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みなさんは、カブトムシやクワガタムシを飼ったことがありますか? 子どものころ、近所の森や林に採集しにいったという方、ペットショップなどで購入し、夏休みの自由研究のテーマにしたという方など、さまざまだと思います。
では、みなさんはカブトムシとクワガタムシの違いを詳しく知っていますか?見た目がなんとなく違うのは知っているけれど、細かな違いはわからない、という方がほとんどではないでしょうか。
そこで、このコラムでは、カブトムシとクワガタムシについて、分類学上や構造上の違いなどをわかりやすく解説していきます。また、意外と知らないカブトムシとクワガタムシの生き方の違いもご紹介します。採取や飼育のコツ、戦わせたらどちらが強いのかといったこともご紹介しますよ♪
ぜひ最後まで読んで、参考にしてみてくださいね。
カブトムシとクワガタムシ、どちらも日本では人気がありますよね。特に、子どものころ夏休みにカブトムシやクワガタムシを飼育したことがある、という方も多いでしょう。
カブトムシとクワガタムシはどうしてそんな人気があるのでしょうか?
カブトムシは、実は江戸時代ごろから子どもの遊びに使われていたといいます。ツノを持つ姿は強くたくましく、勇敢に見えるため、人気があったと考えられています。
また、カブトムシ・クワガタムシどちらも、一般家庭でも比較的飼育がしやすいことも人気の理由です。大きなスペースを必要としない生き物は、都市部でも飼育しやすいですよね。
カブトムシとクワガタムシはどちらも茶色や黒っぽい色をしており、見た目もなんとなく似ていることから、仲間なんじゃない?同じ種類じゃない?と思っている方も多いのではないでしょうか。
ここからは、分類学上でのカブトムシとクワガタムシの共通点と相違点をご紹介します。
分類学上の共通点としては、カブトムシとクワガタムシはどちらも「甲虫類(こうちゅうるい)」に分類されます。甲虫類は、身体全体が固くて丈夫な殻(外骨格)でできていることが特徴です。コガネムシやホタル、ゾウムシなども甲虫類にあてはまります。
カブトムシもクワガタムシも、成虫は羽を持っているため空を飛ぶことができる点も共通しています。また、どちらも夜行性で、クヌギなどの樹液を吸うことは同じです。
相違点としては、甲虫類のなかでカブトムシはコガネムシ科、クワガタムシはクワガタムシ科に分けられます。全然違う二種類の昆虫です。
見た目が似ていてカブトムシとクワガタムシ(オス)は紛らわしいですよね。 ここからは、目で見分けるときのポイントとなる、カブトムシとクワガタムシ(オス)の構造的な違いを解説します。
カブトムシとクワガタムシ(オス)の見た目における一番の違いは、ツノです。
カブトムシには頭にある長い一本のツノと、胸の真ん中の短いツノがあります。大きくて立派なツノは特徴的ですよね。ちなみに、メスのカブトムシにはツノがありません。オスは、ケンカのときにこのツノで威嚇することもあるんですよ。
クワガタムシが持っているのは、はさみのような形をした大あご。ツノではないことがポイントです。カブトムシと同じく、大あごを持っているのはクワガタムシのオスだけです。
ツノ・大あごと比べると少しわかりにくいのですが、触角も違いがあります。
カブトムシの触角は、短くて先が丸くなっていますが、クワガタムシの触角は長くて先端がぎざぎざになっているんです。 クワガタムシの触角は、第一節(根元の部分)が長く、第二節からカクっと曲がったような形をしているのも特徴です。
ツノ・大あご、触角といった見た目だけではなく、カブトムシとクワガタムシは生き方も違うです。
たとえば、カブトムシは卵を土の中に卵を産みますが、クワガタムシは朽ち木のなかに卵を産みます。これは、それぞれの幼虫は食べるものが違うから。カブトムシの幼虫は、落ち葉や木くずが腐った腐葉土を食べる一方、クワガタムシの幼虫は朽ち木を食べます。
また、幼虫期間と寿命の違いもあります。 カブトムシは幼虫期間が長く、短いものでも1年、長いものだと3年以上という場合もあります。そして、カブトムシが成虫になってからの寿命は短く、短いものだと約3ヶ月、長いものでも1年程度です。
カブトムシはオス・メスで少し寿命が違い、特にオスの寿命が短い。なぜなら、他のオスとエサやメスをめぐってケンカすることが多いからです。ケンカをすると、体力を消耗してしまったり、ケガをしてしまうため、結果として寿命が短くなります。
