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世界にはどのような昆虫食があるのか知っていますか? 日本でも古来から珍味として食されてきた昆虫食は、いまや食の新たな選択肢として世界的に注目されています。 昆虫食の種類は非常に豊富で、昆虫の食べ方や料理法は国や地域によってそれぞれ異なります。
今回は、世界的に注目されている昆虫食の実態を深堀り、さらに、昆虫を使った料理の味わいや栄養価などについても触れていきます。 虫料理の画像も載せていきますので、苦手な方はささっとスワイプして飛ばしてくださいね!
食の新たな選択肢として、いまや世界的に注目されている昆虫食。 その魅力はいったいどこにあるのでしょうか。まずは、昆虫食の効果や栄養についてみていきましょう。
昆虫の小さな体のなかには、ミネラルや脂肪酸といった私たち人間のエネルギー源となる成分が多く含まれています。 そのため、昆虫食を積極的に摂ると高い栄養効果が期待できるといわれています。
昆虫食に含まれる主な栄養成分は、以下の通りです。
私たちの体内で酸素を運んでくれる鉄。味覚の形成に関わる亜鉛。細胞内でエネルギーを生み出す反応に関わる銅。 このように、私たちの身体活動に不可欠な栄養成分の多くが、昆虫の小さな体のなかには豊富に含まれているのです。
昆虫の飼育に必要な飼料や水は、私たちが普段食べている肉や魚の飼育に比べるときわめて少量です。また、体の小さな昆虫は温室効果ガスの排出量が少ない上、成長が速いため効率よく生産することが可能になります。 そのため、昆虫食の普及はサステナブル(持続可能な)社会の達成につながるとされ、近年はよりいっそう注目を集めています。
世界的にみれば、昆虫食は決してめずらしい文化ではありません。 現在も多くの国に、あらゆる種類の成虫や幼虫を珍味として食す文化が存在しています。それではここで、世界における昆虫食の歴史をみていきましょう。
人類が昆虫食を食べるようになったのは、およそ700万年前からであるといわれています。 たとえば中国では、約3000年前の周の時代からセミやハチ、アリなどが食料として利用されてきました。また、ヨーロッパにおいても、古代ギリシャや古代ローマではバッタやセミ,カミキリムシなどが盛んに食されていた記録が残っています。
日本人は古来から、良質なタンパク源として昆虫食に注目し、食文化の一つとして長きにわたり親しんできました。
中でも三大珍味とよばれるイナゴ、ザザムシ、蜂の子の3種を使用した料理は、現在も歴史ある郷土料理として、各地方にて大切に受け継がれています。
2024年現在、世界では全人口75億人のうち約20億人の人が、昆虫食を日常的に口にしています。 中でもタイ、ベトナム、ラオス、ミャンマーなどの東南アジアの国や、韓国、中国では、特に昆虫食が盛んです。昆虫料理の種類や味つけは、その国の食文化によりそれぞれ異なります。
それではここで、世界で食べられている昆虫ランキングBEST5を一挙ご紹介! 料理の方法や味わい、風味もあわせてお届けします。あなたの今後の食生活の参考になるかもしれませんよ。
世界で食べられている昆虫ランキング1位はズバリ、甲虫類(コガネムシ目)。加熱処理をしたのち、高温で乾燥させ塩を振って食べる調理法が主流です。 甲虫類はアマゾン盆地やアフリカの一部など、主に熱帯や温帯の国や地域で食べられています。味わいは香ばしく、人によってはコーヒーっぽい香りや風味を感じるのだそう。
世界で食べられている昆虫ランキング2位は、毛虫・イモムシ類(チョウ目)。主に中央アフリカや中国などで食されています。 こんがりと炒めて食べる料理法が主流ですが、国によっては葉に包んだものを蒸し焼きにしたり、鍋で茹でて食べる場合もあります。見た目が苦手だという人も多いですが、なんと国によってはおやつやごちそうとして重宝されているのだとか! 味わいは豆に似ていて、慣れると程よい旨みがたまらないと評判です。
世界で食べられている昆虫ランキング3位は、ハチ (アリ目)です。
ハチの成虫は、油で揚げたり佃煮にしたりする料理法が一般的。ハチの幼虫は、砂糖や醤油で煮付けて食べる方法が主流です。「蜂の子の佃煮」といえば、日本の代表的な郷土料理の一つですね。ハチを煮つけた料理は、日本のほか、中国やタイ、メキシコなどの国でも食べられています。 ハチの幼虫は、モチモチとしたクリーミーな食感が特徴。成虫はカリっとした香ばしい味わいが美味しいと評判です。慣れればスナック感覚になるのかも……?
