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神社でいただけるお守りが「ひょうたん」をモチーフにしているのを見かけませんか?ほかにも縁起物とされるアイテムがひょうたんのデザインだったり、何かと縁起物のイメージがあるのではないでしょうか。なめらかな曲線とくびれた独特の形が魅力的なひょうたんですが、なぜ縁起が良いとされているのでしょうか。
ひょうたんが日本で愛されてきたその歴史をたどることで、その由来が見えてきます。今回のコラムでは、瓢箪が縁起物とされる由来や歴史を解説していきます。
ひょうたんが日本で古くから縁起物として愛され続けている理由がきっとわかるはずです。
まずはひょうたんの基礎知識を紹介していきます。
瓢箪(ひょうたん)は、西アフリカ原産のウリ科の一年草で、かんぴょうの原料となるユウガオの一種です。木や柱に巻き付きながら成長する「つる性植物」で、夏に白い花を咲かせ、秋に果実を実らせます。
食用の品種も一部ありますが、ほとんどの品種が実に毒性があり食べると唇のしびれや嘔吐、下痢などの食中毒を引き起こす場合があるため、基本的に食用には適しません。
日本で「ひょうたん」といえば、中央がくびれた水筒型(百成瓢箪)を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実際には多種多様な形があります。たとえば、小型の「千成瓢箪」、柄杓型の「鶴首瓢箪」、細長い「長瓢(ながふくべ)」など種類や形が豊富にあり、さまざまな用途で使用されてきました。
「瓢箪」という言葉は、水を汲む柄杓を意味する「瓢(ひさご)」と、竹で編んだ入れ物を意味する「箪(たん)」が語源とされています。ひょうたんを縦に割り、水をすくう柄杓として使っていたことが由来です。現在でも、ひょうたんのことを「ひさご」と呼ぶことがあります。
ひょうたんは、加工のしやすさや軽さ、汎用性の高さから、古代より世界各地で容器・楽器・農具・装飾品などに利用されてきました。最古の栽培植物という話があるほど、昔から人間とともに歩んだ植物でもあります。日本には約9,600年前の縄文時代に伝来し、水や酒、薬などを入れる容器として全国各地で広く使われてきました。現代では日用品としての役割は減りましたが、縁起物・お守りとしての価値が根強く残っています。
多種多様な使われ方をしていた「ひょうたん」は、まさに人類には欠かせない道具でした。そんなひょうたんとの深い関係については、こちらの記事をチェック
瓢箪には形やごろ合わせ等、さまざまな縁起が込められています。
もともと「ひさご」や「ふくべ」は様々なものを入れる容器で、転じて幸福や財宝が入っている・飛び出すものという意味が込められる事が多くあるようです。日本書紀にも瓢箪が命を救ったとされる神話が残っています。
ひょうたん特有の中が空洞でくびれた形は、邪気を吸収し閉じ込める逃さないと信じられており、魔を封じるもの=魔よけや厄よけとして人々のお守りになっていました。
ひょうたんのつるは成長に伴いどんどんと伸びていき、いろいろなものに絡んで多くの実をつけることから、商売先や人の輪が伸びて広がり、先々で実を結び繁盛するというゲン担ぎが込められています。
六つの瓢箪を「むびょう」と読むことで「無病」と音が通じることから、無病息災を祈る縁起物とされています。日本人にとってごろ合わせでのゲン担ぎは、昔から大切な文化でした。
3つの瓢箪=三瓢(さんびょう)と三拍子をかけています。昔は、太鼓・大鼓・小鼓の3種類の楽器の演奏がぴったり揃うことを「三拍子揃う」といいました。現代では、重要な条件が全て揃っていることを意味して使われます。
末広がりとは未来に向けて繁栄が広がっていくこと。古来から先細りするものや事を嫌っていた日本人にとって、しもぶくれな形は成功が長く続く事として愛される形でありました。
種が非常に多く、実の数も鈴成りになることから、子孫繁栄を象徴する縁起物とされています。
豊臣秀吉が馬印に千成ひょうたんを用い、天下人の地位を手にした事から出世運・開運・学業成就等の象徴として想いを託される事が多いのだとか。詳しくは後ほど説明していきます。
