餅つきのやり方・手順は?うまく餅をつくための準備や方法をまとめてご紹介!

みなさんは、「餅つき」をしたことがありますか?
家族で毎年楽しんでいるという方、地域で餅つきイベントがあるという方、まったくしたことがないという方など、さまざまではないでしょうか。

このコラムでは、そもそも餅つきはどのように始まったのか、餅つきの材料や道具、うまくお餅をつくコツなどをわかりやすくご紹介していきます。

ぜひ最後まで読んで、餅つきに詳しくなりましょう!

餅つきとは?

餅つきとは?

年末といえばお餅つき!というイメージを持っている方も多いと思います。では、そもそも餅つきはどのように始まったのでしょうか?

由来・歴史を詳しく解説!

餅つきの歴史はとても古く、始まりは縄文時代または弥生時代だと考えられています。

縄文時代には、稲作の技術が東南アジアから日本に伝えられました。その後、弥生時代ごろには稲作が盛んになるとともに、蒸す技術も普及し、白いお餅が作られるようになりました。

古くから日本では、お祝いごとがあるときや特別な日にお餅を食べる習慣がありました。これは、稲が神聖なものとして崇められていたため、稲から採れるお米は生命力を強めてくれると考えられていたからです。特に、お米をついて作るお餅は、生命力がより強いと考えられており、お餅は神聖な食べ物とされてきたのです。

平安時代には、餅つきがお祝いごとの行事のひとつになりました。室町時代から江戸時代にかけて、餅つきの風習は武士や庶民の間に広がりました。江戸時代には、12月中旬を過ぎるとあちらこちらで餅つきの準備が始まったといいます。

なぜお正月にお餅をたべるのか

なぜお正月にお餅をたべるのか

お正月に餅を食べるのは、平安時代に健康と長寿を願って行われた宮中の正月行事「歯固めの儀」に由来します。歯固めの儀では、天皇に固いものを献上し、貴族たちは固いものを食べて歯を丈夫にしていました。今でも、赤ちゃんが生まれて100日ごろに行われる「お食い初め」があり、そのなかで「歯固めの儀」をします。これも、赤ちゃんの歯が生えるまで元気に育ったことを祝い、「石のように丈夫な歯が生えて長生きできますように」という願いが込められています。

お餅は縁起物であり、長くのびて切れにくいことから、長寿を願う意味があるんです。また、昨年1年を安全に過ごせたことに感謝し、これからの1年も健康に過ごせますように、という願いも込められています。

なぜお餅をつくのか

お餅をつく理由は、餅つきには子孫繁栄や一族の繁栄を願うための行事という意味合いがあるからです。先ほどもご紹介したとおり、お米は生命力の象徴であり、特に米をついて固めるお餅は生命力が強いと考えられています。

餅つきをして、子どもが無事に力強く生まれてくることや、一族が強い生命力をもってこれからも繫栄していくことを願っているのです。

餅つきの材料と道具について紹介!

餅つきは意外と用意する道具が多いので、ご家庭にないものはあらかじめ買っておきましょう!

準備する材料

もち米と餅とり粉を用意します。もち米の量は「大人1人で1合」がおすすめです。また、もち米は、臼の大きさに合った分量(臼よりもやや少なめ)であることもポイントです。具体的には、3升用の臼なら1回1.5升〜2升(約2.1kg〜2.8kg)が餅つきがしやすくておすすめです。

餅とり粉は、鏡餅やのし餅を作ったり、丸めたりするときに必要です。

準備する道具

餅つきでは、主に以下の道具を使います。

  • 蒸し器またはセイロ
  • 大鍋
  • コンロ
  • ボウル・ザル・しゃもじ
  • 調理用手袋
  • 餅板・餅箱

臼

木製や石製の臼を選びましょう。木製のものは重く安定感があり、餅が冷めにくいです。石製のものはひび割れしにくく衛生的で、軽いので設置しやすいです。

杵は欠けてしまうことがあるため、2本用意しておくと安心です。子ども用の小さな杵もありますよ。

蒸し器またはセイロ

蒸し器またはセイロは、1回分のもち米が入る大きさのものを選びます。蒸し器に敷くための蒸し布(麻の蒸し布はもち米がこびりつきにくいです)も用意しましょう。

大鍋

臼と杵を温めるためのお湯を用意する必要があるので、大きな鍋が必要です。具体的には、3升用の臼と杵2本を温めるためには、約8Lのお湯が必要です。臼と杵を温めることで、きれいにお餅をつくことができるんです。

コンロ

蒸し器と大鍋を温めるために使います。鍋の大きさにもよりますが、キッチンにある通常のサイズではなく、大きなコンロだとより良いです。

ボウル・ザル・しゃもじ

ボウルはもち米を洗うときに必要です。洗ったもち米はザルでしっかりと水を切ります。しゃもじは、熱いもち米を手返しするときに使用します。手返し用の水を入れるボウルもあると便利です。

