお祭りがジャンマシュタミです。
このはクリシュナが乳製品を好きなことが由来となっています。
幼いクリシュナは兄のバララーマとよく盗み食いをしていました。高いところにあるバターのつぼを兄のバララーマに肩車をしてもらって取る絵画がお祭りの元となっています。空中に高く吊るされたつぼを割るために人々はダヒハンディと呼ばれる人間ピラミッドを組みます。そして、このつぼを割った参加者に賞金が与えられるのです[l]。
インド映画「RRR[li]」に、ジャンマシュタミのダヒマンディをモチーフとしたシーンが登場していますよ。
今回の記事でクリシュナがどんな神様か知ることはできましたか?
クリシュナは…ヴィシュヌの化身で英雄神女性からモテモテな美少年王子アルジュナの親友今もインド国民から愛される神様です。
彼のように仏教に取り込まれず、日本に渡ってこなかった神様がいます。バーガヴァタ教のヴァースデーヴァ[lii]です。その関係でクリシュナやヴァースデーヴァの知名度は日本では低いのです。
インドのヒンドゥー教は日本と同じように多神教で、自分で信仰する神様を選ぶことができます。それだけでなく芸能人の人気ランキングのように神様の人気ランキングがあります[liii]。
これを機に、あなたもクリシュナを推してみませんか?
出典
FGOプレイヤーならパッと正解できるが…明治大学の「普通の受験生には難しすぎた」入試問題
夢をかなえるゾウ シリーズ5冊
TYPE-MOON STUDIO BB(スタジオBB)
“『FATE』シリーズの歴史を振り返る” 奈須きのこ氏の制作環境や設定資料も展示されている“TYPE-MOON展 FATE/STAY NIGHT -15年の軌跡-”開催 | ファミ通APP【スマホゲーム情報サイト】
カルナ | PS4/PS VITA『FATE/EXTELLA LINK』公式サイト
[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』、63頁
アルジュナ | PS4/PS VITA『FATE/EXTELLA LINK』公式サイト
[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』 、248頁
『池上彰の世界の見方 AKIRA IKEGAMI,HOW TO SEE THE WORLD インド 混沌と発展のはざまで』、103頁
『ヴィジュアル版 世界の神話百科[東洋編] エジプトからインド、中国まで』、224頁、229頁、278頁
ギーターの教えを説いたクリシュナって、どんな神様? | ヨガジェネレーション YOGAGENERATION
宗教の枠に収まらない人類の哲学 宗教リテラシー特集(5)ヒンドゥー法
『地球の歩き方 D28 インド 2020〜2021年版』ダイヤモンド社、2020、131頁
ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』 、153頁
ヴィシュヌ神のアヴァターラ | インドの神さまのコスプレ体質 | 石川拓也のブログ
【高校世界史B】「アーリヤ人がつくりだした社会とは?」 | 映像授業のTRY IT (トライイット)
・『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』、15〜16頁
『法制史研究 :法制史學會年報20号(「マヌ法典にあらわれた契約――売買・その他――」田邊繁子』、法制史學會、1971、48頁
・『池上彰の世界の見方 AKIRA IKEGAMI,HOW TO SEE THE WORLD インド 混沌と発展のはざまで』106〜108頁
東京国立博物館 - 1089ブログ
・ヴィシュヌ神のアヴァターラ | インドの神さまのコスプレ体質 | 石川拓也のブログ
[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』マーティン・J・ドハティ 井上廣美[訳]60〜61頁
【連載】インドの神様を知ろう(1) ユニークな神様たち | YOGAFULL(ヨガフル)
ヴィシュヌの化身⑥クリシュナ 西遊インディア アーカイブス
インドの吉鳥がモチーフ!強く美しい女神の孔雀明王 - RIYAK
クリシュナに喜んでいただく方法
ドーティ|パンツ|デザイン一覧
『世界神話伝説大事典』、609頁
《牛の乳を搾るクリシュナ》 | ミュージアム干支コレクションアワード2021 | アイエム[インターネットミュージアム]
