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Bonjour!
天然石仕入を担当している鈴木です。前回はドイツでの仕入レポートをしましたが、今回はそのドイツのお隣、フランス仕入の様子をレポートします。
今回訪れた町はフランス北東部、ドイツとの国境付近、アルザス地方のSainte-Marie-aux-Mines(サン=マリー=オー=ミーヌ)です。
この街では年に一度毎年6月に大規模な天然石見本市が開催されます。今年で60年目の歴史あるイベントで、普段は5,000人程度の人口の街に会期中は出店者・バイヤー含め約5万人が来場し、賑わいを見せます。
天然石業界では、アメリカ・ツーソン、ドイツ・ミュンヘン、そしてこのサンマリーを含めて「世界3大天然石ショー」と呼ばれています。以前から噂には聞いていたこのサンマリー、果たしてどんな場所なのか、何を仕入れることが出来るのか、期待と不安に胸を躍らせながら出発しました。
まずはどうやってたどり着くか。このサンマリーという街、フランスとはいえ、ドイツ国境に近いアルザス地方に位置しているため、首都パリを経由すると遠回りになります。調べた結果、フランクフルト(ドイツ)からのほうが距離的に近い、ということで東京⇒フランクフルト、そこからはレンタカーを借りて3時間の国境越えのドライブとなりました。
フランクフルトから仏・独国境のライン川沿いをひたすら南下。ドイツ独特の速度制限の無いアウトバーンという高速道路にビビりながらも安全運転で無事国境を越え、アルザス州都ストラスブールを経由して、サンマリー付近のコルマールに到着しました。
まずは、宿にチェックイン後、コルマールの中心街にリサーチへいってみました。第一印象は、「メルヘン!」。事前に下調べはしていて、この街が観光地としても有名で美しい街だという情報はあったのですが、実際に眼前に広がった景色は想像以上のものでした。伝統的な木組みとカラフルな外壁の住宅建築、中世ゴシック建築の教会群、突き抜けるような青空と川沿いに咲く花々。
街のところどころにテラス付きの飲食店があり、皆コーヒーを飲んだり、ビールを飲んだりしています。さて、じゃあ僕もひとつ、優雅に紅茶でもいただきながら読書でもしようかしら。
なんて、一瞬観光気分に勘違いしそうになりましたが、今回は自粛。翌日からの買い付けにむけて準備をせねば、と堪え忍びます。(あたりまえ)
さて、サンマリーはというと、このコルマールから車で30分ほど、山間にポツリとある集落です。街が近づくと、次第に車の渋滞や、人の列がみえてきました。案内看板にしたがって進んでいくと、屋外に無数の出店テントが。どこからどこまでが会場なのかわからず、車を止めて歩いてみます。
それもそのはず、街の中心広場や公園、公共プール、劇場など全てが会場となっており、住人の方々もボランティアとして運営側に参加しています。街全体が会場。さながら街をあげてのお祭りの様相です。
サンマリーの街は、宿があるコルマールのような観光地ではなく、特に目立った建築物や遺跡、自然風景はありません。そこにはただ、日常を過ごす地元住人の営みがあるのみです。小さなバーで昼間からビールを飲みながら談笑するおじさんたち、出窓に飾られた花壇に水遣りをするマダム。何気ないただの日常ですが、この飾らない、ありのままのアルザスの昔ながらの街並みは、観光地にも負けない魅力を感じました。
会場はというとアメリカやドイツのショーと同じく、このサンマリーにも世界中の出店者・バイヤーが集まっています。何度も取引のある顔見知りの業者も多く出店しており、初めての土地に来ているのに、「やあ!ひさしぶりだね!」なんて会話を交わすのが不思議な気分になります。世界はつながっていることを改めて実感。
ここはフランスという立地もあって、他国のショーにくらべると全体的にアフリカからの出店者が多いことがこのショーの特徴でした。良いクオリティーのものを、より良い価格で仕入れる、単純なことですが天然物である鉱石は、実際にこうやって足を運んで自分たちの目で確かめないと仕入れることはできません。そういった難しさ、非効率さは必ず付き物ですが、その労力を掛けた分、それがお客様の目に留まる商品仕入れとなります。
今回も宿に戻っては、原石仕入れではおなじみの仕分け作業が発生します。仕分け、梱包、出荷、ここまで全て自分たちだけの力でやって、ようやく商品となるわけです。ヒジョーに地味な作業ですが、これが肝なんです。
そんな工程を経て日本に到着し、店頭に並べられた商品たち。一部ですがちょっとだけお披露目します。
他にも素敵な原石がこのサンマリーから入荷しているので、是非全国の岩座店舗に足を運んでみてください。サンマリーの太陽の光を存分に浴びた、素敵な原石を是非お楽しみください!
