人気のキーワード
★隙間時間にコラムを読むならアプリがオススメ★
タイのチェンマイで毎年開催される「コムローイ祭り」をご存知ですか? 「死ぬまでに必ず見たい絶景ランキング」にもランクインし、参加者で一斉に打ち上げるランタンは誰もが息を飲む程美しく幻想的です。
ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』の劇中で、空に舞い上がる無数のランタンと、その幻想的で美しい感動的なシーンを覚えている方は多いのではないでしょうか? そのシーンは、今回のテーマでもあるタイの「コムローイ祭り」がモデルとなっていたんですね!
その伝統的な人気イベントが2024年もやってきます。 世界最大のランタン祭り「コムローイ祭り」の詳細や見どころ、ツアー参加方法について解説していきます!
一生に一度は見ておきたいと言われるコムローイ祭りとはどんなものなのでしょうか。 ツアーやチケットを予約する前に、お祭りについて情報を得ておきたいもの。 より現地でお祭りに深く想いを馳せることができますよ。
コムローイ祭りはタイで11月の満月の夜に開催される仏教の祭典で、ランタン(コムローイ)を夜空に打ち上げて仏様に感謝の気持ちを捧げるお祭りです。
ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』では、コムローイ祭りのランタン打ち上げをモデルとしたシーンが登場しました。空に舞い上がるランタンのあの幻想的な美しさは、ディズニー映画史上最高と言われるほどロマンチックな名シーンですよね。
「コムローイ」とは和紙で作られた小さな熱気球のこと。炎の熱気で膨らますと、150cmもの大きさに。その大きさに現地でも驚く人が多いそうです。
近年タイですっかり有名になったコムローイ祭りですが、実はタイ全土で同時期に「ロイクラトン」という伝統的な祭りも開催されます。
タイ語で流すという意味の「ロイ」、灯篭を意味する「クラトン」が合わさって出来た伝統的な仏教行事で、タイ全土で昔から続いている灯篭流しの風習です。 お祭りの始まりは13世紀に遡り、バナナの葉で蓮の花をかたどった灯篭を川に流して、川の女神に感謝の気持ちを伝え自らの魂を清めます。
タイ全土で同時期にコムローイ祭りとロイクラトン祭りが行われ、どちらも幻想的な景色。 きっと忘れることができない旅行になること間違いなしです!
コムローイ祭りは「イーペン・ランナー・インターナショナル」と「イーペン・サンサーイ祭り」の2種類があります。
イーペン・ランナー・インターナショナルは観光客向けの色合いが強く、チェンマイのメージョー大学が会場として知られています。チケットを予約することで座席の確保が可能です。
日本からツアーも出ていますが、SNSで人気になって完売することが多いため注意が必要です。
一方のイーペン・サンサーイ祭りは現地向けのお祭りで、参加は無料。気軽に参加できますね。 観光プランをガッチリ組みたい方にはあまり向いていないかもしれません。
コムローイ祭りは、タイ北部に位置するチェンマイで開催されます。 チェンマイはタイ第二の都市でバンコクから北に720kmの位置に所在し、ミャンマーやラオスとの国境にも近いことで知られています。
ショッピングスポットや観光エリアにおいては日本語を話せるタイ人も多く、豊かな自然と伝統工芸を楽しめますよ。 象の保護区(エレファントサンクチュアリ)を見学して象と触れ合ったり、ジャングルを散策するツアーに参加してみるのもおススメです!
タイ陰暦の12月、満月の夜とその翌日に開催されるコムローイ祭り。新暦では10月下旬から11月中旬に当たり、毎年数多くの観光客が訪れます。 日程は毎年変わるため、参加を希望する場合はいつ開催されるのかを前もって確認する必要があります。
2024年のスケジュールは以下の通り。
今年は週末に差し掛かる日程のため、会社に勤務している方でもプランを組みやすいですね。 その代わりツアーでチケットを購入するハードルがかなり上がるので、早めに手配するよう注意してください!
コムローイ祭りは別名、イーペン祭りとも呼ばれています。 イーペンとは、タイ北部の方言で“2月の満月の日”を意味し、昔は2月に開催されていたようです。 雨期の終わりを祝う行事でバラモン教が起源だとか!