世界で食べられている昆虫ランキング4位は、バッタ類(バッタ目)です。バッタは、古くから世界各地で食べられ続けてきた昆虫食の一つ。日本ではイナゴの佃煮が有名ですね。 バッタの料理法は、茹でる、油で揚げる、素揚げにするなど国によってさまざまです。サクサクの食感が美味しいと評判で、エビによく似た味がすると感じる人も多いのだそう。いわれてみれば、小さめサイズのバッタの見た目はちょっとだけ小エビに似ていますね。一度ハマってしまったら最後、やめられない、とまらない……。
世界で食べられている昆虫ランキング5位は、セミ(カメムシ目)。主に中国においてよく食される昆虫の一つとして知られています。
セミは基本的に羽化する前の幼虫が食べごろとされています。素揚げして塩を振って食べる料理法が一般的で、肉感のあるしっかりした歯ごたえが特徴です。人によっては、ナッツのような味がすると感じることもあるのだそう。
栄養価や味などあらゆる観点から、いまや世界的に注目されている昆虫食。 それではここで、世界で食べられている代表的な昆虫料理について、その味わいや風味とあわせてみていきましょう。
竹虫とは、蛾の仲間であるタケツトガの幼虫のことです。その名の通り、竹を食べて育つことで知られており、竹のように爽やかで甘い香りがするのが特徴。炒めて食べる料理法が一般的です。 竹虫の幼虫料理は、中国でも特に昆虫食が盛んな雲南省においてよく食されています。雲南省といえば、四川料理をはじめとした辛味の料理の聖地であることでも有名ですね。中国の食文化特有の激辛料理とあわせて、多くのミネラルを含む昆虫料理を栄養補給のため食す文化が根づいているのだといわれています。
インドシナ半島中央部に位置する国ラオスでは、栄養状態改善のために昆虫食を食べるのが一般的です。中でもよく食べられているのが「コオロギの素揚げ」。 コオロギの身には、小魚に似た少し苦い旨みや豆類のようなほのかな甘みがあるといわれています。カリッと素揚げにすることで甲殻類によく似た風味が出るため、その香ばしさがたまらないと評判です。エビやカニが好きな人は、ぜひコオロギにも挑戦してみては?
食用のタガメをナンプラーにしっかり漬け込んで作る「タガメ醤油」は、ベトナムやタイ、カンボジア、ミャンマーなどの国で食べられている昆虫料理です。 「タガメ醤油」の魅力はなんといっても、タガメの旨みが移された醤油とタガメそのもの香りが織りなす絶妙なハーモニー。まるでラフランスを思わせる芳醇な香りが楽しめると評判で、当該地域の人気料理として広く知られています。
ゾウムシとは甲虫類の一種。その名の通り、長く伸びた口部の形がゾウの鼻によく似ています。 このゾウムシの幼虫を調味料とあわせて植物の葉に包んで蒸し焼きにした「ゾウムシの包み焼き」は、主にアフリカ熱帯雨林地域にて親しまれている昆虫料理の一つです。 ゾウムシの幼虫は、まるでカスタードクリームのようにとろりとした食感をしていることで知られており、当該地域ではごちそうとして好んで食されるそう。また、貴重なタンパク源としても注目されています。
メキシコの「チャプリネスタコス」は、辛めのソースに漬けこんで油で揚げたイナゴの一種・チャプリネスをトルティーヤで巻いた昆虫料理です。サクッとした食感とスパイシーな風味が特徴。 タコスとは、トルティーヤと呼ばれる皮に濃いソースをからめた具材をのせて食べるメキシコの代表料理の一つ。肉や野菜などの定番具材のほか、昆虫食もタコスの具材としてトルティーヤに包み、味の濃いソースをかける食べ方が一般的です。
世界が注目する昆虫食。ちょっとだけ試してみたいとひそかに気になっている人も多いのではないでしょうか。ここでは、日本で気軽に昆虫食を試す方法について紹介します。
昆虫食が初めての人は、まずは虫の姿や形状を見ずに食べられるスナックから試してみるのがおすすめです。見た目が虫ではないため、比較的気軽に口にすることができます。 昆虫をパウダー状やエキス状にした加工食品は、専門のショップやインターネットなどで手軽に入手することが可能。また最近では、コオロギの粉末を使用したパンや菓子類なども販売されています。
