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フラの女神って誰?最初に踊ったのは? ハワイの神話には「フラの女神」が何人も登場します。彼女たちは様々なシーンでフラを踊り、人々を魅了したといわれています。
今回は「フラの女神」と呼ばれる5人の女神と、ハワイ各地に残る「フラの起源説」について詳しく見ていきたいと思います。
フラはなんのために誕生し、どのように広まったか…。 フラの歴史と、フラのはじまりについてまとめてみました。
古代ハワイでは、フラは宗教的で神聖な儀式。 カフナ(祈祷師)が唱えるチャント(詠唱)に合わせ、神々に祈りを捧げるための「舞」として生まれました。 古代ハワイの人々は文字を持たなかったため、神話や歴史、大切なことすべてを、フラを通して人から人へと伝えてきたのです。
当時のフラは、「カヒコ(古典フラ)」と呼ばれ、祈りのチャントで始まり、打楽器のリズムに合わせ、直線的で力強く踊るのが特徴。
当時フラには厳しいカプ(戒律)があり、選ばれし者が厳しい修行を重ね、ようやく踊ることができる特別なものでした。男性しか踊ることを許されなかった時代もあったのだとか。
現在よく目にする華やかなフラは「アウアナ(現代フラ)」と呼ばれ、後に芸術&エンターテインメントとして発展したものです。
フラの始まりについては諸説ありますが、ハワイ神話に登場する主な4つの説をご紹介しましょう。
ラカを「フラの女神」とし、最も多くのフラハーラウ(フラ学校)に信仰されている説。 ラカがカウアイ島に住んだことから「カウアイ島起源説」と呼ばれ、カウアイ島にはラカを祀るヘイアウ(神殿)も残っています。
ペレの妹ヒイアカを「フラの女神」とする説。 ヒイアカは親友で人間のホーポエにフラやチャントを学び、ペレの前で披露したのが始まりといわれています。カヒコ(古典フラ)でダンサーが『ヘイノアノ〜 ヒイアカ イカポリオペレ』と唱えているのをよく目にしますが、火の女神ペレの胸に抱かれた末妹のヒイアカに捧げるという意味なのです。
ラカの母であるカポを「フラの女神」とする説。 カポがモロカイ島に定住し、島民たちにフラを教えたといわれています。
カポの妹、ケヴェラニを「フラの女神」とする説。 タヒチから姉カポとともにニイハウ島にやってきたケヴェラニは、カポの指示により人に憑依してフラを披露。このフラが評判を呼び、ニイハウ島に広まったといわれています。
ハワイ神話の中で、フラと深い関りを持つ5人の女神。 彼女たちが「フラの女神」となった理由について紹介します。
ハワイ島のキラウエア火山のハレマウマウ火口に住む火の女神。 実は、ペレを「フラの女神」とする説があるのです。
ペレが姉で水の女神ナーマカオカハイとの戦いに勝利した際、踊った舞が「フラの始まり」という説。ペレやヒイアカを「フラの女神」とする説を「ハワイ島起源説」と呼びます。 ただし、ペレは姉ナーマカオカハイとの戦いに敗れ、殺されてしまった…という神話の方が有名なのかもしれませんね。
ペレについて詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください▼
情熱的で美しい火の女神ペレ ~ハワイの神話とハワイ信仰~
ペレの末の妹で、ペレの一番のお気に入りだったヒイアカ。 親友のホーポエ(人間)からフラを伝授され「フラの祖」と呼ばれることも。
ある日ハワイ島のプナの海岸で、フラを踊るホーポエを見かけたヒイアカ。ホーポエが踊るフラの美しさに魅了され、彼女からフラを習うようになりました。 ヒイアカが初めてペレの前でフラを披露すると、ペレは大変感動したといいます。この時ヒイアカがペレにオヒアレフアのレイを贈ったことから、フラを踊る際、レイが欠かせないものになったとか。
また、カウアイ島に住むペレの恋人、ロヒアウを迎えに行く旅の中で、行く先々でヒイアカがフラを踊るシーンが描かれています。このことからヒイアカがハワイ各地にフラを伝えたと考えられたのでしょう。
最も多くのフラハーラウ(フラ学校)で信仰されている「フラの女神」。 ラカは、ハワイ四大神のひとりロノの妻(または妹)、森の女神でもあります。
