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みなさんは、普段ゲン担ぎをしますか?ゲン担ぎにはさまざまな方法がありますが、何か決まったものを食べるという方も多いのではないでしょうか。日本では、古くから年末年始やお祝いなど“縁起を担ぐ食文化”が大切にされてきました。
このコラムでは、お祝いごとやイベント別にどのような食べ物が食べられているのか、その意味や理由とともにわかりやすくご紹介します!
「縁起の良い食べ物」とは、名前の音・形・由来に吉兆の意味を込めた料理や食材のこと。「鯛(めでたい)」や「昆布(よろこぶ)」など、語呂合わせや象徴に基づくものが多くあります。
ちなみに、「ゲン担ぎ」という言葉がありますが、これは江戸時代に流行った「逆さ言葉(倒語=言葉を逆の順序で読むこと)」に由来するそうです。「縁起」を逆から読んで「ぎえん」となり、そこからさらになまって「ぎえん→げん」と言うようになったと言われています。
まずは、結婚などのお祝いの場面でよく食べられる縁起食からチェックしていきましょう!
ここからは、大切な勝負や試合、受験のときにおすすめの食べ物をわかりやすく解説していきます!
続いては、運気アップ・商売繁盛を願う方におすすめの食べ物をご紹介します。
続いては、長寿のお祝いなどで食べられる縁起食をチェックしていきましょう。
ここからは、年中行事などで食べられる縁起食をご紹介します。みなさんにもなじみのある食べ物が多いかもしれませんね。
「細く長く生きられるように」と願って食べる年越しそばや、年神様から力を授かるという意味があるお雑煮などがあります。
恵方巻は、その形から福を巻き込むという意味合いが込められており、「切らずに一本まるごと食べる」ことでさらに縁起が良くなると言われています。また、豆まきは魔除けという意味がありますよ。
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ちらし寿司は、先の見通しが良くなる「れんこん」、すくすくと育つ「たけのこ」など、それぞれの具材に女の子への願いがこめられています。また、白酒は古代中国の「桃の花を酒に浸した桃花酒(とうかしゅ)」に由来し、邪気を祓って健康を願う意味があります。
柏餅は、柏の葉が新芽が出るまで古い葉が落ちないことから、「家系が途絶えない」ことを象徴し、子孫繁栄の願いを込めて食べられます。ちまきは厄除けの意味があり、無病息災や健康を願う縁起物として有名です。
菊酒は、古代中国で「菊は不老長寿の薬草である」という言い伝えがあったことに由来し、長寿、不老不死、邪気払いの願いが込められています。また、茄子を食べる風習があるのは、「9(くんち)のつく日に茄子を食べると体の不調がおきない」という言い伝えに由来します。
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かぼちゃは「南瓜(なんきん)」といい、「ん」が付く食べ物を太陽が生まれ変わる日とされている冬至に食べると運気がUPすると言われています。また、縁起の良い赤色の小豆粥を食べることで、無病息災と健康を祈ります。
ここからは、日本各地の地域の特色が感じられる縁起の良い食べ物と食文化についてご紹介します。
ニシンは春告魚という別名を持ち、春の到来を告げる魚としても有名です。冬を耐え、春が訪れる喜びの象徴として大切にされています。また、「二親(にしん)」の語呂合わせから、子孫繁栄の願いも込められています。
昔から岩手では、多くの人が集まるハレの日に、ゆでたてのそばを振る舞う風習がありました。少しずつお椀に入れて配り、その間に次のそばをゆでておき、人々を待たせないようにしていました。また、花巻城に立ち寄った南部家の当主・南部利直を、お椀に盛られたそばでもてなしたところ、気に入って何度もおかわりをしたという話も残っています。いずれも、「おもてなし」の心が感じられる縁起物として考えられています。
サバのお寿司をイネ科の植物・アセの葉で巻いて乳酸発酵させた料理です。もともと豊作を祈る秋祭りで食べられていたことから、豊穣への感謝と祈りを象徴していると言われています。
お祝いごとの際に食べられる料理で、博多の方言「がめくりこむ」(寄せ集める)が名前の由来とされています。末広がりで縁起の良い「八」にちなんで、八種類の食材(れんこん、鶏もも肉、人参、ごぼう、こんにゃく、絹さや、里芋、椎茸)を使うことが特徴です。
田芋を甘く煮て練った料理です。田芋は子芋、孫芋を次々に増やすことから、お祝いの席やハレの食として用いられ、子孫繁栄や地域の豊かさを願って食べます。
最後に、日本以外の国々で食べられている縁起の良い食べ物をいくつかご紹介します!
