カポエイラとは?ブラジル発祥のダンス格闘技を初心者向けに徹底解説

「カポエイラって何だろう?」「ダンスなの?格闘技なの?」と疑問を持っていませんか?

ここでは、ブラジル発祥のカポエイラ(capoeira)がもつ歴史や魅力を、初心者でも分かりやすく紹介します。
音楽とリズムを活かした動きの秘密を知って、自分なりの楽しみ方を見つけましょう。

カポエイラとは?

ダンスのようなしなやかさと格闘技の駆け引きを兼ね備え、世界中で愛されているカポエイラ(capoeira)。
さっそく、その魅力を紹介していきましょう。

ブラジルで生まれたダンスと格闘技の融合

ブラジルで生まれたダンスと格闘技の融合

カポエイラは、ブラジル発祥のダンスと格闘技を組み合わせた存在で、リズムに合わせたしなやかな動きが最大の特徴です。
参加者全員が手拍子で盛り上げ、相手を倒すより、駆け引きを楽しむ意味があるため、家族や仲間同士で共有しながら円を描くように回転し合います。

世界に広がるカポエイラの文化

今では各地でワークショップや交流が行われ、音楽や歌・独特の運動を楽しむ人々が増えました。
国境を越えて共有できる文化として注目され、2008年にブラジル国内の無形文化財、2014年にはユネスコの無形文化遺産に登録されるなど、世界的に高い評価を受けています。

ストリートダンスに与えた影響

ブレイクダンスなどにもカポエイラの要素が取り込まれ、円や逆立ちを活かした動きが一層ダイナミックになりました。
とくにRed Bull BC One All StarsのB-Boy Neguinらの活躍で、このスタイルは世界的に知られています。

人々に新たなダンスの楽しみをもたらし、リズムに合わせて駆け引きを味わう姿こそカポエイラの魅力です。

カポエイラの起源と歴史

カポエイラ(capoeira)の誕生には、自由を求めた人々の歴史と深い絆が刻まれています。
その起源と歴史を探ってみましょう。

奴隷制度の中で生まれた戦いの技術

カポエイラは、ポルトガルによるブラジル植民地時代に、アフリカから奴隷として連れてこられた黒人たちが生き抜くために編み出した存在です。音楽やダンスの動きが組み合わさり、看守の目をごまかしつつ技を磨きました。

1892年から1932年まで禁止された時期がありましたが、それでも彼らは諦めることなく、自由を求める家族同士の結びつきを深めながら、師から弟子へと受け継いできました。

逆境の中でもしなやかに、そして誇り高く守られたカポエイラは、時代を超えて受け継がれ、いまでは多くの人が楽しんでいます。

カポエイラの2つのスタイルとその創始者

アンゴーラはメストレ・パスチーニャが築き、ゆったりしたリズムが特徴。ヘジョナウはメストレ・ビンバが確立し、素早い動きと手拍子を用いて相手との駆け引きを楽しみます。

どちらも運動面だけでなく精神的な意味も深く、さらなる楽しみを生み出しています。

芸術や教育・社会福祉としての広がり

芸術や教育・社会福祉としての広がり

円を作って演奏するカポエイラは、学校の教育や支援施設でも取り入れられ、多くの人が楽しむ存在になりました。
障がいのある方も練習を続け、互いの価値観を共有することで心と体を育んでいます。

ブラジルではストリートチルドレンの更生にも活用され、世界各地で希望と連帯のシンボルとして評価されています。

カポエイラの基本的なルール

カポエイラ(capoeira)には、互いを尊重しながら自由に動くための工夫が詰まっています。
ここでは基本的なルールを紹介します。

勝敗を決めないスポーツ

カポエイラは相手を倒すよりも楽しむことを重んじる運動です。家族のように円を作って共有し合い、リズムに乗りながらカポエイラを味わうのが大きな特徴といえます。

世界中に広がった理由は、音楽や踊りを組み合わせた独特の存在感にあります。勝ち負けよりも駆け引きや思いやりを大事にする意味がそこにあると紹介されることが多いです。

ダンスや格闘技としての特徴

カポエイラは奴隷が主人や監視者の暴力から身を守るために発祥した歴史があります。攻撃と防御を同時に練習できる格闘技でありながら、動きの美しさとアクロバティックなステップが注目されています。

リズムに乗せて戦うその姿からは、理不尽な運命にも屈しない生命力や誇り、自由を求める強い意志が感じられます。
カポエイラは、単なる格闘技ではなく、逆境の中でも自分らしく生き抜こうとする不屈の精神が宿る文化でもあるのです。

ユネスコによる無形文化遺産登録は、この文化の価値を示す公式な根拠といえます。音楽や手拍子のリズムに合わせて相手を傷つけないように楽しむ姿勢が、多くの人を惹きつけています。

守るべきルールと禁止事項

攻撃を当ててはいけないとされ、両手両足以外を地面につけないのが基本。下半身への直接的な攻撃は禁止され、相手を尊重することが優先されます。

こうした決まりごとがあるからこそ、安全面や自由な表現が保たれます。
ブラジルを発祥の地とするカポエイラは、誰もが安心して楽しめるように工夫され、家族のように広い輪を築く存在として世界で親しまれています。

最後まで踊り終えたら握手を交わす点も、大切な意味を持っています。

カポエイラの音楽

カポエイラ(capoeira)において、音楽は単なる伴奏ではなく、動きや駆け引きを導く重要な要素です。その役割を詳しく見ていきましょう。

カポエイラにおける音楽の重要性

リズムやメロディに、黒人音楽の要素が色濃く反映されているカポエイラにとって音楽は欠かせない存在です。
世界各地で愛され、ブラジルを発祥とする格闘技兼ダンスとして紹介されることが多く、家族のように円を作って演奏と手拍子を共有する特徴があります。