コムローイ祭りはどのように出来たのでしょうか。その歴史を振り返ってみると、実はお祭りになったのは最近であることが分かります。 仏教と深い繋がりを持つ祭典の起源や、ランタンを飛ばす理由など気になる背景について深掘ってみましょう。
元々コムローイ祭りは農耕文化に深く関係するお祭りで、農作物の豊穣と繁栄を祈願するために行われていました。 祭りと言っても現在のような盛大なものではなく、地元のローカルな仏教イベントとして捉えられてきたのです。 以前はチェンマイの「サンサーイ」というエリアで行われていたため、「サンサーイ祭り」と呼ばれていました。
賑やかな音楽や踊りを楽しんだり、魔除けのために火を焚いたりするほか、神聖な儀式や宗教行事も執り行われ、祖先や仏陀への祈りが捧げられました。
さらに年月を経る中でその美しい光景が世界中にSNSで発信されるようになり、2013年頃から「コムローイ祭り」として現在のような観光客が集まる大々的なお祭りに変化したのです。
コムローイ祭りをする理由としては、家内安全や無病息災を願い、その年収穫した作物の豊作を祝う“収穫祭”としての意味合いが強いとされています。 そしてそれらを含め、日頃の感謝の気持ちを仏陀へ捧げる。
当たり前に感じがちな自然の恵みに改めて感謝をする。なんとも神聖で謙虚な理由があったんですね。
いくら感謝の気持ちを伝えたくても、仏陀と直接会話をすることはできません。 そこで登場するのがコムローイ(ランタン)。
昔からタイで通信手段のひとつであったランタン(熱気球)が、仏陀に自分達の思いを届けてくれる道具になると考えられたのです。 ランタンを空に打ち上げることによって天界にいらっしゃる仏陀へ感謝の気持ちを伝えようとしたんですね。
また、全てのコムローイが無事に空高く舞い上がった時、苦難も一緒に消え去るという言い伝えから、自らの罪や災いから身を守り魂を清めてくれると信じられてきました。
コムローイ祭りといえば、夜空に舞い上がるランタンの幻想的な世界を真っ先に思い浮かべる方が多いでしょう。 しかし、コムローイ祭りの見どころはこれだけではありません。様々なショーやローカルフードなど、チェンマイの文化を思い切り体験できますよ。
毎年多くの旅行者が訪れるコムローイ祭りでは、ランタン約1万基が夜空を舞います。 まさに絶景そのもの。見どころとして外すことができませんよね。
実際にコムローイを飛ばすには、3人~4人で一つのランタンをもって芯に点火。しっかりと膨らみカウントダウンがゼロになったら手を一斉に離します。 自分の思いを乗せたランタンが放たれ、天高く昇っていく姿に感無量です!
コムローイ祭りと同時に行われているロイクラトン祭りでは、灯籠流しが行われます。次々と川面を流れる灯籠の姿に、思わずうっとり。 水面にゆらゆらと光が反射する様子はなんとも情緒的な美しさです。
コムローイ祭りで楽しむことができる、タイの伝統的な音楽と念仏は仏教ならではの儀式。
空が暗くなって音楽が流れ始めたら、セレモニー開始の合図になります。 程なくしてお坊さんが念仏を唱え始めると、急に場の雰囲気が変わるのを感じることでしょう。
お坊さんがキャンドルに火を灯していき神秘的な空気が流れる中、はやる気持ちを抑えて瞑想しながら心を落ち着けます。他にも黙祷を捧げたり、一緒に念仏を唱えたりする参加者の姿も見え、一気に厳かな雰囲気に。
神聖な空気の中で行われる、伝統的なタイ舞踊を見るだけで一気に非日常の世界に引き込まれてしまいますよ!
旅の楽しみといえば、やはり現地で食べるローカルフード。タイは屋台が有名ですが、コムローイ祭りでも沢山の屋台が出店します。 お祭りのチケットに屋台で使用できる引換券がついているため、それを利用してローカルフードを楽しむことが出来るんですよ。
祭典当日は開始の5時間ほど前から大混雑なので、早めに着いて会場近くの屋台で飲食して待つというケースが多いのだとか。 日本の大きな花火大会に少し似ていますね。
コムローイ祭りの屋台では以下のような料理を見ることができます。
食事からドリンクまでバリエーション豊富に用意されています。
ただしタイのフルーツや生野菜などは、後でお腹を壊す可能性が… 他にもドリンクの氷で食中毒を誘発するケースもありますので、避けておいた方が良いかもしれません。
日中から参加した場合、式典開始までどう過ごすか悩む方もいるでしょう。 そのようなときは会場内で開催されているワークショップに参加するのも一つです!