パイ生地にアーモンドクリームを入れた焼き菓子で、新年を祝い、1年の幸運を占う意味合いがあります。パイの中に「フェーヴ」と呼ばれる陶器の人形が入っており、切り分けたときにそれが当たった人は、その1年幸運が続くといわれています。
インジェラは、テフという雑穀を原料とする発酵食品。主食として食べられており、家族の食事の中心であることから、人を集めることの象徴と考えられています。また、手で食べることにより、家族や友人との絆を深めるという意味合いもあります。
アメリカ南部のお正月の定番料理です。真ん中に黒い目のような模様がついた豆で、野菜や肉と一緒に炒めて煮込んで食べます。南北戦争中に南部の人々がこの豆のおかげで飢えずにすんだから、また豆の見た目がコインを連想させることから、縁起が良いと言われています。
中国では貨幣の形に似せて餃子が作られたと言われており、金運アップを願って食べられます。また、餃子を「包む」という行為に「福を包む」という意味合いが込められており、縁起の良い食べ物と考えられています。
トルコでは、ザクロの赤い色が生命力や子孫繁栄のシンボルと考えられています。色だけでなく、無数の粒が集まった果実も繁栄や発展を象徴していることから、何かを始めるときによく食べられているんですよ。
イタリアではお正月にコテキーノ(イタリア風サラミ)にレンズ豆を添えていただきます。これは、レンズ豆の形が硬貨に似ていること、またレンズ豆は水分を吸収して膨らむことから、富が増えたり金運が上がることを象徴しています。
韓国では誕生日にわかめスープを飲む習慣があります。これは、産後に母親が栄養をつけるあためにわかめスープを飲んでいたことから、誕生日に母への感謝をこめて食べるのです。また、母親も出産の喜びを思い出し、子どもの健康を願います。
こうしてみると、それぞれの国で食べるものは違っても、丸い形=円満、長い形=長寿を表すことなど、共通点があることがわかりましたね。また、健康や幸せなど、人々の願いは共通していることも素敵ですね。
日本では、お祝いごとや勝負ごとの前など、目的に応じてさまざまな食べ物を「ゲン担ぎ」として食べていることがわかりましたね。また各地域ならではの縁起の良い食べ物や食文化があることも、興味深い発見だったのではないでしょうか。
幸せや健康を願う気持ちは、日本も世界も共通。ぜひみなさんも、願いを込めて縁起の良い食べ物を食べてみてはいかがでしょうか。
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みなさんは、普段ゲン担ぎをしますか?
ゲン担ぎにはさまざまな方法がありますが、何か決まったものを食べるという方も多いのではないでしょうか。日本では、古くから年末年始やお祝いなど“縁起を担ぐ食文化”が大切にされてきました。
このコラムでは、お祝いごとやイベント別にどのような食べ物が食べられているのか、その意味や理由とともにわかりやすくご紹介します!
目次
縁起の良い食べ物とは?意味と由来を解説
「縁起の良い食べ物」とは、名前の音・形・由来に吉兆の意味を込めた料理や食材のこと。
「鯛(めでたい)」や「昆布(よろこぶ)」など、語呂合わせや象徴に基づくものが多くあります。
ちなみに、「ゲン担ぎ」という言葉がありますが、これは江戸時代に流行った「逆さ言葉(倒語=言葉を逆の順序で読むこと)」に由来するそうです。
「縁起」を逆から読んで「ぎえん」となり、そこからさらになまって「ぎえん→げん」と言うようになったと言われています。
結婚などお祝いにふさわしい縁起食(円満・繁栄)
まずは、結婚などのお祝いの場面でよく食べられる縁起食からチェックしていきましょう!
特に、尾頭付きの鯛は、「物事を始めから終わりまで全うする」ことから、夫婦が一生幸せに添い遂げるという願いも込められています。
また、昆布は繁殖力が高いことから、子宝を願う意味合いも込められており、新郎側から新婦側へ贈る結納品のひとつにも含まれています。
結婚だけでなく、出産、七五三、還暦祝いなど、人生の節目に欠かせない料理として大切にされています。
また、梅干しの見た目から「シワが寄るまで元気に過ごせるように」という願いも込められています。
ドイツ語で「木のケーキ」という意味があり、長い年月をかけて作る木の年輪を思わせる見た目から「夫婦が長い年月を添い遂げられるように」という願いが込められています。
パチパチという泡の弾ける音は「天使の拍手」とも呼ばれています。
勝負事・受験におすすめのゲン担ぎ食(勝利・合格)
ここからは、大切な勝負や試合、受験のときにおすすめの食べ物をわかりやすく解説していきます!
