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高く低く、神楽笛の豊かな音色が響き、甲高い鉦鼓(しょうこ)が打たれる。腹の底にまで響く力強い太鼓の音が打ち鳴らされると、胸が高鳴り始める。舞い方の躍動から、もう目が離せなくなる。
この2月、アミナコレクションは神話や伝説が今なお生き続ける北上高地、早池峰山に伝わる神楽・岳神楽の公演を開催いたします。
皆様は神楽についてどんなイメージを持っていますでしょうか?日本に古くから伝わる神様の行事で、ちょっと堅苦しくてしきたりも多そう、そんな感じでしょうか。神楽は、伝承される地域の人たちの暮らしと共に育まれてきたもの。拍手をして盛り上げたり掛け声を掛けたり、その場の雰囲気を楽しみながら、神様と私たちが一緒になって創り上げていきます。
ここでは、そんな神楽を楽しむために準備しておきたいことや、知っておくとよい一般的に知られるポイントを紹介していきます。2024年2月に上演されるアミナコレクションが開催する「早池峰神楽 岳神楽」をご予定の方に向けた御案内も記載しておりますので、ぜひ最後までご覧になってください。
神楽とは基本的に神事にともなう音楽や舞などの芸能(神事芸能)になります。あざやかな衣装を纏い、繊細に、また力強く生き生きと踊る舞い方と、太鼓・神楽笛・手平鉦などの囃し方が阿吽の呼吸で繰り広げる世界です。
神楽の起源は、かの有名な「天岩戸開き」だといわれます。岩屋に閉じこもってしまった天照大神をなんとか誘い出そうと、八百万の神が集まり、岩屋の前で天鈿女命(アメノウズメノミコト)が華やかに舞い踊ったのだそうです。
神楽は、古くは「神座(かみくら)」に神々を降ろし託宣を受けるため、神懸かりの儀式として巫女によって舞われていたといいます。そこから、無病息災・五穀豊穣に感謝し、神に奉納する神事として執り行われるようになりました。そして、伝承されるそれぞれの土地の人々の暮らしに深く結びついた民俗芸能として、日本各地で守り伝えられています。
神楽は、神と人、また人と人を繋ぎながら、時代とともに少しずつ意味と姿を変え続けているのです。
▼奥深い神楽の世界をさらに知りたい方はこちらもぜひ 神楽(かぐら)ってどんなもの?その種類や起源を紹介
ここからは、神楽を存分に楽しむために知っておくとよいことを、花巻観光協会が発行する早池峰神楽の神楽鑑賞ガイドを参考に見ていきましょう。
神社で行われる神楽などは基本的に無料です。公演によってはチケットが販売されることもあります。神楽には、鑑賞させていただく感謝の気持ちとともに「初穂料」「御花(おはな・みはな)」を納めるという習わしもあります。お金だけでなく焼酎2、3本を納めることもあるそうです。この初穂料については「神楽をより楽しむために!」で詳しく解説します。
持ち物は季節や公演場所によっても変わってきます。神楽は神社の神楽殿などで行われることも多いので、冬の屋外には防寒、夏なら虫除けや暑さ対策がとても重要です。
大きな屋内の会場の場合、ありがちなのが靴の取りまちがい。鑑賞後、高揚した気持ちのまま、ついうっかり誰かが自分の靴を履いて行ってしまった、なんていうこともよくあることです。脱いだ靴は袋に入れて、座席まで持って行くと安心です。
神楽の公演は2時間以上になることが多いので、床に座って鑑賞するという会場ではお尻が痛くなるということも。
公演の演目などが載ったパンフレットがもらえる会場もありますが、神社や公民館で開催される場合は配られないことも多くあります。演目の内容についての知識が少しあるだけで、より神楽を楽しむことができます。
鑑賞中に飲食なんていいの?と思われる方も多いかもしれませんが、神楽は基本的に飲食可能なところが多いのです。鑑賞ガイドにも「昔から酒肴を伴う庶民の娯楽の場でもあったため、早池峰神楽でも途中で御神酒が回ってきたりすることがあります」とあります。長い時間を楽しむために、ちょっとお腹に入れられるもの、温かい飲み物など持っていくとよいでしょう。もちろん、会場によっては飲食できないこともありますので注意しましょう。