タイの芸術や工芸を体験できるワークショップは以下の通り。
会場によっては子供でも楽しめるワークショップもあります。 お祭りごとに内容は異なりますので、家族で訪れる際には事前に情報を確認しておきましょう。
祭りの最後を飾るのは、盛大な打ち上げ花火。 空に浮かんだ無数のランタンや川に流れる灯籠、そして盛大な花火のコラボレーションはこの上ない絶景でイリュージョンのようです! まさに死ぬまでに1度は見てみたいですよね。
ここまで読んで本気でコムローイ祭りに行きたくなった!という方のために、参加方法をお伝えしたいと思います。 有料会場と無料会場それぞれの特徴と、メリットなどを見ていきましょう。
コムローイ祭りは有料会場と無料会場で開催されており、有料会場に入場するためにはチケットの購入が必要になります。 チケットを使って入る会場は以下の通り。
チケット代はかかりますが、有料会場には色々なメリットがあるのです。 屋台でのローカルフード引換券やお土産の引換券、ランタンの料金も含まれているので、コムローイ祭りを存分に楽しむことができます。 また、打ち上げるランタンの数が多いのでその景色は圧巻!
ただし注意しなければならないのが、チケットが売り切れる可能性も高いということ。 そのため有料会場に入るにはチケットの事前予約が必要です。
日本の旅行代理店を介して航空券と宿泊先、現地での交通手段が含まれたパッケージツアーを予約する方法と、現地でオプショナルツアーを予約するという方法があります。
ツアーがオールインワンになっている方が予約の煩雑さは軽減されるものの、自由度が下がるというデメリットも… こだわりたいポイントと旅行スタイルに合わせて選ぶようにしてみてください。
完売になるならランタンの数を増やせば良いのにとも思いますが、実はタイ政府によって打ち上げ基数の制限が設けられているのをご存じでしょうか。その理由は3つ。
安心と安全がきちんと考えられていることが伝わってきますね!
SNSで目にするランタン一斉打ち上げの幻想的な様子は、観光客用に作られた有料会場でのイベントになります。大人数で圧巻のイベントを楽しめる半面、観光客率が高いという現象が… 無料会場では現地の参加者が多いため、よりローカル感を味わいたいならこちらがおすすめ。
無料でコムローイ祭りを楽しめる主要な会場は以下の通りです。
有料会場のような迫力はありませんが、現地の空気を感じながら夜空を見上げるのも一興ではないでしょうか。 あまり予定に縛られたくない方は「当日思い立って参加する」なんて選択肢もありですね!
コムローイ祭りの会場となるのはタイのチェンマイ。日本から行くには幾つかの方法があります。 どの方法もメリットやデメリットがありますので、どんな旅をしたいのかによって決めてくださいね。
2023年2月より日本からチェンマイへの直行便が運航開始しました。 ただし関西国際空港から週に4便、航空会社がThai Vietjet Air限定となります。 フライト時間は5時間55分と、バンコク経由よりもスピーディに移動ができることがメリット。
便数が少なく発着が固定になるため、関西方面にお住まいで日程に比較的余裕のある方に向いています。
日本からチェンマイに行くには、飛行機でバンコクに到着⇒飛行機でバンコクからチェンマイに向かうのが最も一般的。 バンコクからチェンマイまでは飛行機で1時間10分の距離で、便数も多くスケジュールを組みやすいというメリットがあります。
なお羽田からバンコクまでは飛行機で6時間半。 JALやANAなど日本の空港会社、タイ航空、LCCなど豊富な選択肢があります。
旅費が高く付いてしまうという点がデメリットですが、初めてコムローイ祭りに参加するのであれば無難に飛行機が良いかもしれません。 個人で手配するより日本からのツアーを利用した方が安くなるケースも多いですよ。
旅費を抑えたい方はバンコクからバスか鉄道を使った移動ルートがおすすめ。
出費を抑えられるのが大きなメリットですが、遅延や渋滞に巻き込まれる可能性があり時間が読めない点や、長時間の移動で体力を消耗するといったリスクがあることを理解しておきましょう。
チケット購入や乗り場への移動などのハードルもあるため、旅に慣れていて時間に余裕がある方に向いています。
バスを使った場合はバンコクから約9時間30分~11時間で到着します。
バスはバンコクの北バスターミナルからの出発で、座席の等級が設定されています。 どの等級を選んでもバスにはエアコン、トイレが完備されているので一安心。
VIP席は3列シートでマッサージ機能や毛布、ネックピローなど移動が快適になるようなサービスが提供されます。さらに軽食やサービスエリアでのフード引換券も。
その下の等級はシートが4列で普通の座席ですが、毛布と軽食の提供があります。 2等級はこういったサービスは一切なし。
サービスエリアでの休憩を挟みながらタイの景色を眺めてのんびりと移動すれば、旅行気分が盛り上がること間違いなしです。
鉄道の場合の所要時間は、バスよりも少し長い約11時間~14時間です。
鉄道はフアランポーン駅から出発。 ほとんどの便が18時以降の夜に出発して、朝7時頃到着する寝台列車タイプです。
料金は座席の等級によって変わり、1等級エアコン付き個室から3等級の座席まで幅がありますが、2等級のエアコン付き寝台でもリネン類が清潔に洗濯されていて快適に過ごせると評判です。 ただし充電用のコンセントがないので、スマホなどはフル充電の状態で列車に乗り込みましょう。
鉄道での移動では途中下車ができるため、途中の駅で降りて観光するなど自由な旅行を楽しむことが出来ますよ!