疲労回復に効果があるとされるビタミンB1も含まれているため、勉強疲れ対策にもなります。
(納豆など)
消化も良いため、受験などの大切な日の前に食べても安心です。
特に形が三角のおむすびは、頂点に神が宿るとされていることから、さらに縁起が良いと考えられています。
「赤色」は魔除け、ハレの日の象徴でもあるため、赤色のウインナーが特におすすめです。
集中力を高めるカカオやアーモンドを含むチョコも多く販売されています。
運気アップ・商売繁盛におすすめの食べ物(全体運・開運)
続いては、運気アップ・商売繁盛を願う方におすすめの食べ物をご紹介します。
また、「ん」が2つ付くことから運が良いとも考えています。
また、調理するときに「開く」ことから、開運のイメージにもつながっています。
「八」本足は末広がりで縁起がよく、また吸盤は物事を「しっかりつかむ」という良い意味も込められています。
(みかん・ゆず)
みかんは「金運」や「繁栄」を象徴する縁起物、実るまでに時間がかかるゆずは「長年の苦労が実る」という意味も込められています。
長寿のお祝い・敬老に食べたい縁起食(健康・長寿)
続いては、長寿のお祝いなどで食べられる縁起食をチェックしていきましょう。
また、脱皮を繰り返して大きくなることから、生命力の象徴でもあります。
年末年始の縁起物でもあるため、年越しそばとしても有名ですね。
ハレの日の象徴でもある赤色をしたお赤飯や、「日に焼けて黒くなるまで元気に働けるように」という願いが込められた黒豆がよく食べられます。
鯛は他の魚に比べて寿命が長いことから、長寿の象徴でもあります。
地中に根を張る大根と人参を使うことから、「安定」を表すとも言われています。
節句や行事に食べられる縁起の良い食べ物(成長祈願・厄除)
ここからは、年中行事などで食べられる縁起食をご紹介します。
みなさんにもなじみのある食べ物が多いかもしれませんね。
年末年始
「細く長く生きられるように」と願って食べる年越しそばや、年神様から力を授かるという意味があるお雑煮などがあります。
節分
恵方巻は、その形から福を巻き込むという意味合いが込められており、「切らずに一本まるごと食べる」ことでさらに縁起が良くなると言われています。また、豆まきは魔除けという意味がありますよ。
節分の意味について知りたい方はコチラ
ひな祭り
ちらし寿司は、先の見通しが良くなる「れんこん」、すくすくと育つ「たけのこ」など、それぞれの具材に女の子への願いがこめられています。また、白酒は古代中国の「桃の花を酒に浸した桃花酒(とうかしゅ)」に由来し、邪気を祓って健康を願う意味があります。
端午の節句
柏餅は、柏の葉が新芽が出るまで古い葉が落ちないことから、「家系が途絶えない」ことを象徴し、子孫繁栄の願いを込めて食べられます。ちまきは厄除けの意味があり、無病息災や健康を願う縁起物として有名です。
重陽の節句
菊酒は、古代中国で「菊は不老長寿の薬草である」という言い伝えがあったことに由来し、長寿、不老不死、邪気払いの願いが込められています。また、茄子を食べる風習があるのは、「9(くんち)のつく日に茄子を食べると体の不調がおきない」という言い伝えに由来します。
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冬至
かぼちゃは「南瓜(なんきん)」といい、「ん」が付く食べ物を太陽が生まれ変わる日とされている冬至に食べると運気がUPすると言われています。また、縁起の良い赤色の小豆粥を食べることで、無病息災と健康を祈ります。
地域で異なる!縁起の良い食べ物と食文化の物語
ここからは、日本各地の地域の特色が感じられる縁起の良い食べ物と食文化についてご紹介します。
にしん(北海道)
ニシンは春告魚という別名を持ち、春の到来を告げる魚としても有名です。冬を耐え、春が訪れる喜びの象徴として大切にされています。また、「二親(にしん)」の語呂合わせから、子孫繁栄の願いも込められています。
わんこそば(岩手)
昔から岩手では、多くの人が集まるハレの日に、ゆでたてのそばを振る舞う風習がありました。少しずつお椀に入れて配り、その間に次のそばをゆでておき、人々を待たせないようにしていました。