・バクティヨガ(信愛のヨガ)とは?宗教?バクティで自分を高める実践法
・『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』、213頁
『ヴィジュアル版 世界の神話百科[東洋編] エジプトからインド、中国まで』、224頁
・『歴史文化セレクション インドの神々』、60〜61頁
・『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』、248〜249頁
・『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』、249頁
[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』マーティン・J・ドハティ 井上廣美[訳]、原書房、2021、249頁
・ヴィシュヌの化身⑥クリシュナ 西遊インディア アーカイブス
・『歴史文化セレクション インドの神々』斎藤昭俊、吉川弘文館、2007、61頁
日本とインドネシアの民話—「天女の羽衣・白鳥乙女伝説」
ダッタートレーヤ、バイラヴィー、アンナプールナー、クリシュナの衣のリーラー
『ヴィジュアル版 世界の神話百科[東洋編] エジプトからインド、中国まで』、226頁
・『世界の神話伝説』、82頁[天竺からの手紙 牛飼い女たちとの恋の遊戯と、魅惑のラーダー〜クリシュナ神②]
クリシュナ神と16,000人の妻 | SITARAMAブログ
・ギーターの教えを説いたクリシュナって、どんな神様? | ヨガジェネレーション YOGAGENERATION
最も側室が多かった戦国大名は誰か?【戦国時代の暮らし】
ラムセス2世について | カンフェティ [演劇やクラシックのチケット情報満載]
ハレムは男子禁制の秘密の花園?!本来の意味やオスマン帝国ハレムの実態
『ヴィジュアル版 世界の神話百科[東洋編] エジプトからインド、中国まで』、338〜341頁
・『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』、216〜217頁
・『歴史文化セレクション インドの神々』、63頁
【岡本大助】クリシュナ
・ルクミニーとは? 意味や使い方
KRISHNA AT THAT DAY
・C0092793 クリシュナの助けで逃亡するルクミニー - 東京国立博物館 画像検索
『歴史文化セレクション インドの神々』、63頁・[クリシュナ神と16,000人の妻 | SITARAMAブログ
『歴史文化セレクション インドの神々』、62頁・『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』183頁、248頁
インド人が最も愛読『マハーバーラタ』で説いた戦士の心得 | 鎌田東二
『ヴィジュアル版 世界の神話百科[東洋編] エジプトからインド、中国まで』、226〜228頁、
『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』184〜187頁、250頁
『歴史文化セレクション インドの神々』、62〜63頁
『ヴィジュアル版 世界の神話百科[東洋編] エジプトからインド、中国まで』、228頁
『歴史文化セレクション インドの神々』、72〜73頁
・インド 春の訪れ祝う「ホーリー」 ヒンドゥー教の伝統の祭り | NHK | インド
クリシュナ誕生祭 ダヒ・ハンディ | インドの風 SAMEERA HINDUSTANI
天竺奇譚「インド映画『RRR』にみる神話と宗教」 『世界の宗教大図鑑 』刊行記念コラム②
「歴史文化セレクション インドの神々」、153〜154頁
『池上彰の世界の見方 AKIRA IKEGAMI,HOW TO SEE THE WORLD インド 混沌と発展のはざまで』、102〜103頁
参考文献
あなたはインドの神様を知っていますか?
世界史の教科書にも載った破壊神「シヴァ」[ⅰ]。
累計460万部、水野敬也先生の著作「夢をかなえるゾウ」(文響社)の表紙に描かれたゾウの神「ガネーシャ」[ⅱ]。
TYPE-MOONのシナリオライター奈須きのこ先生[ⅲ]が手掛けた「Fate」シリーズ[ⅳ]を知っていればキャラクターの父親である太陽神「スーリヤ」[ⅴ]や天空の神[ⅵ](雷神)「インドラ」[ⅶ]の名前が出るでしょう。
今回はインドで愛されている英雄神「クリシュナ」についてをご説明します。
※出典はコラムの最後にまとめてあります。
目次
そもそもクリシュナって、だれ?
