人気のキーワード
★隙間時間にコラムを読むならアプリがオススメ★
世界50ヵ国を旅して知った世界のトイレ事情。今回はオムニバス形式で紹介します。
Lucia Travel連載一覧はこちら
多くの方がご存じの通り、海外では有料トイレが主流です。バックパッカーを始めたばかりの頃、タイからカンボジアまでの長距離バスで大失敗をしました。
国境を超える長距離バスなので、トイレ休憩は2度ありました。でも、運悪く私の小銭は尽きていたのです。最初の休憩の時に、トイレの入口付近にいるスタッフが「小銭がないなら何か買いな」とお店を案内してくれましたが、そこは小さな村。旅人が安全に食べられそうなものは何もなく、仕方なく1回目のトイレ休憩をパスしました。2回目も同じでした。
旅をしていると「小銭が無くて数倍の利用料を泣く泣く支払った」「本当は50円なのに100円請求された」なんてボッタクリ被害もよく聞きました。少しだけ旅慣れてからは、いつも多めに小銭を用意することと、利用料金の再確認を心がけています。
モンゴルの遊牧民族が住むゲルには、トイレもシャワーもありません。シャワーは数日入らなくても何とかなりますが、トイレは欠かすことができません。だから少し大変です。
私の場合は、ヤギと羊に見つめられながら用を足していました。泊まっていたゲルの周辺には身を隠す茂みや木々がなく、360度どこからでも覗かれる環境でした。
昼の間はゲルから離れた適当な場所ですませていました。でも、のんびりはできません。遊牧民がどこにいるか分からないからです。彼らは私の目から見たら神出鬼没。颯爽と馬を走らせどこからともなく突然、現れます。よく大自然の中で開放的に~といった話を聞きますが、私の場合はいつも人の気配にドキドキしていました。
夜や夕方はさらに緊張しました。家畜として飼っているヤギと羊がゲルの周囲を包囲しているからです。あまり遠くへ行っては危険だし、羊が近づいてくるのも怖い。見計らって良い場所を探しますが、数十頭いる羊たちに見守られながら用をたすのは恐怖でしかありませんでした。
本物のゲルでの宿泊体験記はこちら▼
ヨーロッパのトイレは、清潔とは縁遠かった印象です。特に人が多い観光地はそういった傾向が強いように思いました。
トイレ代を節約するために、マクドナルドや安いカフェで食事と共にトイレを済ませることが多いのですが、「絶対にお尻をつけたくない!」と誓うほど悲惨な場所が結構ありました。汚れ方も日本人の常識の範囲を超えていて、一言でいうなら「見なかったことにしたいレベルの汚さ」
また、トイレそのものが壊れていることも多々ありました。「どんな事をしたら、こういう壊れ方をするんだろう?」と首をかしげたくなるほど無残に破壊されたトイレに遭遇したことも一度や二度ではありません。
貧しい国も色々旅しましたが、私の中では、ヨーロッパのトイレの汚さは1位2位を争うレベルに達しています。
いつかは行きたいマチュピチュ遺跡ですが、困ったことに遺跡内にトイレはありません。入場前に済ませるのが鉄則ですが、マチュピチュ遺跡は広大です。あっという間に数時間が経過してしまうため、かなり切実な問題へと発展していきます。
特に、遺跡の全貌を眺められることで有名な「ワイナピチュ」へ行くためには、片道約3時間かかります。
「往復6時間もトイレなしで過ごすのは無理。でも絶景は見たい」そんなことを考えながら歩いていたら、現地の人々が次々と茂みへ吸い込まれていく姿を目にしました。「なるほど、大自然の懐を借りるんだ…!」
マチュピチュ遺跡での体験記はこちら▼
アマゾンのジャングルでシャーマン修行をした時のことです。私は電気もガスも水道もない小さな村に滞在していました。
でも、ここのトイレは清潔でした。トイレは3~4軒に1つしかなく、男女関係なく共同で使用する必要がありましたが、個室で中にはそこそこ新しい洋式のトイレが設置されていました。しかも井戸水があるので水洗式。
ただ時々、珍客が訪れました。便座の中に巨大なカエルが現れるのです。