ではチェンマイからコムローイ祭りの会場へはどのように移動すれば良いでしょうか? 交通手段は主に「乗り合いバス(ソンテウ)」か「タクシー(グラブタクシー、トゥクトゥク)」の二つになります。
所要時間は会場によって異なりますが、人気のメージョー大学まではどちらも30分~40分くらいです。 ただし、イベント開催時期は何かと渋滞しがちなので早めの出発を心がけましょう。
コムローイ祭りをもっと楽しむために知っておきたい注意点がいくつかあります。 現地で困らないために押さえておきたいポイントをご紹介!
ランタンは火をつけた後、内部に空気が溜まるまで時間を要します。その時間を見誤って思わず手を離してしまうと、ランタンが低飛行して頭上に来てしまうことがあるそう…! 会場ではカウントダウンが行われますので、その時がやってくるまでランタンをしっかり手で押さえておきましょう。
また、席の目の前にある松明の火が倒れてくることもあるそうなので周囲には十分気を付けましょう。 屋台がビッシリ立ち並ぶことから、以前ボヤになりかけたことがありました。
特に小さなお子様連れの方は、大人がしっかり目を離さず注意して楽しんでくださいね!
・カメラやビデオ
→言わずもがな?ですね。感動的なコムローイ祭りの絶景をしっかり写真や動画におさめましょう!
・三脚とリモコン
→ランタンを飛ばす時に両手が塞がるため、予めカメラを固定してリモコン操作すると良いです。 いざ撮影する時は動画モードで撮影し、後からベストショットを画像にすると失敗が少なくなります。
・懐中電灯
→帰りの夜道などを照らすのに便利。(頭に固定するタイプ、首から下げるタイプもおススメ) 日本ほど夜道が明るくないことは海外旅行あるあるですね!
・薄手の上着など
→夜は冷え込むこともあるそう。ストレスなく全力で楽しむために寒さ対策は大切です!
タイは元来より仏教との繋がりが強く、特に寺院においてはマナーとして露出の多い服装はNG。 例えばノースリーブやミニスカートや短パンなど。その他、体のラインがハッキリと出てしまう服装もNGとなるので、レギンスなども避けた方が良いかもしれません。
会場ではスタッフによる参加者の服装チェックが行われていて、最悪の場合参加できないなんてことも。 せっかくタイまで来たのに、会場に入れなかったなんてことにならないようにしたいですね。
お祭りの会場は多くの人が訪れるため、特に式典が近くなるとかなり混雑します。 広い会場内でトイレを探せず迷ってしまったり、長蛇の列にはまってしまうということが無いように、事前にお手洗いに行っておいたほうが良さそうです。
せっかくのイベントがトイレに並んでいるうちに終わってしまったなんて残念ですよね。 余裕を持って会場に向かい、現地に着いたら事前にトイレの場所をチェックしておくようにしましょう。
いかがでしたか? 満月の夜空に舞う無数のランタン。ラプンツェルの映画でも名シーンになった美しい光景。 コムローイ祭りはそんな幻想的な世界に包まれたタイの伝統文化!
天界の仏陀に感謝を捧げる神秘的なお祭りは、さすが仏教国のタイですね。 死ぬまでに一度は見たい絶景!コムローイ祭りに是非参加してみてはいかがですか?
タイのチェンマイで毎年開催される「コムローイ祭り」をご存知ですか?
「死ぬまでに必ず見たい絶景ランキング」にもランクインし、参加者で一斉に打ち上げるランタンは誰もが息を飲む程美しく幻想的です。
ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』の劇中で、空に舞い上がる無数のランタンと、その幻想的で美しい感動的なシーンを覚えている方は多いのではないでしょうか?
そのシーンは、今回のテーマでもあるタイの「コムローイ祭り」がモデルとなっていたんですね!
