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¡Hola!CAMP飯や出張記で何度か登場しているスズキです。今回はいつもとは毛色を変えて…。第二の故郷メキシコへの旅の様子をお伝えしたいと思います。
遡ること25年程前、当時12歳だったスズキ少年は、どこにでもいるそれはいたって平凡な田舎の中学生。生まれ育った土地からほぼ離れず、地元以外をほとんど知らない、ましてや海外なんて一度も行ったことはありませんでした。
そしてある日突然、父の転勤によりメキシコへの移住が決定。当時はメキシコがどこにあるかすら知らない、スペイン語も一切分からない状態。不安が残る中、抗うことの出来ない家族の決定に従うしか術はありませんでした。
こうしてスズキ少年は、多感な10代前半の2年間をメキシコで過ごしたわけです。(2年の中身は濃すぎるので割愛します。)
時は移り、「いつかまた家族でメキシコへ。」そんな話をし始めたのがここ10年程。コロナ禍で渡航が厳しくなり、なかなか見通しが経たず、そして現在2024年、念願かなって第2の故郷ともいえるメキシコへ行くこととなりました。
第一の目的地は2年のメキシコ生活を送った、ケレタロ(Queretaro)という街。正式名称はサンティアゴ・デ・ケレタロといいます。ケレタロは、メキシコシティから北西に約220km、バスで2時間半ほどにある、中央高原に位置するケレタロ州の州都です。
ターミナルを降りて、ホテルまで移動中の車内からみたケレタロの街は、当時より著しく発達を遂げていました。
先進国並みのインフラ、巨大ショッピングモール、高層ビル…。記憶と重ね合わせようにもまったく一致しない、まるで来たことのない街に訪れた気分。ただし、ホテルがあるケレタロ中心部に近づくと徐々に記憶が蘇ってきました。
ここケレタロは、旧市街全体が世界文化遺産に指定されています。スペイン植民地時代のコロニアル様式が残った建築に、街の中心部を横断するおよそ1.3kmの巨大な水道橋がシンボルの街です。
街は発展し現代化していても、この中心部である歴史地区は25年前とほぼ変わらず、当時の記憶のままでした。
シンボルの水道橋を見渡せる丘
街で一番大きな大聖堂
老舗レストラン
緑豊かな広場
古き良きものを大切にし、市民が誇りを持ってこの遺産を守っているのを感じました。
ちなみにここケレタロ州には古くからの先住民であるオトミ族と呼ばれる方が多く住んでいます。彼らが作る民芸品はケレタロのお土産品の定番でもあるのですが、特に有名なのは「レレ人形」と呼ばれる手作り人形。この愛らしいモチーフが、中心街ではこんな形で使われています。
ケレタロは古くから先住民とスペイン系入植者が、協力し手を取りあって暮らしてきた、といわれています。現在でもこういった先住民の文化を大事にするところは、昔から引き継がれているケレタロの精神なのかもしれません。
数日間のケレタロ滞在の後、向かったのはケレタロからバスで1時間半ほどに位置する、グアナファト州にあるサン・ミゲル・デ・アジェンデ(San Miguel de Allende)へ。
サン・ミゲル・デ・アジェンデは、中心部はケレタロと同じく世界遺産に登録されており、コロニアル調の建築が素敵な街並みです。美術学校や文化会館を有しているなど、芸術の街として知られており、ピンクの見た目が特徴のサンミゲル教会は、街のシンボルにもなっています。
夜、中心部の広場に行くと、こんな光景が。
そう、メキシコといえばマリアッチ。メキシコの都市部では、こういった流しのマリアッチ楽団が夜な夜な広場や酒場に来ては、客のリクエストに応えて演奏しています。
この時はカップルと思われる男女に披露していました。
500m四方ほどのそこまで広くない広場でしたが、見ただけでも4楽団ぐらいはいる…。ただの平日の夜とは思えない、お祭り騒ぎです。
メキシコに行く機会がある人は是非、マリアッチに曲をリクエストしてみてください。日本人向けに「上を向いて歩こう」なんかを歌える人たちも時々いますよ!