日本全国にある神楽は、その特性も様々です。季節・会場・公演時間によって別途必要なものもあるかと思いますので、あらかじめ調べておくことをおすすめします。
《冬の公演におすすめ》
《夏の公演におすすめ》
神楽を鑑賞する際の服装に、とくに決まりごとはありません。神事だからといって、正装していく必要はないのです。座りやすい服装や、暑さ寒さ対策を重視しましょう。とくに神社の神楽殿などは風が吹き抜ける高い場所にあることが多いため、とにかく暖かくして行くことをおすすめします。
神楽は知れば知るほど魅せられる、とても奥深い世界。より楽しむために知っておきたい5つのポイントを見ていきましょう。
公演によってはパンフレットなどが配られ、演目についての説明などが添えられています。ただ、神社で奉納される神楽などはそういったものは配られないことがほとんど。事前に調べて演目の構成や舞の意味を少しでも頭に入れておけば、神楽をより深く堪能できるでしょう。
ただ、目の前の神楽を頭で考えるのではなく、根源的・直感的に感じ取りその躍動に触れるという、別の楽しみ方があると思います。必ずしも必要というわけではございません。
席が指定されている公演もありますが、神社などでの神楽はそのほとんどが全席自由。好きな場所で見ることができます。神楽鑑賞ガイドによると
“神楽の本当の良さを知るには、なるべく前で見て、全身で神楽を体感することが一番です”
とのこと。少し早めに会場に出かけて、見やすい席を確保するとよいでしょう。
「準備しておきたいもの」でもご紹介したように、神社などで奉納される神楽は基本的に無料です。ただ、神楽を鑑賞させていただくお礼の気持ちも込め、「初穂料」「御花」を用意してみましょう。 金額はだいたい2,000〜3,000円くらいが平均とのこと。のし袋に入れ、「初穂料」「御花」などと書きます。その下にはご自分の名前を書くのですが、難しいお名前なら読みがなをふりましょう。
“なぜなら「花ぶれ」といって、神楽の途中でお花を出した人の名前が読み上げられるからです”
これは嬉しいですね。
神楽を観ながら高まる気持ちを表現したい!そんな時は大きく拍手をしてみましょう。
“演目の終わりに拍手をすることはもちろん、演技中でも「すごい!」「素晴らしい!」と思う気持ちをその場ですぐ伝えるには、拍手が一番です。拍手が多いと神楽衆の気合いも違ってくるそうです。特に激しい舞の場合、一瞬ピタッと舞手とお囃子が止まる「キメ」の場面に拍手が合うと、その場の雰囲気が盛り上がります”
また、神楽通は掛け声をかけることも。
“場を盛り上げるものとして、観客からの掛け声があります。例えば、「キメ」の時、「イヤー!」とか「ヨォシッ!」といった掛け声を絶妙に掛けられる観客になれば、立派な神楽通でしょう”
少し慣れてきたら、ぜひ一声かけてみてはいかがでしょうか。
直会(なおらい)とは神様にお供えした御饌(みけ)をおろし、参加者でいただく「神人供食」をいいます。神々と同じものを口にすることで、神様と人が一体となり、その力を分けてもらう、そんな意味があります。また、祭りの時を終え日常に戻る、「直る」ための儀式ともされています。
神楽の直会は、神楽衆と参加者、参加者同士の交流の場にもなっており、気軽に参加できる雰囲気があります。
日本各地に伝承される神楽を鑑賞しに行くなら、その土地の神楽にちなんだ宿に泊まるのもおすすめ。神楽殿がある宿や食事をしながら神楽を鑑賞できる宿もあります。
また、神楽が行われる時期になると、神楽にまつわる神話が伝わる場所を訪れたり、体験などがつくツアーが組まれることも。情報をチェックしてみましょう。
伝統芸能というと少し敷居が高いイメージがありますが、神楽はまさに神々と人間とがともに楽しむ空間。あまり肩肘張らずに楽しめることが魅力でもあります。
ただ、それは最低限のマナーを守ってこそ。とくに神社の奉納神楽は、観光資源としての役割を持つものも多くありますが、その地の人々が大切に大切に守り継いできた誇りでもあります。その土地のお祭りに参加させていただく、と気持ちを忘れないでおきたいものです。
