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毎年ハワイ島ヒロで開催されるフラの祭典「メリーモナーク・フェスティバル」が、今年も間もなくやって来ます。
「フラのオリンピック」と称される世界最高峰のフラ競技会とあり、フラダンサーなら一度は行ってみたい夢の舞台。
2024年の開催期間は3月31日〜4月6日。今年で61回目を迎える「メリーモナーク・フェスティバル」について、基本情報やフェスティバルの楽しみ方をご紹介します。
メリーモナークは世界で最も権威のあるフラの祭典。毎年イースター(復活祭)の日曜日から土曜日までの約1週間、ハワイ島ヒロにある「エディス・カナカオレ・テニス・スタジアム」で開催されます。
メインとなるフラ競技会は、木曜日からの3日間。世界トップクラスのダンサーたちが、鍛え上げられた技術と表現力で熾烈な戦いを繰り広げます。
期間中は、クラフトフェアやハワイアンショー、パレードなど競技会以外の楽しみも満載!地元の人々も心から楽しみにしているお祭りです。
古代ハワイにおいて宗教的な儀式、神に捧げる舞として誕生したフラ。かつて文字を持たなかったハワイアンは、フラを通して歴史や伝統など大切なことを伝えてきました。
18世紀半ばに西洋からキリスト教が伝わると、1830年宣教師たちによりフラ禁止令が発令されました。「フラは野蛮でみだらなもの」と考えられたからです。その後約50年間、フラは衰退の一途をたどることになります。
約50年の暗黒時代を経て、フラが復活したのは1874年。ハワイ王国の7代国王デイヴィッド・カラカウアによって、遂にフラ禁止令が撤廃されたのです。
ハワイ文化復興へ情熱を燃やし、その明るく豪快な人柄から「メリーモナーク=陽気な王様」と呼ばれ、ハワイ国民から愛されていたカラカウア王。
自身の即位式にハワイの伝統的なフラを踊らせたことでも有名。宮殿に客人を招いた際には、おかかえのダンサーによるフラでもてなすなど、フラ文化復興に尽力しました。
その後、楽器や歌に合わせて踊る新しいジャンルのフラ(アウアナ)が誕生。消滅の危機にあったフラは、ハワイの芸術・文化として飛躍的に発展していきました。
メリーモナークの会場には、カラカウア王の肖像画が掲げられています。公式プログラムやTシャツにも彼の写真がプリントされるなど、カラカウア王への愛と感謝の気持ちがあふれています。
1960年に、ハワイ島ヒロは津波により大打撃を受けました。1964年、ヒロの復興のため観光客を誘致する目的で立ち上がったのがメリーモナーク・フェスティバル。
当初は今のようなフラ競技会ではなく、カラカウア王の髭そっくりコンテストや舞踏会を模した夜会が行われるなど、観光客の誘致には至りませんでした。
競技会が始まったのは1971年。ジョージ・ナオペ氏など偉大なクムフラ(フラの師)たちの助言を得てスタートしたにもかかわらず、初回の出場者はわずか9チームだったとか。
しかしハワイアン・ルネッサンス(ハワイ文化復興運動)の気運が高まると、競技会は年々拡大。1979年には会場が「エディス・カナカオレ・テニス・スタジアム」に移転し、現在のようなビッグイベントへと成長しました。
大会1日目に行われる「ミス・アロハフラ」は、世界中のフラガールの憧れ、女性ソロ部門のこと。出場資格は、18~25歳の未婚で子どもを持たないこと。
各ハラウから選ばれた1名が、女性ソロの頂点を目指し競います。カヒコ(古典)に続いてアウアナ(モダン)を踊り、総合得点が1位のダンサーが「ミス・アロハフラ」の栄冠に輝きます。審査・表彰式は当日行われます。
大会2日目に行われる、古典フラ団体部門。男性グループ、女性グループがランダムに登場し、大迫力のパフォーマンスが繰り広げられます。
カヒコのステージは、オリ(詠唱)、カイ(入場の踊り)、メレ(演技)、ホイ(退場の踊り)の4部構成、持ち時間は7分間。イプヘケやパフドラムの演奏が始まると会場は熱い空気に包まれます。
大会3日目(最終日)に行われるのは、生演奏と歌に合わせて踊る現代フラ団体部門。前日のグループ・カヒコと同じ順番で踊ります。アウアナは、カイ、メレ、ホイの3部構成で7分間のステージで競います。
グループ・アウアナの競技に続いて審査・表彰式が行われます。表彰内容は以下の通り。
審査には大変時間がかかるため、結果発表の頃には日付が変わってしまうことも。その間、クムフラたちが舞台に上がりフラを披露するなど、観客を盛り上げます。
もう一つの楽しみといえば、水曜から開催される「クラフトフェア」。フラ楽器やドレス、レイ、ラウハラ編みのバッグ、ニイハウシェルのアクセサリーなど、ここでしか手に入らない貴重な作品が一堂に集まります。
入場は無料!毎年クラフトフェアを目当てにヒロを訪れる人もいるほど。会場ではフラショーやハワイアンの生演奏も楽しめます。
世界トップレベルのパフォーマンスを堪能できるメリーモナーク。ダンサーの技術や表情、完璧なフォーメーションに心動かされることでしょう。
また、島の色や花、曲の内容を表現した衣装にも注目です。大会では造花のレイはNG、生の花や葉など自然のものを使うのがルール。
王族を歌ったメレではフェザーのレイや、マイレを袈裟懸けにします。伝統を守りながらも、素敵なドレスや髪飾りの付け方などが、その年のフラのトレンドになることも!