その伝統的な人気イベントが2024年もやってきます。
世界最大のランタン祭り「コムローイ祭り」の詳細や見どころ、ツアー参加方法について解説していきます!
目次
コムローイ祭りとは?
一生に一度は見ておきたいと言われるコムローイ祭りとはどんなものなのでしょうか。
ツアーやチケットを予約する前に、お祭りについて情報を得ておきたいもの。
より現地でお祭りに深く想いを馳せることができますよ。
コムローイ祭りとは?ロイクラトンとの関係
コムローイ祭りはタイで11月の満月の夜に開催される仏教の祭典で、ランタン(コムローイ)を夜空に打ち上げて仏様に感謝の気持ちを捧げるお祭りです。
ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』では、コムローイ祭りのランタン打ち上げをモデルとしたシーンが登場しました。空に舞い上がるランタンのあの幻想的な美しさは、ディズニー映画史上最高と言われるほどロマンチックな名シーンですよね。
「コムローイ」とは和紙で作られた小さな熱気球のこと。炎の熱気で膨らますと、150cmもの大きさに。その大きさに現地でも驚く人が多いそうです。
近年タイですっかり有名になったコムローイ祭りですが、実はタイ全土で同時期に「ロイクラトン」という伝統的な祭りも開催されます。
タイ語で流すという意味の「ロイ」、灯篭を意味する「クラトン」が合わさって出来た伝統的な仏教行事で、タイ全土で昔から続いている灯篭流しの風習です。
お祭りの始まりは13世紀に遡り、バナナの葉で蓮の花をかたどった灯篭を川に流して、川の女神に感謝の気持ちを伝え自らの魂を清めます。
タイ全土で同時期にコムローイ祭りとロイクラトン祭りが行われ、どちらも幻想的な景色。
きっと忘れることができない旅行になること間違いなしです!
コムローイ祭りは2種類ある
コムローイ祭りは「イーペン・ランナー・インターナショナル」と「イーペン・サンサーイ祭り」の2種類があります。
イーペン・ランナー・インターナショナルは観光客向けの色合いが強く、チェンマイのメージョー大学が会場として知られています。チケットを予約することで座席の確保が可能です。
日本からツアーも出ていますが、SNSで人気になって完売することが多いため注意が必要です。
一方のイーペン・サンサーイ祭りは現地向けのお祭りで、参加は無料。気軽に参加できますね。
観光プランをガッチリ組みたい方にはあまり向いていないかもしれません。
コムローイ祭りが開催されるのはタイ・チェンマイ
コムローイ祭りは、タイ北部に位置するチェンマイで開催されます。
チェンマイはタイ第二の都市でバンコクから北に720kmの位置に所在し、ミャンマーやラオスとの国境にも近いことで知られています。
ショッピングスポットや観光エリアにおいては日本語を話せるタイ人も多く、豊かな自然と伝統工芸を楽しめますよ。
象の保護区(エレファントサンクチュアリ)を見学して象と触れ合ったり、ジャングルを散策するツアーに参加してみるのもおススメです!
コムローイ祭りのシーズンと2024年の開催日
タイ陰暦の12月、満月の夜とその翌日に開催されるコムローイ祭り。新暦では10月下旬から11月中旬に当たり、毎年数多くの観光客が訪れます。
日程は毎年変わるため、参加を希望する場合はいつ開催されるのかを前もって確認する必要があります。
2024年のスケジュールは以下の通り。
今年は週末に差し掛かる日程のため、会社に勤務している方でもプランを組みやすいですね。
その代わりツアーでチケットを購入するハードルがかなり上がるので、早めに手配するよう注意してください!
コムローイ祭りは別名、イーペン祭りとも呼ばれています。
イーペンとは、タイ北部の方言で“2月の満月の日”を意味し、昔は2月に開催されていたようです。
雨期の終わりを祝う行事でバラモン教が起源だとか!
コムローイ祭りの歴史や目的
コムローイ祭りはどのように出来たのでしょうか。その歴史を振り返ってみると、実はお祭りになったのは最近であることが分かります。
仏教と深い繋がりを持つ祭典の起源や、ランタンを飛ばす理由など気になる背景について深掘ってみましょう。
コムローイ祭りの起源
元々コムローイ祭りは農耕文化に深く関係するお祭りで、農作物の豊穣と繁栄を祈願するために行われていました。
祭りと言っても現在のような盛大なものではなく、地元のローカルな仏教イベントとして捉えられてきたのです。
以前はチェンマイの「サンサーイ」というエリアで行われていたため、「サンサーイ祭り」と呼ばれていました。
賑やかな音楽や踊りを楽しんだり、魔除けのために火を焚いたりするほか、神聖な儀式や宗教行事も執り行われ、祖先や仏陀への祈りが捧げられました。
さらに年月を経る中でその美しい光景が世界中にSNSで発信されるようになり、2013年頃から「コムローイ祭り」として現在のような観光客が集まる大々的なお祭りに変化したのです。
なぜコムローイ祭りをするの?