長野県は、日本国内において昆虫食文化が古くから根づいている地域として知られています。中でも三大珍味とよばれるのが、イナゴ・ザザムシ・蜂の子の3種類。 これらは貴重なタンパク源として注目されており、現在も長野県をはじめ日本の多くの地域において、郷土料理として長きにわたり親しまれています。 いきなり海外の昆虫料理を試すのが不安な人は、まずは日本人が昔から親しんできた昆虫食から試してみるのもよいでしょう。
昆虫食を食べる際は、その栄養価や味わいだけでなく、安全性にも気を配る必要があります。昆虫食を購入する際は、必ず専門のショップで販売されているものを選ぶようにしてください。
また昆虫類は、エビやカニなどの甲殻類と同じグループに分類される生物です。そのため、アレルギー体質をもつ人が昆虫食を口にすると、食物アレルギーを引き起こす可能性が高いといわれています。 甲殻類アレルギーやその他食物アレルギーをもつ人は、昆虫食を食べるのはを控えましょう。
2024年現在、昆虫食はその栄養価や珍味としての味わいだけでなく、サステナブルを意識した食材として、よりいっそう注目されるようになりました。日本でも、コオロギーパウダーを含む食品をはじめとした昆虫食の普及が少しずつ進んでいます。 今後、昆虫特有の風味や味わい、安全性に関する認知がより高まるにつれて、昆虫食は私たちの食文化の一角を担う存在となっていくといえるでしょう。
古来から良質なタンパク源として注目されてきた昆虫食。珍味としての独特な味わいやサステナブルの観点などから、時代の変化とともにその注目度は増しています。 食わず嫌いは損のもと。昆虫食が気になる人は、今回の記事を参考に、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
世界にはどのような昆虫食があるのか知っていますか?
日本でも古来から珍味として食されてきた昆虫食は、いまや食の新たな選択肢として世界的に注目されています。
昆虫食の種類は非常に豊富で、昆虫の食べ方や料理法は国や地域によってそれぞれ異なります。
今回は、世界的に注目されている昆虫食の実態を深堀り、さらに、昆虫を使った料理の味わいや栄養価などについても触れていきます。
虫料理の画像も載せていきますので、苦手な方はささっとスワイプして飛ばしてくださいね!
目次
昆虫食とは
食の新たな選択肢として、いまや世界的に注目されている昆虫食。
その魅力はいったいどこにあるのでしょうか。まずは、昆虫食の効果や栄養についてみていきましょう。
昆虫食の効果や栄養
昆虫の小さな体のなかには、ミネラルや脂肪酸といった私たち人間のエネルギー源となる成分が多く含まれています。
そのため、昆虫食を積極的に摂ると高い栄養効果が期待できるといわれています。
昆虫食に含まれる主な栄養成分は、以下の通りです。
私たちの体内で酸素を運んでくれる鉄。味覚の形成に関わる亜鉛。細胞内でエネルギーを生み出す反応に関わる銅。
このように、私たちの身体活動に不可欠な栄養成分の多くが、昆虫の小さな体のなかには豊富に含まれているのです。
昆虫食のメリット
昆虫の飼育に必要な飼料や水は、私たちが普段食べている肉や魚の飼育に比べるときわめて少量です。また、体の小さな昆虫は温室効果ガスの排出量が少ない上、成長が速いため効率よく生産することが可能になります。
そのため、昆虫食の普及はサステナブル(持続可能な)社会の達成につながるとされ、近年はよりいっそう注目を集めています。
世界における昆虫食の歴史
世界的にみれば、昆虫食は決してめずらしい文化ではありません。
現在も多くの国に、あらゆる種類の成虫や幼虫を珍味として食す文化が存在しています。それではここで、世界における昆虫食の歴史をみていきましょう。
昆虫食はいつから食べられていた?
人類が昆虫食を食べるようになったのは、およそ700万年前からであるといわれています。
たとえば中国では、約3000年前の周の時代からセミやハチ、アリなどが食料として利用されてきました。また、ヨーロッパにおいても、古代ギリシャや古代ローマではバッタやセミ,カミキリムシなどが盛んに食されていた記録が残っています。
昆虫食が盛んだった日本
日本人は古来から、良質なタンパク源として昆虫食に注目し、食文化の一つとして長きにわたり親しんできました。
中でも三大珍味とよばれるイナゴ、ザザムシ、蜂の子の3種を使用した料理は、現在も歴史ある郷土料理として、各地方にて大切に受け継がれています。
昆虫食は世界でどのくらいの人が食べている?
