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昔はとても貴重だった“塩”の存在。 そして価値を測る基準や物品交換として重要な役割を果たしていたことは歴史を振り返れば頷けます。
今の時代当たり前となった塩は“食”と深い縁がありますが、それ以外にも様々な場面で私たちの生活に密着しています。
“塩で清める(浄める)”これは昔からの風習。
・「清め塩」 葬儀などの参列後、家の玄関先で自身を清める。 (しかしこれは宗派等によっても考え方に差があります。)
・「力士の塩撒き」 力士が相撲を取る際に、土俵に向かって塩を撒いていますね。 土俵は神聖な場所と捉えることから、塩で清めます。 (ちなみにこの塩撒きは、”幕下“以上の行いです。)
そして、今回のテーマである「盛塩」もその一つ。 日本の文化を見直す動きの中で、今注目されている盛塩の歴史を垣間見ながら、日常を豊かに暮らすためのヒント、そして盛塩の作法や効果などをお伝えします。
老舗料亭や小料理店、寄席などの演芸場。 日本の伝統文化・芸能が引き継がれるこのような建物に欠かせなのが「盛塩」です。 掃き清めた門口に、小さく塩を盛って“縁起を担ぐ”慣習が今でも受け継がれています。
時は紀元前300年前後、中国3王朝の一つであった”晋”の時代に遡ります。 絶対的権力を誇る皇帝は、三千人もの美女をかこっていたと言います。 皇帝の籠愛の独り占めをねらったとある美女が、皇帝の愛牛車が自分の部屋の前から動かぬようにと、盛塩をして結界を張ったといいます。 案の定、塩を好む牛はそこから動かなかったため、皇帝はその美女の元から旅立てず、狙い通りに皇帝の愛を仕留めたという話です。
このエピソードが発端となり、盛塩は福を招き、客を招くという考えが浸透したと言われています。
また奈良~平安時代の日本では、貴族の牛車が通る家の戸口に好物の塩を置くことで、その貴族に目をかけてもらえたという言い伝えもあるようです。
伝統あるお店や老舗料亭などにならい、軒先に盛塩を置いているお店など、日本文化を取り入れている場所を目にするようになりました。 盛塩はお店の素敵な雰囲気を演出し、お客さんの心を和ませてくれます。
日本の暮らしの中には、先人が紡いできた知恵が詰まっています。 日本文化を見直し、現代の暮らしの中でアレンジしながら、楽しみながら活かしていく。そんなライフスタイルが今注目されているように感じます。 現代の暮らしに心地よく取り入れるには、どのようにしたらいいでしょうか。
最近では、毎日を快適に暮らすための“生活グッズ”感覚で、“盛塩”を取り入れている方が増えているようです。
盛塩は置くのが一般的ですが、最近では常に身につける事で浄化が期待される”もち塩“も登場しています。 巾着袋に入れてお守りのように持ち歩くのも素敵ですね。
*厄除け:その昔、海に入って穢れを落とす”禊“が行われていたこと (古事記に出てくる、イザナギノミコトが黄泉の国から戻って禊をする話は有名ですね) *運気向上:盛塩のエピソードや日本の貴族のご縁の話
元来、塩は厄除けと運気向上、また殺菌作用と研磨の役割があると伝えられています。 そうしたことからも、盛塩は様々な効果をもたらすと信じられています。
・縁起担ぎに戸口に置き、客の足をとめる=客引き寄せ ・良い運気を引き寄せて保つ=気を浄化する=お浄め ・家の中に負を入れない・悪い運気を寄せ付けない=お清め ・玄関や水回り等の場所に置いて、浄化作用効果を狙う など
盛塩の人気が高まってきたのも、運気アップはもちろん、より快適な暮らしを願う気持ちの表れなのかもしれませんね。
さあ、盛塩を始めてみましょう。でも何をどうすればよいのか分からない。 ここでは盛塩をたしなむために知っておくべき作法をお伝えします。
<盛塩はどこに置く?~5つのおすすめ場所~>
玄関 良くも悪くも運気は家の入口から入ってくると言われます。 マイナス運気を防ぎ、プラス運気をとりいれましょう。
トイレ(タンク上面や隅) 厄や邪気が集まりやすい場所のため、健康面で良い効果があると言われています。
キッチン “水“(まわり)と“火”気は運気停滞と言われているため、盛塩で水と火の均衡が保たれ、良い運気が漂うようです。
お風呂 水・火の共存空間に浄化目的で置くと開運に導かれるそうです。 湿気で塩も溶けやすいため、1週間前後での交換がおススメです。
洗面所 洗濯機の設置場所でもあるため水の気が特に強いので、盛塩を置くと調和されて、家庭円満にも繋がると言われています。
