掲載日:2023.01.02

日本と全然違ってびっくり!世界の正月料理!

世界の正月料理ってどんなものだろうと気になったことはありませんか?

日本の年末年始は、全国的に盛り上がりを見せ、おせちやお雑煮なども欠かせませんよね。
ニューヨーク・タイムズスクエアのカウントダウンなど、世界各国でもそれぞれのお祝いがあり、新年を気持ちよく迎えたいという願いは万国共通のはず。
では、日本以外でも正月料理はあるのでしょうか。

世界の正月料理…気になりますよね!

今回は、日本のおせち料理を改めて深掘りし、世界の正月料理とどんな違いがあるのかをご紹介します!

そもそもおせち料理って?

おせち料理

おせち料理は、日本に在住したことのある方なら、一度は食べたことのある国民的料理と言えます。
伊達巻や栗きんとん、鰤の焼き物などとても美味しいですよね。

しかし、おせちの由来や意味を一つずつ噛み締めて食べているという日本人の鏡のような方は、少ないのではないでしょうか。
まずは、日本のおせち料理について改めて学ぶことで、世界の正月料理をより楽しんでいきましょう!

おせちの由来

おせち料理の由来は、中国から伝わった五節供の祝儀料理。
歳神様へのお供え物として作られる「御節供(おせちく・おせつく)」から転じて「おせち」と呼ばれるようになりました。
「御節供」は作物の豊作を感謝し、その土地で採れたものをお供えした後に神様のお下がりをいただくイメージです。

元々は、1月1日(元旦)、1月7日(七草の節句)、3月3日(桃の節句)などの季節の変わり目を祝う節日に作られていましたが、現在では節日の中でも最も重要な元旦に食べる正月料理として楽しまれています。

おせち料理は江戸時代に庶民へ広がり、明治以降に重箱に詰めるようになったと言われています。
重箱に入れたのは、幸せを重ねるという意味や、見栄えを良くするためというのもあります。

また、三が日は、かまどの神様の休息日を設けて台所を使わないようにするため、保存が効く煮物料理などが中心になったと言われています。

おせちの種類とそれぞれに込められた意味

おせち料理は、「祝い肴」「口取り」「焼き物」「酢の物」「煮物」の5種類に分類され、全部で20〜30種類程作るのが一般的です。
それぞれの代表的なおせちの種類についてご紹介します。

祝い肴の「黒豆」

祝いの肴として食べる、甘い味付けの「黒豆」。
「丈夫に育ちますように」という願いや、黒く日に焼けるまで「まめに働けるように」という意味があります。黒色は、邪気払いの意味もあるそうです。
また、あえてシワが出るまで煮ることで、シワができるほどの長寿を願う意味もあります。

口取りの「伊達巻」

見た目や色が華やかな口取りの代表格「伊達巻」。卵とハンペンで作られ、甘くて柔らかいです。
長崎県発祥で「カステラかまぼこ」と呼ばれていましたが、見た目が「伊達もの」と言われる着物に似ていたことから伊達巻と名付けられました。
巻物を連想させることから、知識が増えるようにと学業成就の意味が込められています。

焼き物の「鯛」

焼き物の「鯛」

焼いた切り身や姿焼きで登場する「鯛」は、焼き物の主役のような存在。
七福神の恵比寿様が鯛を腕に抱えている事、「めでたい」という語呂の良さから、お祝い事や幸福の象徴としてよく食べられています。
また鯛の姿焼には、頭から尾まで食べる事で「最初から最後まで成し遂げる」という意味もあるそうです。

酢の物の「紅白なます」

にんじんと大根から作られる酢の物「紅白なます」。両方根菜であり土の中に根を張ることから、家族の土台を作り、根を張れるようにという意味が込められています。
また、紅白の配色が祝袋の水引に見え、祝い事などを連想させることや、平安や平和を祈る意味もあるそうです。

煮物の「筑前煮」

煮物の「筑前煮」

家庭料理としても親しみのある「筑前煮」は実はとても縁起の良い料理。さまざまな具材を一緒に煮ることから家族円満を祈願する意味が込められています。
将来の見通しができる穴の空いた「蓮根」、子孫繁栄の願いを込めた、たくさんの小芋をつける「里芋」、土の中に根を張る「ごぼう」や「にんじん」など具材にも縁起物が選ばれることが多いです。

国色がすごい!海外の定番正月料理はこれ!

日本のおせち料理を改めて学んだところで、おまちかねの海外の正月料理です。
お祝い事などの料理は、その国独自の文化が色濃く現れるので、日本の正月料理との違いを比べて楽しんでくださいね。

ロシアの伝統料理「ペリメニ」と「オリヴィエ・サラダ」

ロシアの伝統料理「ペリメニ」と「オリヴィエ・サラダ」

新年を迎えることを大切に考えるロシアでは、お正月は家族で過ごすのが一般的。大晦日の午前中には仕事を終わらせて、午後からは家族で盛大にお祝いします。

ロシアのお正月は、家庭料理でもある「ペリメニ」が食べられることが多いそう。
「ペリメニ」は、刻んだ挽肉や魚と野菜の餡をもっちりとした皮で帽子型に包んだもので、水餃子に似ています。サワークリームやバターをかけたり、中身が地方によってもさまざまだったりと家庭によって個性があるようです。