クリシュナを知らない方も中にはいるでしょう。
クリシュナ(krishna)[ⅷ]はインドの2大叙事詩のひとつ『マハーバーラタ』、クリシュナの人生を描いた『バーガヴァタ・プラーナ』、クリシュナの前半生が書かれた『ガルダ・プラーナ』などの文献に登場するインドでもっとも人気の高い美少年です。
まずはクリシュナが何の神様かという概略、どんな意味の名前かを解説します。
何の神様?
クリシュナはヒンドゥー教の三大神で宇宙を維持し、世界を守護する神「ヴィシュヌ」[ⅸ]の化身です。
ヒンドゥー教ではヴィシュヌは10のアヴァターラ(化身)[ⅹ]、つまり魚から創造主カルキへと10段階で進化していくと考えられています。
その8番目がクリシュナです。
彼は恋多き人物だったことから、愛の神様[ⅺ]としてインドの女性から人気があります。
またクリシュナは紀元前5000年頃に実在した人物[ⅻ]だと考えられています。
インドの現在の首都デリーから145キロメートルほどの場所にあるヒンドゥー教の7大聖地のひとつ、マトゥラー[xiii]がクリシュナの生誕地です。
彼は、インドに実在したクル王国で18日間かけて行われた王位継承戦争の「クルクシェートラの戦い」[xiv]で大活躍しました。
その活躍ぶりから英雄神として、たたえられています。
クリシュナの名前の由来
クリシュナという名は本来、「黒い」「暗い」「濃い青の」「皆を引きつける」を意味するサンスクリット語の「クルシュナ」に由来しています。
別名は「奴隷」を意味する「ダーサ(dāsa)」です。
どうして彼がクリシュナという名前で、別名がダーサなのかという理由は、彼がインドの土着神[xv]だからです。
紀元前1500年前後に北西からアーリヤ人がインドへ侵入し、パンジャーブ地方を支配しました[xvi]。
アーリヤ人はインドに定住していた青黒い肌をし、鼻の低いドラヴィダ族やアジア人を隷属階級のダーサにしたのです(カースト制度の前進)[xvii]。
このような理由でクリシュナは青や黒、青黒い肌をした神様[xviii]として描かれています。
それ以外にも『バーガヴァタ・プラーナ』に面白いエピソードがあります。
残虐非道な「カンサ王」により国に悪がはびこり、王位を追われたカンサ王の父「ウグラセーナ」は嘆きました。
彼の嘆きを聞いたヴィシュヌはカンサ王を倒すために、人間へと生まれ変わることを決意します。
ヴィシュヌは自分の髪の毛を2本抜き、白髪はクリシュナの兄「バララーマ」に、黒髪はクリシュナになった[xix]のです。
余談となりますが、ヨーロッパではクリシュナはキリストと類似点があるので注目しています。
どのような類似点があるかというと
という点[xx]です。
古代のアジアと中東というべつべつの場所で生きていた2人に類似点があったなんて驚きですね!
クリシュナの容姿と彼をあらわすシンボル
続いてクリシュナがどんな容姿なのか、彼をあらわすシンボル(トレードマーク)はどのようなものかを説明します。
容姿とシンボル
クリシュナは青黒い肌をしたユーモアあふれる美少年[xxi]です。
ヴィシュヌの生まれ変わりである証として、額にはUの文字が刻まれているのです[xxii]。
彼の頭には、邪神とされる毒ヘビを食べることから神々の乗り物スカンダと呼ばれ、インドの国鳥でもあるクジャクの羽の王冠が載っています[xxiii]。
これはクジャクの王が、クリシュナに自分の羽を贈ったエピソードが元となっています[xxiv]。
金色のドウティ(腰布)はインドのヒンドゥー教徒が着用する民族衣装[xxv]です。
バーンスリー(横笛)はクリシュナの愛用していたフルートです。
一般的なオーケストラで使われるフルートよりも小さく、竹に7つの穴を開けたシンプルな作りをしています。
高音のメロディーを奏でるのがバーンスリーの特徴です。
恋人や妻へ語りかけるためにクリシュナがバーンスリーを吹くと、女性たちは彼の周りを踊りました[xxvi]。
クリシュナの武器は円盤です。
親友である王子「アルジュナ」といっしょに、カーンダヴァの森を焼いていた火の神「アグニ」を手伝い、そのお礼でもらった円盤です[xxvii]。
そして彼自身が牛飼いであったことから、ヒンドゥー教の神聖な動物である牛を連れています[xxviii]。
どうしてインドで人気があるの?
