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Aloha! こんにちは 暖かい春の気配を感じる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
今回のテーマは、 ハワイアンキルト。 ハワイアンキルトは、ハワイの人々にとっての大切な人への想いとともに、長年愛されてきたアート作品。
このコラムでは、ハワイアンキルトとはどんなのものなのか。 ハワイアンキルトが生まれた背景や歴史とともに、施されるモチーフやその意味をお伝えしながら、ハワイアンキルトを身近に感じる楽しみ方などもご紹介します。
ハワイアンキルトってご存知ですか? 名前は聞いたことがあるけれど実際目にしたことが無い方のためにも、ハワイアンキルトがどんなものなのかお伝えしていきます!
ハワイアンキルトは、アメリカ本土に存在していたパッチワークキルトが原点だと言われています。(ハワイアンキルトの歴史の部分で詳しくご紹介します) さて、ハワイアンキルトを一言で言うと?
“土台となる一枚の表布に、モチーフをアップリケとして縫いつけたもの”
ハワイアンキルトの特徴は、プクッと浮き上がった波紋のようなキルティングライン。 アップリケされるモチーフは、ハワイの植物や花、海の生き物たち。 キルティングのステッチラインは、海や波など、ハワイの自然な風景を表現しています。 細かい手法を用いながら、心を込めて一針一針、手縫いで仕上げられるハワイアンキルト。 ハワイアンキルトは、ハワイの人々のみならず、世界中で愛されている芸術作品と言っても過言ではありません。
遡ること約200年前の1820年代、アメリカのニューイングランドの宣教師達が、布教活動のためにハワイにやって来ました。 彼らと共に来ていた妻たちがハワイの女性に裁縫を教え、パッチワークキルトが伝えられたといわれています。 また当時、洋服とは無縁だったハワイの人々はカパという木の皮を身にまとう(または裸)生活をしていたことから、ハワイの女性たちに布地や縫製の技術を教えながら、洋服以外にも家の中で使うキルトを伝えたという説もあります。
パッチワークキルトからハワイアンキルトへ
パッチワークキルトとは、小さな端切れを繋ぎ合わせる手法(ピースワーク)です。
もともと不要な布や余り生地が存在しなかったり、綿を入れて暖かさを重視するキルティングは、暖かい気候のハワイでは必要性がなかったことからピースワークが浸透しませんでした。 そこで考案されたのが、シーツに使われるような大判サイズの布地に大きなデザインをアップリケするという独特の手法。
これが、ハワイアンキルトの始まりとされ、ハワイのキルト文化の幕開けとなりました。
今もその手法が受け継がれ、新しく生み出されていくハワイアンキルト。 端切れを縫い合わせながら作るパッチワークとは違い、実用品というよりも、貴重な布を使って製作する芸術性の優れたアート作品だと言われています。
キルター(ハワイアンキルトを作る人)は、愛するオハナ(家族や友人たち)のために丹精込めて一つの作品をじっくりと作り上げます。 細かな手法で、一針一針手縫いで作り上げるハワイアンキルト。 ウォールアートとしての壁掛けやベッドカバー等の大きなものは、数ヶ月はもちろん、年単位で完成に至るものも珍しくないでしょう。 ハワイアンキルトが単なる実用品ではなく、幸せな魂の宿るアート作品として親しまれるのも頷けます。
嫁ぐ娘のために、誕生する孫のために等々… 人生の特別な祝い事やイベントを記念して作られることの多いハワイアンキルトは、ハワイの人々にとって永遠なのです。
ハワイの伝統的なアート文化の一つである、ハワイアンキルトの作品をつくるには、3つの原則(ルール)があります。
下地には薄めの色、モチーフとされるデザイン(アップリケ)には、濃いめの色を選びます。 2枚の生地の色は、濃淡のバランスをとりながら選びましょう。 また、ベッドカバーや壁掛けなどの大きなものを作る際には、部屋のタイプや飾る季節なども考慮しながら、色合わせをするのがおすすめです!
ところで、ハワイアンキルトに使用される生地にタブーな色ってあったのでしょうか?
諸説あるようですが、一見シックで落ち着いたイメージでもある黒は、ハワイアンにとって邪悪な色とされ避けられていました。 また夜に作業をする場合黒は見えづらいから、という理由もあったようですね。
ハワイアンキルトのデザインは、雪の結晶のようなシンメトリーに施されるのが特徴です。 シンメトリーデザインとは、左右上下対称の模様のこと。 デザインをシンメトリーにするには、生地を8折りし、その8枚を同時にカットすると広げた時に対称の形に仕上ります。 8枚に限らず、4枚折りや2枚折りのカットでシンメトリーを作る場合も多いです。
エコーキルトとは、シンメトリーデザインの周り全体を波のように何重にも輪取ることです。 美しく仕上げるポイントは、エコーキルトの幅を揃えながら均等に入れていくこと。 小さめのサイズのデザインには幅を狭く、大きめのものには広く入れましょう。
ハワイでは、自然にあるもの全てにはマナ(神秘的な力)が宿ると信じられています。 ハワイアンキルトのモチーフは南国らしい植物や花、海の生き物たち。 キルト自体にもマナが宿ると言われるのが、ハワイアンキルトの魅力なんです!