いくつかの注意点を見ていきましょう。
舞庭とは、縄で囲われ設られた舞の舞台。神様が降りるとても神聖な場所ですので、舞い方や神職以外立ち入ることはできません。近くから写真を撮りたくてつい入ってしまう、などということがないようにしましょう。これは会場を問わず気をつけたいポイントです。
お酒が入って楽しくなる、というのも神楽の楽しみのひとつかもしれません。ただ、神楽の邪魔になるような行為、他の人の迷惑になるふるまいは論外です。
迫力のある神楽を記録に残したいという方も多いと思いますが、公演によっては他の人の鑑賞の妨げとなるため、フラッシュや三脚が禁止されているところもあります。また、携帯電話(スマートフォン)のご使用も気を付けましょう。上演前に必ず、マナーモードになっているかを確認しましょう。
前出の持ち物の中に飲み物などを書きましたが、会場によっては座席での飲食が禁止されている場所もあります。事前に確認しておきましょう。
広い駐車場がある公演会場なら問題ありませんが、神社や地区の公民館などといった会場は十分な駐車スペースがないことがほとんどです。近くの空き地や路上に駐車することになることもあります。違法駐車や付近の住民の方の迷惑にならないよう十分に注意しましょう。
神楽の世界をより楽しむためのポイントをお伝えしてきました。
神楽は日本各地に伝わり、人々の信仰や暮らしとともに紡がれ、その土地ならではの形を成し、数えきれない数の神楽が今も日本各地に息づいています。
神楽が行われる場にはいつでも神様がいます。神様とその場にいる者だけで創る特別な空間。さあ、太鼓が鳴り始めたら余計なことは考えず、この空間に身を委ねましょう!
高く低く、神楽笛の豊かな音色が響き、甲高い鉦鼓(しょうこ)が打たれる。
腹の底にまで響く力強い太鼓の音が打ち鳴らされると、胸が高鳴り始める。
舞い方の躍動から、もう目が離せなくなる。
この2月、アミナコレクションは神話や伝説が今なお生き続ける北上高地、早池峰山に伝わる神楽・岳神楽の公演を開催いたします。
皆様は神楽についてどんなイメージを持っていますでしょうか?日本に古くから伝わる神様の行事で、ちょっと堅苦しくてしきたりも多そう、そんな感じでしょうか。
神楽は、伝承される地域の人たちの暮らしと共に育まれてきたもの。拍手をして盛り上げたり掛け声を掛けたり、その場の雰囲気を楽しみながら、神様と私たちが一緒になって創り上げていきます。
ここでは、そんな神楽を楽しむために準備しておきたいことや、知っておくとよい一般的に知られるポイントを紹介していきます。
2024年2月に上演されるアミナコレクションが開催する「早池峰神楽 岳神楽」をご予定の方に向けた御案内も記載しておりますので、ぜひ最後までご覧になってください。
目次
神楽とは
神楽とは基本的に神事にともなう音楽や舞などの芸能(神事芸能)になります。あざやかな衣装を纏い、繊細に、また力強く生き生きと踊る舞い方と、太鼓・神楽笛・手平鉦などの囃し方が阿吽の呼吸で繰り広げる世界です。
神楽の起源は、かの有名な「天岩戸開き」だといわれます。
岩屋に閉じこもってしまった天照大神をなんとか誘い出そうと、八百万の神が集まり、岩屋の前で天鈿女命(アメノウズメノミコト)が華やかに舞い踊ったのだそうです。
神楽は、古くは「神座(かみくら)」に神々を降ろし託宣を受けるため、神懸かりの儀式として巫女によって舞われていたといいます。
そこから、無病息災・五穀豊穣に感謝し、神に奉納する神事として執り行われるようになりました。
そして、伝承されるそれぞれの土地の人々の暮らしに深く結びついた民俗芸能として、日本各地で守り伝えられています。
神楽は、神と人、また人と人を繋ぎながら、時代とともに少しずつ意味と姿を変え続けているのです。
▼奥深い神楽の世界をさらに知りたい方はこちらもぜひ
神楽(かぐら)ってどんなもの?その種類や起源を紹介
準備しておきたいもの
ここからは、神楽を存分に楽しむために知っておくとよいことを、花巻観光協会が発行する早池峰神楽の神楽鑑賞ガイドを参考に見ていきましょう。
初穂料・御花