盛塩の効果が更に期待される2大ポイント ・盛塩を置く前に掃除や空気の入れ替えをする→綺麗な空間に良い気が入ってくる ・盛塩をマメに取り替える→湿気や溜まった悪い運気を留まらせない
<交換の時期>
一度盛塩を置いたらそのまま放置では、運気どころか衛生上も良くありません。 所説ありますが、お榊と一緒で1日と15日の月2回の交換を推奨いたします。 また、塩が変色したり形が崩れてしまった場合には、日数に関係なく早めに取り替えることをおススメします。
<処分の仕方>
お役目を果たしてくれた塩は、どのように処分すれば良いのでしょうか? 昔は川に流したり土に返す方法がとられていたようですが、現代ではお住まいの状況によって難しいかもしれません。 洗面所などでお水と一緒に流して処分するのが良いでしょう。 (もったいないからと使用後の塩を食すのは避けましょう。)
盛塩の基本知識をインプットしたら、実際に盛塩を作ってみましょう。 塩や道具などは、神社などの特別な場所だけでなく、デパートや雑貨店でも簡単に調達できます。 また最近ではネット販売でも様々な“盛塩グッズ”が扱われていますので、チェックしてみてください。
<塩の選び方>
使用する塩には決まりがありませんが、食塩は食用に作られているためおススメしません。 選ぶ基準の3ポイント
・にがり成分を含むもの ・添加物を含まない ・天日干し製塩法のもの
盛塩が初めての方は、粗塩や海水100%無添加タイプを選んでおくと安心です。 (海水にはもともと厄除け効果があるという云われがあるからです。)
<器の選び方>
小さめの丸形の皿や白無地の正方形の紙に盛るのが一般的です。 また、盛塩グッズを扱うショップでも素敵な柄が施されたものも扱われていますので、好きな器をチョイスするのも楽しいですね。
<盛塩の形づくり>
形よく山型に盛るのが基本で、三角錐や円錐に整えます。 初心者であればこの形作りは難しいため、盛塩専用の型を使ってみましょう。
その他盛塩には、東洋思想の基礎である五行説を意味する五角錘、八方位=森羅万象を表す八角錐に整える方法もあります。
盛塩には、邪気払いや魔除けに効果が期待されると昔から伝わってきました。 この云われだけを耳にすると、怖気づいてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし自分の家を掃除する感覚で、おすすめの5か所を参考に気軽に盛塩を取り入れてみて下さい。
また、縁起担ぎの効果もあるとも言われている盛塩。 インテリアとして、素敵にディスプレイしてみる。 そういった現代の感覚で盛塩を取り入れてみると、心に余裕や豊かさが生まれ、日常生活の活性化にも繋がりそうですね。
おうちも心も清らかに、これを機に盛塩生活を始めてみてはいかがでしょうか。
盛り塩専用のお塩です。 太平洋と日本海、二つの海塩を混ぜ合わせたこだわりの逸品。 形を整えやすいので、綺麗に盛る事が出来ます。
伝統的な平釜で海水を炊き上げて作られる天然塩です。 縁起の良い紅白の盛り塩。 赤いお塩は梅酢で色をつけました。
お清め用のお塩を、携帯できる大きさと量にてご用意致しました。 お出掛け先やお帰り前など、使いたいときにすぐに取り出せてお使い頂けます。
お清め塩を入れる小さな巾着袋です。 アクセサリーやリップなど、身近な物入れとしてもお使い頂けます。
麻の葉彫りの盛塩器。きれいな三角すいの盛塩が作れます。 空気が清らかになるような、凛とした佇まいです。
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目次
はじめに
昔はとても貴重だった“塩”の存在。
そして価値を測る基準や物品交換として重要な役割を果たしていたことは歴史を振り返れば頷けます。
今の時代当たり前となった塩は“食”と深い縁がありますが、それ以外にも様々な場面で私たちの生活に密着しています。
“塩で清める(浄める)”これは昔からの風習。
・「清め塩」
葬儀などの参列後、家の玄関先で自身を清める。
(しかしこれは宗派等によっても考え方に差があります。)
・「力士の塩撒き」
力士が相撲を取る際に、土俵に向かって塩を撒いていますね。
土俵は神聖な場所と捉えることから、塩で清めます。
(ちなみにこの塩撒きは、”幕下“以上の行いです。)
そして、今回のテーマである「盛塩」もその一つ。
日本の文化を見直す動きの中で、今注目されている盛塩の歴史を垣間見ながら、日常を豊かに暮らすためのヒント、そして盛塩の作法や効果などをお伝えします。