モロカイ島の舞踊を踊る一族に生まれたラカは、母親のカポからフラやチャントを学びます。ニイハウ島のプウ・ナナの丘、カアナではじめてフラを披露し、その後カウアイ島に移り住んだといわれています。
モロカイ島で毎年5月に行われる「カ・フラ・ピコ」は、フラの誕生を祝うお祭り。またカウアイ島にある「カ・ウル・オ・ラカ・ヘイアウ」は、ラカを祀る神殿で、ハワイ最古のハーラウがあった場所です。
ラカを祀る祭壇には、ラカの化身であるラマ(黒檀)を備えます。ラマは黄色のカパ(木から造った布)に包んで大切に扱わなければなりません。祭壇に捧げる植物を取りに、森に入る際は、ラカに祈りを捧げて許しを得ることが大切です。
女神カポはラカの母、ペレと同じくハウメアの娘。 つまりペレの妹にあたります。タヒチからニイハウ島にやってきたカポは、ニイハウ島の酋長、ハラリイのパーティで、妹のケヴェラニを酋長に憑依させフラを踊らせました。
その後、カポはカウアイ島、オアフ島を経てモロカイ島に定住。島民にフラを教えていたことで、モロカイ島ではカポが「フラの女神」とされています。「フラ・ク・イ」とは、カポが踊ったフラのことです。
また、ラカとカポは同じ人物の「善・悪」を表し、「ハーラウのカプ(戒律)を犯すと、カポが魔術の力で、制裁を下す」と恐れられていました。
ケヴェラニはカポの妹、姉のカポとともにタヒチからニイハウ島にやってきた女神。 カポの伝説同様、ケヴェラニがハラリイ酋長に憑依して踊ったフラが話題を呼び、ニイハウ島ではケヴェラニが「フラの女神」とされています。
ケヴェラニの踊りは「フラ・ キイ」と呼ばれる、ものまねのフラ。 コミカルな動きが特徴的で、パーティは大いに盛り上がったといいます。
ハワイの神話と5人の女神についてお届けしました。
一説によると、フラの女神は時として、ステージなどでダンサーの中に入り一緒に踊って導いてくれることもあるそうですよ。 今日はいつもより上手く踊れた!神秘的な空気を感じた!と思ったら、もしかするとラカが一緒に踊っていたのかもしれません。
フラの女神を知ることで、今よりもっと素敵なフラの世界が広がることを願って…。
フラの女神って誰?最初に踊ったのは?
ハワイの神話には「フラの女神」が何人も登場します。彼女たちは様々なシーンでフラを踊り、人々を魅了したといわれています。
今回は「フラの女神」と呼ばれる5人の女神と、ハワイ各地に残る「フラの起源説」について詳しく見ていきたいと思います。
目次
フラの誕生
フラはなんのために誕生し、どのように広まったか…。
フラの歴史と、フラのはじまりについてまとめてみました。
フラの歴史
古代ハワイでは、フラは宗教的で神聖な儀式。
カフナ(祈祷師)が唱えるチャント(詠唱)に合わせ、神々に祈りを捧げるための「舞」として生まれました。
古代ハワイの人々は文字を持たなかったため、神話や歴史、大切なことすべてを、フラを通して人から人へと伝えてきたのです。
当時のフラは、「カヒコ(古典フラ)」と呼ばれ、祈りのチャントで始まり、打楽器のリズムに合わせ、直線的で力強く踊るのが特徴。
当時フラには厳しいカプ(戒律)があり、選ばれし者が厳しい修行を重ね、ようやく踊ることができる特別なものでした。男性しか踊ることを許されなかった時代もあったのだとか。
現在よく目にする華やかなフラは「アウアナ(現代フラ)」と呼ばれ、後に芸術&エンターテインメントとして発展したものです。
フラの起源とされている神話
フラの始まりについては諸説ありますが、ハワイ神話に登場する主な4つの説をご紹介しましょう。
【カウアイ島起源説】
ラカを「フラの女神」とし、最も多くのフラハーラウ(フラ学校)に信仰されている説。
ラカがカウアイ島に住んだことから「カウアイ島起源説」と呼ばれ、カウアイ島にはラカを祀るヘイアウ(神殿)も残っています。
【ハワイ島起源説】
ペレの妹ヒイアカを「フラの女神」とする説。
ヒイアカは親友で人間のホーポエにフラやチャントを学び、ペレの前で披露したのが始まりといわれています。カヒコ(古典フラ)でダンサーが『ヘイノアノ〜 ヒイアカ イカポリオペレ』と唱えているのをよく目にしますが、火の女神ペレの胸に抱かれた末妹のヒイアカに捧げるという意味なのです。
【モロカイ島起源説】
ラカの母であるカポを「フラの女神」とする説。
カポがモロカイ島に定住し、島民たちにフラを教えたといわれています。
