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夢を持ち、悩みを抱えて生きている人間にとって、小さなお守りは常についてまわります。
それは昔から変わらないことですが、 最近は国内のものだけでなく、海外のものにも関心が持たれています。 つまり外国のお守りも親しまれて普及してきているのです。
ここでは、アミナコレクションの創業者・進藤幸彦が出版した『世界の不思議なお守り』より、様々なお守りをご紹介していきます。
第六弾となる今回は、アクセサリーにロケットがついたインドのお守り、タビーズをご紹介いたします。
インド~中近東 ~コーランやマントラを入れたお守りロケット~
インドから中近東にかけて、回教徒やヒンドゥー教徒のあいだにタビーズという名のお守りがあります。 ネックレスやヒップベルトそしてブレスレット状のものにロケットがついたものです。
中には回教徒ならコーランの文句、ヒンドゥー教徒なら「オームナモ シバイェ(シヴァ神の唱えかた)」などのマントラ(真言)を書いた紙を入れています。 もちろん人によってさまざまなバリエーションがあります。
ニール(34歳)という女性が妹のニーナ(27歳)とともにこのタビーズについて語ってくれました。
パキスタンからデリーに脱出して来た家族に生まれたニールは、政府給費の日本留学の経験があり、なめらかに日本語をしゃべり理解します。眉のはっきりした、明るく元気のよい美人で、いつも活発に動いているという印象です。
「妹は引っ込み思案で試験のときなんかすぐ上がってしまうタイプ。神経質にあれこれ考えすぎて実力の半分も出せずに悪い成績ばかり取っていたの。 でもタビーズをつけるようになってからは、試験を受けても自分が書いているというよりこれをつけてくれたグルー(導師)が書いているという感じで、すごく出来るようになったのよ」
「お母さんもおとなしくて優しいだけの人で、血を見るようなことになると狼狽してしまう人だったんだけど、もうひとりの妹が心臓の手術を受けなければいけなかったとき、タビーズのおかげで冷静に対処できたんです。」
「こういうなにか事件のときだけでなく、私の場合は人生の節目にいつもタビーズが働いて良いようにとまわって来ている気がします。守られているという感じなんです。 今こうして生きていられるのは日本留学のおかげだったと思っていますが、そのきっかけは神様の授けてくれた偶然のいたずらのようなものです。 夏休みのある日、ふと学校の図書館に行きたくなって出掛けたらそこでばったりと担任の教授に会いました。教授は私に、試験の準備はできているかい?とたずねました。 試験って終わったばかりじゃないですか?と思わず答えると、政府給費の日本留学の試験だよ、この前手紙で知らせたじゃないかと言うのです。手紙など届いていませんでした。しかも試験は3日後でした。でも教授に会ったおかげで、無事試験を受けることができました。 その後、ある日突然合格の知らせが届いて、2週間後には出発しました」
彼女たちのタビーズには、家族のグルーからもらった乾燥させたバラの花を入れてあるそうです。
そのグルーは女性で、ブラーマンではなく次の段階チェットリです。彼女は前世にいたとき、言い寄って来る男たちに悩まされて、今度生まれてくるときは醜い女にしてください、神様のことだけを考えて生きていきたいと願ったそうです。
そして願いどおり醜い姿に生まれてきて、7歳で結婚させられたときは相手に逃げられてしまったほどだったといいます。 けれど心の優しい、なにか光り輝くもののある人でした。
ニールの家族が亡命後、印刷工場を営む親戚のところに同居していたときのことです。 グルーが、母親をこっそりと陰に呼んだそうです。
そして「あなたは今は幸せだが、やがて親戚にさんざん苦労させられることになる」と告げ、「あなたが先々どうしても我慢できなくなったらこの花を身につけなさい」と言って手渡してくれたのが、そのバラの花でした。
タビーズには心を落ち着かせる作用のあるピュアシルバーと月の模様か、あるいは元気づけさせるゴールドと太陽の模様が選ばれます。 形はさまざまなものがあるようですが円筒形のものがよく見受けられるようです。
ニーナはシルバーの長いネックレスの先に円形のふくらみのあるペンダントをつけているのが見えましたが、ニールはつけていないようです。
どこにつけているんですか?とたずねたら、やにわに立ち上がってブラウスを持ち上げました。 色白の肌の前にきらきら輝くゴールドのロケットとベルトが見えました。
ロケットの中の乾燥したバラの花も見たかったのですが、もう開けられない、と断られました。
とても大事なので落としてしまわないようにと、ロケットのふたを接着剤で固くとめ、開いて中のものがなくなることが絶対ないようにしてあるそうです。
タビーズには写真のようにいろんなバリエーションがあります。 こういうアクセサリーをつけている人がいたら、ただのアクセサリーでなくお守りだと思ってください。