メスの方がオスよりも1ヶ月程度寿命が長いと言われています。オスはほかのオスとけんかすることがひとつの理由で、メスの場合は交尾をしたあとも卵を産み次の世代を残す大切な仕事があるからです。
一方、クワガタムシは幼虫期間が短く、平均1~2年程度。成虫になってからの寿命は長く、3~4年ほど生きます。 なお、クワガタムシは種類によって寿命が異なります。たとえば、冬眠をする・しないによって大きく違います。冬眠をする種類(オオクワガタ、ヒラタクワガタ、コクワガタなど)は、2~3年、長い場合は5年ほど生きます。一方、冬眠をしない種類(ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタなど)は寿命が短く、蛹室を出た後は平均3ヶ月程度です。
ここからは、カブトムシとクワガタムシの採集方法とコツをご紹介します。それぞれの特徴を知れば、きっと採集しやすくなるはず♪
夏になると、クヌギ、コナラ、ヤナギなどの木から、甘酸っぱい樹液が出ます。この樹液を目指してやってくるカブトムシやクワガタムシを直接捕まえることを樹液採集といいます。手または虫取り網で捕まえます。
コツは、晴れか曇りで、気温25度以上の日に行くことです。また、強風の日は捕まえにくいので避けましょう。
燈火採集は、光に集まってくるカブトムシとクワガタムシを捕まえる方法です。キャンプ場の街灯やその周辺を探してみましょう。
もし、近くに街灯がなければ、持参した懐中電灯でもOKです。コツは、LEDではないものを使うこと。また、できるだけ光の強いものを使うと虫が集まりやすいです。
トラップ採集は、バナナをトラップとして仕掛け、集まってきたカブトムシとクワガタムシを捕まえる方法です。事前に、小さくカットしたバナナと焼酎・砂糖をビニール袋に入れて、半日から1日常温で放置しておきます。その後、ストッキングや網、目の細かいネットなどに入れ、木に吊るしておきます。
このトラップが役立つ原因は、アルコールが蒸発するときに、バナナの甘い香りが漂い、昆虫を引き寄せる効果が増えるからです。
仕掛けるときののポイントは、近くに樹液の出る木がない場所に設置することです。近くに樹液の出る木があると、カブトムシやクワガタムシはそちらに行ってしまうからです。また、木のやや高いところにトラップを設置するのがおすすめです。
なお、仕掛けを設置するときには、木を傷つけてしまうのを避けるため、釘は使わないようにしましょう。最後に、昆虫採集が終わったら、仕掛けを忘れずに回収してくださいね。
続いて、捕まえた昆虫を長生きさせるコツをご紹介します。せっかく自分で捕まえたのであれば、元気に長生きしてほしいですよね。
カブトムシもクワガタムシも、寿命が短くなってしまう大きな原因がケンカです。ケンカを防ぐためにも、一頭ずつケースで飼うことをおすすめします。
オスメスを同じケースで飼うのは、交尾や産卵をさせる場合のみ。交尾や産卵はとても体力を使うため、繁殖をさせる予定がなければ、オスメスは別々のケースで飼いましょう。
また、排泄物やエサの食べ残しが残っていたり、寒暖差が激しい環境も寿命を縮める要因に。ケースは常に清潔に保ち、温度管理もこまめに行いましょう。
カブトムシとクワガタムシは、樹液をめぐってケンカになることはよくあるそうです。最後に、その人気の二種類昆虫が戦った場合、どちらが勝つのかをご紹介します。
もちろん個体差はあるものの、一般的に足腰がしっかりしているカブトムシの方が有利と言われています。日本にいるカブトムシはクワガタムシより体が大きいことが一般的なので、サイズが違った場合はやはりカブトムシが有利です。
同じサイズのカブトムシとクワガタムシが戦った場合、カブトムシは頭のツノを相手の体の下に差し込んでからの「すくい投げ」が得意です。一方クワガタムシは、大あごで相手の体をはさんでからの「はさみ投げ」で戦います。 カブトムシの「すくい投げ」をクワガタムシがこらえることができれば、クワガタムシが勝つこともあります。
このコラムでは、カブトムシとクワガタムシの違いや採集方法、長生きさせるコツなどをわかりやすく解説しました。
見た目だけでなく、生き方にも違いがあるなど、カブトムシとクワガタムシの世界はとても奥深いことがわかりましたね。
このコラムを読んでカブトムシとクワガタムシに興味を持った方は、ぜひこの夏昆虫採集に出かけてみてはいかがでしょうか?
みなさんは、カブトムシやクワガタムシを飼ったことがありますか?