また、「オリヴィエ・サラダ」または「サラート・オリヴィエ」と呼ばれる、ポテトサラダのような伝統料理もあります。じゃがいもやピクルス、にんじん、マヨネーズ、サワークリームなどが入ってかなり高カロリー。1800年代にオリヴィエ氏によって生まれ、お正月には、大量に作られるという今も愛され続ける正月料理です。

アメリカ南部の貴重な正月料理「ブラック・アイド・ピー」

アメリカといえば、タイムズスクエアのカウントダウン!
お正月は盛大なイベントを開催するイメージがありますよね。花火や人々の活気も世界随一ではないでしょうか。

そんなアメリカは、年越しは盛り上がるものの、お正月は日本のように家族や親戚で集まる習慣はないようす。土地も広大なため、全体として共通する正月料理はありませんが、アメリカの南部の地域では、お正月に食べられる「ブラック・アイド・ピー」という貴重な伝統料理があります。

「ブラック・アイド・ピー」は、黒い目の模様がある黒目豆とベーコンや玉ねぎを一緒に煮込み、トマトベースで仕上げた料理。そのままでも良いですが、ご飯にかけて食べることもあるそうです。

アメリカ南部では、「元旦に粗末な食事をすると、その一年貧乏な暮らしになる」という言い伝えがあり、コインの見た目に似た黒目豆を食べることで「金運をあげる」と信じられています。
また、「お正月にしっかりとした食事を取ることで、健康になる」という伝えもあるそうです。

春節を祝う中国の「餃子」

春節を祝う中国の「餃子」

中国のお正月は、1月下旬〜2月中旬の春節。他国とは違って旧暦のお正月を過ごします。
中国には、家族や親戚を大切にし、団結を重視する素敵な文化があり、お正月もお正月になると1週間程休暇をとって親戚一同が集まるそうです。少し日本と似ていますね。

アメリカと同じく広大な中国のお正月は、地域差はあるものの、正月料理の定番としては「餃子」や「湯圓(タイユエン)」があります。
中国の人にとって「餃子」はお祝い事で食べる特別な料理。お正月など家族が集まる場でよく食べられているそうです。餃子の“餃”の字は“食”と“交”から成り、“食を通して人と交わる”とゲン担ぎをして頂くのだとか。なるほど!

「湯圓(タイユエン)」は、白玉入りのスープで、中国南部で食べられています。白玉に餡子や胡麻餡が入っているものもあるらしく、家庭によって違うようです。日本のお雑煮やおしるこのような位置のお料理かもしれません。

陽気なイタリア人の素朴な正月料理「豚のソーセージ」と「レンズ豆」

陽気なイタリア人のお正月は、これでもかと騒いで大盛り上がりするもの。パーティーやコンサート、花火で盛り上がり、怪我をする人もいるのだとか…!
古いものを窓から投げ捨てる習慣もあるなど、少し変わっていて面白いですね!

また、大晦日からたくさんのご馳走やワイン、シャンパンを用意して、みんなで食卓を囲みながらワイワイ楽しむそうです。

イタリアの正月料理は、「豚のソーセージ」と「レンズ豆」を添えた素朴な料理が定番。「豚のソーセージ」にはザンポーネとコテキーノの2種類があり、ザンポーネが豚足の皮、コテキーノが豚の腸にスパイスと塩を練り込んだ豚ひき肉を詰めたものがあります。

豚肉は健康や繁栄を願って食べられ、レンズ豆は見た目がコインに似ていることから「食べると福が訪れる」と信じられており、縁起物として食べられています。

前進あるのみ!ブラジルの「子豚の丸焼き」

子沢山の豚にあやかり、“子孫繁栄”を願って子豚の丸焼きを食べてお祝いするのが、ブラジル流。
丸焼きではないものの、オーストラリアやスペイン、キューバetcでも、豚は前にしか進まないことから、“前身あるのみ”“進歩”ある年を願うと言われています。

繫栄を願う北欧のニシン料理

繫栄を願う北欧のニシン料理

年が明けた瞬間に食べると縁起が良いとされるのが「ニシン」。
ニシンは欧州全域で豊富にとれるため“繁栄“を象徴することから、富に恵まれた年になるといわれています。また、ニシンの身が銀色であることから貨幣を思わせ、金運上昇にも効果ありといったゲン担ぎがあります。

12秒で食べきれ!メキシコ&スペインのブドウ

12秒で食べきれ!メキシコ&スペインのブドウ

大晦日の夜、0時になる12秒前からカウントダウンに合わせて“12粒のブドウ”を食べます。この12秒の間で全て食べ終えれば、1年12ヶ月が幸運に包まれるという言い伝えがあるようです。
なんとスペインでは、皮を剥いて食べやすくした(?)12粒のブドウの缶詰が売られるようですよ!

まとめ

今回は、世界の正月料理についてご紹介しました。日本とは違う伝統や風習があり、どの国の正月料理も魅力的でしたね!
これを機に日本の正月文化を大切にしながら、他国の正月文化についても知識を深めていっていただけたら幸いです。

素敵な1年になりますように!

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