水に浮かぶ事から運気が上がる・浮上するという意味が込められることがあります。願掛けとして使われる事も多かったそうです。
複数の意味を持っているひょうたん。ここまで愛される理由は便利な形状と使いやすさから来ています。
ひょうたんは古くから、水や薬を入れる「命を守る容器」として使われてきました。厚い皮には水蒸気を通す小さな穴があり、水が蒸発して外に出るときに周囲の熱を吸収し、中の水を冷やす効果があります。冷蔵庫のない時代には、水を低温で保てるため非常に重宝されていました。さらに、水入れとしての役割から「水を制する」とも考えられ、水難よけのお守りとしても用いられてきました。
昔から重宝されていただけあり、さまざまな人の思いが重なり複数の面から幸運のモチーフになっていることがわかりましたね。大阪の瓢箪山稲荷神社、京都の豊国神社など多くの神社でお守りや絵馬のモチーフとして瓢箪が使われています。風水においても瓢箪は邪気を吸収し、気の流れを整える開運アイテムとして人気です。玄関や寝室の枕元に置くことで、健康運や家全体の運気の上昇が期待できます。
ひょうたんの花言葉は「幸福」「繁栄」「平和」「夢」「利得」「円満」など、ポジティブな言葉ばかりです。古くから人々にとって幸せや繁栄、平和をイメージさせるものだったことがわかりますね。
驚くことに、ひょうたんは日本だけでなく海外でも縁起物として扱われています。
原産地であるアフリカでは、精霊や生命力の器として信仰している地域があり、多くの民話や神話に瓢箪が登場します。
中国では、瓢箪は悪い気を吸収し浄化する力があるとされており、家の軒先などに吊り下げて魔よけアイテムとして使われてきました。また、中国では瓢箪のことを「葫蘆(フールー)」と呼びます。幸福を意味する福禄(フールー)と同じ発音のため、幸運のお守りとしても用いられてきました。
東南アジアの一部の山岳地帯では、瓢箪に魔よけの力があると信じられ、首飾りや装飾品として使われています。
戦国時代の武将・豊臣秀吉も瓢箪を愛したひとりです。秀吉が馬印として使った瓢箪は「千成瓢箪(せんなりひょうたん)」と呼ばれ、よく知られています。織田信長が稲葉山城を攻めた際、家来だった秀吉は裏門から奇襲を仕掛け、棒の先に付けた瓢箪を振って味方に合図し、勝利に貢献しました。秀吉はこの勝利をきっかけに瓢箪を馬印に使うようになり、戦で功績を上げるたびに瓢箪の数を増やしていきました。やがてそれが「千成瓢箪」として有名になりました。このエピソードから、瓢箪は出世・開運の縁起物とされています。
邪気を払い幸福を呼び寄せる開運アイテムのひょうたんを、手軽に身に着けてみませんか?ここでは、ひょうたんがモチーフのおすすめアイテムを3つご紹介します。
赤と黒の夫婦箸に、縁起の良いひょうたんの絵柄が丁寧にあしらわれています。箸先に滑り止め加工が施されているため、使い心地も抜群です。木箱に入っているので、贈答用としても最適です。
瓢箪の形をした鈴に、人との縁を繋ぐ水引が描かれています。水引の種類は6種類あり、縁結び・金運・長寿など種類ごとに異なる意味が込められています。大切な人への贈り物や、自分用のお守り・魔よけにおすすめです。
【水引の種類と意味】
縁起の良いひょうたんの模様が施された、職人による手作りの足袋です。魔をよけ、開運の縁起物として、自分用にも贈り物としてもおすすめのアイテムです。。
古くから水や薬など「命をつなぐもの」を入れる容器として重宝され、親しみを持ってごろ合わせなどで愛されてきました。邪気を払い幸福を招く開運アイテムとして今も多くの人に好まれる象徴でもあります。なめらかな曲線を描く独特のフォルムはどこか愛らしく、見ているだけで心がほっと和みますね。大切な人の幸せを願って、縁起物のひょうたんを贈ってみるのもおすすめです。
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神社でいただけるお守りが「ひょうたん」をモチーフにしているのを見かけませんか?