盛塩とは? - 由来から現代の暮らしへ -
老舗料亭や小料理店、寄席などの演芸場。
日本の伝統文化・芸能が引き継がれるこのような建物に欠かせなのが「盛塩」です。
掃き清めた門口に、小さく塩を盛って“縁起を担ぐ”慣習が今でも受け継がれています。
盛塩の始まりエピソード - 福を招く牛と塩の関係 -
時は紀元前300年前後、中国3王朝の一つであった”晋”の時代に遡ります。
絶対的権力を誇る皇帝は、三千人もの美女をかこっていたと言います。
皇帝の籠愛の独り占めをねらったとある美女が、皇帝の愛牛車が自分の部屋の前から動かぬようにと、盛塩をして結界を張ったといいます。
案の定、塩を好む牛はそこから動かなかったため、皇帝はその美女の元から旅立てず、狙い通りに皇帝の愛を仕留めたという話です。
このエピソードが発端となり、盛塩は福を招き、客を招くという考えが浸透したと言われています。
また奈良~平安時代の日本では、貴族の牛車が通る家の戸口に好物の塩を置くことで、その貴族に目をかけてもらえたという言い伝えもあるようです。
盛塩と現代の暮らし
伝統あるお店や老舗料亭などにならい、軒先に盛塩を置いているお店など、日本文化を取り入れている場所を目にするようになりました。
盛塩はお店の素敵な雰囲気を演出し、お客さんの心を和ませてくれます。
日本の暮らしの中には、先人が紡いできた知恵が詰まっています。
日本文化を見直し、現代の暮らしの中でアレンジしながら、楽しみながら活かしていく。そんなライフスタイルが今注目されているように感じます。
現代の暮らしに心地よく取り入れるには、どのようにしたらいいでしょうか。
最近では、毎日を快適に暮らすための“生活グッズ”感覚で、“盛塩”を取り入れている方が増えているようです。
盛塩は置くのが一般的ですが、最近では常に身につける事で浄化が期待される”もち塩“も登場しています。
巾着袋に入れてお守りのように持ち歩くのも素敵ですね。
盛塩の役目 - 縁起担ぎと厄(魔)除けの効果 -
*厄除け:その昔、海に入って穢れを落とす”禊“が行われていたこと
(古事記に出てくる、イザナギノミコトが黄泉の国から戻って禊をする話は有名ですね)
*運気向上:盛塩のエピソードや日本の貴族のご縁の話
元来、塩は厄除けと運気向上、また殺菌作用と研磨の役割があると伝えられています。
そうしたことからも、盛塩は様々な効果をもたらすと信じられています。
・縁起担ぎに戸口に置き、客の足をとめる=客引き寄せ
・良い運気を引き寄せて保つ=気を浄化する=お浄め
・家の中に負を入れない・悪い運気を寄せ付けない=お清め
・玄関や水回り等の場所に置いて、浄化作用効果を狙う など
盛塩の人気が高まってきたのも、運気アップはもちろん、より快適な暮らしを願う気持ちの表れなのかもしれませんね。
盛塩生活を始めるには? - 盛塩の作法を知る -
さあ、盛塩を始めてみましょう。でも何をどうすればよいのか分からない。
ここでは盛塩をたしなむために知っておくべき作法をお伝えします。
作法その1 - 知識編 -
<盛塩はどこに置く?~5つのおすすめ場所~>
玄関
良くも悪くも運気は家の入口から入ってくると言われます。
マイナス運気を防ぎ、プラス運気をとりいれましょう。
トイレ(タンク上面や隅)
厄や邪気が集まりやすい場所のため、健康面で良い効果があると言われています。
キッチン
“水“(まわり)と“火”気は運気停滞と言われているため、盛塩で水と火の均衡が保たれ、良い運気が漂うようです。
お風呂
水・火の共存空間に浄化目的で置くと開運に導かれるそうです。
湿気で塩も溶けやすいため、1週間前後での交換がおススメです。
洗面所
洗濯機の設置場所でもあるため水の気が特に強いので、盛塩を置くと調和されて、家庭円満にも繋がると言われています。
盛塩の効果が更に期待される2大ポイント
・盛塩を置く前に掃除や空気の入れ替えをする→綺麗な空間に良い気が入ってくる
・盛塩をマメに取り替える→湿気や溜まった悪い運気を留まらせない
<交換の時期>
一度盛塩を置いたらそのまま放置では、運気どころか衛生上も良くありません。
所説ありますが、お榊と一緒で1日と15日の月2回の交換を推奨いたします。
また、塩が変色したり形が崩れてしまった場合には、日数に関係なく早めに取り替えることをおススメします。
<処分の仕方>
お役目を果たしてくれた塩は、どのように処分すれば良いのでしょうか?
