チェコ料理の特徴とは?代表的な料理とともに豊かな食文化をたっぷりご紹介!

チェコ料理”と聞いて、どんな味や料理を思い浮かべますか?
日本ではなじみが薄いかもしれませんが、実はおいしいグルメがたくさんあるんです。

そこで、今回のコラムでは、チェコ料理の魅力に迫ってみたいと思います。チェコ料理の特徴や、有名な料理、チェコの食文化、そしてチェコでの食事マナーやレストランの特徴などをわかりやすく丁寧にご紹介していきます。

チェコに興味がある方、チェコ料理が気になっている方などは、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。

チェコってどんな国?

チェコってどんな国?

チェコ(正式名称:チェコ共和国)は、ヨーロッパの中央に位置する内陸国です。まわりを、ドイツ・ポーランド・スロヴァキア・オーストリアに囲まれています。

日本の九州と同じくらいの面積で、ボヘミアの森と呼ばれる大きな森林が広がっているほか、山脈などもあります。

人口は1,051万人(2022年3月末現在、外務省発表)です。
民族構成としては、チェコ人83.8%、その他スロバキア人、ウクライナ人、ベトナム人等(2021年チェコ統計局)となっています。

ヨーロッパのなかでは比較的治安が良い国としても知られており、首都・プラハをはじめとして、美しい歴史的建造物が多く残っています。

チェコ料理の特徴

チェコがどんな国なのかわかったところで、次に、チェコ料理の特徴をチェックしていきましょう!

シンプルでボリュームが多い

シンプルでボリュームが多い

チェコ料理はシンプルで素朴なものが多いです。
野菜やお肉など、素材の本来の味を活かした料理が楽しめます。

そして、ボリュームが多いことも特徴です。
他のヨーロッパの国と比べると、レストランやカフェなどの値段は比較的リーズナブル。お安く、ボリュームたっぷりの料理が楽しめます。

メインはお肉料理が多い

メインはお肉料理が多い

チェコでは、メインはお肉料理のことが多いです。
これは、チェコが内陸国であることが理由の一つです。

また、2022年時点ではチェコでの一人当たりのビール消費量が世界一位であり、お肉料理はビールに合うことなども理由の一つです。

豚肉・鶏肉・牛肉・アヒル・ガチョウなど、いろいろな肉の種類を使用した料理があります。

主食は茹でたパン

チェコでは茹でたパンが主食で、スープなどと絡めて食べることが一般的です。
小麦粉を主な材料としたパンや、ジャガイモを練り込んだパン、古いパンを練り込んだパンといった、3種類の茹でパンがあります。

茹でたパンはお肉料理や煮込み料理との相性もぴったりです。

チェコの定番料理5選

ここからは、チェコで人気の定番料理をご紹介します!
見ているだけで食べたくなるような、おいしそうな料理が盛りだくさん。

グラーシュ(Guláš)

グラーシュ(Guláš)

チェコの代表的な料理で、牛肉と玉ねぎ・パプリカなどの野菜を肉汁で煮込んだシチューのような料理です。

簡単にフォークでほぐれるほど柔らかい牛肉が特徴です。
味は濃いですが日本人でも食べやすく、ビールとの相性もぴったりです。

また、スパイスを多く使う人もいればザワークラウトといただく人もいるなど、作り方や食べ方は人それぞれです。

ジーゼク(Řízek)

ジーゼク(Řízek)

鶏肉や豚肉などを薄くのばし、衣をつけて揚げた料理です。
日本でいうチキンカツやとんかつをイメージするとわかりやすいかもしれません。

じゃがいもが添えられて提供されることが多いです。
お肉だけでなく、マッシュルームやカリフラワーをフライにして食べる人もいるとか。

クネドリーキ(Knedlíky)

クネドリーキ(Knedlíky)

茹でたパンのことで、主に小麦粉を原料として作られます。
日本でいう肉まんの生地のような食感で、ソースやスープに絡めて食べるのがチェコ流です。

バリエーションも豊富で、生地にじゃがいもを練り込んだものは「ブランボロベークネドリーキ(Bramborové knedlíky)」、イチゴなどを包んで茹でたものは「オヴォツネークネドリーキ(Ovocné knedlíky)」といいます。

スヴィチコヴァーまたはスヴィーチコヴァー(Svíčková)

スヴィチコヴァーまたはスヴィーチコヴァー(Svíčková)

牛肉をホロホロと柔らかくなるまで煮込み根菜と生クリームで作ったソースをかけてクネドリーキとともに食べる料理です。
添えられた甘いジャムとの相性がとても良いのが特徴です。

