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神奈川県の代表的な観光名所である「横浜中華街」の入口には、赤や緑の豪奢な装飾が施された門があるのを知っていますか? 現在10基の牌楼(ばいろう/ぱいろう)と呼ばれる門が建っており、中華街の出入口のシンボルとして連日多くの観光客が訪れています。
そんな横浜中華街の門には、さまざまな由来や歴史があるので、これから中華街を訪れる方はぜひチェックしてみてくださいね。 これまでただ通り過ぎるだけだった門も、意味を知っていると見え方が変わってくるかもしれませんよ。
横浜中華街にある牌楼(門)の基本的な特徴や歴史についてご紹介します。 牌楼はただの飾りではなく、実はちゃんと意味や歴史のある建造物です。中華街を訪れたことのある方も、これから観光に行くという方も確認してみてください。
中華街のシンボル的に建っている門は、牌楼(ばいろう/ぱいろう)とよび、1基2基と数えます。牌楼は全部で10基建造されており、以下の通りです。
中でも、上記で★マークのついた東西南北に建てられている4基の門は、風水的にも特別な意味があります。 いずれも色や装飾などが異なり、見比べてみると違いがよく分かるので面白いですよ。
中華街の牌楼の歴史は、終戦後の1955年に「善隣門」が建立されたところからはじまります。 中華街に住んでいた1,900人ほどの華僑の方々が、1946年ごろから復興のために動き出したことがきっかけです。 当時は唐人街、南京町などと呼ばれており、善隣門の上部に「中華街」と名前が書かれたことで、現在の中華街という名称が浸透していきます。
その後、1993年にバブル崩壊によって観光客が激減したことを受け、中国の風水思想にもとづき、街を守る東西南北に4つの門を建立します。 観光資源としての役割を果たす意味もあり、今日では多くの観光客が訪れる中華街を代表するシンボルとなりました。
牌楼の中でも特に大きく、華美な装飾が施された以下4つの門は、中国における東南西北の守護神が由来となっています。
それぞれのカラーが牌楼にも施されています。ちなみに、一見すると玄武門は門の上部が青系のカラーに塗られていますが、柱の色はしっかりと黒いので確認してみてくださいね。
また、なぜ東西南北ではなく東南西北なのか気になりませんか?理由は、風水における方角の位である風位が関係あります。 中国では風水上方角にも優劣があり、朝陽が昇る東が最も上位で、北が一番下とされています。 「敗北」という言葉もあるように、北には逃げるといったネガティブな意味があるようです。 麻雀などで、東西南北ではなく東南西北(トンナンシャーぺー)という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
朱雀門や玄武門は守護神の名前がそのまま付けられているにもかかわらず、白虎門や青龍門と呼ばれないのを不思議に思う方もいるはず。 理由には諸説ありますが、「白虎」が白虎隊を連想させるため、そのままの名前を付けるのを避けて「延平門」と名付けられたようです。
白虎門ではなくなったため、反対側にある青龍門も「朝暘門」という名前になりました。
中華街の牌楼の中でも特に重要で、見た目も艶やかな朝暘門、朱雀門、延平門、玄武門についてそれぞれ解説します。 それぞれに由来や意味、役割などがあるため、知ったうえで現地を訪れるとまた違って見えるかもしれませんよ。
中華街の東方、山下公園方面に建つ「朝暘門(ちょうようもん)」は、10基の牌楼の中で最大の門です。高さ13.5m、幅12mのサイズ感は、近くで見上げるとその大きさに圧倒されるでしょう。
守護神は青龍で、鮮やかな青い柱と「朝陽門」と書かれた文字の周囲を複数の龍が取り囲んでいるのが特徴です。 朝陽を迎えて街全体に繁栄をもたらすとされており、四季の中では春を司るとされています。
南方に位置する、朱色が美しい「朱雀門(すざくもん)」は、聖なる鳥である朱雀を象った赤い牌楼です。 翼を広げた鳳凰や、柱の上部には金色の朱雀が設置されています。厄災を払って福を招くとされており、1日のうちでは昼を、四季では夏を守っています。
元町・中華街駅から大通りを歩き、前田橋交差点のところに建てられているので、駅との行き来の際に通ってみてくださいね。
「延平門(えんぺいもん)」は西の方角の守護神である白虎を表し、全体的に白い装飾や柱が美しい牌楼です。白虎は生命力の強さを象徴しており、財運や子宝安産の守り神です。 平和と安寧が長く続くことの願いを込めて「延平」と名付けられており、門全体を虎のシンボルが彩っています。また、白虎は四季では秋を守っているとされています。
JR石川町駅から近い門で、両側を学校で挟まれているのが特徴的です。
北方の「玄武門(げんぶもん)」は、青や赤のコントラストが美しい門と、黒い柱が特徴の牌楼です。
玄武とは、亀と蛇が一体になった神獣のことで、玄武門の各所にもモチーフとして配置されています。ちなみに、「玄」は黒色のことです。 四季の中では冬を、1日の中では夜を司り、亀や蛇のように長い冬を耐え抜く力があるとされています。そのため、子孫繁栄や耐え忍んで成功を祈願する際の守り神と信じられています。