競技ではありませんが、カラカウア王の入場を再現した「ロイヤルコート・セレモニー」も必見。厳粛な雰囲気の中、正装の王と王妃役が登場するシーンは感動的で、本物の王族だと信じてしまいそう…。
できることなら、ハワイ島に行ってメリーモナークを生で鑑賞したいものですが、日本にいながらほぼリアルタイムで、テレビ中継のストリーミング放送を見ることもできますよ。
『Hawaii News Now』
毎年ハワイ島ヒロで開催される、フラの祭典「メリーモナーク・フェスティバル」。フラダンサーなら誰もが憧れる世界最高峰のフラの競技会です。
ハワイアンにとっては、メリーモナークは「最高峰の競技会」というだけではありません。約50年のフラ暗黒時代を乗り越え、ハワイの伝統文化の素晴らしさを世界に発信する役割も担っているのです。
今回は、メリーモナークの基本情報や歴史、楽しみ方についてお届けしました。ハワイ島まで見に行けない!という人のために、日本で競技会を視聴する方法もご紹介。今年は、お家でゆっくりメリーモナークを堪能してみてはいかが?
毎年ハワイ島ヒロで開催されるフラの祭典「メリーモナーク・フェスティバル」が、今年も間もなくやって来ます。
「フラのオリンピック」と称される世界最高峰のフラ競技会とあり、フラダンサーなら一度は行ってみたい夢の舞台。
2024年の開催期間は3月31日〜4月6日。今年で61回目を迎える「メリーモナーク・フェスティバル」について、基本情報やフェスティバルの楽しみ方をご紹介します。
目次
メリーモナークとは
メリーモナークは世界で最も権威のあるフラの祭典。毎年イースター(復活祭)の日曜日から土曜日までの約1週間、ハワイ島ヒロにある「エディス・カナカオレ・テニス・スタジアム」で開催されます。
メインとなるフラ競技会は、木曜日からの3日間。世界トップクラスのダンサーたちが、鍛え上げられた技術と表現力で熾烈な戦いを繰り広げます。
期間中は、クラフトフェアやハワイアンショー、パレードなど競技会以外の楽しみも満載!地元の人々も心から楽しみにしているお祭りです。
メリーモナークの名前の由来
フラの歴史
古代ハワイにおいて宗教的な儀式、神に捧げる舞として誕生したフラ。かつて文字を持たなかったハワイアンは、フラを通して歴史や伝統など大切なことを伝えてきました。
18世紀半ばに西洋からキリスト教が伝わると、1830年宣教師たちによりフラ禁止令が発令されました。「フラは野蛮でみだらなもの」と考えられたからです。その後約50年間、フラは衰退の一途をたどることになります。
デイヴィッド・カラカウアとは
約50年の暗黒時代を経て、フラが復活したのは1874年。ハワイ王国の7代国王デイヴィッド・カラカウアによって、遂にフラ禁止令が撤廃されたのです。
ハワイ文化復興へ情熱を燃やし、その明るく豪快な人柄から「メリーモナーク=陽気な王様」と呼ばれ、ハワイ国民から愛されていたカラカウア王。
自身の即位式にハワイの伝統的なフラを踊らせたことでも有名。宮殿に客人を招いた際には、おかかえのダンサーによるフラでもてなすなど、フラ文化復興に尽力しました。
その後、楽器や歌に合わせて踊る新しいジャンルのフラ(アウアナ)が誕生。消滅の危機にあったフラは、ハワイの芸術・文化として飛躍的に発展していきました。
メリーモナークの会場には、カラカウア王の肖像画が掲げられています。公式プログラムやTシャツにも彼の写真がプリントされるなど、カラカウア王への愛と感謝の気持ちがあふれています。
メリーモナークの歴史
1960年に、ハワイ島ヒロは津波により大打撃を受けました。1964年、ヒロの復興のため観光客を誘致する目的で立ち上がったのがメリーモナーク・フェスティバル。
当初は今のようなフラ競技会ではなく、カラカウア王の髭そっくりコンテストや舞踏会を模した夜会が行われるなど、観光客の誘致には至りませんでした。