ジャングルの夜は真っ暗です。陽が落ちてしまえば何一つ人口の明かりはありません。懐中電灯の光だけを頼りにトイレの扉を開けます。ギシギシ軋む木の床。そういう状況下で、便座の中に鎮座する巨大なカエルと目があうのは、飛び上がるほどの衝撃でした。
衝撃的なシャーマン体験記はこちら▼
カザフスタンを旅した時のことです。カザフスタンは旧ソ連の面影を残しつつも、ロシアやトルコ、モンゴルの雰囲気を感じられる魅力ある国。基本どこへ行っても整った街並み・整ったトイレなので、旅をするのはとても快適でした。
不思議なことにカザフスタンのトイレには、なぜか水差しが置いてあります。一流レストラン、バスターミナルの有料トイレ、ホテル、市場…どこのトイレにも個室に必ず水差しが置いてありました。淡いピンクだったり、プラスチックだったり、陶器だったり、色や素材はバラバラ。でも、どの水差しも愛らしい見た目をしていました。
ずっと不思議でした。ある日、高級レストランのトイレの床に水差しが直置きされているのを見て、私の疑問は最大級にまで膨れました。「あの水差しは何ですか?」とカザフスタン女性に尋ねます。すると驚くことに「あれはイスラム教徒が使うもの。ほら彼女たちってお祈りの前に手や足や性器を洗うでしょ?」と予想外の答えが返ってきました。
確かにイスラム教徒たちは礼拝の前に身を清めます。でもまさか、あんな可愛らしい水差しで身を清めているとは思いもよりませんでした。ロシア教徒の方が多いカザフスタンで、イスラム教徒が使う水差しが全トイレに置いてあるのも不思議でしたし、柄の部分などは美しいS字カーブを描いていて、究極に使いにくそうでもありました。
カザフスタン女性は笑いながら「昔はなかったんだけどね」と続けます。彼女いわく20年ほど前は見かけなかったそう。「でも今はどこにでもあるね。私も少し国を離れていて、戻ってきたらこうだったよ」と。
スペインのトイレはとっても独特。なんと便座が2台並んでいるのです。実はこれ、一台は普通のトイレ、もう一台はビデで、主にイタリアやスペイン、ポルトガルなどの南欧の国々で広く普及しています。
このふたつは見た目がほぼ同じなので初めて目にすると、とても困惑します。「え?2人仲良く並んで排泄するの!?」と私も困惑しました。使い方を覚えてからは、すごく便利なトイレだな~に変わりましたし、トイレの扉を開けて便座が2台並んでいるとちょっとリッチな気分になれるので嬉しい気持ちになったりします。
そんなビデ付きのホテルに泊まっていたある日、ポルトガル人に誘われました。「スパークリングワインを飲もうよ。部屋で冷やしてあるんだ」と。お酒大好きな私は歓喜して部屋へ向かいます。でも部屋に入った途端、私は固まってしまいました。CAVAが2本ビデの中に沈んでいたからです。その光景は衝撃そのもの。いくら排泄する場所ではないといえ、見た目は便座。その中にお酒を入れるなんて…。
「なぜ飲み物を、冷蔵庫じゃなくてトイレで冷やすの」私はものすごく冷たい声で尋ねました。でも彼女は悪びれもせず「知らないの?こっちの方がよく冷えるんだよ!さあ飲もう」と、豪快に栓を抜きます。
確かにたっぷりの氷が入ったビデは氷嚢そのもの。冷蔵庫より早く冷えるでしょう。でも…でも…ビデで飲み物を冷やす光景もショッキングでしたが、私の抱いた感覚がポルトガル人の彼女に一切伝わらなかったことも衝撃でした。
大学卒業後、ライター&編集者として出版社や新聞社に勤務。マイナーな国をメインに、世界中を旅する。旅先で出会ったイスラム教徒と国際結婚。出産&離婚&再婚を経て現在は2児の母。公式HP:Lucia Travel
世界50ヵ国を旅して知った世界のトイレ事情。今回はオムニバス形式で紹介します。
Lucia Travel連載一覧はこちら
目次
海外の公衆トイレは基本的に「有料」
多くの方がご存じの通り、海外では有料トイレが主流です。
バックパッカーを始めたばかりの頃、タイからカンボジアまでの長距離バスで大失敗をしました。
国境を超える長距離バスなので、トイレ休憩は2度ありました。でも、運悪く私の小銭は尽きていたのです。
