掲載日:2022.07.15

愛が繋ぐ、イギリスの伝統陶器バーレイ

 

英国人は紅茶がお好き

イギリスで長く愛される、ティータイム。
日本では、アフタヌーンティーに馴染みがありますよね。
午後4時頃にかけて紅茶やお菓子など軽食を楽しむことをいいます。
この文化は、19世紀半ばのイギリスで、社交を目的に貴婦人の間で始まりました。
今ではイギリス国内で広く愛されています。

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紅茶が大好きなイギリス人は、一人あたり年間約2.6kgも紅茶を消費するんだとか。
1日あたり、平均4~5杯の紅茶を飲んでいる計算になります。
これは日本人と比較すると、なんと25倍だそうです。

さすが「紅茶の国」と呼ばれるだけのことはあります。
イギリスには習慣として、ティータイムが決められています。
ティータイムの時間によってそれぞれに名称までつけられています。
どんなものがあるのか、紹介しましょう。

 

①アーリーモーニングティー

朝、目が覚めの紅茶。
元はヴィクトリア時代の貴族の習慣でした。
1日の始まりに、召使がご主人様のベッドまで温かい紅茶を運んだんだとか。
今では、週末に夫が妻の為に紅茶を淹れて、ベッドまで持っていくようです。
さすが紳士の国です。

②ブレックファーストティー

朝食のお供の紅茶。
18世紀のイギリス女王である、アン女王が朝食に必ず、紅茶を飲んでいたことが始まりのようです。

ちなみに、イギリス人はミルクティーが大好き。
朝は必ずミルクティーなんだとか。
ブレックファーストブレンドは、ミルクティー用にブレンドされたものがほとんどなんだそうですよ。
そして、朝食はボリューミー。沢山食べてエネルギーを蓄え、1日を始めます。
 

③イレブンジズ

11時頃に飲まれる紅茶。
ヴィクトリア朝時代のメイドたちが仕事の合間に紅茶を飲んでいたことが始まりといわれています。
数十年前のイギリスでは、オフィスや工場でも11時になると紅茶が配られて、
ティーブレイクを楽しんでいたようです。

イレブンジズには、「バターつきパン」を一緒に食べるのが一般的。
 

④ランチティー

昼食のお供の紅茶
イギリスでは13時頃、昼食を食べる人が多いのだとか。
昼食の定番メニューは、「サンドウィッチ&ミルクティー」。

朝食は多く摂って、昼は軽めに済ませる人が多いようです。
 

⑤ミッディ・ブレイクティー

午後4時頃に飲む紅茶。
ビスケットやショートブレッドと一緒にミルクティーを嗜みます。
このティータイムの時間は15分程度の短いものです。
 

⑥アフタヌーンティー

ミッディ・ブレイクティーと同じく、午後4時頃に飲む紅茶。
休日であったり、来客があったときの特別なティータイムのことをいいます。
ミッディブレイクティーとの違いは、特別感のあること。
お供にキュウリのサンドウィッチやスコーン、ケーキといったものを用意することが伝統です。
 

⑦ハイティー

午後5時頃から夕食と共に飲む紅茶。
別名ミートティーとも呼ばれ、元々は夕食のかわりとなるティータイムだったようです。
スコットランドやアイルランドなど、地方の労働階級から始まった習慣でした。
スコーンやケーキはもちろん、夕食らしく肉や魚などの食事もあり、
かなりボリュームがあるものだったのだとか。
 

⑧ファイブオクロック

午後5時頃に軽食と一緒に飲む紅茶。
ハイティーとの違い、食事は軽いです。
お仕事を終えて、観劇などに行くとき、ディナーはその後になるため、 観劇の前におつまみとともに紅茶を飲むそうです。
 

⑨アフターディナーティー

夕食後に頂く紅茶。
やや薄めのミルクティーに甘味の強いチョコレートなど、お菓子を食べながらくつろぐそうです。
19世紀には、男女が別々の部屋でアフターディナーティーを楽しんでいました。
男性はダイニングか書斎に行ってティーやお酒を、
女性はドローイングルームでティーをそれぞれ楽しんだようです。
 