また、花巻城に立ち寄った南部家の当主・南部利直を、お椀に盛られたそばでもてなしたところ、気に入って何度もおかわりをしたという話も残っています。いずれも、「おもてなし」の心が感じられる縁起物として考えられています。
なれずし(和歌山)
サバのお寿司をイネ科の植物・アセの葉で巻いて乳酸発酵させた料理です。もともと豊作を祈る秋祭りで食べられていたことから、豊穣への感謝と祈りを象徴していると言われています。
がめ煮(福岡)
お祝いごとの際に食べられる料理で、博多の方言「がめくりこむ」(寄せ集める)が名前の由来とされています。末広がりで縁起の良い「八」にちなんで、八種類の食材(れんこん、鶏もも肉、人参、ごぼう、こんにゃく、絹さや、里芋、椎茸)を使うことが特徴です。
田芋田楽(沖縄)
田芋を甘く煮て練った料理です。田芋は子芋、孫芋を次々に増やすことから、お祝いの席やハレの食として用いられ、子孫繁栄や地域の豊かさを願って食べます。
世界にもある!幸運を呼ぶ“縁起の良い食べ物”
最後に、日本以外の国々で食べられている縁起の良い食べ物をいくつかご紹介します!
フランス:幸運を引き当てる伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」
パイ生地にアーモンドクリームを入れた焼き菓子で、新年を祝い、1年の幸運を占う意味合いがあります。パイの中に「フェーヴ」と呼ばれる陶器の人形が入っており、切り分けたときにそれが当たった人は、その1年幸運が続くといわれています。
エチオピア:絆と繁栄を象徴する主食「インジェラ」
インジェラは、テフという雑穀を原料とする発酵食品。主食として食べられており、家族の食事の中心であることから、人を集めることの象徴と考えられています。また、手で食べることにより、家族や友人との絆を深めるという意味合いもあります。
アメリカ:新年の幸運を願う「ブラックアイドピー(黒目豆)」
アメリカ南部のお正月の定番料理です。真ん中に黒い目のような模様がついた豆で、野菜や肉と一緒に炒めて煮込んで食べます。南北戦争中に南部の人々がこの豆のおかげで飢えずにすんだから、また豆の見た目がコインを連想させることから、縁起が良いと言われています。
中国:“福”を包む縁起料理「餃子」
中国では貨幣の形に似せて餃子が作られたと言われており、金運アップを願って食べられます。また、餃子を「包む」という行為に「福を包む」という意味合いが込められており、縁起の良い食べ物と考えられています。
トルコ:生命力を表す「ザクロ」
トルコでは、ザクロの赤い色が生命力や子孫繁栄のシンボルと考えられています。色だけでなく、無数の粒が集まった果実も繁栄や発展を象徴していることから、何かを始めるときによく食べられているんですよ。
イタリア:金運UPを願う「レンズ豆」
イタリアではお正月にコテキーノ(イタリア風サラミ)にレンズ豆を添えていただきます。これは、レンズ豆の形が硬貨に似ていること、またレンズ豆は水分を吸収して膨らむことから、富が増えたり金運が上がることを象徴しています。
韓国:母への感謝も込めた「わかめスープ」
韓国では誕生日にわかめスープを飲む習慣があります。これは、産後に母親が栄養をつけるあためにわかめスープを飲んでいたことから、誕生日に母への感謝をこめて食べるのです。また、母親も出産の喜びを思い出し、子どもの健康を願います。
こうしてみると、それぞれの国で食べるものは違っても、丸い形=円満、長い形=長寿を表すことなど、共通点があることがわかりましたね。また、健康や幸せなど、人々の願いは共通していることも素敵ですね。
幸せや健康を願って、縁起の良い食べ物を食べよう
日本では、お祝いごとや勝負ごとの前など、目的に応じてさまざまな食べ物を「ゲン担ぎ」として食べていることがわかりましたね。
また各地域ならではの縁起の良い食べ物や食文化があることも、興味深い発見だったのではないでしょうか。
幸せや健康を願う気持ちは、日本も世界も共通。ぜひみなさんも、願いを込めて縁起の良い食べ物を食べてみてはいかがでしょうか。
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