コムローイ祭りをする理由としては、家内安全や無病息災を願い、その年収穫した作物の豊作を祝う“収穫祭”としての意味合いが強いとされています。
そしてそれらを含め、日頃の感謝の気持ちを仏陀へ捧げる。
当たり前に感じがちな自然の恵みに改めて感謝をする。なんとも神聖で謙虚な理由があったんですね。
コムローイ(ランタン)を空に飛ばす理由
いくら感謝の気持ちを伝えたくても、仏陀と直接会話をすることはできません。
そこで登場するのがコムローイ(ランタン)。
昔からタイで通信手段のひとつであったランタン(熱気球)が、仏陀に自分達の思いを届けてくれる道具になると考えられたのです。
ランタンを空に打ち上げることによって天界にいらっしゃる仏陀へ感謝の気持ちを伝えようとしたんですね。
また、全てのコムローイが無事に空高く舞い上がった時、苦難も一緒に消え去るという言い伝えから、自らの罪や災いから身を守り魂を清めてくれると信じられてきました。
コムローイ祭りの見どころを紹介
コムローイ祭りといえば、夜空に舞い上がるランタンの幻想的な世界を真っ先に思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし、コムローイ祭りの見どころはこれだけではありません。様々なショーやローカルフードなど、チェンマイの文化を思い切り体験できますよ。
空に舞い上がる“ランタン”は絶景そのもの!
毎年多くの旅行者が訪れるコムローイ祭りでは、ランタン約1万基が夜空を舞います。
まさに絶景そのもの。見どころとして外すことができませんよね。
実際にコムローイを飛ばすには、3人~4人で一つのランタンをもって芯に点火。しっかりと膨らみカウントダウンがゼロになったら手を一斉に離します。
自分の思いを乗せたランタンが放たれ、天高く昇っていく姿に感無量です!
灯籠流しは幻想的!
コムローイ祭りと同時に行われているロイクラトン祭りでは、灯籠流しが行われます。次々と川面を流れる灯籠の姿に、思わずうっとり。
水面にゆらゆらと光が反射する様子はなんとも情緒的な美しさです。
伝統を感じられる念仏と音楽
コムローイ祭りで楽しむことができる、タイの伝統的な音楽と念仏は仏教ならではの儀式。
空が暗くなって音楽が流れ始めたら、セレモニー開始の合図になります。
程なくしてお坊さんが念仏を唱え始めると、急に場の雰囲気が変わるのを感じることでしょう。
お坊さんがキャンドルに火を灯していき神秘的な空気が流れる中、はやる気持ちを抑えて瞑想しながら心を落ち着けます。他にも黙祷を捧げたり、一緒に念仏を唱えたりする参加者の姿も見え、一気に厳かな雰囲気に。
神聖な空気の中で行われる、伝統的なタイ舞踊を見るだけで一気に非日常の世界に引き込まれてしまいますよ!
屋台のローカルフード
旅の楽しみといえば、やはり現地で食べるローカルフード。タイは屋台が有名ですが、コムローイ祭りでも沢山の屋台が出店します。
お祭りのチケットに屋台で使用できる引換券がついているため、それを利用してローカルフードを楽しむことが出来るんですよ。
祭典当日は開始の5時間ほど前から大混雑なので、早めに着いて会場近くの屋台で飲食して待つというケースが多いのだとか。
日本の大きな花火大会に少し似ていますね。
コムローイ祭りの屋台では以下のような料理を見ることができます。
食事からドリンクまでバリエーション豊富に用意されています。
ただしタイのフルーツや生野菜などは、後でお腹を壊す可能性が…
他にもドリンクの氷で食中毒を誘発するケースもありますので、避けておいた方が良いかもしれません。
タイの文化を体験できるワークショップ
日中から参加した場合、式典開始までどう過ごすか悩む方もいるでしょう。
そのようなときは会場内で開催されているワークショップに参加するのも一つです!
タイの芸術や工芸を体験できるワークショップは以下の通り。
会場によっては子供でも楽しめるワークショップもあります。
お祭りごとに内容は異なりますので、家族で訪れる際には事前に情報を確認しておきましょう。
クライマックスは盛大な打ち上げ花火
祭りの最後を飾るのは、盛大な打ち上げ花火。
空に浮かんだ無数のランタンや川に流れる灯籠、そして盛大な花火のコラボレーションはこの上ない絶景でイリュージョンのようです!