⑩ナイトキャップティー

就寝前に飲む紅茶。
別名ナイトティー。
良く眠るために、寝る前に紅茶を飲んで体を温めるんだとか。
お菓子など、食べ物はなく、甘くしたフレーバーティーや、ハーブティーを飲むようです。

 

いかがでしょうか。
紅茶への愛は尋常ではないようです。しかし、これは代表的なものに限ります。
時代や地域によっても独自のティータイムが存在しているようなので、調べてみても面白いかもしれません。
紅茶が生活に深く関係していることは、イギリスならでの素敵な文化です。

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そして、イギリス人にとって大切なティータイムを彩るのは、なんといっても食器たち。
本場のティータイムには、こだわりの食器が多く見られます。
そのためか、イギリスには昔から作られる伝統の陶器が沢山あります。
今回は歴史あるメーカーを一つご紹介しましょう。


 

愛が繋いだ伝統のバーレイ陶器

イギリスの陶器の町と呼ばれる、ストーク・オン・トレントは、
陶器に適した豊かな土と気候に恵まれた土地です。
この町には、昔から転写の方法で数々のアイテムを生み出してきたメーカーがあります。

その名も「バーレイ」。

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バーレイ社は1851年にFrederick Burgess,William Leighによって設立されて、
170年以上もの間、熟練した職人たちの技術と素晴らしいデザインが受け継がれてきました。

そんな伝統的な工場も老朽化が進み、保護を目的にチャールズ皇太子財団に買い取られて、
3年もの月日と莫大な費用をかけて修繕され、2014年にリニューアルしました。
現在もなお、職人たちが昔のままの手作りでバーレイ陶器を作り続けています。

約170年前と同じように、沢山の手と工程を経て作られる陶器。
手作りの魅力は、柄や、色調、状態が同じものがひとつとなく、
それぞれに個性があって、味わい深いということです。
ひとつひとつが世界に一つだけの特別なアイテムなのです。
 

▼バーレイ陶器の製作工程▼

▼職人の手作りの様子▼



 

伝統バーレイの秘話

今ではこうして世界中から愛されるバーレイですが、実は存続の危機に直面した歴史があります。
これは、そのとき愛をもって伝統工芸を受け継いだ一組の夫妻のお話です。

 

今から約26年前のこと。
1999年の6月、当時のバーレイ社は既に倒産し、工場も当然止まってしまった状態でした。
倒産したバーレイ社は会社更生と会社整理の間におり、更生に向けて資産家の登場を待っていました。

しかし、その当時(今もですが)、陶器産業は衰退していて、伝統ある老舗陶器メーカーが次々に倒産しているという状況にあり、とても難しい状態だったのです。

長い歴史を持つバーレイ社も例外でなく、このまま資産家が現れなければ、全てが無くなってしまう危機に直面していました。
そんな時に立ち上がったのは、バーレイを愛するローズマリー&ウィリアム夫妻でした。
二人は、イギリス南部のウィンチェスターという小さな町で雑貨店を営んでおり、バーレイという伝統工芸をどうにか残したいという強い思いをもって、バーレイを救うべく動き出したのです。

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しかし、彼らを待っていたのは厳しい現実でした。
援助を求めるも、良い返事をもらえることはなく、
それでも諦めず、バーレイを救いたい一心で二人は家も雑貨店も売り、そのお金を資本として提示しました。 全てをバーレイに捧げたのです。

その決意ある提示は受け入れられ、バーレイを救った二人はオーナーになりました。
今ではイギリス国内にとどまらず、世界中へバーレイ陶器が届けられています。
ローズマリー&ウィリアム夫妻のバーレイ愛があってこそ、バーレイは今日に受け継がれているのです。
 

▼参照▼
【輸入アンティーク雑貨ANTRO】コラムサイト「ANTROな日々」
社長のはなし “No.8 英国バーレイとの出会い”


ポーランド食器の紹介はこちら

伝統ポタリーのある温かな暮らし

ヨーロッパ雑貨店 欧州航路のStoryはこちら

小さな幸せが集まる、ヨーロッパ雑貨店“欧州航路”


 

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