それではまた、どこかの国からの出張報告おまちください!
Adieu!!!
今回仕入れた原石たちは、順次岩座の店舗へ並ぶ予定です。ぜひお近くの岩座店舗へお越しください。
忙しい日々を過ごす中で、折角見知らぬ土地に来たのだから楽しみたいのは食事。そしてここアルザスはスイス・ドイツとの国境に面していることもあり、フランスでも独特な食文化が根付いているとのことでした。そんなアルザス料理を少しだけご紹介します。
宿からほど近い、マンステール渓谷で育てられた牛の乳から作られたチーズ。強烈なにおいと酸味でしたが、意外と癖になる!
見た目は完全に四角いピザ。でも手に取ると驚きの薄さのパイ生地です。ゆえに重さはなく、1人で一枚ペロリと食べてしまいました。コルマールの街中にはこの料理を出すバーやカフェが数多くありました。地元でも愛されている事をかんじます。
アルザスといえば、アルザスワイン!山緑と水に恵まれ、寒暖差が激しいこの土地では良質なブドウが育つようです。アルザスワインは白が多く、スーパーに並んでいるのもほぼ白でした。ブドウの品種ごとにラベリングされ、価格も様々。この写真のワインも現地では1,000円程度ですが、日本ではもっと高いはず……。味はもちろん美味!
美食の国フランスのほんのひとかじりしかできていないとおもいますが、さすが何を食べてもおいしかったのは驚きでした。(フラッと入ったスーパーのクロワッサンですら旨い)
富士山生まれ富士山育ち、たまにメキシコ。アミナコレクションでは仕入担当。基本的に山が好き、でも釣りの為に海にも行く。美味しい酒と料理の為ならどこへでも行きます。
世界三大天然石見本市|ドイツ開催時の出張記はこちら!ドイツグルメも紹介。▼
世界三大天然石見本市|ツーソン開催時の出張記!岩座店長による初レポート。▼
Bonjour!
天然石仕入を担当している鈴木です。
前回はドイツでの仕入レポートをしましたが、今回はそのドイツのお隣、フランス仕入の様子をレポートします。
今回訪れた町はフランス北東部、ドイツとの国境付近、アルザス地方のSainte-Marie-aux-Mines(サン=マリー=オー=ミーヌ)です。
この街では年に一度毎年6月に大規模な天然石見本市が開催されます。
今年で60年目の歴史あるイベントで、普段は5,000人程度の人口の街に会期中は出店者・バイヤー含め約5万人が来場し、賑わいを見せます。
天然石業界では、アメリカ・ツーソン、ドイツ・ミュンヘン、そしてこのサンマリーを含めて「世界3大天然石ショー」と呼ばれています。
以前から噂には聞いていたこのサンマリー、果たしてどんな場所なのか、何を仕入れることが出来るのか、期待と不安に胸を躍らせながら出発しました。
まずはどうやってたどり着くか。
このサンマリーという街、フランスとはいえ、ドイツ国境に近いアルザス地方に位置しているため、首都パリを経由すると遠回りになります。
調べた結果、フランクフルト(ドイツ)からのほうが距離的に近い、ということで東京⇒フランクフルト、そこからはレンタカーを借りて3時間の国境越えのドライブとなりました。
フランクフルトから仏・独国境のライン川沿いをひたすら南下。
ドイツ独特の速度制限の無いアウトバーンという高速道路にビビりながらも安全運転で無事国境を越え、アルザス州都ストラスブールを経由して、サンマリー付近のコルマールに到着しました。
まずは、宿にチェックイン後、コルマールの中心街にリサーチへいってみました。
第一印象は、「メルヘン!」。
事前に下調べはしていて、この街が観光地としても有名で美しい街だという情報はあったのですが、実際に眼前に広がった景色は想像以上のものでした。
伝統的な木組みとカラフルな外壁の住宅建築、中世ゴシック建築の教会群、突き抜けるような青空と川沿いに咲く花々。
街のところどころにテラス付きの飲食店があり、皆コーヒーを飲んだり、ビールを飲んだりしています。
さて、じゃあ僕もひとつ、優雅に紅茶でもいただきながら読書でもしようかしら。
なんて、一瞬観光気分に勘違いしそうになりましたが、今回は自粛。
翌日からの買い付けにむけて準備をせねば、と堪え忍びます。(あたりまえ)