神社で行われる神楽などは基本的に無料です。公演によってはチケットが販売されることもあります。
神楽には、鑑賞させていただく感謝の気持ちとともに「初穂料」「御花(おはな・みはな)」を納めるという習わしもあります。お金だけでなく焼酎2、3本を納めることもあるそうです。
この初穂料については「神楽をより楽しむために!」で詳しく解説します。
持ち物
持ち物は季節や公演場所によっても変わってきます。
神楽は神社の神楽殿などで行われることも多いので、冬の屋外には防寒、夏なら虫除けや暑さ対策がとても重要です。
●靴を入れる袋
大きな屋内の会場の場合、ありがちなのが靴の取りまちがい。
鑑賞後、高揚した気持ちのまま、ついうっかり誰かが自分の靴を履いて行ってしまった、なんていうこともよくあることです。脱いだ靴は袋に入れて、座席まで持って行くと安心です。
●座布団
神楽の公演は2時間以上になることが多いので、床に座って鑑賞するという会場ではお尻が痛くなるということも。
●パンフレットなど
公演の演目などが載ったパンフレットがもらえる会場もありますが、神社や公民館で開催される場合は配られないことも多くあります。
演目の内容についての知識が少しあるだけで、より神楽を楽しむことができます。
●飲み物・食べ物
鑑賞中に飲食なんていいの?と思われる方も多いかもしれませんが、神楽は基本的に飲食可能なところが多いのです。
鑑賞ガイドにも「昔から酒肴を伴う庶民の娯楽の場でもあったため、早池峰神楽でも途中で御神酒が回ってきたりすることがあります」とあります。
長い時間を楽しむために、ちょっとお腹に入れられるもの、温かい飲み物など持っていくとよいでしょう。
もちろん、会場によっては飲食できないこともありますので注意しましょう。
●季節感に応じて用意してあるとよいもの
日本全国にある神楽は、その特性も様々です。
季節・会場・公演時間によって別途必要なものもあるかと思いますので、あらかじめ調べておくことをおすすめします。
《冬の公演におすすめ》
《夏の公演におすすめ》
◆靴用のビニール袋
◆座布団
◆早池峰神楽鑑賞ガイド(花巻観光協会発行)
服装に決まりはある?
神楽を鑑賞する際の服装に、とくに決まりごとはありません。神事だからといって、正装していく必要はないのです。座りやすい服装や、暑さ寒さ対策を重視しましょう。
とくに神社の神楽殿などは風が吹き抜ける高い場所にあることが多いため、とにかく暖かくして行くことをおすすめします。
神楽をより楽しむために!
神楽は知れば知るほど魅せられる、とても奥深い世界。
より楽しむために知っておきたい5つのポイントを見ていきましょう。
演目を知っておく
公演によってはパンフレットなどが配られ、演目についての説明などが添えられています。ただ、神社で奉納される神楽などはそういったものは配られないことがほとんど。
事前に調べて演目の構成や舞の意味を少しでも頭に入れておけば、神楽をより深く堪能できるでしょう。
ただ、目の前の神楽を頭で考えるのではなく、根源的・直感的に感じ取りその躍動に触れるという、別の楽しみ方があると思います。必ずしも必要というわけではございません。
鑑賞する場所
席が指定されている公演もありますが、神社などでの神楽はそのほとんどが全席自由。好きな場所で見ることができます。
神楽鑑賞ガイドによると
“神楽の本当の良さを知るには、なるべく前で見て、全身で神楽を体感することが一番です”
とのこと。少し早めに会場に出かけて、見やすい席を確保するとよいでしょう。
初穂料・御花を用意してみる
「準備しておきたいもの」でもご紹介したように、神社などで奉納される神楽は基本的に無料です。ただ、神楽を鑑賞させていただくお礼の気持ちも込め、「初穂料」「御花」を用意してみましょう。 金額はだいたい2,000〜3,000円くらいが平均とのこと。
のし袋に入れ、「初穂料」「御花」などと書きます。その下にはご自分の名前を書くのですが、難しいお名前なら読みがなをふりましょう。
“なぜなら「花ぶれ」といって、神楽の途中でお花を出した人の名前が読み上げられるからです”
これは嬉しいですね。
拍手してみる
