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こけしの由来が「子消し」と聞き、こけしに対して「怖い」というイメージを持っている人もいると思います。 しかし、こけしは本来「縁起物」であり、不吉なものではありません。
そこで今回は、巷で広がる「子消し」説が本当なのか、こけしが怖いと思われる理由などを解説し、こけしの本当の魅力について紹介します。
こけしが怖いと言われるのは、主に以下の理由が挙げられます。
日本の伝統的なこけしの顔は無表情で親しみにくい印象があるため、人によっては「不気味」「怖い」と感じやすいでしょう。
また、日本では古来より古道具には魂が宿る「付喪神(つくもがみ)」という思想があり、こけしを含む人形も持ち主の魂が宿りやすいと考えられているため、「こけし=人の情念や魂が込められていて怖い」と感じる人もいるかもしれません。
『陰陽雑記』という書物によれば、作られてから百年経った道具には魂が宿り、人の心を惑わすと申します。これが付喪神です。 引用: 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ「第5話 付喪神(つくもがみ)」
『陰陽雑記』という書物によれば、作られてから百年経った道具には魂が宿り、人の心を惑わすと申します。これが付喪神です。
このほかにも、2014年に公開された映画「神さまの言うとおり」では、こけしが残酷な殺し方をするシーンが含まれており、こうしたホラー映画による影響もこけしが怖いと言われる理由の一つになっている可能性があります。
ネットでこけしの語源を検索すると、「子消し」が由来という俗説も見られますが、こけしの本当の語源は「子消し」ではありません。 こけしの本当の語源は何なのか? ここではこけしの歴史や文化について解説します。
こけしは、ろくろを使って木工品を作っていた木地師が、江戸時代に温泉みやげや子どものおもちゃとして作り始めたのが起源と言われています。
江戸時代末期文化文政(1804~1830年)の頃、椀や盆を挽く木地師達が温泉みやげ玩具として作り与えたものが始まりとされています。 引用: 日本こけし館「こけしの由来記」
江戸時代末期文化文政(1804~1830年)の頃、椀や盆を挽く木地師達が温泉みやげ玩具として作り与えたものが始まりとされています。
主な産地は東北地方で、日本三大こけしとして「鳴子こけし」「遠刈田こけし」「土湯こけし」が有名です。
また、こけしは古い文献に「こふけし(こうけし→子授けし)」と記されていることから、子宝を授かるという意味があり、子どもの健康と成長を願う縁起物であると考えられています。
末期の記録「髙橋長蔵文書」(1862年)によると「こふけし(こうけし)」(子授けし)と記されており、子供が授かるというお祝いの意味、またこけしの頭に描かれている模様「水引手」は京都の「御所人形」に於いて、特にお祝い人形の為に創案された、描彩様式であることから、こけしは子供の健康な成長を願うお祝い人形なのです。 引用: 日本こけし館「お祝人形」
末期の記録「髙橋長蔵文書」(1862年)によると「こふけし(こうけし)」(子授けし)と記されており、子供が授かるというお祝いの意味、またこけしの頭に描かれている模様「水引手」は京都の「御所人形」に於いて、特にお祝い人形の為に創案された、描彩様式であることから、こけしは子供の健康な成長を願うお祝い人形なのです。
こけしの語源には諸説ありますが、最も有力なのは「木で作った芥子人形」を由来とする説です。
このほかにも、木を削って作成されることから「木削子(こげし)」、鳴子周辺での呼び名であった「こふけし(こうけし→子授けし)」を由来とする説もあります。
こけしは飢饉の際に口減らしをするため、子どもを捨てたことへの供養(子消し)を由来とする俗説もありますが、それを証明する歴史的文献は見つかっていません。
