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ことわざは難しいと思い込んで敬遠していませんか?上手に使えればこれほど便利なコミュニケーションツールはありません。
会話の中に、たったひと言添えるだけで相手の共感を呼び、長々としゃべるよりも効果的に相手に訴えかけることができます。難しいことわざを無理に使う必要はありません。みんなが知っている易しいことわざこそが有効。相手の心にスムーズに染みていくことわざを上手に使って、気持ちを100%伝えましょう。
すまして川に浮かんでいるように見える鴨も、水に流されないように水面の下では必死に足を動かしていたりするものだ、ということから以下の2つの教訓を示しています。
上記の教訓から2つのことをいましめています。
使い方としては「鴨の水掻きのように人知れず努力してあの人は美しさを保っているのだね」とか「テスト勉強なんか一切していないようなふりをしているけど彼はきっと鴨の水掻きのように家では猛勉強しているに違いない」などのように使います。
同じ意味のことわざに「白鳥の水掻き」もあります。
一人の将軍が成功を収めた背景には多くの名もない兵士たちの犠牲がある、という意味です。自分一人の力で成功したと勘違いしてうぬぼれている英雄を批判する言葉です。
功績を独り占めする上司の態度に対して、部下たちがガード下の焼き鳥屋さんでグチを言い合うイメージでしょうか。「あのプロジェクトが成功したのは俺たち部下が連日徹夜して必死に働きまくった結果なのに部長ときたらまるで一人の功績みたいにふるまっているよな。一将功成りて万骨枯る、だな」のように使います。
叢雲(群雲とも)は、あたかも雲が一カ所に集まったかのように厚くなる様子。「月に叢雲」は、せっかく美しい月が見えているのに叢雲がわき出て月をかくしてしまう状態を示しています。
同様に「花に風」は、せっかく美しい花が咲いたというのに、おりから強い風がふいて花びらを散らしてしまう情景を表します。
良い状況には邪魔が入りやすく、長続きしないものだ。という教訓です。人生は思い通りにはいかない、とも解釈できます。
同じ意味の言葉に「好事魔多し」や「花に嵐」があります。「せっかく良い感じで事が運んでいたのにとんだ邪魔が入ってしまったなあ。月に叢雲、花に風だ」などのように使います。
無意味に思えることでも自分を成長させるきっかけになることがある、という意味です。
他の山から転がり出た一見、価値のなさそうな石でも、自分が持っている宝石の原石を磨くのに最適な砥石になりうる、という意味から、自分とは関係のない他人のミスも反面教師にすれば自分を高めることができるという教訓が含まれています。
「あの事故を他山の石として、事故を予防していきましょう」などのように使います。
「対岸の火事」とイメージが似ていますが、「他山の石」は他人の失敗を教訓にして自分を成長させよう、というポジティブな意味があるのに対して、「対岸の火事」には自分を成長させようという意志はなく単純に「自分には無関係な災害で良かった」という意味になります。
「木に縁りて」は「木に登って」の意味で、「木に登って魚を探す」ことを表すことわざです。
魚は川や海に棲んでいるのですから木に登って魚を探しても無駄です。手段や方法を間違えたらどんなに頑張っても目的は達成できない。という教訓を表しています。
古代中国の思想家・孟子が時の王に言った言葉として伝えられています。
鶏(にわとり)の集団の中に入り込んだ鶴は目立つことから、平凡な人々の中に突出して優れた人材が混じっていることの例えです。「掃き溜めに鶴」も同じ意味のことわざです。
ただし「朱に交われば赤くなる」ということわざもあります。赤色の染料である朱に触れると何物も赤く染まってしまう、という状況を表していて、「周りの環境によって人は良くも悪くもなる」ことをいましめています。