ここにいくつか代表的なモチーフとその意味をご紹介します。
金運・感謝・友情・繁栄・歓迎 多くの実がなることから『繁栄や願いの成就』『富と財運の象徴』とされています。
海の象徴・守り神 ハワイではウミガメ(ホヌ)は神聖な生き物。幸運を運んでくると言われ多くの人々に親しまれています。
輝かしい未来・お互いの信頼・新しい恋 ハワイ語でAloalo(アロアロ)という、ハワイ州の州花。
成長・繁栄・幸せ ネイティブハワイアンの主食として親しまれていたパンの木(ウル)。
繁栄・恋愛・金運 大切な人の繁栄を願い、金運の上昇ができると言われるモチーフ。
どれをとっても、素敵なメッセージを感じるものばかり。 希望や願いなど、今の自分に合ったモチーフを選んでみてはいかがでしょうか。
ベッドカバーや壁掛けなどの大きなアート作品のみならず、現在では小物系もたくさん出回りハワイアンキルトに興味を持つ方が増えています。 ここでは、ハワイアンキルトをもっと身近に感じたい、作ってみたいという方へどんな楽しみ方があるのかをお伝えします。 また、作品作りに必要な道具やお手入れ法も併せてご紹介しましょう。
●ハワイアンキルト展やキルトショーなどに出向く
→多くの作品を見ることでハワイアンキルトの世界を知り、作りたいイメージも湧いてきます。
●手芸屋さんなどのワークショップに参加してみる
→半日(または1日)コース(レベル別など)でハワイアンキルト体験に参加。ワークショップなら必要な道具を揃えなくても気軽に参加できます。
●カルチャースクールや個人レッスン等で習ってみる
→直接指導を受けられるので、本格的に始めることができます。
●ハワイアンキットを買って、自分のペースで作る
→時間に縛られず、楽しみながら好きな作品を作ることができるのが魅力です。
必要な基本道具
あとは、どんな作品を作るかによって布地の色やキルティング糸の色もその都度揃えていきましょう。
日常生活を送る中で、家は寛ぎや癒しの空間であるべき場所。 ハワイアンキルトのアイテムは、まるでハワイにいるかのような穏やかな雰囲気と温もりを演出してくれるものばかりです。
その他、アイディア次第でお家がハワイ空間に仕上がります! 見ているだけで心が癒される、数々のハワイアンキルト。 ぜひお家に取り入れて、ゆったり優しい時間を味わってみてはいかがでしょうか。
最後に、ハワイアンキルトのお手入れ法をお伝えします。
小物はもちろん、ベッドカバーや壁掛けなどの大きなものまで、ハワイアンキルトも時間が経つと洗濯が必要になります。手縫いでデリケートそうだし、どうやってお手入れすれば良いのか悩みますね。 しかし、特にハワイで購入したハワイアンキルトであれば意外と頑丈。 洗濯機で普通に洗っても問題ないという声をよく聞きます。ネットに入れて、デリケート洗いなどのチョイスができれば尚、安心ですね。
おすすめは、脱水を短めにして少し水を含んでいる程度で干すこと! 乾燥させすぎると、シワもつきやすく型崩れする可能性もあります。 直射日光による変色防止に、陰干しがおすすめです。 (ご自身の手作りのものや小物であれば、手洗いの方が良いかもしれません。)
いかがでしたか?
ハワイには様々な伝統文化が存在します。 今回のテーマハワイアンキルトは、アメリカ本土のパッチワークキルトから生まれたハワイ独自のキルト文化。 一針一針、大切な人への想いを込めて仕上げていくハワイアンキルトは、時代はもちろん世代を超えて伝えられ、また新しく生み出されていく芸術、つまりアートなのです。 そして今、世界中で注目されるハワイアンキルトを身近に感じるために、自身で作品を作るなど、キルト文化の人気が高まっています。
ぜひこれを機に、ハワイアンキルトの魅力を味わってみてはいかがでしょうか。
Aloha! こんにちは
暖かい春の気配を感じる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
今回のテーマは、 ハワイアンキルト。
ハワイアンキルトは、ハワイの人々にとっての大切な人への想いとともに、長年愛されてきたアート作品。
このコラムでは、ハワイアンキルトとはどんなのものなのか。
ハワイアンキルトが生まれた背景や歴史とともに、施されるモチーフやその意味をお伝えしながら、ハワイアンキルトを身近に感じる楽しみ方などもご紹介します。
目次
ハワイアンキルトとは?