子どものころ、近所の森や林に採集しにいったという方、ペットショップなどで購入し、夏休みの自由研究のテーマにしたという方など、さまざまだと思います。
では、みなさんはカブトムシとクワガタムシの違いを詳しく知っていますか?見た目がなんとなく違うのは知っているけれど、細かな違いはわからない、という方がほとんどではないでしょうか。
そこで、このコラムでは、カブトムシとクワガタムシについて、分類学上や構造上の違いなどをわかりやすく解説していきます。また、意外と知らないカブトムシとクワガタムシの生き方の違いもご紹介します。採取や飼育のコツ、戦わせたらどちらが強いのかといったこともご紹介しますよ♪
ぜひ最後まで読んで、参考にしてみてくださいね。
目次
人気な採集昆虫ーーカブトムシとクワガタ
カブトムシとクワガタムシ、どちらも日本では人気がありますよね。特に、子どものころ夏休みにカブトムシやクワガタムシを飼育したことがある、という方も多いでしょう。
カブトムシとクワガタムシはどうしてそんな人気があるのでしょうか?
カブトムシは、実は江戸時代ごろから子どもの遊びに使われていたといいます。ツノを持つ姿は強くたくましく、勇敢に見えるため、人気があったと考えられています。
また、カブトムシ・クワガタムシどちらも、一般家庭でも比較的飼育がしやすいことも人気の理由です。大きなスペースを必要としない生き物は、都市部でも飼育しやすいですよね。
カブトムシとクワガタは仲間なのか?
カブトムシとクワガタムシはどちらも茶色や黒っぽい色をしており、見た目もなんとなく似ていることから、仲間なんじゃない?同じ種類じゃない?と思っている方も多いのではないでしょうか。
ここからは、分類学上でのカブトムシとクワガタムシの共通点と相違点をご紹介します。
分類学上の共通点としては、カブトムシとクワガタムシはどちらも「甲虫類(こうちゅうるい)」に分類されます。甲虫類は、身体全体が固くて丈夫な殻(外骨格)でできていることが特徴です。コガネムシやホタル、ゾウムシなども甲虫類にあてはまります。
カブトムシもクワガタムシも、成虫は羽を持っているため空を飛ぶことができる点も共通しています。また、どちらも夜行性で、クヌギなどの樹液を吸うことは同じです。
相違点としては、甲虫類のなかでカブトムシはコガネムシ科、クワガタムシはクワガタムシ科に分けられます。全然違う二種類の昆虫です。
紛らわしい二種類を見分けよう
見た目が似ていてカブトムシとクワガタムシ(オス)は紛らわしいですよね。
ここからは、目で見分けるときのポイントとなる、カブトムシとクワガタムシ(オス)の構造的な違いを解説します。
ツノ?あご?
カブトムシとクワガタムシ(オス)の見た目における一番の違いは、ツノです。
カブトムシには頭にある長い一本のツノと、胸の真ん中の短いツノがあります。大きくて立派なツノは特徴的ですよね。ちなみに、メスのカブトムシにはツノがありません。オスは、ケンカのときにこのツノで威嚇することもあるんですよ。
クワガタムシが持っているのは、はさみのような形をした大あご。ツノではないことがポイントです。カブトムシと同じく、大あごを持っているのはクワガタムシのオスだけです。
触角
ツノ・大あごと比べると少しわかりにくいのですが、触角も違いがあります。
カブトムシの触角は、短くて先が丸くなっていますが、クワガタムシの触角は長くて先端がぎざぎざになっているんです。
クワガタムシの触角は、第一節(根元の部分)が長く、第二節からカクっと曲がったような形をしているのも特徴です。
見た目だけじゃなく、生き方も違う
ツノ・大あご、触角といった見た目だけではなく、カブトムシとクワガタムシは生き方も違うです。
たとえば、カブトムシは卵を土の中に卵を産みますが、クワガタムシは朽ち木のなかに卵を産みます。これは、それぞれの幼虫は食べるものが違うから。カブトムシの幼虫は、落ち葉や木くずが腐った腐葉土を食べる一方、クワガタムシの幼虫は朽ち木を食べます。
また、幼虫期間と寿命の違いもあります。
カブトムシは幼虫期間が長く、短いものでも1年、長いものだと3年以上という場合もあります。そして、カブトムシが成虫になってからの寿命は短く、短いものだと約3ヶ月、長いものでも1年程度です。
カブトムシはオス・メスで少し寿命が違い、特にオスの寿命が短い。なぜなら、他のオスとエサやメスをめぐってケンカすることが多いからです。ケンカをすると、体力を消耗してしまったり、ケガをしてしまうため、結果として寿命が短くなります。
メスの方がオスよりも1ヶ月程度寿命が長いと言われています。オスはほかのオスとけんかすることがひとつの理由で、メスの場合は交尾をしたあとも卵を産み次の世代を残す大切な仕事があるからです。