翌日はグアナフアト州の州都、グアナフアト(Guanajuato)へ。
ここもまた歴史的な市街地が拡がる、世界遺産の街。気付いたかもしれませんが、メキシコは世界遺産だらけなんです。その数計35個。世界の国々では7番目の多さです。(ちなみに日本は26個で11位)
カラフルな街並みで世界中から観光客を引き付ける、メキシコでも有数の観光都市なのですが、ここが近年有名になったのは某有名アニメ映画のモデルになったのも要因の一つのようです。(詳しくは調べてみてください)
中心部周辺はどこを歩いても絵になるような素敵な小道だらけ。
この街並みを一番堪能できるのは、中心部からケーブルカーに乗って行けるピピラの丘(Mirador hacia el Pipila)です。
カラフルな家々、華やかな教会群、高原の丘と青い空、まるで絵画の切り取ったような光景が広がります。
ちなみに今回は行きませんでしたが、グアナフアトはミイラ博物館も名所です。100対以上のミイラが展示されています。興味ある方は是非。
今回の旅では、ケレタロ周辺のメキシコ中央高原の街を中心に巡りました。メキシコ在住時代を思い出しながらの旅でしたが、美しい街並み、澄んだ青空、おいしい食事、明るいメキシコ人、と改めてメキシコの良さを再発見できた旅となりました。
この第二の故郷に今後も定期的に帰っていきたいと思います。
毎日タコスを食べました。タコスは奥が深い料理です。これはまた別の機会に…。
富士山生まれ富士山育ち、たまにメキシコ。アミナコレクションでは仕入担当。基本的に山が好き、でも釣りの為に海にも行く。美味しい酒と料理の為ならどこへでも行きます。
¡Hola!
CAMP飯や出張記で何度か登場しているスズキです。今回はいつもとは毛色を変えて…。
第二の故郷メキシコへの旅の様子をお伝えしたいと思います。
目次
なぜメキシコが第二の故郷なのか
遡ること25年程前、当時12歳だったスズキ少年は、どこにでもいるそれはいたって平凡な田舎の中学生。
生まれ育った土地からほぼ離れず、地元以外をほとんど知らない、ましてや海外なんて一度も行ったことはありませんでした。
そしてある日突然、父の転勤によりメキシコへの移住が決定。
当時はメキシコがどこにあるかすら知らない、スペイン語も一切分からない状態。不安が残る中、抗うことの出来ない家族の決定に従うしか術はありませんでした。
こうしてスズキ少年は、多感な10代前半の2年間をメキシコで過ごしたわけです。
(2年の中身は濃すぎるので割愛します。)
時は移り、「いつかまた家族でメキシコへ。」そんな話をし始めたのがここ10年程。
コロナ禍で渡航が厳しくなり、なかなか見通しが経たず、そして現在2024年、念願かなって第2の故郷ともいえるメキシコへ行くこととなりました。
世界遺産の街、ケレタロへ
第一の目的地は2年のメキシコ生活を送った、ケレタロ(Queretaro)という街。正式名称はサンティアゴ・デ・ケレタロといいます。
ケレタロは、メキシコシティから北西に約220km、バスで2時間半ほどにある、中央高原に位置するケレタロ州の州都です。
ターミナルを降りて、ホテルまで移動中の車内からみたケレタロの街は、当時より著しく発達を遂げていました。
先進国並みのインフラ、巨大ショッピングモール、高層ビル…。
記憶と重ね合わせようにもまったく一致しない、まるで来たことのない街に訪れた気分。
ただし、ホテルがあるケレタロ中心部に近づくと徐々に記憶が蘇ってきました。
ここケレタロは、旧市街全体が世界文化遺産に指定されています。
スペイン植民地時代のコロニアル様式が残った建築に、街の中心部を横断するおよそ1.3kmの巨大な水道橋がシンボルの街です。