こうした口減らしのための「子消し」説が広まったのは、作家・松永伍一氏の創作「こけし幻想行」がきっかけと言われています。
また、「こけし」と「子消し」の響きが似ていることも「子消し」説が定説として広まった可能性があります。
本来のこけしは子どもの健康と成長を願う縁起物で、「怖い」というイメージは誤解です。
こけしは「怖い」「不気味」と感じる人がいる一方で、「どこか懐かしくて癒される」「かわいい」という人もいます。
ここからは過去から現在に至るまでのこけしブームの歴史やこけし本来の魅力について紹介していきます。
こけしブームは過去に三度あり、第一次は伝統工芸品としての評価が高まった「昭和初期」、第二次は東北の温泉土産として人気に火が付いた「高度経済成長期」、第三次は「こけ女」と呼ばれる若い女性をメインに「2010年」に起きました。
特に、第三次ブームでは「こけし飛行機」を代表とするゆるキャラのような「創作こけし」の人気が高まったのも特徴です。
こけしの素朴さや木工品ならではの木のぬくもりには、ホッと癒される不思議な魅力があります。
丸みを帯びたフォルムも愛らしく、その穏やかな佇まいが柔らかな雰囲気をもたらします。
また、伝統こけしは一つひとつ職人が手作りしており顔の表情がそれぞれ違うため、この世に同じものが存在しない「特別感」も魅力の一つです。
こけしは必ずしも供養が必要な人形ではありません。
しかし、こけしを「生ごみと一緒に捨てるのにはちょっと…」と気が引けたり、供養の必要性を感じる場合は、「人形供養」に対応しているお寺や神社に依頼するのも一つの方法です。
以下のお寺や神社は人形供養で有名なため、こけしの処分方法に悩んでいる場合は検討してみましょう。
・身の丈10㎝以内:1,000円/1体
・身の丈30㎝以内:3,000円/1体
・身の丈30㎝以上、又は重さ1キロ以上:5,000円/1体
・80cmを超す場合は特別供養(別途1万円/1体)
・郵送や人形供養に参列しない場合:1箱(100サイズ=長さ・幅・深さの合計が100cm)で3,000円
・人形供養に参列する場合:お布施5,000円
最後に、「こけしってかわいいかも」「こけしがあるとホッとして癒される」と感じた人に、こけしをモチーフにした関連アイテムを紹介します。
こけしは日本の伝統工芸品として海外の方へのお土産やプレゼントにもおすすめなので、ぜひチェックしてみてください。
本格的な伝統こけしはちょっと怖いという人には「 KOQUELA 」のこけしがおすすめです。 KOQUELAで作られたこけしはどれも表情が柔らかく、親しみを感じやすいところが魅力で、店舗限定で「 倭物やカヤ 」から購入できます。 胴体の着物部分を自由に入れ替えて知育玩具として遊べる「着せ替えこけし」や、鏡餅をモチーフにした「正月こけし(第9回東北みやげコンテスト入賞)」などを取り扱っています。
日常生活で使えるこけしをモチーフにした小物を探している人には「こけしビニマルチがま」がおすすめです。
こけしビニマルチがまは、こけしの胴体に描かれる花柄のデザインをモチーフにしたビニール製のがま口で、耐水性に優れているので化粧品やコンタクト用品などの収納にもピッタリです。
インテリアとして利用できるアイテムを探している人には、鮮やかな赤と緑のデザインが目を引く「こけしの手拭」がおすすめです。 手や体を拭いたり、お弁当を包むほか、タペストリーとして部屋に飾ったり、テーブルランナーとして活用することもできます。 こけしの手拭は綿100%で、1点1点職人が丁寧に手作りしているのもポイントです。
遊び心のある雑貨を探している人には「こけしおじゃみ」がおすすめです。 「おじゃみ」は西日本で「お手玉」を指し、こけしおじゃみとはこけしの形をしたかわいいお手玉のことです。 縦6cm横5.5cmマチ6cmの手のひらサイズで、インテリアとして室内に飾ったり、複数購入してお手玉として楽しむこともできます。