ハワイアンキルトってご存知ですか?
名前は聞いたことがあるけれど実際目にしたことが無い方のためにも、ハワイアンキルトがどんなものなのかお伝えしていきます!
そもそもハワイアンキルトって何?
ハワイアンキルトは、アメリカ本土に存在していたパッチワークキルトが原点だと言われています。(ハワイアンキルトの歴史の部分で詳しくご紹介します)
さて、ハワイアンキルトを一言で言うと?
“土台となる一枚の表布に、モチーフをアップリケとして縫いつけたもの”
ハワイアンキルトの特徴は、プクッと浮き上がった波紋のようなキルティングライン。
アップリケされるモチーフは、ハワイの植物や花、海の生き物たち。
キルティングのステッチラインは、海や波など、ハワイの自然な風景を表現しています。
細かい手法を用いながら、心を込めて一針一針、手縫いで仕上げられるハワイアンキルト。
ハワイアンキルトは、ハワイの人々のみならず、世界中で愛されている芸術作品と言っても過言ではありません。
ハワイアンキルトの歴史~パッチワークから生まれたハワイのキルト文化~
遡ること約200年前の1820年代、アメリカのニューイングランドの宣教師達が、布教活動のためにハワイにやって来ました。
彼らと共に来ていた妻たちがハワイの女性に裁縫を教え、パッチワークキルトが伝えられたといわれています。
また当時、洋服とは無縁だったハワイの人々はカパという木の皮を身にまとう(または裸)生活をしていたことから、ハワイの女性たちに布地や縫製の技術を教えながら、洋服以外にも家の中で使うキルトを伝えたという説もあります。
パッチワークキルトからハワイアンキルトへ
パッチワークキルトとは、小さな端切れを繋ぎ合わせる手法(ピースワーク)です。
もともと不要な布や余り生地が存在しなかったり、綿を入れて暖かさを重視するキルティングは、暖かい気候のハワイでは必要性がなかったことからピースワークが浸透しませんでした。
そこで考案されたのが、シーツに使われるような大判サイズの布地に大きなデザインをアップリケするという独特の手法。
これが、ハワイアンキルトの始まりとされ、ハワイのキルト文化の幕開けとなりました。
実用品ではなく、アート作品として親しまれたのはなぜ?
今もその手法が受け継がれ、新しく生み出されていくハワイアンキルト。
端切れを縫い合わせながら作るパッチワークとは違い、実用品というよりも、貴重な布を使って製作する芸術性の優れたアート作品だと言われています。
キルター(ハワイアンキルトを作る人)は、愛するオハナ(家族や友人たち)のために丹精込めて一つの作品をじっくりと作り上げます。
細かな手法で、一針一針手縫いで作り上げるハワイアンキルト。
ウォールアートとしての壁掛けやベッドカバー等の大きなものは、数ヶ月はもちろん、年単位で完成に至るものも珍しくないでしょう。
ハワイアンキルトが単なる実用品ではなく、幸せな魂の宿るアート作品として親しまれるのも頷けます。
嫁ぐ娘のために、誕生する孫のために等々…
人生の特別な祝い事やイベントを記念して作られることの多いハワイアンキルトは、ハワイの人々にとって永遠なのです。
ハワイアンキルトの3原則!
ハワイの伝統的なアート文化の一つである、ハワイアンキルトの作品をつくるには、3つの原則(ルール)があります。
2色の無地の生地を使う
下地には薄めの色、モチーフとされるデザイン(アップリケ)には、濃いめの色を選びます。
2枚の生地の色は、濃淡のバランスをとりながら選びましょう。
また、ベッドカバーや壁掛けなどの大きなものを作る際には、部屋のタイプや飾る季節なども考慮しながら、色合わせをするのがおすすめです!
ところで、ハワイアンキルトに使用される生地にタブーな色ってあったのでしょうか?
諸説あるようですが、一見シックで落ち着いたイメージでもある黒は、ハワイアンにとって邪悪な色とされ避けられていました。
また夜に作業をする場合黒は見えづらいから、という理由もあったようですね。
シンメトリーデザイン
ハワイアンキルトのデザインは、雪の結晶のようなシンメトリーに施されるのが特徴です。
シンメトリーデザインとは、左右上下対称の模様のこと。
デザインをシンメトリーにするには、生地を8折りし、その8枚を同時にカットすると広げた時に対称の形に仕上ります。
8枚に限らず、4枚折りや2枚折りのカットでシンメトリーを作る場合も多いです。
エコーキルトを施す
エコーキルトとは、シンメトリーデザインの周り全体を波のように何重にも輪取ることです。
美しく仕上げるポイントは、エコーキルトの幅を揃えながら均等に入れていくこと。
小さめのサイズのデザインには幅を狭く、大きめのものには広く入れましょう。
よく使われる5つのモチーフとその意味とは?