もともと優れた才能を持っていたはずの「鶏群の一鶴」も、凡人との交流が深まりすぎると「朱に交われば赤くなる」の例えどおり、凡人に成り下がってしまうかもしれません。
「多生」を「多少」と取り違えている人が多いようです。「多生」は、いわゆる「前世」のこと。「袖振り合う」は道を歩いていて誰かとすれ違うときに着物の袖同士がこすれ合う状況を表しています。
道で袖がこすれるような何気ない偶然でも、実は前世からの縁によって起きているかもしれない。という意味です。
このことわざは仏教の教えが元になっていて、ほんの偶然に思える出会いでも実は大きな運命に由来しているかもしれないのだから大切にしましょう、という教訓が込められています。
ここからは、多くの人が意味を取り違えていることわざを紹介します。最初に言っておきますが、これらを使うのは「キケン」なんです。だって、相手が正しい意味で理解しているか分かったもんじゃないですからね。
しゃべる人と聞く人が真逆の意味でことわざを理解していたら、下手をしたらケンカになってしまうこともありえます。これらを「キケンなことわざ」として知識に入れておけば、不要な誤解を避けることができるでしょう。
あわせて、多くの人が読み方を間違えていることわざもリストアップしました。
本来の意味は「他人に親切にしておくといずれ巡り巡って自分の得になるよ」という「親切は未来への投資!」的なことわざなのです。なのに、多くの人がこのことわざの意味を勘違いしています。「余計な親切は相手の成長のチャンスを奪ってしまうことがありますよ」という相手への思いやりだと思っているのです。
文化庁では毎年、ことわざについてのアンケートを採っていますが、このことわざは、日本人の半分が間違った意味で理解しているという結果がでていました。
親切をしている人を見かけたとき「きっといずれあなたにも親切が返ってきますね」という意味で「情けは人の為ならず」と声をかけたとします。相手がこれを「人の成長機会を奪っていますよ」という意味で受け取ったら、最悪ですね。つまり、誤解の素になるキケンなことわざといえるでしょう。
「取り付くヒマ」じゃないですよ。「シマ」です。「取り憑く」と書くと悪霊なんかがまとわりついて離れないという意味になりますが、「取り付く」は「(仕事などに)取りかかる」とか「(命綱などに)しがみつく」の意味です。
「取り付く島」は、海でおぼれそうになったときにしがみつく島の岩場を指していて、「島に這い上がろうともがいているのに手を引っかける岩がない」という意味から、話をしようにも聞く耳をもってもらえない状態を表します。
似た言葉に「ケンもほろろ」がありますが、こちらは聞いてはもらえるけど相手にされない状態を示しているので、聞いてすらもらえない「取り付く島がない」とは区別が必要です。
本来の意味は、自分の主張を広く人々に知らせ、同意を求める。ということ。
よく、激励するという意味で「ハーフタイムに監督が檄を飛ばした」などの使い方がされますがこれは本来の意味とは間違った使い方なんです。ゲキという響きが激励のゲキと取り違えられたのが間違いの原因とされています。
「檄」はもともと自分の信念・意見などを写した文書のこと。激励や励ましの意味は含まれていないのです。
「孫(まご)にも衣装」と思っていませんか? 正しくは「馬子(まご)」です。漢字で書くと分かるけど音だけでは間違えやすいことわざの典型例ですね。
「孫」についてのことわざだと誤解すると、おじいちゃん、おばあちゃんから贈られた衣装を着て七五三参りをするみたいなイメージになりますが、まったくの間違い。