ほかにも縁起物とされるアイテムがひょうたんのデザインだったり、何かと縁起物のイメージがあるのではないでしょうか。
なめらかな曲線とくびれた独特の形が魅力的なひょうたんですが、なぜ縁起が良いとされているのでしょうか。
ひょうたんが日本で愛されてきたその歴史をたどることで、その由来が見えてきます。
今回のコラムでは、瓢箪が縁起物とされる由来や歴史を解説していきます。
ひょうたんが日本で古くから縁起物として愛され続けている理由がきっとわかるはずです。
目次
瓢箪(ひょうたん)とは
まずはひょうたんの基礎知識を紹介していきます。
ウリ科ユウガオ属の植物
瓢箪(ひょうたん)は、西アフリカ原産のウリ科の一年草で、かんぴょうの原料となるユウガオの一種です。木や柱に巻き付きながら成長する「つる性植物」で、夏に白い花を咲かせ、秋に果実を実らせます。
食用の品種も一部ありますが、ほとんどの品種が実に毒性があり食べると唇のしびれや嘔吐、下痢などの食中毒を引き起こす場合があるため、基本的に食用には適しません。
種類や形が豊富
日本で「ひょうたん」といえば、中央がくびれた水筒型(百成瓢箪)を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実際には多種多様な形があります。
たとえば、小型の「千成瓢箪」、柄杓型の「鶴首瓢箪」、細長い「長瓢(ながふくべ)」など種類や形が豊富にあり、さまざまな用途で使用されてきました。
語源は瓢(ひさご)と箪(たん)
「瓢箪」という言葉は、水を汲む柄杓を意味する「瓢(ひさご)」と、竹で編んだ入れ物を意味する「箪(たん)」が語源とされています。
ひょうたんを縦に割り、水をすくう柄杓として使っていたことが由来です。現在でも、ひょうたんのことを「ひさご」と呼ぶことがあります。
ひょうたんの歴史
ひょうたんは、加工のしやすさや軽さ、汎用性の高さから、古代より世界各地で容器・楽器・農具・装飾品などに利用されてきました。最古の栽培植物という話があるほど、昔から人間とともに歩んだ植物でもあります。
日本には約9,600年前の縄文時代に伝来し、水や酒、薬などを入れる容器として全国各地で広く使われてきました。現代では日用品としての役割は減りましたが、縁起物・お守りとしての価値が根強く残っています。
多種多様な使われ方をしていた「ひょうたん」は、まさに人類には欠かせない道具でした。そんなひょうたんとの深い関係については、こちらの記事をチェック
瓢箪(ひょうたん)はなぜ縁起がよいのか
瓢箪には形やごろ合わせ等、さまざまな縁起が込められています。
もともと「ひさご」や「ふくべ」は様々なものを入れる容器で、転じて幸福や財宝が入っている・飛び出すものという意味が込められる事が多くあるようです。日本書紀にも瓢箪が命を救ったとされる神話が残っています。
「邪気を吸い込む」魔よけ・厄よけ
ひょうたん特有の中が空洞でくびれた形は、邪気を吸収し閉じ込める逃さないと信じられており、魔を封じるもの=魔よけや厄よけとして人々のお守りになっていました。
「つるが広がる」商売繁盛
ひょうたんのつるは成長に伴いどんどんと伸びていき、いろいろなものに絡んで多くの実をつけることから、商売先や人の輪が伸びて広がり、先々で実を結び繁盛するというゲン担ぎが込められています。
「六つの瓢:むびょう」無病息災
六つの瓢箪を「むびょう」と読むことで「無病」と音が通じることから、無病息災を祈る縁起物とされています。日本人にとってごろ合わせでのゲン担ぎは、昔から大切な文化でした。
「三つの瓢:さんびょう」三拍子揃う
3つの瓢箪=三瓢(さんびょう)と三拍子をかけています。
昔は、太鼓・大鼓・小鼓の3種類の楽器の演奏がぴったり揃うことを「三拍子揃う」といいました。現代では、重要な条件が全て揃っていることを意味して使われます。
「下に広がる形」末広がり
末広がりとは未来に向けて繁栄が広がっていくこと。古来から先細りするものや事を嫌っていた日本人にとって、しもぶくれな形は成功が長く続く事として愛される形でありました。
「身が鈴なりに成る」子孫繁栄
種が非常に多く、実の数も鈴成りになることから、子孫繁栄を象徴する縁起物とされています。
「豊臣秀吉も用いた」出世・開運
豊臣秀吉が馬印に千成ひょうたんを用い、天下人の地位を手にした事から出世運・開運・学業成就等の象徴として想いを託される事が多いのだとか。
詳しくは後ほど説明していきます。