さて、サンマリーはというと、このコルマールから車で30分ほど、山間にポツリとある集落です。
街が近づくと、次第に車の渋滞や、人の列がみえてきました。案内看板にしたがって進んでいくと、屋外に無数の出店テントが。どこからどこまでが会場なのかわからず、車を止めて歩いてみます。
それもそのはず、街の中心広場や公園、公共プール、劇場など全てが会場となっており、住人の方々もボランティアとして運営側に参加しています。街全体が会場。
さながら街をあげてのお祭りの様相です。
サンマリーの街は、宿があるコルマールのような観光地ではなく、特に目立った建築物や遺跡、自然風景はありません。
そこにはただ、日常を過ごす地元住人の営みがあるのみです。
小さなバーで昼間からビールを飲みながら談笑するおじさんたち、出窓に飾られた花壇に水遣りをするマダム。何気ないただの日常ですが、この飾らない、ありのままのアルザスの昔ながらの街並みは、観光地にも負けない魅力を感じました。
会場はというとアメリカやドイツのショーと同じく、このサンマリーにも世界中の出店者・バイヤーが集まっています。何度も取引のある顔見知りの業者も多く出店しており、初めての土地に来ているのに、「やあ!ひさしぶりだね!」なんて会話を交わすのが不思議な気分になります。世界はつながっていることを改めて実感。
ここはフランスという立地もあって、他国のショーにくらべると全体的にアフリカからの出店者が多いことがこのショーの特徴でした。
良いクオリティーのものを、より良い価格で仕入れる、単純なことですが天然物である鉱石は、実際にこうやって足を運んで自分たちの目で確かめないと仕入れることはできません。そういった難しさ、非効率さは必ず付き物ですが、その労力を掛けた分、それがお客様の目に留まる商品仕入れとなります。
今回も宿に戻っては、原石仕入れではおなじみの仕分け作業が発生します。
仕分け、梱包、出荷、ここまで全て自分たちだけの力でやって、ようやく商品となるわけです。ヒジョーに地味な作業ですが、これが肝なんです。
そんな工程を経て日本に到着し、店頭に並べられた商品たち。一部ですがちょっとだけお披露目します。
他にも素敵な原石がこのサンマリーから入荷しているので、是非全国の岩座店舗に足を運んでみてください。
サンマリーの太陽の光を存分に浴びた、素敵な原石を是非お楽しみください!
それではまた、どこかの国からの出張報告おまちください!
Adieu!!!
今回仕入れた原石たちは、順次岩座の店舗へ並ぶ予定です。
ぜひお近くの岩座店舗へお越しください。
アルザスの美食
忙しい日々を過ごす中で、折角見知らぬ土地に来たのだから楽しみたいのは食事。
そしてここアルザスはスイス・ドイツとの国境に面していることもあり、フランスでも独特な食文化が根付いているとのことでした。
そんなアルザス料理を少しだけご紹介します。
宿からほど近い、マンステール渓谷で育てられた牛の乳から作られたチーズ。
強烈なにおいと酸味でしたが、意外と癖になる!
見た目は完全に四角いピザ。でも手に取ると驚きの薄さのパイ生地です。
ゆえに重さはなく、1人で一枚ペロリと食べてしまいました。
コルマールの街中にはこの料理を出すバーやカフェが数多くありました。地元でも愛されている事をかんじます。
アルザスといえば、アルザスワイン!
山緑と水に恵まれ、寒暖差が激しいこの土地では良質なブドウが育つようです。
アルザスワインは白が多く、スーパーに並んでいるのもほぼ白でした。ブドウの品種ごとにラベリングされ、価格も様々。この写真のワインも現地では1,000円程度ですが、日本ではもっと高いはず……。味はもちろん美味!
美食の国フランスのほんのひとかじりしかできていないとおもいますが、さすが何を食べてもおいしかったのは驚きでした。
(フラッと入ったスーパーのクロワッサンですら旨い)
筆者プロフィール:スズキ
富士山生まれ富士山育ち、たまにメキシコ。
アミナコレクションでは仕入担当。基本的に山が好き、でも釣りの為に海にも行く。
美味しい酒と料理の為ならどこへでも行きます。
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