「孫」と言うのは馬の手綱を引いて歩く人のことです。孫は動物を扱う肉体労働者なので、普段は汚れてもいい服装をしています。つまり、いつもはあまり綺麗な格好をしていない人の象徴なわけです。 いつもは粗末な衣服を着ている馬子さんも、ちゃんとした衣装で着飾れは見栄えがするものだ。という意味ですね。
目の届かないところから攻撃される。といった意味ですが「何もかも奪われる」という意味に間違えて使っている人がチラホラいらっしゃいます。「尻の毛まで抜かれる」という言葉と「尻毛を抜く」がゴッチャになった結果ですね。
前者「尻の毛まで抜かれる」は山賊などが着ていた衣服を奪うだけでは足りずに、お尻の毛までも持ち去ってしまった、という意味で、全財産を奪われてしまうことを表しています。
一方の後者「尻毛を抜く」は、背後から忍び寄った敵に毛をむしられる状況を表現していて、注意が行き届かない部分に不意打ちを食らうという意味になります。
尻毛じゃなく「背毛」でもよかったのでしょうが、尻毛のほうが抜かれたら痛そうなので、インパクトがあるということかもしれませんね。
正確な意味は冷淡・無愛想な対応のことです。「くくる」が紐を使ってまとめる「括る」と誤解されがち。
元来は「くくる」ではなく「こくる」だったようです。「こくる」は「こする」の意味で、このことわざは「木で鼻をこする」=「木片で鼻水をこすり取る」という意味です。
かつては紙が貴重品だったので鼻水は木片でこそいでいたそうです。もしティッシュがない時代、花粉症の人が鼻水を毎回、木片でこそげ落としていたら、鼻の下がすぐに真っ赤になって痛み出すでしょうね。
固くて肌に優しくない木片と、ガサついていて親身に話しを聞いてくれない相手をかけて、相手の応対が優しくないことを示すことわざです。できるなら、鼻水はプレミアムふんわりティッシュで拭き取りたいですよね。
本当の意味は、その簡単な役目を担当してもらうには、その人の能力が高すぎてもったいない。なのですが、「その人にとって、その役目は難しすぎる」という意味で使われがちという真逆の意味で使われることが多いようです。
主役をこなせるほどの演技力がある俳優さんに通行人のエキストラをやらせるのが「役不足」。よく耳にするだけに、かなりキケン度の高いことわざと言えるでしょう。
相手の力量を褒めるつもりで「この仕事はあなたには役不足だったね」と言ったのに、相手が自分の力不足を指摘されたと受け取ってしまうことがありえますね。
同様に真逆の意味に取り違えられがちなことわざに「気の置けない仲」というのがあります。興味があったら調べてみてください。
古くから言い伝えられてきた教訓や風刺の意味を含んだ短い言葉がことわざです。ことわざには、先人の教えや知恵がギュッと凝縮しているといえるでしょう。
日本独自のことわざもありますし、中国など他の国から伝わったことわざもあります。漢字が多く読むことも難しいことわざから、いろはかるたに使われるような比較的簡単な言葉でできあがっていることわざもあります。
漢字が多いことわざをスマートに使いこなせる人は賢く見えますし、いろはかるたのようなポピュラーなことわざをさりげなく会話にはさみ込むことで、話し相手の共感を引き出すことができます。
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ことわざは短いながらも強力なコミュニケーションツールです。あなたの発言に説得力を与え、相手との共感を高めることができます。
ただし、意味があやふやなことわざは控えたほうが無難。多くの人が意味を取り違えていることわざはひと通り把握して使わないように注意しましょう。余計な誤解を招いてしまうリスクがありますからね。
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ことわざは難しいと思い込んで敬遠していませんか?