「水に浮かび上がる」運気が上がる
水に浮かぶ事から運気が上がる・浮上するという意味が込められることがあります。
願掛けとして使われる事も多かったそうです。
なぜこんなにも愛される?便利な形状が鍵
複数の意味を持っているひょうたん。ここまで愛される理由は便利な形状と使いやすさから来ています。
ひょうたんは古くから、水や薬を入れる「命を守る容器」として使われてきました。
厚い皮には水蒸気を通す小さな穴があり、水が蒸発して外に出るときに周囲の熱を吸収し、中の水を冷やす効果があります。
冷蔵庫のない時代には、水を低温で保てるため非常に重宝されていました。
さらに、水入れとしての役割から「水を制する」とも考えられ、水難よけのお守りとしても用いられてきました。
お守りや絵馬にも用いられるひょうたん
昔から重宝されていただけあり、さまざまな人の思いが重なり複数の面から幸運のモチーフになっていることがわかりましたね。大阪の瓢箪山稲荷神社、京都の豊国神社など多くの神社でお守りや絵馬のモチーフとして瓢箪が使われています。風水においても瓢箪は邪気を吸収し、気の流れを整える開運アイテムとして人気です。玄関や寝室の枕元に置くことで、健康運や家全体の運気の上昇が期待できます。
ひょうたんの花言葉
ひょうたんの花言葉は「幸福」「繁栄」「平和」「夢」「利得」「円満」など、ポジティブな言葉ばかりです。古くから人々にとって幸せや繁栄、平和をイメージさせるものだったことがわかりますね。
海外でも縁起物とされる瓢箪
驚くことに、ひょうたんは日本だけでなく海外でも縁起物として扱われています。
アフリカのひょうたん
原産地であるアフリカでは、精霊や生命力の器として信仰している地域があり、多くの民話や神話に瓢箪が登場します。
中国のひょうたん
中国では、瓢箪は悪い気を吸収し浄化する力があるとされており、家の軒先などに吊り下げて魔よけアイテムとして使われてきました。
また、中国では瓢箪のことを「葫蘆(フールー)」と呼びます。幸福を意味する福禄(フールー)と同じ発音のため、幸運のお守りとしても用いられてきました。
東南アジアのひょうたん
東南アジアの一部の山岳地帯では、瓢箪に魔よけの力があると信じられ、首飾りや装飾品として使われています。
豊臣秀吉の逸話
戦国時代の武将・豊臣秀吉も瓢箪を愛したひとりです。秀吉が馬印として使った瓢箪は「千成瓢箪(せんなりひょうたん)」と呼ばれ、よく知られています。
織田信長が稲葉山城を攻めた際、家来だった秀吉は裏門から奇襲を仕掛け、棒の先に付けた瓢箪を振って味方に合図し、勝利に貢献しました。
秀吉はこの勝利をきっかけに瓢箪を馬印に使うようになり、戦で功績を上げるたびに瓢箪の数を増やしていきました。やがてそれが「千成瓢箪」として有名になりました。
このエピソードから、瓢箪は出世・開運の縁起物とされています。
縁起物「ひょうたん」がモチーフのおすすめアイテム
邪気を払い幸福を呼び寄せる開運アイテムのひょうたんを、手軽に身に着けてみませんか?ここでは、ひょうたんがモチーフのおすすめアイテムを3つご紹介します。
縁起箸セット(ひょうたん)
赤と黒の夫婦箸に、縁起の良いひょうたんの絵柄が丁寧にあしらわれています。箸先に滑り止め加工が施されているため、使い心地も抜群です。木箱に入っているので、贈答用としても最適です。
ひょうたん × 水引 鈴ストラップ
瓢箪の形をした鈴に、人との縁を繋ぐ水引が描かれています。水引の種類は6種類あり、縁結び・金運・長寿など種類ごとに異なる意味が込められています。
大切な人への贈り物や、自分用のお守り・魔よけにおすすめです。
【水引の種類と意味】
ひょうたんの足袋
縁起の良いひょうたんの模様が施された、職人による手作りの足袋です。魔をよけ、開運の縁起物として、自分用にも贈り物としてもおすすめのアイテムです。。
日本人が古くから愛す「縁起物」ひょうたん
古くから水や薬など「命をつなぐもの」を入れる容器として重宝され、親しみを持ってごろ合わせなどで愛されてきました。邪気を払い幸福を招く開運アイテムとして今も多くの人に好まれる象徴でもあります。
なめらかな曲線を描く独特のフォルムはどこか愛らしく、見ているだけで心がほっと和みますね。
大切な人の幸せを願って、縁起物のひょうたんを贈ってみるのもおすすめです。
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