最初の休憩の時に、トイレの入口付近にいるスタッフが「小銭がないなら何か買いな」とお店を案内してくれましたが、そこは小さな村。旅人が安全に食べられそうなものは何もなく、仕方なく1回目のトイレ休憩をパスしました。2回目も同じでした。
旅をしていると「小銭が無くて数倍の利用料を泣く泣く支払った」「本当は50円なのに100円請求された」なんてボッタクリ被害もよく聞きました。
少しだけ旅慣れてからは、いつも多めに小銭を用意することと、利用料金の再確認を心がけています。
【モンゴル】草原で羊に見守られながら…
モンゴルの遊牧民族が住むゲルには、トイレもシャワーもありません。
シャワーは数日入らなくても何とかなりますが、トイレは欠かすことができません。だから少し大変です。
私の場合は、ヤギと羊に見つめられながら用を足していました。
泊まっていたゲルの周辺には身を隠す茂みや木々がなく、360度どこからでも覗かれる環境でした。
昼の間はゲルから離れた適当な場所ですませていました。でも、のんびりはできません。遊牧民がどこにいるか分からないからです。
彼らは私の目から見たら神出鬼没。颯爽と馬を走らせどこからともなく突然、現れます。
よく大自然の中で開放的に~といった話を聞きますが、私の場合はいつも人の気配にドキドキしていました。
夜や夕方はさらに緊張しました。家畜として飼っているヤギと羊がゲルの周囲を包囲しているからです。
あまり遠くへ行っては危険だし、羊が近づいてくるのも怖い。見計らって良い場所を探しますが、数十頭いる羊たちに見守られながら用をたすのは恐怖でしかありませんでした。
本物のゲルでの宿泊体験記はこちら▼
モンゴルの遊牧民の暮らしを体験|トイレも無い本物のゲルに宿泊【ヨーロッパ】想像を絶する汚さのトイレ
ヨーロッパのトイレは、清潔とは縁遠かった印象です。
特に人が多い観光地はそういった傾向が強いように思いました。
トイレ代を節約するために、マクドナルドや安いカフェで食事と共にトイレを済ませることが多いのですが、「絶対にお尻をつけたくない!」と誓うほど悲惨な場所が結構ありました。
汚れ方も日本人の常識の範囲を超えていて、一言でいうなら「見なかったことにしたいレベルの汚さ」
また、トイレそのものが壊れていることも多々ありました。
「どんな事をしたら、こういう壊れ方をするんだろう?」と首をかしげたくなるほど無残に破壊されたトイレに遭遇したことも一度や二度ではありません。
貧しい国も色々旅しましたが、私の中では、ヨーロッパのトイレの汚さは1位2位を争うレベルに達しています。
【マチュピチュ】遺跡内にトイレがない!
いつかは行きたいマチュピチュ遺跡ですが、困ったことに遺跡内にトイレはありません。
入場前に済ませるのが鉄則ですが、マチュピチュ遺跡は広大です。あっという間に数時間が経過してしまうため、かなり切実な問題へと発展していきます。
特に、遺跡の全貌を眺められることで有名な「ワイナピチュ」へ行くためには、片道約3時間かかります。
「往復6時間もトイレなしで過ごすのは無理。でも絶景は見たい」そんなことを考えながら歩いていたら、現地の人々が次々と茂みへ吸い込まれていく姿を目にしました。
「なるほど、大自然の懐を借りるんだ…!」
マチュピチュ遺跡での体験記はこちら▼
マチュピチュの怖い話3選【アマゾン】便座の中に○○が
アマゾンのジャングルでシャーマン修行をした時のことです。私は電気もガスも水道もない小さな村に滞在していました。
でも、ここのトイレは清潔でした。トイレは3~4軒に1つしかなく、男女関係なく共同で使用する必要がありましたが、個室で中にはそこそこ新しい洋式のトイレが設置されていました。しかも井戸水があるので水洗式。
ただ時々、珍客が訪れました。便座の中に巨大なカエルが現れるのです。
ジャングルの夜は真っ暗です。陽が落ちてしまえば何一つ人口の明かりはありません。懐中電灯の光だけを頼りにトイレの扉を開けます。
ギシギシ軋む木の床。そういう状況下で、便座の中に鎮座する巨大なカエルと目があうのは、飛び上がるほどの衝撃でした。
衝撃的なシャーマン体験記はこちら▼
【R20】アヤワスカ体験記〜女性が挑むシャーマンの儀式【カザフスタン】トイレに必ずある水差しの使い道は?