クリシュナを信仰する『バクティー・ヨーガ』のバクティはサンスクリット語で「クリシュナへの愛の奉仕」を意味します。
つまり『バクティー・ヨーガ』は神であるクリシュナへの信愛のヨガです。
『バクティー・ヨーガ』は、だれも見捨てないことを信条としています。
日常で実践しやすいヨガという方式で己を鍛えるため、インドでは人気が高いのです[xxix]。
これがクリシュナの完全攻略ガイド(プロフィール)だ!
それではクリシュナがどのような人生を送ったのか、彼の生誕〜最期までをご説明します。
生誕は波乱万丈
クリシュナの母親はカンサ王の妹「デーヴァキー」、父親はアルジュナの母の兄「ヴァスデーヴァ」です。
「妹が生む8番目の子どもに殺される」と予言を告げられたカンサ王は2人を牢屋に閉じ込め、息子が生まれるたびに赤ちゃんを殺しました。
デーヴァキーはヴィシュヌの化身であるクリシュナを産みます。
するとヴィシュヌはクリシュナが死なないよう父親のヴァスデーヴァに助言しました。
ヴァスデーヴァは牛飼いの夫婦であるナンダとヤショーダーの赤ちゃんとクリシュナを取り替えます。
しかしカンサ王はクリシュナが生きていることに気づき、魔女「プータナー」を刺客として放ちました。
プータナーはクリシュナを見つけます。
毒殺しようと蛇の毒を塗った乳房を赤ちゃんであるクリシュナの口に含ませました。
ところがクリシュナはヴィシュヌの化身だったので蛇の毒で死ぬどころか、逆にプータナーの生気を吸いつくしてしまったのです[xxx]!
いたずら大好き!わんぱくベビーなクリシュナ
クリシュナは牛飼いの夫婦の元で、すくすくと育ちます。
普通の人間の子どものようにいたずらが大好きで、わんぱくだったクリシュナは牛をからかったり、年長者のことを笑い、大好物のバターやお菓子を盗み食いしました[xxxi]。
少年時代の武勇伝
クリシュナはとんでもない怪力の持ち主です。
その力を奮い、自分が育った北インドの村ヴリンダーヴァナを襲った雄牛の姿をした悪魔「アリシュタ」や、ヤムナー川の竜王で毒蛇の「カーリヤ」を倒します。
またゴーヴァルダナという山を7日間も持ち上げ、アルジュナの父であるインドラが引き起こした雷雨や洪水から人々を救ったのです[xxxii]。
ゴーピー(牛飼いの娘)たちの衣類を盗むちょっとHな男の子
美少年で悪魔や邪神を退治するスーパーヒーローだったクリシュナは、村の乙女たちから慕われていました。
世界各国にある羽衣伝説[xxxiii]の一種でしょうか?
クリシュナはあるとき、ヤムナー川で水浴びをしているゴーピーたちの衣類を盗み、木陰へ隠してしまったのです。
クリシュナのことが大好きなゴーピーたちは、彼のいたずらに大はしゃぎ!