こけしが口減らしのために消された子どもの供養という俗説は、過去の文献に証拠がないため根拠のない嘘と考えられます。 また、こけしは顔が無表情だったり、古来から人形には魂が宿るという思想もあるため「怖い」と誤解されやすいですが、本来は子どもの健康や成長を願う縁起物のためインテリアやプレゼントにもピッタリです。
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こけしの由来が「子消し」と聞き、こけしに対して「怖い」というイメージを持っている人もいると思います。
しかし、こけしは本来「縁起物」であり、不吉なものではありません。
そこで今回は、巷で広がる「子消し」説が本当なのか、こけしが怖いと思われる理由などを解説し、こけしの本当の魅力について紹介します。
目次
なぜこけしは怖いと言われるのか
こけしが怖いと言われるのは、主に以下の理由が挙げられます。
日本の伝統的なこけしの顔は無表情で親しみにくい印象があるため、人によっては「不気味」「怖い」と感じやすいでしょう。
また、日本では古来より古道具には魂が宿る「付喪神(つくもがみ)」という思想があり、こけしを含む人形も持ち主の魂が宿りやすいと考えられているため、「こけし=人の情念や魂が込められていて怖い」と感じる人もいるかもしれません。
このほかにも、2014年に公開された映画「神さまの言うとおり」では、こけしが残酷な殺し方をするシーンが含まれており、こうしたホラー映画による影響もこけしが怖いと言われる理由の一つになっている可能性があります。
本当は怖くない!こけしの歴史と文化
ネットでこけしの語源を検索すると、「子消し」が由来という俗説も見られますが、こけしの本当の語源は「子消し」ではありません。
こけしの本当の語源は何なのか?
ここではこけしの歴史や文化について解説します。
起源
こけしは、ろくろを使って木工品を作っていた木地師が、江戸時代に温泉みやげや子どものおもちゃとして作り始めたのが起源と言われています。
主な産地は東北地方で、日本三大こけしとして「鳴子こけし」「遠刈田こけし」「土湯こけし」が有名です。
胴模様は「菊」「梅」「桜」が代表的です。
胴模様も鳴子こけしや遠刈田こけしと違い、ろくろ線のような赤と黒の横縞が描かれています。
また、こけしは古い文献に「こふけし(こうけし→子授けし)」と記されていることから、子宝を授かるという意味があり、子どもの健康と成長を願う縁起物であると考えられています。
本当の語源
こけしの語源には諸説ありますが、最も有力なのは「木で作った芥子人形」を由来とする説です。
このほかにも、木を削って作成されることから「木削子(こげし)」、鳴子周辺での呼び名であった「こふけし(こうけし→子授けし)」を由来とする説もあります。
「子消し」説の誤解
こけしは飢饉の際に口減らしをするため、子どもを捨てたことへの供養(子消し)を由来とする俗説もありますが、それを証明する歴史的文献は見つかっていません。
こうした口減らしのための「子消し」説が広まったのは、作家・松永伍一氏の創作「こけし幻想行」がきっかけと言われています。
また、「こけし」と「子消し」の響きが似ていることも「子消し」説が定説として広まった可能性があります。
本来のこけしは子どもの健康と成長を願う縁起物で、「怖い」というイメージは誤解です。
こけしに癒される!こけしの魅力を紹介
こけしは「怖い」「不気味」と感じる人がいる一方で、「どこか懐かしくて癒される」「かわいい」という人もいます。
ここからは過去から現在に至るまでのこけしブームの歴史やこけし本来の魅力について紹介していきます。
こけしブームの歴史
こけしブームは過去に三度あり、第一次は伝統工芸品としての評価が高まった「昭和初期」、第二次は東北の温泉土産として人気に火が付いた「高度経済成長期」、第三次は「こけ女」と呼ばれる若い女性をメインに「2010年」に起きました。