昔は川に流したり土に返す方法がとられていたようですが、現代ではお住まいの状況によって難しいかもしれません。
洗面所などでお水と一緒に流して処分するのが良いでしょう。
(もったいないからと使用後の塩を食すのは避けましょう。)
その2 - 実践編 -
盛塩の基本知識をインプットしたら、実際に盛塩を作ってみましょう。
塩や道具などは、神社などの特別な場所だけでなく、デパートや雑貨店でも簡単に調達できます。
また最近ではネット販売でも様々な“盛塩グッズ”が扱われていますので、チェックしてみてください。
<塩の選び方>
使用する塩には決まりがありませんが、食塩は食用に作られているためおススメしません。
選ぶ基準の3ポイント
・にがり成分を含むもの
・添加物を含まない
・天日干し製塩法のもの
盛塩が初めての方は、粗塩や海水100%無添加タイプを選んでおくと安心です。
(海水にはもともと厄除け効果があるという云われがあるからです。)
<器の選び方>
小さめの丸形の皿や白無地の正方形の紙に盛るのが一般的です。
また、盛塩グッズを扱うショップでも素敵な柄が施されたものも扱われていますので、好きな器をチョイスするのも楽しいですね。
<盛塩の形づくり>
形よく山型に盛るのが基本で、三角錐や円錐に整えます。
初心者であればこの形作りは難しいため、盛塩専用の型を使ってみましょう。
その他盛塩には、東洋思想の基礎である五行説を意味する五角錘、八方位=森羅万象を表す八角錐に整える方法もあります。
最後に -日常生活に取り入れて、おうちも心も清らかに-
盛塩には、邪気払いや魔除けに効果が期待されると昔から伝わってきました。
この云われだけを耳にすると、怖気づいてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし自分の家を掃除する感覚で、おすすめの5か所を参考に気軽に盛塩を取り入れてみて下さい。
また、縁起担ぎの効果もあるとも言われている盛塩。
インテリアとして、素敵にディスプレイしてみる。
そういった現代の感覚で盛塩を取り入れてみると、心に余裕や豊かさが生まれ、日常生活の活性化にも繋がりそうですね。
おうちも心も清らかに、これを機に盛塩生活を始めてみてはいかがでしょうか。
盛り塩専用のお塩です。
太平洋と日本海、二つの海塩を混ぜ合わせたこだわりの逸品。
形を整えやすいので、綺麗に盛る事が出来ます。
伝統的な平釜で海水を炊き上げて作られる天然塩です。
縁起の良い紅白の盛り塩。
赤いお塩は梅酢で色をつけました。
お清め用のお塩を、携帯できる大きさと量にてご用意致しました。
お出掛け先やお帰り前など、使いたいときにすぐに取り出せてお使い頂けます。
お清め塩を入れる小さな巾着袋です。
アクセサリーやリップなど、身近な物入れとしてもお使い頂けます。
麻の葉彫りの盛塩器。きれいな三角すいの盛塩が作れます。
空気が清らかになるような、凛とした佇まいです。
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