夏の風物詩!スイカ割りはなぜ始まった?気になる噂話や起源をご紹介

暑い夏はもうすぐそこ。みなさんは、夏といえば何を思い浮かべますか?子どものころに、「スイカ割り」をして楽しんだ、という思い出がある方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回のコラムでは、夏の風物詩ともいえるスイカ割りに迫ってみたいと思います。スイカ割りの起源にまつわるちょっと怖い噂話や、スイカ割りの楽しみ方、日本でのスイカ割りの歴史、さらには美味しいスイカの見分け方などをわかりやすく解説していきます。

ぜひ、最後まで読んでスイカ割りに詳しくなりましょう♪

「スイカ割り」ってなに?

夏の遊びとして、大人から子どもまでみんなで楽しめる「スイカ割り」。必要な道具やルールについてはのちほど詳しく解説しますが、少し広めのスペースがあればどこでもできるのが魅力です。

スイカ割りは、スイカを丸々1つ置き、少し離れたところから目隠しをした人がまわりの人の声だけを頼りに進み、手に持った棒で割る遊びです。
海だけでなく、イベント会場や学校などでも気軽に楽しめる、日本の夏の風物詩の1つです。

スイカ割り

「スイカ割り」の起源と諸説

みなさんは、スイカ割りがいつ、どこで始まったのか知っていますか?日本で生まれたという説だけでなく、意外な地域で生まれたという説もあるんですよ。
ここからは、スイカ割りという形がどこから生まれたのか、3つの起源説をご紹介します。

アフリカ

現在日本で食べているスイカは、アフリカで生まれたスイカを品種改良したものです。スイカの原産地はアフリカで、現地のスイカは乾燥に強く水分を溜め込むことが特徴。

スイカを割って飲み水や生活用水にしたり、スイカを調理して食べたりする人々もいるとか。スイカが貴重な資源となるアフリカでは、スイカの豊作を祈る風習があり、それがスイカ割りとして変化・定着したという説があります。

アフリカ

中国

中国からスイカ割りが始まったという説もあります。こちらはちょっと怖く、「三国志」の時代に、戦いの前に罪人の頭を棍棒で叩くという通例があったとか。これは、戦いの相手に、自分たちの残虐さを見せつけることで、戦う気力をなくすのが目的だったそうです。
ただし、あまりにもひどいということで、罪人の頭ではなくスイカを使うようになったといわれており、これがスイカ割りの起源の1つと考えられています。

ちなみに、現在の中国ではスイカ割りは行われていないようです。

日本

スイカ割りの起源は、日本だという考え方もあります。それは、日本刀の試し斬りや居合斬りに関係しています。武道のスキルの高さを示すために、野菜や果実をすばやく切るというパフォーマンスをすることがあり、それがスイカ割りとして広まったという説です。

日本

日本におけるスイカの歴史

先ほどもご紹介したとおり、スイカの原産地はアフリカであり、日本に古来からあったわけではありません。
日本にスイカが伝わった時代については、諸説ありますが、主なものとしては江戸時代にスイカが渡来したという説があります。ちなみに、ほかにも14世紀にはすでにスイカがあったという考え方や、1500年代に長崎に伝わったという考え方もあります。

文芸作品のなかでもスイカが言及されています。
たとえば、江戸時代の代表的な農業書である『農業全書』には、「西瓜は昔は日本になし。寛永の末ごろ(1640年ごろ)初めて其種子来り、其後やうやく諸州にひろまる」という記述があります。

また、日本の食物全般について性質や食べ方を詳しく書いた『本朝食鑑(ほんちょうしょっかん)』には、スイカを切り、砂糖をかけてしばらく時間をおいてから食べるという食べ方が書かれています。
現在では、スイカに塩をかけて食べる人が多いですが、江戸時代ごろのスイカは、今のスイカと比べて甘みが少なかったため、砂糖をかけていたのですね。
さらにスイカは当時、人に贈るお土産やプレゼントとしても人気があり、「西瓜のみやげ あけずとも見える也」という川柳も残っています。

