掲載日:2024.07.08

タヒチってどこの国? ~世界中に愛される地上最後の楽園~

南太平洋の中央に浮かぶ美しい島々。ポリネシア文化発祥の地であり、カヌーやサーフィン、フラなどのポリネシアダンスもタヒチから始まったといわれています。

正式名称は「フランス領ポリネシア」、大小118の島々から成り、明るく陽気なポリネシア文化とお洒落で繊細なフランスの文化が融合し、タヒチ独自の文化を作り上げています。

憧れの水上ヴィラ(コテージ)、目の覚めるような美しいラグーン、白い砂浜や緑豊かな山々など壮大な自然と、人々の温かさに溢れ、世界中の人々を魅了し続けるタヒチ。
今回は「地上の楽園」タヒチについてお届けします。

タヒチってどこの国?

タヒチは南太平洋のほぼ中央に位置し、5つの諸島118の島々を合わせた総称。

フランスの海外領土であり、正式名称は「フランス領ポリネシア」です。そのためタヒチはフランスの国の一部ということになります。

タヒチってどこの国?
タヒチってどこの国?02

タヒチの基本情報

タヒチの人口は約27万人。その大部分が首都パペーテのあるタヒチ島に集中しています。公用語はフランス語ですが、タヒチ語も広く使われている。

東京から約8,800km、南太平洋の真ん中でカリフォルニアとオーストラリアの中間あたりに位置します。

亜熱帯海洋性気候に属し、平均気温は27℃。気候は1年を通じ温暖で貿易風が吹いているため爽やかです。雨季(11~4月)と乾季(5~10月)がありますが、雨季でも30分以上雨が降り続くことはなく、過ごしやすいといえます。

タヒチの基本情報

タヒチの国花は、愛らしい形と魅惑的な香りが魅力のティアレ・タヒチ。ティアレの花びらは通常5~9枚ですが、8枚の花びらを持つティアレは希少で、見つけると幸運が訪れるといわれています。

タヒチの歴史

今から3,000~4,000年前、タヒチアンの先祖は東南アジアから太平洋を南下し、3~4世紀頃には現在のソシエテ諸島などに定着したといわれています。

そこからニュージーランドや、ハワイ、イースター島などに分散し14世紀頃までには、いわゆる「ポリネシア・トライアングル」、一大ポリネシア文化圏が形成されました。

タヒチの歴史

16世紀にスペイン人の探検家が、マルケサス諸島の4島に上陸したのを皮切りに、ヨーロッパから注目され、多くの人がタヒチを訪れるようになりました。フランスの画家ポール・ゴーギャンもその一人。彼らは美しい島々に魅了され、タヒチを「地上最後の楽園」と呼びました。

18~19世紀にはキリスト教宣教師団が相次いで入島したことで、ハワイ同様、タヒチは古来の伝統文化を禁止され※、キリスト教化を余儀なくされることに。

その後、タヒチはフランスとの戦争を経て、1842年にフランスの保護領へ、1880年には正式にフランス領ポリネシアとなりました。

※例:タヒチアンダンスや伝統宗教の禁止・マラエ(神殿)破壊など

タヒチの美しい海と文化の魅力

多くの観光客を惹きつける、魅力あふれるタヒチ。ここではタヒチを象徴する文化を2つ紹介します。

水上ヴィラ(コテージ)

水上ヴィラ(コテージ)

誰もが一度は泊まってみたい!憧れの水上ヴィラ(コテージ)。今ではアジアの他のリゾート地でも見かけるようになりましたが、実はタヒチが発祥ってご存じですか?

水上ヴィラは、波の影響を受けない環礁の島ならではの宿泊施設。カヌーで朝食を運んできてくれたり、部屋のテラスから直接シュノーケルを楽しんだり、夜もテラスで南十字星や流れ星を観察したり、タヒチならではの究極の贅沢を味わえます。

タヒチアン・パール

タヒチアン・パール

タヒチは黒真珠の産地としても有名です。タヒチアン・パールとは黒蝶貝から採れる良質な真珠で、タヒチ政府が定めた厳しい基準をクリアした希少な真珠です。

黒蝶貝の養殖には、タヒチの透明度が高く穏やかな海が適しているのだとか。タヒチアン・パールは黒味を帯びたダークな色から、イエロー、レッド、ブルー、ピーコックグリーンなどカラーバリエーションの豊富さも魅力です。