ハワイでは、自然にあるもの全てにはマナ(神秘的な力)が宿ると信じられています。
ハワイアンキルトのモチーフは南国らしい植物や花、海の生き物たち。
キルト自体にもマナが宿ると言われるのが、ハワイアンキルトの魅力なんです!
ここにいくつか代表的なモチーフとその意味をご紹介します。
パイナップル
金運・感謝・友情・繁栄・歓迎
多くの実がなることから『繁栄や願いの成就』『富と財運の象徴』とされています。
ホヌ
海の象徴・守り神
ハワイではウミガメ(ホヌ)は神聖な生き物。幸運を運んでくると言われ多くの人々に親しまれています。
ハイビスカス
輝かしい未来・お互いの信頼・新しい恋
ハワイ語でAloalo(アロアロ)という、ハワイ州の州花。
パンの木
成長・繁栄・幸せ
ネイティブハワイアンの主食として親しまれていたパンの木(ウル)。
モンステラ
繁栄・恋愛・金運
大切な人の繁栄を願い、金運の上昇ができると言われるモチーフ。
どれをとっても、素敵なメッセージを感じるものばかり。
希望や願いなど、今の自分に合ったモチーフを選んでみてはいかがでしょうか。
ハワイアンキルトの楽しみ方
ベッドカバーや壁掛けなどの大きなアート作品のみならず、現在では小物系もたくさん出回りハワイアンキルトに興味を持つ方が増えています。
ここでは、ハワイアンキルトをもっと身近に感じたい、作ってみたいという方へどんな楽しみ方があるのかをお伝えします。
また、作品作りに必要な道具やお手入れ法も併せてご紹介しましょう。
ハワイアンキルトを作りたい方へ
●ハワイアンキルト展やキルトショーなどに出向く
→多くの作品を見ることでハワイアンキルトの世界を知り、作りたいイメージも湧いてきます。
●手芸屋さんなどのワークショップに参加してみる
→半日(または1日)コース(レベル別など)でハワイアンキルト体験に参加。ワークショップなら必要な道具を揃えなくても気軽に参加できます。
●カルチャースクールや個人レッスン等で習ってみる
→直接指導を受けられるので、本格的に始めることができます。
●ハワイアンキットを買って、自分のペースで作る
→時間に縛られず、楽しみながら好きな作品を作ることができるのが魅力です。
必要な基本道具
あとは、どんな作品を作るかによって布地の色やキルティング糸の色もその都度揃えていきましょう。
お家でハワイを感じたい~ハワイアンキルトの○○をご紹介~
日常生活を送る中で、家は寛ぎや癒しの空間であるべき場所。
ハワイアンキルトのアイテムは、まるでハワイにいるかのような穏やかな雰囲気と温もりを演出してくれるものばかりです。
その他、アイディア次第でお家がハワイ空間に仕上がります!
見ているだけで心が癒される、数々のハワイアンキルト。
ぜひお家に取り入れて、ゆったり優しい時間を味わってみてはいかがでしょうか。
お手入れ方法
最後に、ハワイアンキルトのお手入れ法をお伝えします。
小物はもちろん、ベッドカバーや壁掛けなどの大きなものまで、ハワイアンキルトも時間が経つと洗濯が必要になります。手縫いでデリケートそうだし、どうやってお手入れすれば良いのか悩みますね。
しかし、特にハワイで購入したハワイアンキルトであれば意外と頑丈。
洗濯機で普通に洗っても問題ないという声をよく聞きます。ネットに入れて、デリケート洗いなどのチョイスができれば尚、安心ですね。
おすすめは、脱水を短めにして少し水を含んでいる程度で干すこと!
乾燥させすぎると、シワもつきやすく型崩れする可能性もあります。
直射日光による変色防止に、陰干しがおすすめです。
(ご自身の手作りのものや小物であれば、手洗いの方が良いかもしれません。)
ハワイアンキルトに込められた想いを大切に
いかがでしたか?
ハワイには様々な伝統文化が存在します。
今回のテーマハワイアンキルトは、アメリカ本土のパッチワークキルトから生まれたハワイ独自のキルト文化。
一針一針、大切な人への想いを込めて仕上げていくハワイアンキルトは、時代はもちろん世代を超えて伝えられ、また新しく生み出されていく芸術、つまりアートなのです。
そして今、世界中で注目されるハワイアンキルトを身近に感じるために、自身で作品を作るなど、キルト文化の人気が高まっています。
ぜひこれを機に、ハワイアンキルトの魅力を味わってみてはいかがでしょうか。