上手に使えればこれほど便利なコミュニケーションツールはありません。
会話の中に、たったひと言添えるだけで相手の共感を呼び、長々としゃべるよりも効果的に相手に訴えかけることができます。
難しいことわざを無理に使う必要はありません。みんなが知っている易しいことわざこそが有効。相手の心にスムーズに染みていくことわざを上手に使って、気持ちを100%伝えましょう。
目次
言えるとかっこいい難しいことわざ【7選】
1.鴨の水掻き(かものみずかき)
すまして川に浮かんでいるように見える鴨も、水に流されないように水面の下では必死に足を動かしていたりするものだ、ということから以下の2つの教訓を示しています。
上記の教訓から2つのことをいましめています。
使い方としては「鴨の水掻きのように人知れず努力してあの人は美しさを保っているのだね」とか「テスト勉強なんか一切していないようなふりをしているけど彼はきっと鴨の水掻きのように家では猛勉強しているに違いない」などのように使います。
同じ意味のことわざに「白鳥の水掻き」もあります。
2.一将功成りて万骨枯る(いっしょうこうなりてばんこつかる)
一人の将軍が成功を収めた背景には多くの名もない兵士たちの犠牲がある、という意味です。
自分一人の力で成功したと勘違いしてうぬぼれている英雄を批判する言葉です。
功績を独り占めする上司の態度に対して、部下たちがガード下の焼き鳥屋さんでグチを言い合うイメージでしょうか。
「あのプロジェクトが成功したのは俺たち部下が連日徹夜して必死に働きまくった結果なのに部長ときたらまるで一人の功績みたいにふるまっているよな。一将功成りて万骨枯る、だな」のように使います。
3.月に叢雲、花に風(つきにむらくも、はなにかぜ)
叢雲(群雲とも)は、あたかも雲が一カ所に集まったかのように厚くなる様子。
「月に叢雲」は、せっかく美しい月が見えているのに叢雲がわき出て月をかくしてしまう状態を示しています。
同様に「花に風」は、せっかく美しい花が咲いたというのに、おりから強い風がふいて花びらを散らしてしまう情景を表します。
良い状況には邪魔が入りやすく、長続きしないものだ。という教訓です。
人生は思い通りにはいかない、とも解釈できます。
同じ意味の言葉に「好事魔多し」や「花に嵐」があります。
「せっかく良い感じで事が運んでいたのにとんだ邪魔が入ってしまったなあ。月に叢雲、花に風だ」などのように使います。
4.他山の石(たざんのいし)
無意味に思えることでも自分を成長させるきっかけになることがある、という意味です。
他の山から転がり出た一見、価値のなさそうな石でも、自分が持っている宝石の原石を磨くのに最適な砥石になりうる、という意味から、自分とは関係のない他人のミスも反面教師にすれば自分を高めることができるという教訓が含まれています。
「あの事故を他山の石として、事故を予防していきましょう」などのように使います。
「対岸の火事」とイメージが似ていますが、「他山の石」は他人の失敗を教訓にして自分を成長させよう、というポジティブな意味があるのに対して、「対岸の火事」には自分を成長させようという意志はなく単純に「自分には無関係な災害で良かった」という意味になります。
5.木に縁りて魚を求む(きによりてうおをもとむ)
「木に縁りて」は「木に登って」の意味で、「木に登って魚を探す」ことを表すことわざです。
魚は川や海に棲んでいるのですから木に登って魚を探しても無駄です。手段や方法を間違えたらどんなに頑張っても目的は達成できない。という教訓を表しています。
古代中国の思想家・孟子が時の王に言った言葉として伝えられています。
6.鶏群の一鶴(けいぐんのいっかく)
鶏(にわとり)の集団の中に入り込んだ鶴は目立つことから、平凡な人々の中に突出して優れた人材が混じっていることの例えです。「掃き溜めに鶴」も同じ意味のことわざです。
ただし「朱に交われば赤くなる」ということわざもあります。
赤色の染料である朱に触れると何物も赤く染まってしまう、という状況を表していて、「周りの環境によって人は良くも悪くもなる」ことをいましめています。