街は発展し現代化していても、この中心部である歴史地区は25年前とほぼ変わらず、当時の記憶のままでした。
シンボルの水道橋を見渡せる丘
街で一番大きな大聖堂
老舗レストラン
緑豊かな広場
古き良きものを大切にし、市民が誇りを持ってこの遺産を守っているのを感じました。
ちなみにここケレタロ州には古くからの先住民であるオトミ族と呼ばれる方が多く住んでいます。彼らが作る民芸品はケレタロのお土産品の定番でもあるのですが、特に有名なのは「レレ人形」と呼ばれる手作り人形。
この愛らしいモチーフが、中心街ではこんな形で使われています。
ケレタロは古くから先住民とスペイン系入植者が、協力し手を取りあって暮らしてきた、といわれています。
現在でもこういった先住民の文化を大事にするところは、昔から引き継がれているケレタロの精神なのかもしれません。
芸術の街、サン・ミゲル・デ・アジェンデへ
数日間のケレタロ滞在の後、向かったのはケレタロからバスで1時間半ほどに位置する、グアナファト州にあるサン・ミゲル・デ・アジェンデ(San Miguel de Allende)へ。
サン・ミゲル・デ・アジェンデは、中心部はケレタロと同じく世界遺産に登録されており、コロニアル調の建築が素敵な街並みです。
美術学校や文化会館を有しているなど、芸術の街として知られており、ピンクの見た目が特徴のサンミゲル教会は、街のシンボルにもなっています。
夜、中心部の広場に行くと、こんな光景が。
そう、メキシコといえばマリアッチ。
メキシコの都市部では、こういった流しのマリアッチ楽団が夜な夜な広場や酒場に来ては、客のリクエストに応えて演奏しています。
この時はカップルと思われる男女に披露していました。
500m四方ほどのそこまで広くない広場でしたが、見ただけでも4楽団ぐらいはいる…。ただの平日の夜とは思えない、お祭り騒ぎです。
メキシコに行く機会がある人は是非、マリアッチに曲をリクエストしてみてください。日本人向けに「上を向いて歩こう」なんかを歌える人たちも時々いますよ!
カラフルな街並みのグアナフアトへ
翌日はグアナフアト州の州都、グアナフアト(Guanajuato)へ。
ここもまた歴史的な市街地が拡がる、世界遺産の街。
気付いたかもしれませんが、メキシコは世界遺産だらけなんです。その数計35個。世界の国々では7番目の多さです。(ちなみに日本は26個で11位)
カラフルな街並みで世界中から観光客を引き付ける、メキシコでも有数の観光都市なのですが、ここが近年有名になったのは某有名アニメ映画のモデルになったのも要因の一つのようです。(詳しくは調べてみてください)
中心部周辺はどこを歩いても絵になるような素敵な小道だらけ。
この街並みを一番堪能できるのは、中心部からケーブルカーに乗って行けるピピラの丘(Mirador hacia el Pipila)です。
カラフルな家々、華やかな教会群、高原の丘と青い空、まるで絵画の切り取ったような光景が広がります。
ちなみに今回は行きませんでしたが、グアナフアトはミイラ博物館も名所です。
100対以上のミイラが展示されています。興味ある方は是非。
今回の旅では、ケレタロ周辺のメキシコ中央高原の街を中心に巡りました。
メキシコ在住時代を思い出しながらの旅でしたが、美しい街並み、澄んだ青空、おいしい食事、明るいメキシコ人、と改めてメキシコの良さを再発見できた旅となりました。
この第二の故郷に今後も定期的に帰っていきたいと思います。
おまけのタコス
毎日タコスを食べました。タコスは奥が深い料理です。これはまた別の機会に…。
筆者プロフィール:スズキ
富士山生まれ富士山育ち、たまにメキシコ。
アミナコレクションでは仕入担当。基本的に山が好き、でも釣りの為に海にも行く。
美味しい酒と料理の為ならどこへでも行きます。