相手との駆け引きでは攻撃や防御の動きが注目されますが、音楽のリズムこそが楽しむための大きな意味を持っているのです。

カポエイラの主な楽器

カポエイラの主な楽器

ビリンバウやアタバキなどの打楽器が代表的で、弓の形をしたビリンバウがリズムをリードし、パンデイロやアゴゴといった高い音で彩りを加えます。
さらに、ヘコヘコのようなアクセントも加わることで、相手の技を引き出す独特の雰囲気を作るのが大きな特徴です。

どれも手拍子と合わせて盛り上げることが多く、場全体の駆け引きを助けます。

ポエイラ音楽の進化と現代への影響

カポエイラは観客が参加できるよう、ホーダと呼ばれる円状のスペースで行われます。
そこでは歌やハモりが自然に生まれ、互いを鼓舞する役目も果たします。

現代ではダンスやスポーツの場にも取り入れられ、子どもや高齢者が一緒に楽しむシーンが増えました。こうした音楽の力が、人々の絆を深めるカポエイラの真髄といえるでしょう。

カポエイラの衣装の基本

ブラジルでは白が正装の意味を持っており、カポエイラ(capoeira)の衣装においても白色が中心です。

とくに白い長ズボン「アバダ」と綿のシャツ「カミーザ」が一般的。

白が汚れないように踊ることで、円を描く動きの上手さを証明する意味もあると紹介され、奴隷の時代から続く存在を意識するきっかけにもなります。
衣装に加えて腰ひも「コルダゥン」が段位を示す点はとても興味深いです。柔道の帯に似たこのシステムは、緑や黄などの色分けで運動レベルを表す方法として用いられています。
一部の流派ではお家元独自の決まりが存在し、それぞれにユニークな特徴があるのも魅力です。

カポエイラの基本の型

カポエイラ(capoeira)の魅力は、流れるような動きと独特のステップにあります。
まずは基礎となる型の特徴を見ていきましょう。

基本となるポイント

カポエイラの発祥を知ると、奴隷の時代から続く歴史的な存在であることがわかります。家族のように円を作り、音楽や手拍子のリズムに合わせて動きを共有する文化は、世界のあらゆる場所で大切にされてきました。
相手と駆け引きを楽しむためには、基本の型をしっかり覚えることが重要です。ここでは、すべての動きの基礎となるポイントを紹介します。

ジンガ

ジンガ(ginga)は「よちよち歩き」という意味を持ち、カポエイラの特徴的なステップとされています。腰を落として顔面を守りつつ、体を左右に揺らすリズムが基本です。
サンバのステップと似ているとも言われ、どちらも運動の流れを生み出す大切な要素だとブラジルの指導者たちが説明しています。

アウー

アウー(aú)は側方倒立回転で、回転中も相手を見続ける動作が特徴です。片手や両手を使って行うので、安定感と見た目の華やかさを両立できます。

ホレー

ホレー(rolê)はカポエイラにおける移動技の一つで、両手を地面につけながら全身を360度回転させて移動する動作が特徴です。
駆け引きの中で回避や移動の手段として活用できるだけでなく、そのまま蹴りや攻撃につなげられます。
これらの型を習得すれば、家族や仲間と音楽を楽しみながら自分なりの表現を生み出せるでしょう。

ブラジル発祥の自由なダンス格闘技

ブラジル発祥の自由なダンス格闘技

カポエイラ(capoeira)は、ブラジル発祥の格闘技とダンスが融合し、世界中で多くの人に愛されている存在です。

つねに明るく陽気でポジティブな人が多いブラジル人は、どんな困難にも情熱的なエネルギーで立ち向かっていきます。
そんな気質や受け継がれてきた精神が、奴隷の歴史を背景にしつつも、音楽やリズムに乗せて駆け引きを楽しむ運動としてカポエイラを広げているのです。

初心者でも基本的な型やルールを知れば、より深くカポエイラを体感できるでしょう。
興味を持ったいまがチャンス。ぜひ、家族や仲間と共有して始めてみては?

「芸能の庭」シルクロード舞踏館について

「芸能の庭」シルクロード舞踏館について

1981年、中華街の片隅に、赤い木で縁取られ通りから中が覗けるガラス張りの舞踏館が誕生しました。
チャイハネがこころをときめかせる刺激の場所ならば、舞踏館はからだを動かし自分と向き合う意識の場所。
対であり影響しあう存在です。

街並みも暮らしぶりも行き交う人も変容していくなか、1993年に余儀なく閉館となりましたが、2001年月に旧舞踏館のあった隣で再び産声を上げました。
地下階に作られた今度の舞踏館は、ネイティブ・アメリカンの神聖な場所キヴァを模しています。
ネイティブ・アメリカンたちは屋根から出入りする半地下のキヴァの中で、そこにこもって、そして大地の懐に抱かれ、祭の歌詞を作り、歌を歌い、踊りを習い、お話を聞き、布を織り、瞑想をし、体を清めたりします。

アクセス

  • ● みなとみらい線 元町・中華街駅(②③番出口) 徒歩約3分
  • ● JR京浜東北線・根岸線 石川町駅 徒歩約10分
  • ● お車の場合は周辺の有料駐車場をご利用ください。

▼▼▼シルクロード舞踏館について、詳細はこちら

シルクロード舞踏

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