まさに死ぬまでに1度は見てみたいですよね。
コムローイ祭りに参加する方法
ここまで読んで本気でコムローイ祭りに行きたくなった!という方のために、参加方法をお伝えしたいと思います。
有料会場と無料会場それぞれの特徴と、メリットなどを見ていきましょう。
チケット購入&事前予約で有料会場に参加
コムローイ祭りは有料会場と無料会場で開催されており、有料会場に入場するためにはチケットの購入が必要になります。
チケットを使って入る会場は以下の通り。
チケット代はかかりますが、有料会場には色々なメリットがあるのです。
屋台でのローカルフード引換券やお土産の引換券、ランタンの料金も含まれているので、コムローイ祭りを存分に楽しむことができます。
また、打ち上げるランタンの数が多いのでその景色は圧巻!
ただし注意しなければならないのが、チケットが売り切れる可能性も高いということ。
そのため有料会場に入るにはチケットの事前予約が必要です。
日本の旅行代理店を介して航空券と宿泊先、現地での交通手段が含まれたパッケージツアーを予約する方法と、現地でオプショナルツアーを予約するという方法があります。
ツアーがオールインワンになっている方が予約の煩雑さは軽減されるものの、自由度が下がるというデメリットも…
こだわりたいポイントと旅行スタイルに合わせて選ぶようにしてみてください。
完売になるならランタンの数を増やせば良いのにとも思いますが、実はタイ政府によって打ち上げ基数の制限が設けられているのをご存じでしょうか。その理由は3つ。
安心と安全がきちんと考えられていることが伝わってきますね!
ローカルな空気を感じられる無料会場もおすすめ
SNSで目にするランタン一斉打ち上げの幻想的な様子は、観光客用に作られた有料会場でのイベントになります。大人数で圧巻のイベントを楽しめる半面、観光客率が高いという現象が…
無料会場では現地の参加者が多いため、よりローカル感を味わいたいならこちらがおすすめ。
無料でコムローイ祭りを楽しめる主要な会場は以下の通りです。
有料会場のような迫力はありませんが、現地の空気を感じながら夜空を見上げるのも一興ではないでしょうか。
あまり予定に縛られたくない方は「当日思い立って参加する」なんて選択肢もありですね!
コムローイ祭りへのアクセス方法
コムローイ祭りの会場となるのはタイのチェンマイ。日本から行くには幾つかの方法があります。
どの方法もメリットやデメリットがありますので、どんな旅をしたいのかによって決めてくださいね。
日本からの直行便は関西国際空港だけ!
2023年2月より日本からチェンマイへの直行便が運航開始しました。
ただし関西国際空港から週に4便、航空会社がThai Vietjet Air限定となります。
フライト時間は5時間55分と、バンコク経由よりもスピーディに移動ができることがメリット。
便数が少なく発着が固定になるため、関西方面にお住まいで日程に比較的余裕のある方に向いています。
バンコクから飛行機が一般的
日本からチェンマイに行くには、飛行機でバンコクに到着⇒飛行機でバンコクからチェンマイに向かうのが最も一般的。
バンコクからチェンマイまでは飛行機で1時間10分の距離で、便数も多くスケジュールを組みやすいというメリットがあります。
なお羽田からバンコクまでは飛行機で6時間半。
JALやANAなど日本の空港会社、タイ航空、LCCなど豊富な選択肢があります。
旅費が高く付いてしまうという点がデメリットですが、初めてコムローイ祭りに参加するのであれば無難に飛行機が良いかもしれません。
個人で手配するより日本からのツアーを利用した方が安くなるケースも多いですよ。
バンコクからバスor鉄道でリーズナブルに
旅費を抑えたい方はバンコクからバスか鉄道を使った移動ルートがおすすめ。
出費を抑えられるのが大きなメリットですが、遅延や渋滞に巻き込まれる可能性があり時間が読めない点や、長時間の移動で体力を消耗するといったリスクがあることを理解しておきましょう。
チケット購入や乗り場への移動などのハードルもあるため、旅に慣れていて時間に余裕がある方に向いています。
・バスの所要時間と過ごし方
バスを使った場合はバンコクから約9時間30分~11時間で到着します。
バスはバンコクの北バスターミナルからの出発で、座席の等級が設定されています。
どの等級を選んでもバスにはエアコン、トイレが完備されているので一安心。
VIP席は3列シートでマッサージ機能や毛布、ネックピローなど移動が快適になるようなサービスが提供されます。さらに軽食やサービスエリアでのフード引換券も。
その下の等級はシートが4列で普通の座席ですが、毛布と軽食の提供があります。
2等級はこういったサービスは一切なし。
サービスエリアでの休憩を挟みながらタイの景色を眺めてのんびりと移動すれば、旅行気分が盛り上がること間違いなしです。
・鉄道の所要時間と過ごし方
鉄道の場合の所要時間は、バスよりも少し長い約11時間~14時間です。
鉄道はフアランポーン駅から出発。
ほとんどの便が18時以降の夜に出発して、朝7時頃到着する寝台列車タイプです。
料金は座席の等級によって変わり、1等級エアコン付き個室から3等級の座席まで幅がありますが、2等級のエアコン付き寝台でもリネン類が清潔に洗濯されていて快適に過ごせると評判です。
ただし充電用のコンセントがないので、スマホなどはフル充電の状態で列車に乗り込みましょう。
鉄道での移動では途中下車ができるため、途中の駅で降りて観光するなど自由な旅行を楽しむことが出来ますよ!