また、玄武門は横浜スタジアムや日本大通り駅のすぐ傍なので、近くに行く際に見てみてください。
横浜中華街には、他にも6つの牌楼が建っており、いずれも由来などがあるのでぜひチェックしてみてくださいね。
「天長門(てんちょうもん)」と「地久門(ちきゅうもん)は、関帝廟通りにある牌楼です。東側が天長門で、西側が地久門となっています。
関帝廟通りは横浜中華街でも特に観光客の多い人気スポットなので、訪れた際は門にも注目してみましょう。 なお、関帝は関聖帝君ともよばれ、三国志でも有名な関羽が神格化されたものです。商売繁盛の神様として知られており、中国だけでなく台湾などでも人気があります。
「市場通り門(いちばどおりもん)」は2基あり、比較的狭い通りの入口にあるためサイズ感も他の牌楼と比べると小ぶりです。 通りには数多くの飲食店が立ち並び、中華街の賑やかさを象徴するかのような活気に溢れています。
「西陽門(せいようもん)」は、西の守護神である白虎を意味する延平門よりもさらに西の端に位置する牌楼です。 西の太陽に近いことが名前の由来となっており、中華街の出口付近に建っています。
「善隣門」は1955年に最初に建てられた牌楼です。当時の横浜市長・平沼亮三氏や県知事の内山岩太郎氏のバックアップのもと、華僑の方々によって中華街のシンボルや観光名所として建てられました。 中華街という名称は善隣門に書かれた名前から広く浸透していきました。裏面には「親仁善隣」と記載されており、隣国や隣人と仲良くするという意味が込められています。
現在の善隣門は2代目で、1989年の横浜開港130周年を記念した横浜博覧会にあわせてリニューアルされました。
横浜の中華街に設置されている10基の門にはそれぞれ意味や歴史があり、観光名所としてだけでなく中華街のシンボルとして親しまれてきました。 特に東南西北に位置する「朝陽門」「朱雀門」「延平門」「玄武門」の4基は、中国における神獣を象っており、街を守る由来もあります。 他にも最初に建てられ「中華街」の名前の由来となった「善隣門」など、装飾や大きさの異なるさまざまな牌楼があるので、観光などで訪れる際はぜひ確認してみてくださいね。
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神奈川県の代表的な観光名所である「横浜中華街」の入口には、赤や緑の豪奢な装飾が施された門があるのを知っていますか?
現在10基の牌楼(ばいろう/ぱいろう)と呼ばれる門が建っており、中華街の出入口のシンボルとして連日多くの観光客が訪れています。
そんな横浜中華街の門には、さまざまな由来や歴史があるので、これから中華街を訪れる方はぜひチェックしてみてくださいね。
これまでただ通り過ぎるだけだった門も、意味を知っていると見え方が変わってくるかもしれませんよ。
目次
牌楼(門)について
横浜中華街にある牌楼(門)の基本的な特徴や歴史についてご紹介します。
牌楼はただの飾りではなく、実はちゃんと意味や歴史のある建造物です。中華街を訪れたことのある方も、これから観光に行くという方も確認してみてください。
中華街の牌楼(門)とは
中華街のシンボル的に建っている門は、牌楼(ばいろう/ぱいろう)とよび、1基2基と数えます。牌楼は全部で10基建造されており、以下の通りです。
中でも、上記で★マークのついた東西南北に建てられている4基の門は、風水的にも特別な意味があります。
いずれも色や装飾などが異なり、見比べてみると違いがよく分かるので面白いですよ。
牌楼(門)の歴史
中華街の牌楼の歴史は、終戦後の1955年に「善隣門」が建立されたところからはじまります。
中華街に住んでいた1,900人ほどの華僑の方々が、1946年ごろから復興のために動き出したことがきっかけです。
当時は唐人街、南京町などと呼ばれており、善隣門の上部に「中華街」と名前が書かれたことで、現在の中華街という名称が浸透していきます。
その後、1993年にバブル崩壊によって観光客が激減したことを受け、中国の風水思想にもとづき、街を守る東西南北に4つの門を建立します。
観光資源としての役割を果たす意味もあり、今日では多くの観光客が訪れる中華街を代表するシンボルとなりました。
東南西北の守護神が由来
牌楼の中でも特に大きく、華美な装飾が施された以下4つの門は、中国における東南西北の守護神が由来となっています。
それぞれのカラーが牌楼にも施されています。ちなみに、一見すると玄武門は門の上部が青系のカラーに塗られていますが、柱の色はしっかりと黒いので確認してみてくださいね。
また、なぜ東西南北ではなく東南西北なのか気になりませんか?理由は、風水における方角の位である風位が関係あります。
中国では風水上方角にも優劣があり、朝陽が昇る東が最も上位で、北が一番下とされています。
「敗北」という言葉もあるように、北には逃げるといったネガティブな意味があるようです。