なにしろ相手は美少年。
見知らぬ下着泥棒に下着を盗まれて警察に通報……、なんてことにはなりません。
クリシュナは「裸で水浴びをすることは水の神に対して失礼な行為ですよ」と彼女たちに教えました。
一刻も早く川からあがって服を自分で取り、身につけるようにクリシュナは伝えます。
けれどゴーピーたちは自らの肌をクリシュナに見せることを恥じ、なかなか川から引き上げません。
しかし最後には愛するクリシュナの言葉を聞き入れて川からあがり、ヴィシュヌの化身であるクリシュナの前で手を合わせて礼拝しました。
水の神に失礼な態度をとってしまった罪をクリシュナに許してもらったゴーピーたちは、クリシュナから服を受け取ります。
クリシュナは彼女たちの献身を大いに喜びました。
夜になったらブリンダーヴァナの森で笛を吹き、ゴーピーたちとダンスを踊ることを約束します。
美しいクリシュナの姿を間近で見られただけでなく、ロマンチックな夜のデートができる夢がかなったゴーピーたちは、幸福な気持ちのまま家へ帰りました[xxxiv]。
こうして美しい月の夜にクリシュナとゴーピーたちは、ダンスパーティを楽しんだのです[xxxv]。
牛飼いクリシュナ〜とにかくモテて、モテてモテまくる!?〜
クリシュナはとにかく女性からモテました。
「英雄色を好む」という言葉があるように彼は、とてつもない肉食系男子でした。
なぜならクリシュナには8人の正妻と16,000人以上の妻がいた[xxxvi]からです!
ここで世界各国の女性関係の多かった過去の人物とクリシュナを比較しましょう。
日本で一番側室を持った武将は豊臣秀吉の養子である豊臣秀次[xxxvii]です。
側室の数は39〜43人でした。
古代エジプトのファラオだったラムセス2世[xxxviii]はクリシュナと同じく8人の正妃をもち、側室の数は60〜200人です。
トルコにあったオスマン帝国のスルタン(皇帝)[xxxix]はイスラム教の聖典であるコーランの戒律により、同時にもてる正妻は4人まででした。
最盛期には後宮のハレムに1,000人以上のジャリエ(側室、妾、女官・侍女)がいたものの全員が皇帝と肉体関係を結んだわけではありません。
誤解しないでほしいのですが、クリシュナも16,000人以上の女性を無理やり自分のモノにしたわけではありません。
じつは、この女性たちは地獄の悪魔「ナラカースラ」に囚われていたのです。
そんな彼女たちを開放したのがクリシュナでした。
しかし社会は、悪魔に囚われていた女性たちを「不浄だ」と、つまはじきにします。
行き場のなくなった女性たちを唯一受け入れたのがクリシュナです。
神であるクリシュナは分身の術を使い、一人一人と正式に結婚をしました!
クリシュナと結婚をしたことにより、ようやく女性たちは社会に受け入れられる存在になりました。
彼女たちが安心して暮らせるように、クリシュナは立派なお屋敷を提供し、16,000人以上の女性を幸せにしたのです。
まるでイギリスのジェントルマンのように紳士なクリシュナ!
美少年なだけでなく女性のエスコートがスマートです。
どうしてクリシュナが多くの女性と関係を結べたのか、その理由がこのエピソードでよくわかります。
多くの女性からモテたい男性なら、クリシュナの境遇に憧れてしまうのではないでしょうか!?
ラーダーとの愛の叙事詩
モテ男であるクリシュナが特別に愛していた女性がいます。
それはクリシュナと同村のゴーピーである「ラーダー」[xl]です。
彼女はクリシュナの妻とも、愛人とも呼ばれています。
ラーダーは、ヴィシュヌの妻である幸運の女神「ラクシュミー」の生まれ変わりともいわれており、『ブラフマヴァイヴァルタ・プラーナ』で最高位の女神です。
ラーダーのクリシュナへの思いやりや献身的な愛は尊く、クリシュナもそんなラーダーのことをもっとも愛しました。
2人の関係は1人の人間の魂と神のエロチックで情熱的な愛を象徴しています。
インドで大人気のベストカップルです。
クリシュナの結婚
8人も正妻がいるクリシュナ。
そんな彼と結婚した女性で一番有名なのが正妻「ルクミニー」[xli]です。
ルクミニーは非常に美しい王女でクリシュナに恋をしていました。
しかしクリシュナと敵対していた兄によって「シシュパーラ」という王と結婚をさせられそうになります。
ルクミニーは使者を送り、クリシュナに助けを求めました。
クリシュナは使者の言葉を受け入れ、ルクミニーをさらい、自分の正妻にしたのです[xlii]!