なお、スイカが日本全国に広く普及したのは、江戸時代の後期ごろだと考えられています。現在のような、甘いスイカになったのは、明治時代になって品種改良が進んだためです。

スイカ割りの楽しみ方

続いて、スイカ割りに必要な道具やおすすめの場所、スイカ割りのルールなどをご紹介します。これらを知れば、スイカ割りがもっと楽しくなるはずです♪

道具や場所

スイカ割りをする前には、スイカ・タオル(目隠し用)・ポリ袋やレジャーシート(スイカを置く用)・などを用意しましょう。
必須ではありませんが、水分補給や、汚れを洗い流すために水もあると便利です。また、ゴミ箱が近くにない場所でスイカ割りをするときには、食べ残したスイカの皮を入れるゴミ袋も準備します。

スイカ割りにおすすめの場所は、海や芝生など、広いスペースがあるところです。海は夏らしい雰囲気も味わえます。棒を使うため、狭い場所や人が多い場所は避けましょう。

ルール

スイカ割りにはルールがあります。
スイカを割る人は、地面に置いたスイカから約5メートル離れたところからスタート。目隠しのためにタオルを巻きます。
歩き始める前に、グルグルと回ってもらうと、まっすぐ歩けなくなるため、さらにスイカ割りが盛り上がります。ただし、無理をさせないように気をつけてくださいね。

まわりで見ている人は、スイカを割る人に、スイカの位置がわかるように「もう少し右」「まっすぐ」などと声をかけていきます。無事にスイカが割れたら終わりです。

ルール

なぜ「スイカ割り」をやるのか?

ゲームとしてのスイカ割りは、大人から子どもまで、みんなで楽しめるという楽しさがあります。
スイカが上手く割れても、割れなくても盛り上がることができます。さらに、スイカが割れたあとは、みんなで食べられるのも魅力ですよね。

実際、筆者が子どもの頃は、実家や近所の子ども会、学校などでスイカ割りを何度も楽しんでいました。また、親戚が農家だったため、甘くて新鮮なスイカを使ってスイカ割りをした思い出があります。

スイカを食べよう

スイカ割りの遊び自体ももちろん楽しいですが、やっぱりみんなでスイカを食べるのが醍醐味ですよね。ここからは、スイカをキレイに切るコツや、美味しいスイカの見分け方についてご紹介します。

スイカをキレイに真っ二つに切るには

スイカは、大きく硬いことから、なかなかキレイに切るのが難しいですよね。
スイカをキレイに真っ二つに切るためには、まずスイカを裏返し、くぼみに菜箸を刺します。その菜箸を目安として、包丁を両側から入れれば、キレイに半分に切れます。

美味しいスイカの見分け方

せっかく食べるのですから、美味しいスイカを選びたいですよね。

【サイズ】

スイカはさまざまなサイズがありますが、大きめの方が甘味が強いです。
逆に、さっぱりとしたスイカが好みであれば、小さいスイカを買ってみてください。

【音】

また、スイカを軽く叩いたときに「ポーンポーン」と軽い音が響けば、熟している証拠です。

【縞模様】

さらに、しま模様の黒い部分が濃い(模様がはっきりしている)スイカは、甘いです。
黒い部分が軽く盛り上がっていれば、そのスイカは新鮮だといえます。

縞模様

まとめ:歴史を知って、もっとスイカ割りを楽しもう

このコラムでは、スイカ割りの意外なルーツや、日本での歴史についてご紹介しました。また、スイカをキレイに切る方法や、美味しいスイカの見分け方もわかりやすく解説しました。

日本の古き良き風物詩であるスイカ割り。この夏は、ご家族やお友達と一緒に、スイカ割りを楽しんでみてはいかがでしょうか?

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