タヒチの食文化と伝統料理

タヒチはフランスの領土であることから、フランスの影響を受けた食文化が根付いています。どんな伝統料理があるのでしょう。

タヒチ伝統料理の特徴

タヒチ伝統料理は、現地で採れる新鮮な魚介類やタロイモ、ウル、トロピカルフルーツ、ココナッツミルクなどの食材を使ったポリネシア料理。

素材の味を生かしたものが多く、ヘルシーで美味しいと評判です。フランス料理の技法も取り入れられており、洗練された料理が楽しめます。

タヒチの伝統的な食材と料理

タヒチの伝統的な食材と料理

タヒチの伝統料理といえば、「ポワソン・クリュ」が代表的。ブツ切りにしたマグロなどのお刺身と野菜を、ココナッツミルクでマリネしたものです。

もう1つは「マア・タヒチ」と呼ばれる伝統的な蒸し料理。ハワイのイムと似たアヒマア(伝統的な地下オーブン)を使って調理されます。

マア・タヒチはとにかく時間がかかるため、お祝いや宴会など人が集まる際にふるまわれます。土に掘られた穴に、子豚、ウル、タロイモ、魚やエビなどの食材を入れ、バナナの葉をかぶせて4~5時間じっくり蒸し上げます。

タヒチ(フランス領ポリネシア)の島々

フランス領ポリネシアには魅力的な島々がたくさんあります。ここでは主な島々について紹介します。

ランギロア島

ランギロア島

ランギロア島は、タヒチ最大の環礁であり、世界有数のダイビングスポットです。サンゴ礁の美しさに加えて、ウミガメ、イルカ、サメなどの海洋生物が海面近くを泳いでいる様子が見られるなど、海洋動物の楽園でもあります。

島の魅力は、ラグーンの圧倒的な美しさと、夜空全てを覆い尽くす満天の星。周囲には山がなく360°見渡す限りの大空が広がっています。「ランギロア」とは「果てしない空」を意味します。

ティケハウ島

ティケハウ島

ランギロアから10kmに位置するティケハウ島は、大きな楕円形で、リーフ・パスと連なる小島から形成されています。住民は500人程度でほとんどがトゥヘラヘラ村に住んでいます。

観光スポットと呼ばれる場所はありませんが、南国の花が咲き誇り、美しい海と島民の笑顔が印象的な素朴な島。

ボラボラ島

ボラボラ島

ボラボラ島はタヒチで一番有名な島。ホテルや水上ヴィラも多く、世界のビーチ100選で世界No.1に選ばれた美しいビーチがあることでも知られています。

目の覚めるようなラグーン、白い砂浜、神秘的で緑豊かなオテマヌ山が織りなす絶景はまさに楽園そのもの。ボラボラ島は、その美しさから「太平洋の真珠」と称されています。

「ボラボラ」という言葉には「初めに生まれた」という意味があります。タヒチの伝説によると、この島は地球上で一番初めに海に現れた島で、ポリネシアの最高神タアロア(ハワイではカナロア)が手がけた傑作なのだとか。

タハア島

タハア島

ラグーンの美しさはポリネシア一ともいわれるタハア島は、高級バニラの栽培がさかんで別名「バニラ島」と呼ばれています。

タヒチアンバニラは「褐色のダイヤモンド」とも称され、香りが良く皮が薄いのが特徴。最高級バニラとして世界中のパティシエたちから愛されています。

モーレア島

モーレア島

タヒチ島の北西にあるモーレア島は、南国の花々と緑があふれる美しい島。かつてゴーギャンが「古城のような島」と表現した通り、海から突き出たその姿は神秘的です。

またタヒチ島には、『南太平洋』というミュージカルに登場する、架空のポリネシアの山「バリハイ」のモデルになった「モウアロア山」があります。

タヒチ島

タヒチ島

タヒチ島は、首都パペーテがあるタヒチの中心地。ファアア国際空港は海外からタヒチへの玄関口でもあります。

タヒチ島はタヒチで最も大きい島。フランス風の洗練された街並みや世界最高級のスパ、レストラン、ショップや博物館などが点在し、活気に満ちています。

大きな島(タヒチヌイ)と小さな島(タヒチイチ)の2つの島が合体した、ひょうたんのようなユニークな形をしています。

タヒチまとめ

南太平洋に浮かぶ「地上最後の楽園」タヒチ。
ポリネシア文化発祥の地であり、正式には「フランス領ポリネシア」と呼ばれる118の島々の総称です。

温暖な気候とブルーのグラデーションが美しいラグーン、満天の星、白い砂浜など色鮮やかな大自然は画家ゴーギャンが愛したことでも知られています。

陽気なポリネシア文化とお洒落で繊細なフランス文化が融合したタヒチは、今も昔も世界中の人々を魅了してやみません。

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