親族が決めた相手との政略結婚よりも、好きな人と結婚して幸せをつかみたいと思うのは、いつの時代の女性も同じですね。
そんなルクミニーもラーダー同様にヴィシュヌの妃である女神ラクシュミーの化身とされています。
ラーダーとは反対に、神の生まれ変わりである者同士の清らかで模範的な愛を象徴しています[xliii]。
英雄クリシュナ(マハーバーラタ)
壮年となり、部族長となったクリシュナはドゥバーラカーの都に移住します。
この場所で、いとこであるアルジュナと出会います。
そうして2人はともに冒険の旅をします。
数々の苦難を乗り越えたクリシュナとアルジュナは唯一無二の親友となりました[xliv]。
宗教指導者クリシュナの『バガヴァット・ギーター』
クル王国の王座をかけた権力闘争がクルクシェートラの戦いです。
これは日本の『平家物語』の源平合戦のように、兄弟で系統が別れた者たちの争いになります[xlv]。
アルジュナはパーンダヴァ側で戦うことに思い悩んでいました。
なぜなら敵対するカウラヴァ側に彼の異父兄弟や、かつての友と仲間、師がいたからです。
アルジュナの戦車の御者を務めていたクリシュナは、ヴィシュヌの化身としてアルジュナに『バガヴァット・ギーター』という神の歌を説きます。
『バガヴァット・ギーター』はクリシュナの宗教的・哲学的見解です。
そこにはクシャトリヤ(戦士)としての責任を果たせというメッセージが含まれていました。
クリシュナは自身の考えをアルジュナに伝え、アルジュナが戦場で迷いなく戦えるように奮い立たせたのです[xlvi]。
クリシュナの死
クリシュナは戦いの後、森で瞑想をしている最中に命を落とします。
クリシュナを鹿と間違えた猟師の矢が、クリシュナの唯一の弱点である左足のかかとに刺さってしまったのです。
クリシュナは猟師に「自分を射殺したことを恐れたり、悲しまないでほしい」と伝え、天に帰りました[xlvii]。
一説によると彼の骨はジャガンナートの像の中にある[xlviii]と言われています。
中央:妹スバドラー
右:ジャガンナート(クリシュナ)
クリシュナ推し必見のお祭り
みなさんもクリシュナのことが好きになり、彼を推したくなってきたのではないでしょうか?
それではクリシュナ推しなら絶対にはずせないインドのお祭りを2つ紹介します。
ホーリー
ひとつはヒンドゥー教の春のお祭りホーリーです。
毎年3月頃に行われる豊作祈願のお祭りで、「ハッピーホーリー」の言葉とともにカラフルな色の粉や水を人にかけます。
このお祭りはクリシュナのいたずらが起源になっています。
自分の肌は青黒いのにラーダーの肌が白いことにジェラシーを覚えたクリシュナ。
母親はそんな彼に「ラーダーの顔を好きな色で塗りなさい」とアドバイスをします。
そうしてクリシュナはラーダーの顔をカラフルな色で塗ったのです。
年齢も、立場も関係なく、だれでも参加できる楽しいお祭り[xlix]です。
クリシュナの生誕祭「ジャンマシュタミ(Janmashtami)」での人間ピラミッド「ダヒ・ハンディ」
クリシュナの誕生日は太陰暦でシュラヴァンと呼ばれる8の月の8日目です。
彼の生誕を祝ったお祭りがジャンマシュタミです。
このはクリシュナが乳製品を好きなことが由来となっています。
幼いクリシュナは兄のバララーマとよく盗み食いをしていました。
高いところにあるバターのつぼを兄のバララーマに肩車をしてもらって取る絵画がお祭りの元となっています。
空中に高く吊るされたつぼを割るために人々はダヒハンディと呼ばれる人間ピラミッドを組みます。
そして、このつぼを割った参加者に賞金が与えられるのです[l]。
インド映画「RRR[li]」に、ジャンマシュタミのダヒマンディをモチーフとしたシーンが登場していますよ。
クリシュナの推し活をしよう
今回の記事でクリシュナがどんな神様か知ることはできましたか?