カザフスタンを旅した時のことです。カザフスタンは旧ソ連の面影を残しつつも、ロシアやトルコ、モンゴルの雰囲気を感じられる魅力ある国。
基本どこへ行っても整った街並み・整ったトイレなので、旅をするのはとても快適でした。
不思議なことにカザフスタンのトイレには、なぜか水差しが置いてあります。
一流レストラン、バスターミナルの有料トイレ、ホテル、市場…どこのトイレにも個室に必ず水差しが置いてありました。
淡いピンクだったり、プラスチックだったり、陶器だったり、色や素材はバラバラ。でも、どの水差しも愛らしい見た目をしていました。
ずっと不思議でした。ある日、高級レストランのトイレの床に水差しが直置きされているのを見て、私の疑問は最大級にまで膨れました。
「あの水差しは何ですか?」とカザフスタン女性に尋ねます。
すると驚くことに「あれはイスラム教徒が使うもの。ほら彼女たちってお祈りの前に手や足や性器を洗うでしょ?」と予想外の答えが返ってきました。
確かにイスラム教徒たちは礼拝の前に身を清めます。でもまさか、あんな可愛らしい水差しで身を清めているとは思いもよりませんでした。
ロシア教徒の方が多いカザフスタンで、イスラム教徒が使う水差しが全トイレに置いてあるのも不思議でしたし、柄の部分などは美しいS字カーブを描いていて、究極に使いにくそうでもありました。
カザフスタン女性は笑いながら「昔はなかったんだけどね」と続けます。彼女いわく20年ほど前は見かけなかったそう。「でも今はどこにでもあるね。私も少し国を離れていて、戻ってきたらこうだったよ」と。
【スペイン】2台並ぶ便座の正体は?
スペインのトイレはとっても独特。なんと便座が2台並んでいるのです。
実はこれ、一台は普通のトイレ、もう一台はビデで、主にイタリアやスペイン、ポルトガルなどの南欧の国々で広く普及しています。
このふたつは見た目がほぼ同じなので初めて目にすると、とても困惑します。
「え?2人仲良く並んで排泄するの!?」と私も困惑しました。
使い方を覚えてからは、すごく便利なトイレだな~に変わりましたし、トイレの扉を開けて便座が2台並んでいるとちょっとリッチな気分になれるので嬉しい気持ちになったりします。
そんなビデ付きのホテルに泊まっていたある日、ポルトガル人に誘われました。「スパークリングワインを飲もうよ。部屋で冷やしてあるんだ」と。
お酒大好きな私は歓喜して部屋へ向かいます。でも部屋に入った途端、私は固まってしまいました。CAVAが2本ビデの中に沈んでいたからです。
その光景は衝撃そのもの。いくら排泄する場所ではないといえ、見た目は便座。その中にお酒を入れるなんて…。
「なぜ飲み物を、冷蔵庫じゃなくてトイレで冷やすの」私はものすごく冷たい声で尋ねました。
でも彼女は悪びれもせず「知らないの?こっちの方がよく冷えるんだよ!さあ飲もう」と、豪快に栓を抜きます。
確かにたっぷりの氷が入ったビデは氷嚢そのもの。冷蔵庫より早く冷えるでしょう。でも…でも…
ビデで飲み物を冷やす光景もショッキングでしたが、私の抱いた感覚がポルトガル人の彼女に一切伝わらなかったことも衝撃でした。
関連記事
筆者プロフィール:R.香月(かつき)
大学卒業後、ライター&編集者として出版社や新聞社に勤務。
マイナーな国をメインに、世界中を旅する。
旅先で出会ったイスラム教徒と国際結婚。
出産&離婚&再婚を経て現在は2児の母。
公式HP:Lucia Travel