特に、第三次ブームでは「こけし飛行機」を代表とするゆるキャラのような「創作こけし」の人気が高まったのも特徴です。
どこか懐かしく愛らしい「こけし」に癒される
こけしの素朴さや木工品ならではの木のぬくもりには、ホッと癒される不思議な魅力があります。
丸みを帯びたフォルムも愛らしく、その穏やかな佇まいが柔らかな雰囲気をもたらします。
また、伝統こけしは一つひとつ職人が手作りしており顔の表情がそれぞれ違うため、この世に同じものが存在しない「特別感」も魅力の一つです。
こけしの処分方法
こけしは必ずしも供養が必要な人形ではありません。
しかし、こけしを「生ごみと一緒に捨てるのにはちょっと…」と気が引けたり、供養の必要性を感じる場合は、「人形供養」に対応しているお寺や神社に依頼するのも一つの方法です。
以下のお寺や神社は人形供養で有名なため、こけしの処分方法に悩んでいる場合は検討してみましょう。
(千葉県)
・身の丈10㎝以内:1,000円/1体
・身の丈30㎝以内:3,000円/1体
・身の丈30㎝以上、又は重さ1キロ以上:5,000円/1体
・80cmを超す場合は特別供養(別途1万円/1体)
(和歌山県)
※具体的な費用は掲載されていないため要相談。
(群馬県)
(宮城県)
・郵送や人形供養に参列しない場合:1箱(100サイズ=長さ・幅・深さの合計が100cm)で3,000円
・人形供養に参列する場合:お布施5,000円
こけし関連アイテム紹介
最後に、「こけしってかわいいかも」「こけしがあるとホッとして癒される」と感じた人に、こけしをモチーフにした関連アイテムを紹介します。
こけしは日本の伝統工芸品として海外の方へのお土産やプレゼントにもおすすめなので、ぜひチェックしてみてください。
こけし
本格的な伝統こけしはちょっと怖いという人には「 KOQUELA 」のこけしがおすすめです。
KOQUELAで作られたこけしはどれも表情が柔らかく、親しみを感じやすいところが魅力で、店舗限定で「 倭物やカヤ 」から購入できます。
胴体の着物部分を自由に入れ替えて知育玩具として遊べる「着せ替えこけし」や、鏡餅をモチーフにした「正月こけし(第9回東北みやげコンテスト入賞)」などを取り扱っています。
こけしビニマルチがま
日常生活で使えるこけしをモチーフにした小物を探している人には「こけしビニマルチがま」がおすすめです。
こけしビニマルチがまは、こけしの胴体に描かれる花柄のデザインをモチーフにしたビニール製のがま口で、耐水性に優れているので化粧品やコンタクト用品などの収納にもピッタリです。
こけしの手拭
インテリアとして利用できるアイテムを探している人には、鮮やかな赤と緑のデザインが目を引く「こけしの手拭」がおすすめです。
手や体を拭いたり、お弁当を包むほか、タペストリーとして部屋に飾ったり、テーブルランナーとして活用することもできます。
こけしの手拭は綿100%で、1点1点職人が丁寧に手作りしているのもポイントです。
こけしおじゃみ
遊び心のある雑貨を探している人には「こけしおじゃみ」がおすすめです。
「おじゃみ」は西日本で「お手玉」を指し、こけしおじゃみとはこけしの形をしたかわいいお手玉のことです。
縦6cm横5.5cmマチ6cmの手のひらサイズで、インテリアとして室内に飾ったり、複数購入してお手玉として楽しむこともできます。
こけしにまつわる怖い俗説は嘘
こけしが口減らしのために消された子どもの供養という俗説は、過去の文献に証拠がないため根拠のない嘘と考えられます。
また、こけしは顔が無表情だったり、古来から人形には魂が宿るという思想もあるため「怖い」と誤解されやすいですが、本来は子どもの健康や成長を願う縁起物のためインテリアやプレゼントにもピッタリです。
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