クリシュナは…
ヴィシュヌの化身で英雄神
女性からモテモテな美少年
王子アルジュナの親友
今もインド国民から愛される神様
です。
彼のように仏教に取り込まれず、日本に渡ってこなかった神様がいます。
バーガヴァタ教のヴァースデーヴァ[lii]です。
その関係でクリシュナやヴァースデーヴァの知名度は日本では低いのです。
インドのヒンドゥー教は日本と同じように多神教で、自分で信仰する神様を選ぶことができます。
それだけでなく芸能人の人気ランキングのように神様の人気ランキングがあります[liii]。
これを機に、あなたもクリシュナを推してみませんか?
出典
FGOプレイヤーならパッと正解できるが…明治大学の「普通の受験生には難しすぎた」入試問題
夢をかなえるゾウ シリーズ5冊
TYPE-MOON STUDIO BB(スタジオBB)
“『FATE』シリーズの歴史を振り返る” 奈須きのこ氏の制作環境や設定資料も展示されている“TYPE-MOON展 FATE/STAY NIGHT -15年の軌跡-”開催 | ファミ通APP【スマホゲーム情報サイト】
カルナ | PS4/PS VITA『FATE/EXTELLA LINK』公式サイト
[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』、63頁
アルジュナ | PS4/PS VITA『FATE/EXTELLA LINK』公式サイト
[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』 、248頁
『池上彰の世界の見方 AKIRA IKEGAMI,HOW TO SEE THE WORLD インド 混沌と発展のはざまで』、103頁
『ヴィジュアル版 世界の神話百科[東洋編] エジプトからインド、中国まで』、224頁、229頁、278頁
ギーターの教えを説いたクリシュナって、どんな神様? | ヨガジェネレーション YOGAGENERATION
宗教の枠に収まらない人類の哲学 宗教リテラシー特集(5)ヒンドゥー法
『地球の歩き方 D28 インド 2020〜2021年版』ダイヤモンド社、2020、131頁
ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』 、153頁
ヴィシュヌ神のアヴァターラ | インドの神さまのコスプレ体質 | 石川拓也のブログ
【高校世界史B】「アーリヤ人がつくりだした社会とは?」 | 映像授業のTRY IT (トライイット)
・『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』、15〜16頁
『法制史研究 :法制史學會年報20号(「マヌ法典にあらわれた契約――売買・その他――」田邊繁子』、法制史學會、1971、48頁
・『池上彰の世界の見方 AKIRA IKEGAMI,HOW TO SEE THE WORLD インド 混沌と発展のはざまで』106〜108頁
東京国立博物館 - 1089ブログ
・ヴィシュヌ神のアヴァターラ | インドの神さまのコスプレ体質 | 石川拓也のブログ
[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』マーティン・J・ドハティ 井上廣美[訳]60〜61頁
【連載】インドの神様を知ろう(1) ユニークな神様たち | YOGAFULL(ヨガフル)
ヴィシュヌの化身⑥クリシュナ 西遊インディア アーカイブス
インドの吉鳥がモチーフ!強く美しい女神の孔雀明王 - RIYAK
クリシュナに喜んでいただく方法
ドーティ|パンツ|デザイン一覧
ギーターの教えを説いたクリシュナって、どんな神様? | ヨガジェネレーション YOGAGENERATION
『世界神話伝説大事典』、609頁
《牛の乳を搾るクリシュナ》 | ミュージアム干支コレクションアワード2021 | アイエム[インターネットミュージアム]
ヴィシュヌの化身⑥クリシュナ 西遊インディア アーカイブス
・バクティヨガ(信愛のヨガ)とは?宗教?バクティで自分を高める実践法