神楽を観ながら高まる気持ちを表現したい!そんな時は大きく拍手をしてみましょう。
“演目の終わりに拍手をすることはもちろん、演技中でも「すごい!」「素晴らしい!」と思う気持ちをその場ですぐ伝えるには、拍手が一番です。拍手が多いと神楽衆の気合いも違ってくるそうです。特に激しい舞の場合、一瞬ピタッと舞手とお囃子が止まる「キメ」の場面に拍手が合うと、その場の雰囲気が盛り上がります”
また、神楽通は掛け声をかけることも。
“場を盛り上げるものとして、観客からの掛け声があります。例えば、「キメ」の時、「イヤー!」とか「ヨォシッ!」といった掛け声を絶妙に掛けられる観客になれば、立派な神楽通でしょう”
少し慣れてきたら、ぜひ一声かけてみてはいかがでしょうか。
直会に参加してみる
直会(なおらい)とは神様にお供えした御饌(みけ)をおろし、参加者でいただく「神人供食」をいいます。
神々と同じものを口にすることで、神様と人が一体となり、その力を分けてもらう、そんな意味があります。
また、祭りの時を終え日常に戻る、「直る」ための儀式ともされています。
神楽の直会は、神楽衆と参加者、参加者同士の交流の場にもなっており、気軽に参加できる雰囲気があります。
開始予定時刻:18:40~
※申込者数が定員に達したため受付を終了いたしました。
神楽にちなんだ宿に泊まる
日本各地に伝承される神楽を鑑賞しに行くなら、その土地の神楽にちなんだ宿に泊まるのもおすすめ。神楽殿がある宿や食事をしながら神楽を鑑賞できる宿もあります。
また、神楽が行われる時期になると、神楽にまつわる神話が伝わる場所を訪れたり、体験などがつくツアーが組まれることも。
情報をチェックしてみましょう。
神楽にマナーはある?注意点は?
伝統芸能というと少し敷居が高いイメージがありますが、神楽はまさに神々と人間とがともに楽しむ空間。あまり肩肘張らずに楽しめることが魅力でもあります。
ただ、それは最低限のマナーを守ってこそ。
とくに神社の奉納神楽は、観光資源としての役割を持つものも多くありますが、その地の人々が大切に大切に守り継いできた誇りでもあります。
その土地のお祭りに参加させていただく、と気持ちを忘れないでおきたいものです。
いくつかの注意点を見ていきましょう。
舞庭(まいにわ)には入らない
舞庭とは、縄で囲われ設られた舞の舞台。神様が降りるとても神聖な場所ですので、舞い方や神職以外立ち入ることはできません。
近くから写真を撮りたくてつい入ってしまう、などということがないようにしましょう。これは会場を問わず気をつけたいポイントです。
迷惑になる騒ぎ方をしない
お酒が入って楽しくなる、というのも神楽の楽しみのひとつかもしれません。ただ、神楽の邪魔になるような行為、他の人の迷惑になるふるまいは論外です。
写真撮影・携帯電話(スマートフォン)の操作
迫力のある神楽を記録に残したいという方も多いと思いますが、公演によっては他の人の鑑賞の妨げとなるため、フラッシュや三脚が禁止されているところもあります。
また、携帯電話(スマートフォン)のご使用も気を付けましょう。上演前に必ず、マナーモードになっているかを確認しましょう。
飲食は禁止の場所も
前出の持ち物の中に飲み物などを書きましたが、会場によっては座席での飲食が禁止されている場所もあります。事前に確認しておきましょう。
駐車マナーは必ず守って
広い駐車場がある公演会場なら問題ありませんが、神社や地区の公民館などといった会場は十分な駐車スペースがないことがほとんどです。近くの空き地や路上に駐車することになることもあります。
違法駐車や付近の住民の方の迷惑にならないよう十分に注意しましょう。
まとめ
神楽の世界をより楽しむためのポイントをお伝えしてきました。
神楽は日本各地に伝わり、人々の信仰や暮らしとともに紡がれ、その土地ならではの形を成し、数えきれない数の神楽が今も日本各地に息づいています。
神楽が行われる場にはいつでも神様がいます。
参考―早池峰神楽 神楽鑑賞ガイドより―神様とその場にいる者だけで創る特別な空間。
さあ、太鼓が鳴り始めたら余計なことは考えず、この空間に身を委ねましょう!