チェンマイから会場へは乗合バスorタクシーを利用
ではチェンマイからコムローイ祭りの会場へはどのように移動すれば良いでしょうか?
交通手段は主に「乗り合いバス(ソンテウ)」か「タクシー(グラブタクシー、トゥクトゥク)」の二つになります。
所要時間は会場によって異なりますが、人気のメージョー大学まではどちらも30分~40分くらいです。
ただし、イベント開催時期は何かと渋滞しがちなので早めの出発を心がけましょう。
コムローイ祭りに参加する上での注意点
コムローイ祭りをもっと楽しむために知っておきたい注意点がいくつかあります。
現地で困らないために押さえておきたいポイントをご紹介!
ランタンを飛ばす時のマナーや注意点
ランタンは火をつけた後、内部に空気が溜まるまで時間を要します。その時間を見誤って思わず手を離してしまうと、ランタンが低飛行して頭上に来てしまうことがあるそう…!
会場ではカウントダウンが行われますので、その時がやってくるまでランタンをしっかり手で押さえておきましょう。
また、席の目の前にある松明の火が倒れてくることもあるそうなので周囲には十分気を付けましょう。
屋台がビッシリ立ち並ぶことから、以前ボヤになりかけたことがありました。
特に小さなお子様連れの方は、大人がしっかり目を離さず注意して楽しんでくださいね!
持って行った方が良い物
・カメラやビデオ
→言わずもがな?ですね。感動的なコムローイ祭りの絶景をしっかり写真や動画におさめましょう!
・三脚とリモコン
→ランタンを飛ばす時に両手が塞がるため、予めカメラを固定してリモコン操作すると良いです。
いざ撮影する時は動画モードで撮影し、後からベストショットを画像にすると失敗が少なくなります。
・懐中電灯
→帰りの夜道などを照らすのに便利。(頭に固定するタイプ、首から下げるタイプもおススメ)
日本ほど夜道が明るくないことは海外旅行あるあるですね!
・薄手の上着など
→夜は冷え込むこともあるそう。ストレスなく全力で楽しむために寒さ対策は大切です!
避けるべき服装
タイは元来より仏教との繋がりが強く、特に寺院においてはマナーとして露出の多い服装はNG。
例えばノースリーブやミニスカートや短パンなど。その他、体のラインがハッキリと出てしまう服装もNGとなるので、レギンスなども避けた方が良いかもしれません。
会場ではスタッフによる参加者の服装チェックが行われていて、最悪の場合参加できないなんてことも。
せっかくタイまで来たのに、会場に入れなかったなんてことにならないようにしたいですね。
事前にお手洗いを済ませる
お祭りの会場は多くの人が訪れるため、特に式典が近くなるとかなり混雑します。
広い会場内でトイレを探せず迷ってしまったり、長蛇の列にはまってしまうということが無いように、事前にお手洗いに行っておいたほうが良さそうです。
せっかくのイベントがトイレに並んでいるうちに終わってしまったなんて残念ですよね。
余裕を持って会場に向かい、現地に着いたら事前にトイレの場所をチェックしておくようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
満月の夜空に舞う無数のランタン。ラプンツェルの映画でも名シーンになった美しい光景。
コムローイ祭りはそんな幻想的な世界に包まれたタイの伝統文化!
天界の仏陀に感謝を捧げる神秘的なお祭りは、さすが仏教国のタイですね。
死ぬまでに一度は見たい絶景!コムローイ祭りに是非参加してみてはいかがですか?