麻雀などで、東西南北ではなく東南西北(トンナンシャーぺー)という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
白虎門・青龍門と呼ばれない理由
朱雀門や玄武門は守護神の名前がそのまま付けられているにもかかわらず、白虎門や青龍門と呼ばれないのを不思議に思う方もいるはず。
理由には諸説ありますが、「白虎」が白虎隊を連想させるため、そのままの名前を付けるのを避けて「延平門」と名付けられたようです。
白虎門ではなくなったため、反対側にある青龍門も「朝暘門」という名前になりました。
4つの牌楼(門)の名前と役割
中華街の牌楼の中でも特に重要で、見た目も艶やかな朝暘門、朱雀門、延平門、玄武門についてそれぞれ解説します。
それぞれに由来や意味、役割などがあるため、知ったうえで現地を訪れるとまた違って見えるかもしれませんよ。
東:朝暘門
中華街の東方、山下公園方面に建つ「朝暘門(ちょうようもん)」は、10基の牌楼の中で最大の門です。高さ13.5m、幅12mのサイズ感は、近くで見上げるとその大きさに圧倒されるでしょう。
守護神は青龍で、鮮やかな青い柱と「朝陽門」と書かれた文字の周囲を複数の龍が取り囲んでいるのが特徴です。
朝陽を迎えて街全体に繁栄をもたらすとされており、四季の中では春を司るとされています。
南:朱雀門
南方に位置する、朱色が美しい「朱雀門(すざくもん)」は、聖なる鳥である朱雀を象った赤い牌楼です。
翼を広げた鳳凰や、柱の上部には金色の朱雀が設置されています。厄災を払って福を招くとされており、1日のうちでは昼を、四季では夏を守っています。
元町・中華街駅から大通りを歩き、前田橋交差点のところに建てられているので、駅との行き来の際に通ってみてくださいね。
西:延平門
「延平門(えんぺいもん)」は西の方角の守護神である白虎を表し、全体的に白い装飾や柱が美しい牌楼です。白虎は生命力の強さを象徴しており、財運や子宝安産の守り神です。
平和と安寧が長く続くことの願いを込めて「延平」と名付けられており、門全体を虎のシンボルが彩っています。また、白虎は四季では秋を守っているとされています。
JR石川町駅から近い門で、両側を学校で挟まれているのが特徴的です。
北:玄武門
北方の「玄武門(げんぶもん)」は、青や赤のコントラストが美しい門と、黒い柱が特徴の牌楼です。
玄武とは、亀と蛇が一体になった神獣のことで、玄武門の各所にもモチーフとして配置されています。ちなみに、「玄」は黒色のことです。
四季の中では冬を、1日の中では夜を司り、亀や蛇のように長い冬を耐え抜く力があるとされています。そのため、子孫繁栄や耐え忍んで成功を祈願する際の守り神と信じられています。
また、玄武門は横浜スタジアムや日本大通り駅のすぐ傍なので、近くに行く際に見てみてください。
その他の牌楼(門)
横浜中華街には、他にも6つの牌楼が建っており、いずれも由来などがあるのでぜひチェックしてみてくださいね。
天長門・地久門
「天長門(てんちょうもん)」と「地久門(ちきゅうもん)は、関帝廟通りにある牌楼です。東側が天長門で、西側が地久門となっています。
関帝廟通りは横浜中華街でも特に観光客の多い人気スポットなので、訪れた際は門にも注目してみましょう。
なお、関帝は関聖帝君ともよばれ、三国志でも有名な関羽が神格化されたものです。商売繁盛の神様として知られており、中国だけでなく台湾などでも人気があります。
市場通り門(2基)
「市場通り門(いちばどおりもん)」は2基あり、比較的狭い通りの入口にあるためサイズ感も他の牌楼と比べると小ぶりです。
通りには数多くの飲食店が立ち並び、中華街の賑やかさを象徴するかのような活気に溢れています。
西陽門
「西陽門(せいようもん)」は、西の守護神である白虎を意味する延平門よりもさらに西の端に位置する牌楼です。
西の太陽に近いことが名前の由来となっており、中華街の出口付近に建っています。
善隣門
「善隣門」は1955年に最初に建てられた牌楼です。当時の横浜市長・平沼亮三氏や県知事の内山岩太郎氏のバックアップのもと、華僑の方々によって中華街のシンボルや観光名所として建てられました。
中華街という名称は善隣門に書かれた名前から広く浸透していきました。裏面には「親仁善隣」と記載されており、隣国や隣人と仲良くするという意味が込められています。
現在の善隣門は2代目で、1989年の横浜開港130周年を記念した横浜博覧会にあわせてリニューアルされました。
牌楼(門)の由来をチェックして横浜中華街を楽しもう
横浜の中華街に設置されている10基の門にはそれぞれ意味や歴史があり、観光名所としてだけでなく中華街のシンボルとして親しまれてきました。
特に東南西北に位置する「朝陽門」「朱雀門」「延平門」「玄武門」の4基は、中国における神獣を象っており、街を守る由来もあります。
他にも最初に建てられ「中華街」の名前の由来となった「善隣門」など、装飾や大きさの異なるさまざまな牌楼があるので、観光などで訪れる際はぜひ確認してみてくださいね。
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