2024年現在、世界では全人口75億人のうち約20億人の人が、昆虫食を日常的に口にしています。
中でもタイ、ベトナム、ラオス、ミャンマーなどの東南アジアの国や、韓国、中国では、特に昆虫食が盛んです。昆虫料理の種類や味つけは、その国の食文化によりそれぞれ異なります。
世界で食べられている昆虫ランキングBEST5
それではここで、世界で食べられている昆虫ランキングBEST5を一挙ご紹介!
料理の方法や味わい、風味もあわせてお届けします。あなたの今後の食生活の参考になるかもしれませんよ。
1位 甲虫類(コガネムシ目)
世界で食べられている昆虫ランキング1位はズバリ、甲虫類(コガネムシ目)。加熱処理をしたのち、高温で乾燥させ塩を振って食べる調理法が主流です。
甲虫類はアマゾン盆地やアフリカの一部など、主に熱帯や温帯の国や地域で食べられています。味わいは香ばしく、人によってはコーヒーっぽい香りや風味を感じるのだそう。
2位 毛虫・イモムシ類(チョウ目)
世界で食べられている昆虫ランキング2位は、毛虫・イモムシ類(チョウ目)。主に中央アフリカや中国などで食されています。
こんがりと炒めて食べる料理法が主流ですが、国によっては葉に包んだものを蒸し焼きにしたり、鍋で茹でて食べる場合もあります。見た目が苦手だという人も多いですが、なんと国によってはおやつやごちそうとして重宝されているのだとか!
味わいは豆に似ていて、慣れると程よい旨みがたまらないと評判です。
3位 ハチ (アリ目)
世界で食べられている昆虫ランキング3位は、ハチ (アリ目)です。
ハチの成虫は、油で揚げたり佃煮にしたりする料理法が一般的。ハチの幼虫は、砂糖や醤油で煮付けて食べる方法が主流です。「蜂の子の佃煮」といえば、日本の代表的な郷土料理の一つですね。ハチを煮つけた料理は、日本のほか、中国やタイ、メキシコなどの国でも食べられています。
ハチの幼虫は、モチモチとしたクリーミーな食感が特徴。成虫はカリっとした香ばしい味わいが美味しいと評判です。慣れればスナック感覚になるのかも……?
4位 バッタ類(バッタ目)
世界で食べられている昆虫ランキング4位は、バッタ類(バッタ目)です。バッタは、古くから世界各地で食べられ続けてきた昆虫食の一つ。日本ではイナゴの佃煮が有名ですね。
バッタの料理法は、茹でる、油で揚げる、素揚げにするなど国によってさまざまです。サクサクの食感が美味しいと評判で、エビによく似た味がすると感じる人も多いのだそう。いわれてみれば、小さめサイズのバッタの見た目はちょっとだけ小エビに似ていますね。一度ハマってしまったら最後、やめられない、とまらない……。
5位 セミ(カメムシ目)
世界で食べられている昆虫ランキング5位は、セミ(カメムシ目)。主に中国においてよく食される昆虫の一つとして知られています。
セミは基本的に羽化する前の幼虫が食べごろとされています。素揚げして塩を振って食べる料理法が一般的で、肉感のあるしっかりした歯ごたえが特徴です。人によっては、ナッツのような味がすると感じることもあるのだそう。
世界の珍味!昆虫食料理5選
栄養価や味などあらゆる観点から、いまや世界的に注目されている昆虫食。
それではここで、世界で食べられている代表的な昆虫料理について、その味わいや風味とあわせてみていきましょう。
四川料理の発展に貢献?コクのある「竹虫の幼虫料理」
竹虫とは、蛾の仲間であるタケツトガの幼虫のことです。その名の通り、竹を食べて育つことで知られており、竹のように爽やかで甘い香りがするのが特徴。炒めて食べる料理法が一般的です。
竹虫の幼虫料理は、中国でも特に昆虫食が盛んな雲南省においてよく食されています。雲南省といえば、四川料理をはじめとした辛味の料理の聖地であることでも有名ですね。中国の食文化特有の激辛料理とあわせて、多くのミネラルを含む昆虫料理を栄養補給のため食す文化が根づいているのだといわれています。
まるでエビの唐揚げ ラオスの「コオロギの素揚げ」
インドシナ半島中央部に位置する国ラオスでは、栄養状態改善のために昆虫食を食べるのが一般的です。中でもよく食べられているのが「コオロギの素揚げ」。
コオロギの身には、小魚に似た少し苦い旨みや豆類のようなほのかな甘みがあるといわれています。カリッと素揚げにすることで甲殻類によく似た風味が出るため、その香ばしさがたまらないと評判です。エビやカニが好きな人は、ぜひコオロギにも挑戦してみては?