夢を持ち、悩みを抱えて生きている人間にとって、小さなお守りは常についてまわります。
それは昔から変わらないことですが、
最近は国内のものだけでなく、海外のものにも関心が持たれています。
つまり外国のお守りも親しまれて普及してきているのです。
ここでは、アミナコレクションの創業者・進藤幸彦が出版した『世界の不思議なお守り』より、様々なお守りをご紹介していきます。
第六弾となる今回は、アクセサリーにロケットがついたインドのお守り、タビーズをご紹介いたします。
タビーズ
インド~中近東 ~コーランやマントラを入れたお守りロケット~
インドから中近東にかけて、回教徒やヒンドゥー教徒のあいだにタビーズという名のお守りがあります。
ネックレスやヒップベルトそしてブレスレット状のものにロケットがついたものです。
中には回教徒ならコーランの文句、ヒンドゥー教徒なら「オームナモ シバイェ(シヴァ神の唱えかた)」などのマントラ(真言)を書いた紙を入れています。
もちろん人によってさまざまなバリエーションがあります。
ニール(34歳)という女性が妹のニーナ(27歳)とともにこのタビーズについて語ってくれました。
パキスタンからデリーに脱出して来た家族に生まれたニールは、政府給費の日本留学の経験があり、なめらかに日本語をしゃべり理解します。眉のはっきりした、明るく元気のよい美人で、いつも活発に動いているという印象です。
「妹は引っ込み思案で試験のときなんかすぐ上がってしまうタイプ。神経質にあれこれ考えすぎて実力の半分も出せずに悪い成績ばかり取っていたの。
でもタビーズをつけるようになってからは、試験を受けても自分が書いているというよりこれをつけてくれたグルー(導師)が書いているという感じで、すごく出来るようになったのよ」
「お母さんもおとなしくて優しいだけの人で、血を見るようなことになると狼狽してしまう人だったんだけど、もうひとりの妹が心臓の手術を受けなければいけなかったとき、タビーズのおかげで冷静に対処できたんです。」
「こういうなにか事件のときだけでなく、私の場合は人生の節目にいつもタビーズが働いて良いようにとまわって来ている気がします。守られているという感じなんです。
今こうして生きていられるのは日本留学のおかげだったと思っていますが、そのきっかけは神様の授けてくれた偶然のいたずらのようなものです。
夏休みのある日、ふと学校の図書館に行きたくなって出掛けたらそこでばったりと担任の教授に会いました。教授は私に、試験の準備はできているかい?とたずねました。
試験って終わったばかりじゃないですか?と思わず答えると、政府給費の日本留学の試験だよ、この前手紙で知らせたじゃないかと言うのです。手紙など届いていませんでした。しかも試験は3日後でした。でも教授に会ったおかげで、無事試験を受けることができました。
その後、ある日突然合格の知らせが届いて、2週間後には出発しました」
彼女たちのタビーズには、家族のグルーからもらった乾燥させたバラの花を入れてあるそうです。
そのグルーは女性で、ブラーマンではなく次の段階チェットリです。彼女は前世にいたとき、言い寄って来る男たちに悩まされて、今度生まれてくるときは醜い女にしてください、神様のことだけを考えて生きていきたいと願ったそうです。
そして願いどおり醜い姿に生まれてきて、7歳で結婚させられたときは相手に逃げられてしまったほどだったといいます。
けれど心の優しい、なにか光り輝くもののある人でした。
ニールの家族が亡命後、印刷工場を営む親戚のところに同居していたときのことです。
グルーが、母親をこっそりと陰に呼んだそうです。
そして「あなたは今は幸せだが、やがて親戚にさんざん苦労させられることになる」と告げ、「あなたが先々どうしても我慢できなくなったらこの花を身につけなさい」と言って手渡してくれたのが、そのバラの花でした。
タビーズには心を落ち着かせる作用のあるピュアシルバーと月の模様か、あるいは元気づけさせるゴールドと太陽の模様が選ばれます。
形はさまざまなものがあるようですが円筒形のものがよく見受けられるようです。
ニーナはシルバーの長いネックレスの先に円形のふくらみのあるペンダントをつけているのが見えましたが、ニールはつけていないようです。
どこにつけているんですか?とたずねたら、やにわに立ち上がってブラウスを持ち上げました。
色白の肌の前にきらきら輝くゴールドのロケットとベルトが見えました。
ロケットの中の乾燥したバラの花も見たかったのですが、もう開けられない、と断られました。
とても大事なので落としてしまわないようにと、ロケットのふたを接着剤で固くとめ、開いて中のものがなくなることが絶対ないようにしてあるそうです。
タビーズには写真のようにいろんなバリエーションがあります。
こういうアクセサリーをつけている人がいたら、ただのアクセサリーでなくお守りだと思ってください。