もともと優れた才能を持っていたはずの「鶏群の一鶴」も、凡人との交流が深まりすぎると「朱に交われば赤くなる」の例えどおり、凡人に成り下がってしまうかもしれません。
7.袖振り合うも多生の縁(そでふりあうもたしょうのえん)
「多生」を「多少」と取り違えている人が多いようです。
「多生」は、いわゆる「前世」のこと。
「袖振り合う」は道を歩いていて誰かとすれ違うときに着物の袖同士がこすれ合う状況を表しています。
道で袖がこすれるような何気ない偶然でも、実は前世からの縁によって起きているかもしれない。という意味です。
このことわざは仏教の教えが元になっていて、ほんの偶然に思える出会いでも実は大きな運命に由来しているかもしれないのだから大切にしましょう、という教訓が込められています。
意外と正しい意味を知らないことわざ【7選】
ここからは、多くの人が意味を取り違えていることわざを紹介します。
最初に言っておきますが、これらを使うのは「キケン」なんです。だって、相手が正しい意味で理解しているか分かったもんじゃないですからね。
しゃべる人と聞く人が真逆の意味でことわざを理解していたら、下手をしたらケンカになってしまうこともありえます。
これらを「キケンなことわざ」として知識に入れておけば、不要な誤解を避けることができるでしょう。
あわせて、多くの人が読み方を間違えていることわざもリストアップしました。
1.情けは人の為ならず
本来の意味は「他人に親切にしておくといずれ巡り巡って自分の得になるよ」という「親切は未来への投資!」的なことわざなのです。
なのに、多くの人がこのことわざの意味を勘違いしています。「余計な親切は相手の成長のチャンスを奪ってしまうことがありますよ」という相手への思いやりだと思っているのです。
文化庁では毎年、ことわざについてのアンケートを採っていますが、このことわざは、日本人の半分が間違った意味で理解しているという結果がでていました。
親切をしている人を見かけたとき「きっといずれあなたにも親切が返ってきますね」という意味で「情けは人の為ならず」と声をかけたとします。
相手がこれを「人の成長機会を奪っていますよ」という意味で受け取ったら、最悪ですね。
つまり、誤解の素になるキケンなことわざといえるでしょう。
2.取り付く島もない
「取り付くヒマ」じゃないですよ。「シマ」です。
「取り憑く」と書くと悪霊なんかがまとわりついて離れないという意味になりますが、「取り付く」は「(仕事などに)取りかかる」とか「(命綱などに)しがみつく」の意味です。
「取り付く島」は、海でおぼれそうになったときにしがみつく島の岩場を指していて、「島に這い上がろうともがいているのに手を引っかける岩がない」という意味から、話をしようにも聞く耳をもってもらえない状態を表します。
似た言葉に「ケンもほろろ」がありますが、こちらは聞いてはもらえるけど相手にされない状態を示しているので、聞いてすらもらえない「取り付く島がない」とは区別が必要です。
3.檄(げき)を飛ばす
本来の意味は、自分の主張を広く人々に知らせ、同意を求める。ということ。
よく、激励するという意味で「ハーフタイムに監督が檄を飛ばした」などの使い方がされますがこれは本来の意味とは間違った使い方なんです。
ゲキという響きが激励のゲキと取り違えられたのが間違いの原因とされています。
「檄」はもともと自分の信念・意見などを写した文書のこと。激励や励ましの意味は含まれていないのです。
4.馬子にも衣装
「孫(まご)にも衣装」と思っていませんか? 正しくは「馬子(まご)」です。
漢字で書くと分かるけど音だけでは間違えやすいことわざの典型例ですね。
「孫」についてのことわざだと誤解すると、おじいちゃん、おばあちゃんから贈られた衣装を着て七五三参りをするみたいなイメージになりますが、まったくの間違い。
「孫」と言うのは馬の手綱を引いて歩く人のことです。孫は動物を扱う肉体労働者なので、普段は汚れてもいい服装をしています。
つまり、いつもはあまり綺麗な格好をしていない人の象徴なわけです。
いつもは粗末な衣服を着ている馬子さんも、ちゃんとした衣装で着飾れは見栄えがするものだ。という意味ですね。