一方、クワガタムシは幼虫期間が短く、平均1~2年程度。成虫になってからの寿命は長く、3~4年ほど生きます。
なお、クワガタムシは種類によって寿命が異なります。たとえば、冬眠をする・しないによって大きく違います。冬眠をする種類(オオクワガタ、ヒラタクワガタ、コクワガタなど)は、2~3年、長い場合は5年ほど生きます。一方、冬眠をしない種類(ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタなど)は寿命が短く、蛹室を出た後は平均3ヶ月程度です。
昆虫採集に活用しよう
ここからは、カブトムシとクワガタムシの採集方法とコツをご紹介します。それぞれの特徴を知れば、きっと採集しやすくなるはず♪
クヌギ、コナラ、ヤナギなどの樹液採集
夏になると、クヌギ、コナラ、ヤナギなどの木から、甘酸っぱい樹液が出ます。この樹液を目指してやってくるカブトムシやクワガタムシを直接捕まえることを樹液採集といいます。手または虫取り網で捕まえます。
コツは、晴れか曇りで、気温25度以上の日に行くことです。また、強風の日は捕まえにくいので避けましょう。
燈火採集
燈火採集は、光に集まってくるカブトムシとクワガタムシを捕まえる方法です。キャンプ場の街灯やその周辺を探してみましょう。
もし、近くに街灯がなければ、持参した懐中電灯でもOKです。コツは、LEDではないものを使うこと。また、できるだけ光の強いものを使うと虫が集まりやすいです。
トラップ採集
トラップ採集は、バナナをトラップとして仕掛け、集まってきたカブトムシとクワガタムシを捕まえる方法です。事前に、小さくカットしたバナナと焼酎・砂糖をビニール袋に入れて、半日から1日常温で放置しておきます。その後、ストッキングや網、目の細かいネットなどに入れ、木に吊るしておきます。
このトラップが役立つ原因は、アルコールが蒸発するときに、バナナの甘い香りが漂い、昆虫を引き寄せる効果が増えるからです。
仕掛けるときののポイントは、近くに樹液の出る木がない場所に設置することです。近くに樹液の出る木があると、カブトムシやクワガタムシはそちらに行ってしまうからです。また、木のやや高いところにトラップを設置するのがおすすめです。
なお、仕掛けを設置するときには、木を傷つけてしまうのを避けるため、釘は使わないようにしましょう。最後に、昆虫採集が終わったら、仕掛けを忘れずに回収してくださいね。
捕まえた昆虫を飼育する
続いて、捕まえた昆虫を長生きさせるコツをご紹介します。せっかく自分で捕まえたのであれば、元気に長生きしてほしいですよね。
ケンカをしないよう、一頭ずつケースで飼う
カブトムシもクワガタムシも、寿命が短くなってしまう大きな原因がケンカです。ケンカを防ぐためにも、一頭ずつケースで飼うことをおすすめします。
交尾や産卵をさせる場合だけ、オスメスを同じケースで飼う
オスメスを同じケースで飼うのは、交尾や産卵をさせる場合のみ。交尾や産卵はとても体力を使うため、繁殖をさせる予定がなければ、オスメスは別々のケースで飼いましょう。
清潔で寒暖差の少ない場所
また、排泄物やエサの食べ残しが残っていたり、寒暖差が激しい環境も寿命を縮める要因に。ケースは常に清潔に保ち、温度管理もこまめに行いましょう。
いったい、どっちが強い?
カブトムシとクワガタムシは、樹液をめぐってケンカになることはよくあるそうです。最後に、その人気の二種類昆虫が戦った場合、どちらが勝つのかをご紹介します。
より大きなカブトムシ
もちろん個体差はあるものの、一般的に足腰がしっかりしているカブトムシの方が有利と言われています。日本にいるカブトムシはクワガタムシより体が大きいことが一般的なので、サイズが違った場合はやはりカブトムシが有利です。
同じサイズのカブトムシとクワガタなら?
同じサイズのカブトムシとクワガタムシが戦った場合、カブトムシは頭のツノを相手の体の下に差し込んでからの「すくい投げ」が得意です。一方クワガタムシは、大あごで相手の体をはさんでからの「はさみ投げ」で戦います。
カブトムシの「すくい投げ」をクワガタムシがこらえることができれば、クワガタムシが勝つこともあります。
まとめ:カブトムシとクワガタムシの世界は、とっても奥深い!
このコラムでは、カブトムシとクワガタムシの違いや採集方法、長生きさせるコツなどをわかりやすく解説しました。
見た目だけでなく、生き方にも違いがあるなど、カブトムシとクワガタムシの世界はとても奥深いことがわかりましたね。
このコラムを読んでカブトムシとクワガタムシに興味を持った方は、ぜひこの夏昆虫採集に出かけてみてはいかがでしょうか?