競技会が始まったのは1971年。ジョージ・ナオペ氏など偉大なクムフラ(フラの師)たちの助言を得てスタートしたにもかかわらず、初回の出場者はわずか9チームだったとか。
しかしハワイアン・ルネッサンス(ハワイ文化復興運動)の気運が高まると、競技会は年々拡大。1979年には会場が「エディス・カナカオレ・テニス・スタジアム」に移転し、現在のようなビッグイベントへと成長しました。
メリーモナーク フラ大会の内容
ミス・アロハフラ
大会1日目に行われる「ミス・アロハフラ」は、世界中のフラガールの憧れ、女性ソロ部門のこと。出場資格は、18~25歳の未婚で子どもを持たないこと。
各ハラウから選ばれた1名が、女性ソロの頂点を目指し競います。カヒコ(古典)に続いてアウアナ(モダン)を踊り、総合得点が1位のダンサーが「ミス・アロハフラ」の栄冠に輝きます。審査・表彰式は当日行われます。
グループ・カヒコ
大会2日目に行われる、古典フラ団体部門。男性グループ、女性グループがランダムに登場し、大迫力のパフォーマンスが繰り広げられます。
カヒコのステージは、オリ(詠唱)、カイ(入場の踊り)、メレ(演技)、ホイ(退場の踊り)の4部構成、持ち時間は7分間。イプヘケやパフドラムの演奏が始まると会場は熱い空気に包まれます。
グループ・アウアナ
大会3日目(最終日)に行われるのは、生演奏と歌に合わせて踊る現代フラ団体部門。
前日のグループ・カヒコと同じ順番で踊ります。アウアナは、カイ、メレ、ホイの3部構成で7分間のステージで競います。
表彰内容
グループ・アウアナの競技に続いて審査・表彰式が行われます。表彰内容は以下の通り。
審査には大変時間がかかるため、結果発表の頃には日付が変わってしまうことも。その間、クムフラたちが舞台に上がりフラを披露するなど、観客を盛り上げます。
クラフトフェア
もう一つの楽しみといえば、水曜から開催される「クラフトフェア」。フラ楽器やドレス、レイ、ラウハラ編みのバッグ、ニイハウシェルのアクセサリーなど、ここでしか手に入らない貴重な作品が一堂に集まります。
入場は無料!毎年クラフトフェアを目当てにヒロを訪れる人もいるほど。会場ではフラショーやハワイアンの生演奏も楽しめます。
メリーモナークの楽しみ方
世界トップレベルのパフォーマンスを堪能できるメリーモナーク。ダンサーの技術や表情、完璧なフォーメーションに心動かされることでしょう。
また、島の色や花、曲の内容を表現した衣装にも注目です。大会では造花のレイはNG、生の花や葉など自然のものを使うのがルール。
王族を歌ったメレではフェザーのレイや、マイレを袈裟懸けにします。伝統を守りながらも、素敵なドレスや髪飾りの付け方などが、その年のフラのトレンドになることも!
競技ではありませんが、カラカウア王の入場を再現した「ロイヤルコート・セレモニー」も必見。厳粛な雰囲気の中、正装の王と王妃役が登場するシーンは感動的で、本物の王族だと信じてしまいそう…。
できることなら、ハワイ島に行ってメリーモナークを生で鑑賞したいものですが、日本にいながらほぼリアルタイムで、テレビ中継のストリーミング放送を見ることもできますよ。
『Hawaii News Now』
メリーモナークまとめ
毎年ハワイ島ヒロで開催される、フラの祭典「メリーモナーク・フェスティバル」。
フラダンサーなら誰もが憧れる世界最高峰のフラの競技会です。
ハワイアンにとっては、メリーモナークは「最高峰の競技会」というだけではありません。約50年のフラ暗黒時代を乗り越え、ハワイの伝統文化の素晴らしさを世界に発信する役割も担っているのです。
今回は、メリーモナークの基本情報や歴史、楽しみ方についてお届けしました。
ハワイ島まで見に行けない!という人のために、日本で競技会を視聴する方法もご紹介。
今年は、お家でゆっくりメリーモナークを堪能してみてはいかが?