【ニイハウ島起源説】
カポの妹、ケヴェラニを「フラの女神」とする説。
タヒチから姉カポとともにニイハウ島にやってきたケヴェラニは、カポの指示により人に憑依してフラを披露。このフラが評判を呼び、ニイハウ島に広まったといわれています。
フラの女神
ハワイ神話の中で、フラと深い関りを持つ5人の女神。
彼女たちが「フラの女神」となった理由について紹介します。
ペレ
ハワイ島のキラウエア火山のハレマウマウ火口に住む火の女神。
実は、ペレを「フラの女神」とする説があるのです。
ペレが姉で水の女神ナーマカオカハイとの戦いに勝利した際、踊った舞が「フラの始まり」という説。ペレやヒイアカを「フラの女神」とする説を「ハワイ島起源説」と呼びます。
ただし、ペレは姉ナーマカオカハイとの戦いに敗れ、殺されてしまった…という神話の方が有名なのかもしれませんね。
ペレについて詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください▼
情熱的で美しい火の女神ペレ ~ハワイの神話とハワイ信仰~
ヒイアカ
ペレの末の妹で、ペレの一番のお気に入りだったヒイアカ。
親友のホーポエ(人間)からフラを伝授され「フラの祖」と呼ばれることも。
ある日ハワイ島のプナの海岸で、フラを踊るホーポエを見かけたヒイアカ。ホーポエが踊るフラの美しさに魅了され、彼女からフラを習うようになりました。
ヒイアカが初めてペレの前でフラを披露すると、ペレは大変感動したといいます。この時ヒイアカがペレにオヒアレフアのレイを贈ったことから、フラを踊る際、レイが欠かせないものになったとか。
また、カウアイ島に住むペレの恋人、ロヒアウを迎えに行く旅の中で、行く先々でヒイアカがフラを踊るシーンが描かれています。このことからヒイアカがハワイ各地にフラを伝えたと考えられたのでしょう。
ラカ
最も多くのフラハーラウ(フラ学校)で信仰されている「フラの女神」。
ラカは、ハワイ四大神のひとりロノの妻(または妹)、森の女神でもあります。
モロカイ島の舞踊を踊る一族に生まれたラカは、母親のカポからフラやチャントを学びます。ニイハウ島のプウ・ナナの丘、カアナではじめてフラを披露し、その後カウアイ島に移り住んだといわれています。
モロカイ島で毎年5月に行われる「カ・フラ・ピコ」は、フラの誕生を祝うお祭り。またカウアイ島にある「カ・ウル・オ・ラカ・ヘイアウ」は、ラカを祀る神殿で、ハワイ最古のハーラウがあった場所です。
ラカを祀る祭壇には、ラカの化身であるラマ(黒檀)を備えます。ラマは黄色のカパ(木から造った布)に包んで大切に扱わなければなりません。祭壇に捧げる植物を取りに、森に入る際は、ラカに祈りを捧げて許しを得ることが大切です。
カポ
女神カポはラカの母、ペレと同じくハウメアの娘。
つまりペレの妹にあたります。タヒチからニイハウ島にやってきたカポは、ニイハウ島の酋長、ハラリイのパーティで、妹のケヴェラニを酋長に憑依させフラを踊らせました。
その後、カポはカウアイ島、オアフ島を経てモロカイ島に定住。島民にフラを教えていたことで、モロカイ島ではカポが「フラの女神」とされています。「フラ・ク・イ」とは、カポが踊ったフラのことです。
また、ラカとカポは同じ人物の「善・悪」を表し、「ハーラウのカプ(戒律)を犯すと、カポが魔術の力で、制裁を下す」と恐れられていました。
ケヴェラニ
ケヴェラニはカポの妹、姉のカポとともにタヒチからニイハウ島にやってきた女神。
カポの伝説同様、ケヴェラニがハラリイ酋長に憑依して踊ったフラが話題を呼び、ニイハウ島ではケヴェラニが「フラの女神」とされています。
ケヴェラニの踊りは「フラ・ キイ」と呼ばれる、ものまねのフラ。
コミカルな動きが特徴的で、パーティは大いに盛り上がったといいます。
「フラの女神」まとめ
ハワイの神話と5人の女神についてお届けしました。
一説によると、フラの女神は時として、ステージなどでダンサーの中に入り一緒に踊って導いてくれることもあるそうですよ。
今日はいつもより上手く踊れた!神秘的な空気を感じた!と思ったら、もしかするとラカが一緒に踊っていたのかもしれません。
フラの女神を知ることで、今よりもっと素敵なフラの世界が広がることを願って…。