・『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』、213頁
『ヴィジュアル版 世界の神話百科[東洋編] エジプトからインド、中国まで』、224頁
・『歴史文化セレクション インドの神々』、60〜61頁
・『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』、248〜249頁
東京国立博物館 - 1089ブログ
・『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』、249頁
[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』マーティン・J・ドハティ 井上廣美[訳]、原書房、2021、249頁
[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』マーティン・J・ドハティ 井上廣美[訳]、原書房、2021、249頁
・ヴィシュヌの化身⑥クリシュナ 西遊インディア アーカイブス
・『歴史文化セレクション インドの神々』斎藤昭俊、吉川弘文館、2007、61頁
日本とインドネシアの民話—「天女の羽衣・白鳥乙女伝説」
ダッタートレーヤ、バイラヴィー、アンナプールナー、クリシュナの衣のリーラー
『ヴィジュアル版 世界の神話百科[東洋編] エジプトからインド、中国まで』、226頁
・『世界の神話伝説』、82頁[天竺からの手紙 牛飼い女たちとの恋の遊戯と、魅惑のラーダー〜クリシュナ神②]
クリシュナ神と16,000人の妻 | SITARAMAブログ
・ギーターの教えを説いたクリシュナって、どんな神様? | ヨガジェネレーション YOGAGENERATION
最も側室が多かった戦国大名は誰か?【戦国時代の暮らし】
ラムセス2世について | カンフェティ [演劇やクラシックのチケット情報満載]
ハレムは男子禁制の秘密の花園?!本来の意味やオスマン帝国ハレムの実態
『ヴィジュアル版 世界の神話百科[東洋編] エジプトからインド、中国まで』、338〜341頁
・『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』、216〜217頁
・『歴史文化セレクション インドの神々』、63頁
・ギーターの教えを説いたクリシュナって、どんな神様? | ヨガジェネレーション YOGAGENERATION
【岡本大助】クリシュナ
・ルクミニーとは? 意味や使い方
KRISHNA AT THAT DAY
・C0092793 クリシュナの助けで逃亡するルクミニー - 東京国立博物館 画像検索
『歴史文化セレクション インドの神々』、63頁・[クリシュナ神と16,000人の妻 | SITARAMAブログ
『歴史文化セレクション インドの神々』、62頁・『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』183頁、248頁
インド人が最も愛読『マハーバーラタ』で説いた戦士の心得 | 鎌田東二
『ヴィジュアル版 世界の神話百科[東洋編] エジプトからインド、中国まで』、226〜228頁、
『[ヴィジュアル版]インドの神話物語百科』184〜187頁、250頁
『歴史文化セレクション インドの神々』、62〜63頁
『ヴィジュアル版 世界の神話百科[東洋編] エジプトからインド、中国まで』、228頁
『歴史文化セレクション インドの神々』、72〜73頁
ギーターの教えを説いたクリシュナって、どんな神様? | ヨガジェネレーション YOGAGENERATION
・インド 春の訪れ祝う「ホーリー」 ヒンドゥー教の伝統の祭り | NHK | インド
クリシュナ誕生祭 ダヒ・ハンディ | インドの風 SAMEERA HINDUSTANI
天竺奇譚「インド映画『RRR』にみる神話と宗教」 『世界の宗教大図鑑 』刊行記念コラム②
「歴史文化セレクション インドの神々」、153〜154頁
『池上彰の世界の見方 AKIRA IKEGAMI,HOW TO SEE THE WORLD インド 混沌と発展のはざまで』、102〜103頁
参考文献