ラフランスのような芳醇な香り。ベトナムの「タガメ醤油」
食用のタガメをナンプラーにしっかり漬け込んで作る「タガメ醤油」は、ベトナムやタイ、カンボジア、ミャンマーなどの国で食べられている昆虫料理です。
「タガメ醤油」の魅力はなんといっても、タガメの旨みが移された醤油とタガメそのもの香りが織りなす絶妙なハーモニー。まるでラフランスを思わせる芳醇な香りが楽しめると評判で、当該地域の人気料理として広く知られています。
中部アフリカのクリーミーな「ゾウムシの包み焼き」
ゾウムシとは甲虫類の一種。その名の通り、長く伸びた口部の形がゾウの鼻によく似ています。
このゾウムシの幼虫を調味料とあわせて植物の葉に包んで蒸し焼きにした「ゾウムシの包み焼き」は、主にアフリカ熱帯雨林地域にて親しまれている昆虫料理の一つです。
ゾウムシの幼虫は、まるでカスタードクリームのようにとろりとした食感をしていることで知られており、当該地域ではごちそうとして好んで食されるそう。また、貴重なタンパク源としても注目されています。
メキシコの「チャプリネスタコス(バッタ)」
メキシコの「チャプリネスタコス」は、辛めのソースに漬けこんで油で揚げたイナゴの一種・チャプリネスをトルティーヤで巻いた昆虫料理です。サクッとした食感とスパイシーな風味が特徴。
タコスとは、トルティーヤと呼ばれる皮に濃いソースをからめた具材をのせて食べるメキシコの代表料理の一つ。肉や野菜などの定番具材のほか、昆虫食もタコスの具材としてトルティーヤに包み、味の濃いソースをかける食べ方が一般的です。
日本で気軽に昆虫食を試す方法
世界が注目する昆虫食。ちょっとだけ試してみたいとひそかに気になっている人も多いのではないでしょうか。ここでは、日本で気軽に昆虫食を試す方法について紹介します。
虫の形状を見ず試せるスナック
昆虫食が初めての人は、まずは虫の姿や形状を見ずに食べられるスナックから試してみるのがおすすめです。見た目が虫ではないため、比較的気軽に口にすることができます。
昆虫をパウダー状やエキス状にした加工食品は、専門のショップやインターネットなどで手軽に入手することが可能。また最近では、コオロギの粉末を使用したパンや菓子類なども販売されています。
昆虫食と長野県
長野県は、日本国内において昆虫食文化が古くから根づいている地域として知られています。中でも三大珍味とよばれるのが、イナゴ・ザザムシ・蜂の子の3種類。
これらは貴重なタンパク源として注目されており、現在も長野県をはじめ日本の多くの地域において、郷土料理として長きにわたり親しまれています。
いきなり海外の昆虫料理を試すのが不安な人は、まずは日本人が昔から親しんできた昆虫食から試してみるのもよいでしょう。
昆虫食を食べる前の注意点
昆虫食を食べる際は、その栄養価や味わいだけでなく、安全性にも気を配る必要があります。昆虫食を購入する際は、必ず専門のショップで販売されているものを選ぶようにしてください。
また昆虫類は、エビやカニなどの甲殻類と同じグループに分類される生物です。そのため、アレルギー体質をもつ人が昆虫食を口にすると、食物アレルギーを引き起こす可能性が高いといわれています。
甲殻類アレルギーやその他食物アレルギーをもつ人は、昆虫食を食べるのはを控えましょう。
昆虫食は今後普及するのか?
2024年現在、昆虫食はその栄養価や珍味としての味わいだけでなく、サステナブルを意識した食材として、よりいっそう注目されるようになりました。日本でも、コオロギーパウダーを含む食品をはじめとした昆虫食の普及が少しずつ進んでいます。
今後、昆虫特有の風味や味わい、安全性に関する認知がより高まるにつれて、昆虫食は私たちの食文化の一角を担う存在となっていくといえるでしょう。
昆虫食を食べてみよう
古来から良質なタンパク源として注目されてきた昆虫食。珍味としての独特な味わいやサステナブルの観点などから、時代の変化とともにその注目度は増しています。
食わず嫌いは損のもと。昆虫食が気になる人は、今回の記事を参考に、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。