「スヴィチコヴァー」という名前には諸説あり、細長い形がろうそく(チェコ語で“svíčka”)のように見えることに由来するという説もあれば、もともと牛の腰部にあるフィレ肉(svíčková)を使った料理であることから、その部位名が料理名になったという説もあります。
いずれにせよ、チェコを代表する伝統料理として親しまれている一品です。

コブリハ(Kobliha)

コブリハ(Kobliha)

揚げドーナツで、チェコのパン屋さんなどで手に入れることができます。
丸くかわいらしい見た目の生地のなかに、イチゴジャムが入っているのが定番です。

バリエーションがあり、柑橘系やアプリコットのジャムが使われていたり、上にチョコレートがかけられていたりするものもあります。
1個100円程度で買うことができます。

チェコの食文化

チェコの有名な料理は、どれもとてもおいしそうでしたね。ここからは、チェコの食文化についてご紹介します!

しっかりとした昼食を取る人が多い

しっかりとした昼食を取る人が多い

チェコの人々は、朝ごはんと夜ごはんは軽めで、ボリュームのあるランチを食べる人が多いのだとか。大人だけでなく、子どもも同じで、学校ではスープ・メイン料理・デザートがしっかり出ます。

家族や友人との食事を大切にする

しっかりとした昼食を取る人が多い

チェコの人々は、家族やお友達と過ごす時間をとても大切にしています。
食事も同様で、特に日曜日の昼食は家族みんなで集まって食べることが多いです。
他にも祝日や特別な日には、家族や親戚が集まって食事を楽しみます。

食に関するイベントが多い

食に関するイベントが多い

チェコでは、食や料理にまつわるイベントが多いです。
たとえば、南ボヘミア地方のボロヴァニでは、ブルーベリー収穫祭(7月8・9日)が開催されています。
また、モラヴィア地方南部のイヴァンチツェでは、毎年アスパラ&ワイン祭り(5月19~21日)があります。

チェコの食事マナーやレストランの特徴

最後に、チェコでの食事マナーやレストランについて押さえておきたいポイントをご紹介します。
もしチェコに行く機会があれば、ぜひ参考にしてみてください。

食器の音や咀嚼音に気をつける

食器の音や咀嚼音に気をつける

チェコでは、他の欧米の国々と同じように、食事中に音を立てることはマナーが悪いと考えられています。

ナイフやフォークは使い慣れないかもしれませんが、カチャカチャと音を立てないように気をつけましょう。
また、スープなどを飲むときに音を立てたり、料理を咀嚼する際にくちゃくちゃと食べたりしないように心がけてくださいね。

シェアはせず一人一皿が基本

シェアはせず一人一皿が基本

チェコでは、日常生活でもレストランでも、大皿の料理をみんなでシェアするというのは一般的ではありません。

日常生活の場合は、ワンプレートが基本です。
レストランでも、一人一皿注文するのが一般的です。
チェコ料理はボリュームがあるため、一人一品でも十分お腹いっぱいになるはず!

レストランの営業時間

レストランの営業時間

チェコのレストランは、ランチとディナーで営業時間がしっかり分かれていることが多いです。
メニューも時間によって変わるのが一般的です。

ランチは11時ごろから、15時ごろまで、ディナーは17時ごろから22時ごろ(ラストオーダーは20~21時ごろ)までのお店が多いです。

スペインやイタリアなど南ヨーロッパの国々と比べると閉店が早いこともあるので、ディナーの時間には注意しましょう。

レストランでの支払方法

レストランでの支払方法

チェコのレストランでは、ユーロまたはチェコ・コルナ(CZK=チェコの通貨)で支払いができることが多いです。
チェコ・コルナの方がユーロよりレートが良い場合があり、お釣りもチェコ・コルナで返ってくることも多いです。

また、チェコにはチップ文化があり、レシートにチップ込の値段が書かれている場合と含まれていない場合があるため、支払い前に確認しましょう。
チップの金額に迷ったら、会計の10%程度を目安にしましょう。

豊かな自然や文化が感じられるチェコ料理を味わおう

豊かな自然や文化が感じられるチェコ料理を味わおう

お肉料理からスイーツまで、魅力あふれるチェコ料理をご紹介していきました。家族や友人との食事を楽しむなど、素敵な暮らしのヒントになりそうな食文化もありましたね。

このコラムが、みなさんがチェコやチェコ料理に興味を持つきっかけになればうれしいです!


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