掲載日:2024.03.11

ランタンの基礎〜今更聞けない基本のキ〜

近年流行のキャンプで活躍するランタンは、アウトドアだけでなく災害時にも重宝する優れもの。
一家に1つはあってもいいアイテムと言えるでしょう。

本記事では、そんなランタンの歴史や種類といった基礎知識や意外な宗教との関係、生活にも取り入れられるアンティークとしてのランタンを紹介します。

ランタンの基礎知識

みなさんはランタンというとどのようなものをイメージするでしょうか。
一口にランタンと言ってもLEDで光るものや、ガスで光るもの、アンティーク調のおしゃれなものなど、様々な種類があります。
本項ではそんなランタンの種類や歴史などの基礎知識について解説していきます。

ランタンの歴史について

ランタン(lantern)という単語の起源は、ラテン語でランプ・松明を意味する「lanterna」が由来ですが、それ自体もギリシャ語から派生したものとされています。
しかし、ランタンの起源自体は古代中国で蝋燭や油のランプを薄い紙や竹で覆ったもので、祭りや催事で使われていたとされます。

その後、ローマ時代や中世ヨーロッパを経てガラスで作成されることが一般的になり、美しい模様や彫刻を描くことで、教会の祭りや宗教行事で使用されるようになりました。
その後船舶や街灯として広く使われるようになり、アジアでも様々なランタンが広まりました。

ランタンの明るさについて

ランタンの明るさは物理学で光の出力を表す単位である「ルーメン」が使われます。
数値が高いほど光の量が多くなるという考え方のため、高い数値になる程明るくなります。

1,000ルーメンは80ワット相当の明るさで、これはキャンプのメインランタンに使用される程度の明るさ。少人数のキャンプであれば700ルーメン程度がおすすめです。

各ランタンの特徴

本項では主なランタンの種類と特徴について解説していきます。
おすすめの使い方も紹介するので、自分の用途にあったランタンを探してみてください。

LEDランタン

LEDランタン

現在主流となっているランタンと言っても過言ではないでしょう。
文字通り光源にLEDを使うため、火を使ったランタンよりも比較的安全かつ手軽に使用できるのが特徴です。

乾電池で使用できるものが多く、災害時などにも使用できるため防災グッズとしても人気があります。ただし乾電池の消費量が多いため、長時間使用する場合は充電式乾電池を使うなどして電力不足に備えましょう。
光量や連続使用時間はモデルにより異なりますが、フル充電で1〜2日使えるものが多いです。

オイルランタン

オイルランタン

理科の実験で使ったアルコールランプがイメージとしては近く、最も原始的なランタンと言えるでしょう。
燃料となるオイルを布製の芯に浸透させて、火をつけることで光源とします。
布の先端の炎が光源のため、光源としては明るくなく、テーブルを少し照らす程度の光量です。

ですが、炎のゆらめきや形状の武骨さといった趣がキャンプなどのアウトドアシーンで人気のため、愛用者が多いランタンでもあります。
オイルにハーブを含むことで虫除け効果を発揮するものがあるので、雰囲気作りと虫除けといった光源以外での利用も可能です。

あまり明るくないというのを逆手に取り、炎のゆらめきを感じながらリラックスタイムを演出するインテリアとして使うこともできるでしょう。

ガスランタン

ガスランタン

ガス缶のガスを燃料として炎を光源にするランタンです。
ガス缶に取り付けることで使用することができ、ガスの量で光量を調整することができます。
点火と消火が比較的容易のため、初心者向けのランタンとも言えるでしょう。

ガス缶と言っても大きく2種類あり、CB缶と言われる居酒屋などの鍋料理に使われるタイプのガス缶(カセットボンベの略)と、アウトドア用のOD缶(アウトドアの略)があります。
OD缶はCB缶と比べて高価ですが、容量が多く、圧力が高いので寒い場所でも安定して利用することができます。

ハイパワーなモデルは1000ルーメンを超えるランタンもあるので、キャンプのメインのランタンとして採用することが可能です。
また、ガスの炎のゆらめきから温かみを感じることができるので、メインのランタンでなく、おしゃれ用に使うこともできます。

ガソリンランタン

ガソリンランタン

とにかく明るいランタンが欲しいという方にはガソリンランタンがおすすめです。
2000ルーメンなどの抜群の明るさを誇るランタンも多く、メインのランタンとして活躍してくれます。
これ一つでサイトだけでなくキャンプ場全体が明るくなるので、隣のキャンパーさんがガソリンランタンだと、自分のランタンはいらないのではと思ってしまうほどです。

燃料にはホワイトガソリンと呼ばれる引火点が-50℃というとても低い燃料を使うので、冬場の寒い時期でも安定した明るさを発揮できるのが魅力です。
とにかく明るいガソリンランタンですが、燃料のホワイトガソリンがアウトドアショップでないと手に入らないのと、着火までの手順が多いので、熟練者向けのランタンと言えるでしょう。

着火する際には、燃料を入れたのちにポンピングという作業で圧力を高め、マントルという芯を空焼きする作業が必要になります。
また、サビや部品の劣化防止のためのメンテナンスとして、油差しやガラス部分の清掃、ガソリン抜きが必要になります。

手間のかかるガソリンランタンですが、アンティークなデザインや温かみのある灯、正しくメンテナンスすれば長く使えることからコアなファンの多いランタンです。

宗教とランタン

キャンプなどのアウトドアや災害時の光源として使われることが多いランタンですが、ガラス部分に模様や彫刻を施すことで、光源としてではなく装飾品として使われてきた歴史があります。
特に宗教との関連が深く、教会や祭りなどの催事で使用されてきました。

ラマダンとランタン

ラマダンとランタン

ラマダンとは新月から新月までの1ヶ月程度断食をして様々な欲望を抑え、自身の信仰心を深めるイスラム教の宗教行事です。

ラマダンの期間中、イスラム教徒は「ファヌース」と呼ばれるランタンで家や街を照らすため、夜にはイルミネーションのような美しく幻想的な光景が広がります。
このファヌースはラマダン期間だけ使用されており、イスラム教におけるシンボルである三日月や星といったデザインが施されているのが特徴です。

こうしたファヌースのようなランタンは、アンティークやインテリアとしても活用できるでしょう。日常を幻想的に彩りたい方にもランタンはおすすめです。

日常にランタンのきらめきを

チャイハネではアクティブシーンやインテリアにもおすすめのランタンを取り扱っています。
キャンプにピッタリのデザインからエキゾチックなデザインまで。
是非あなただけのランタンを見つけてください。

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まとめ

キャンプの光源として使われることの多いランタンですが、光源以外の使用方法もあります。
炎のゆらめきを見つめることでリラックスタイムを演出したり、インテリアにも活用できます。
もちろん災害などの非常時の光源としても活躍できるので、一家に1つはあってもいいのではないのでしょうか。

興味を持った方は是非、本記事を参考にお気に入りのランタンを見つけてください。

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