5.尻毛を抜く
目の届かないところから攻撃される。といった意味ですが「何もかも奪われる」という意味に間違えて使っている人がチラホラいらっしゃいます。
「尻の毛まで抜かれる」という言葉と「尻毛を抜く」がゴッチャになった結果ですね。
前者「尻の毛まで抜かれる」は山賊などが着ていた衣服を奪うだけでは足りずに、お尻の毛までも持ち去ってしまった、という意味で、全財産を奪われてしまうことを表しています。
一方の後者「尻毛を抜く」は、背後から忍び寄った敵に毛をむしられる状況を表現していて、注意が行き届かない部分に不意打ちを食らうという意味になります。
尻毛じゃなく「背毛」でもよかったのでしょうが、尻毛のほうが抜かれたら痛そうなので、インパクトがあるということかもしれませんね。
6.木で鼻をくくる
正確な意味は冷淡・無愛想な対応のことです。「くくる」が紐を使ってまとめる「括る」と誤解されがち。
元来は「くくる」ではなく「こくる」だったようです。「こくる」は「こする」の意味で、このことわざは「木で鼻をこする」=「木片で鼻水をこすり取る」という意味です。
かつては紙が貴重品だったので鼻水は木片でこそいでいたそうです。
もしティッシュがない時代、花粉症の人が鼻水を毎回、木片でこそげ落としていたら、鼻の下がすぐに真っ赤になって痛み出すでしょうね。
固くて肌に優しくない木片と、ガサついていて親身に話しを聞いてくれない相手をかけて、相手の応対が優しくないことを示すことわざです。
できるなら、鼻水はプレミアムふんわりティッシュで拭き取りたいですよね。
7.役不足
本当の意味は、その簡単な役目を担当してもらうには、その人の能力が高すぎてもったいない。なのですが、「その人にとって、その役目は難しすぎる」という意味で使われがちという真逆の意味で使われることが多いようです。
主役をこなせるほどの演技力がある俳優さんに通行人のエキストラをやらせるのが「役不足」。
よく耳にするだけに、かなりキケン度の高いことわざと言えるでしょう。
相手の力量を褒めるつもりで「この仕事はあなたには役不足だったね」と言ったのに、相手が自分の力不足を指摘されたと受け取ってしまうことがありえますね。
同様に真逆の意味に取り違えられがちなことわざに「気の置けない仲」というのがあります。興味があったら調べてみてください。
ことわざってそもそもどんなもの
古くから言い伝えられてきた教訓や風刺の意味を含んだ短い言葉がことわざです。ことわざには、先人の教えや知恵がギュッと凝縮しているといえるでしょう。
日本独自のことわざもありますし、中国など他の国から伝わったことわざもあります。
漢字が多く読むことも難しいことわざから、いろはかるたに使われるような比較的簡単な言葉でできあがっていることわざもあります。
漢字が多いことわざをスマートに使いこなせる人は賢く見えますし、いろはかるたのようなポピュラーなことわざをさりげなく会話にはさみ込むことで、話し相手の共感を引き出すことができます。
ことわざを持ち歩こう
ことわざをイメージした刺しゅうを施した、巾着バッグやメタリック調の生地がモダンな印象を与えるアイテムが新登場。
BAGは600mlのペットボトルや長財布はもちろん、A4サイズの書類等もしっかり収納出来るサイズ。
ポーチは小物入れとしてだけでなく、贈り物のラッピングとしてもオススメです◎
なじみある言葉とかわいらしいイラストで、和の遊び心を持ち歩いてはいかがでしょうか。
まとめ
ことわざは短いながらも強力なコミュニケーションツールです。あなたの発言に説得力を与え、相手との共感を高めることができます。
ただし、意味があやふやなことわざは控えたほうが無難。
多くの人が意味を取り違えていることわざはひと通り把握して使わないように注意しましょう。
余計な誤解を招いてしまうリスクがありますからね。
嫌みにならないようにスマートにことわざを使いこなしてスムーズなコミュニケーションに活かしてみませんか?
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