調理用手袋

ゴム製もしくはビニール製の調理用手袋を使うことで、衛生的に餅つきができます。手に餅がついてベトベトになるのを防ぎます。

餅板・餅箱

餅板は、餅の形を整えるために使います。餅箱は、冷めてきた餅をまとめて入れることができます。

餅つきを上手におこなうときのポイント紹介

餅つきを上手におこなうときのポイント紹介

餅つきを上手におこなうときには、いくつかポイントがあります。当日あせることのないよう、しっかり準備したいですね。

お湯を大量に用意

餅つきで使う臼は、事前に温める必要があります。臼はとても大きいので、お湯を大量に使います。1回お餅ができ上がった後に、また餅つきをするときには改めて石臼を温める必要があります。

衛生面に注意

餅つきは多くの人が関わるため、食中毒を防ぐためにも衛生面に気をつける必要があります。臼や杵などの道具は、熱湯消毒しておきましょう。またマスクやエプロン、ゴム手袋、三角巾なども用意します。

餅つきのやり方を紹介!

餅つきは、しっかりとした下準備が大切です。丁寧に準備をすれば、スムーズな餅つきができますよ。

前もって準備すること

もち米は前日に研いでおき、10時間以上水に浸しておきます。当日は、つき始める1時間前までにザルにあげて水を切ります。また、臼や杵などの道具を熱湯消毒しておきましょう。

もち米はせいろで蒸します。蒸しているうちに膨れるため、せいろの8分目くらいまでしか入れません。臼に張ったお湯を取り除き、布巾で拭きとります。また、この時点できなこやあんこなどの準備も終わらせておきます。

餅つきのやり方

餅つきのやり方

餅つきの具体的なやり方をステップごとにチェックしていきましょう!

ステップ1:蒸しあがったもち米を臼に入れる

もち米を蒸す時間は40分~1時間くらいです。できあがり加減を確認するために、一度実際に食べてみるのもおすすめです。蒸しあがったもち米はとても熱いので、扱いには気をつけてくださいね。

ステップ2:杵でもち米をこねる

臼を時計周りに動きながら行い、7割くらいまでお餅に近い状態にします。

ステップ3:つき手、合いの手でリズム良く餅をつく

杵は重いので、お子さんがする場合は大人の方が手伝ってあげてくださいね。ついた際のもち米は、粒感がなく、全体としてなめらかな状態が理想です。見た目だけでは分かりにくい場合は、少し食べてみて粒感が残っているかどうかをチェックしても良いですね。

ステップ4:でき上がったお餅は一口大にちぎり、完成!

きなこ・あんこなど、お好きな具材と一緒に食べてみてください。

上手く餅をつくコツは?

せっかく餅つきをするなら、上手くつきたいですよね。餅をつくときには、リズムやイメージが大切なんです。

つき手と合いの手は、リズム良く!

餅つきは、杵で餅をつく人と、位置を整える「合いの手」がペアとなって進めていきます。つき手と合いの手は、どちらもリズム良く行うのがポイント。つき手は「えいっ」「ほいっ」、合いの手は「よいしょ」「はいっ」のようにお互いにかけ声をかけながらつくと上手くいきますよ。

持ち上げた杵の重さを自然に落とすようなイメージ

杵で餅をつく人は、力を入れすぎないで、振り上げた杵の重さを利用して、落とすようにつくのがポイントです。合いの手の人が整えてくれたお餅の中心に自然に杵を落とすイメージで、ぺったんぺったんとつきます。

つきたてのお餅の美味しい食べ方

つきたてのお餅の美味しい食べ方

せっかくなら、できるだけつきたてのお餅を食べたいですよね。定番から変わり種まで美味しい食べ方をチェックしましょう!

ちなみに、お餅が手につくのを防ぐため、餅とり粉を使う場合、できるだけ最小限にとどめるのがポイント。つけすぎると、お餅にカビがつきやすくなってしまいます。餅とり粉をあまり使わずにお餅を扱う方法が「湯取り法」です。器に50℃くらいのぬるま湯を入れて、その中につきたてのお餅を入れます。

定番はやっぱりおいしい♪

磯辺巻きは、軽く炙った海苔でお餅を巻き、醤油を添えるだけです。

子どもにも人気のきなこ餅は、きなことお砂糖を1:1の割合で混ぜるのがポイント。お餅を小さめにちぎるとむせることなく食べやすいですよ。

あんこ餅は、お餅にあんこを乗せるだけでOKです。あんこを自分で作るのは大変なので、小豆の水煮缶を使ったり、和菓子屋さんで買ってもいいでしょう。

めずらしいアレンジレシピ

変わり種をお探しの方におすすめなのが「納豆餅」です。小さくちぎったお餅に、醤油をさした納豆を絡めて食べると美味しいですよ。ちなみに、納豆は「ねばりが出る」という縁起が良い食べ物でもあるんです!

歴史やコツを知って、楽しく餅つきをしよう!

歴史やコツを知って、楽しく餅つきをしよう!

私たちになじみのある餅つきですが、意外な由来や歴史がありましたね。今まで餅つきをしたことがないという方も、今回ご紹介したように、コツをつかめばご家庭でもうまく餅がつけるようになります。

ぜひ、今年は楽しく餅つきをしてみてはいかがでしょうか。

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