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トルコでは毎年大小さまざまなトルコ相撲「ヤールギュレシ」の大会が開催されています。 相撲だからまわしを着けるの?土俵はあるの?決まり手は押し出し?
いえいえ。違います。
誰もが知っている日本の相撲とは違います。相撲だけど相撲とは違う。 これを知れば、きっと観たくなる。行きたくなる。取りたくなる⁉そんなトルコ相撲「ヤールギュレシ」について解説します。
トルコ語で「ヤール」は油、「ギュレシ」はレスリングつまり「オイルレスリング」です。
マッチョな男達が、上半身裸でヘソから膝下までのズボンを着用しオリーブオイルを全身に浴びながら塗りたくります。ヌルヌルでテカテカの選手が組み合って闘うのが「ヤールギュレシ」トルコの国技です。
実際にやってみました。
全身に浴びると、家族に軽蔑されるので手と腕に浴びてみましたがヌルヌルしてうまく力が出せない感じです。オイルで滑るから余計に腕力とテクニックが必要になります。 ここに他の格闘技にはないオイルレスリングの魅力があるのです!
トルコでオイルレスリング大会は一大イベントです。大きな大会では市長や大統領が招かれ、テレビで全国放送されます。 試合は牧草地を観客席で囲んだようなスタジアムで行われます。
年齢や体重でクラス分けされ、同じクラスであればすべて同時に行なわれ大量のオリーブオイルを浴びたマッチョでスタジアムが埋め尽くされます。
大会中に使われるオリーブオイルは三日間で2,000リットル超え⁉もう浴びたい放題!製油会社から数トンのオイルを無償提供されており製油会社の宣伝にもなっています。
選手達は上半身裸で仔牛の皮で作られたヘソから膝下までまでのズボン(クスベット)を着用します。 試合時間は30分と40分のクラスがあり、勝敗が決まらない場合はそれぞれ10分と15 分の延長戦となります。
勝敗の決着については、以下の場合であれば一本勝ちです。
分かりやすいですね。
制限時間内に勝負が決まらない場合はポイント戦になり、相手を持ち上げたりバックを取ると有効とみなされます。また、組み合いが積極的でないと判断されると減点となり試合中でも負けを宣告されます。
必殺技で相手のズボンの中に手を入れることがあります。 なんとハレンチな⁉と言わないでください。 オイルレスリングではとても重要な必殺技です!どこを触ってもヌルヌルと滑り相手をとらえることができない中で唯一相手を掴むことができる技になります。
確かにズボンの中に手を突っ込んでぐりぐりかき回す姿は、思わず引いてしまいすよね。あれはズボンのなかにできるシワを探して掴む行為なんです。 日本の相撲で言えばまわしを取ると同じですね。
ただ、男性の急所への攻撃は禁止です。これは本当のハレンチ行為となります!
他の禁止行為として、張り手などの打撃行為と対戦相手、審判、観客への侮辱行為も禁止です。
優勝者には「ぺリバン」という王者の称号が与えられ、優勝賞金が日本円で380万円、これは公務員の平均給与3年分にあたります。結構な金額ですね。これはモチベーションがあがります。
さらに、3年連続で優勝すると「金のベルト」が授与されます。ちなみに日本円で400万円相当でこれがトルコ相撲「ヤールギュレシ」最高の名誉となっています。
起源は数千年前の紀元前になります!全裸で闘っていた頃、暑さ寒さなどから体を守るためにオイルを塗り始めたのが始まりでした。
現在の形になったのが10世紀を過ぎた頃、イスラム法に基づいてヘソから膝下までの仔牛の皮で作ったクスベットを履くようになりました。 このあたりから、相手に掴まれないようにオリーブオイルを塗るようになります。これが、トルコ相撲「ヤールギュレシ」につながったと言われています。
1362年から「クルクプナル」とよばれる世界選手権が開催されるようになります。例えるなら格闘技のワールド・ベースボール・クラシックみたいな感じです!
現在まで毎年開催されており世界の歴史上、最も古くから続く公式格闘技大会とされ2010年にユネスコの無形文化遺産に登録されています。 1975年まで試合時間が無制限で⁉競技が1日、2日続くこともあったというからビックリですね。まさに死闘です。
トルコのエディルネでは、毎年6月から7月にかけて全国の予選を勝ち抜いた1,500人以上の選手が3日間かけて頂点を目指すオイルレスリング世界選手権「クルクプナル」が開催されます。
「クルクプナル」この大会には伝説があります。 昔、オスマン帝国の兵士40人が遠征中、訓練の一環でオイルレスリングの大会を開催しました (トルコで40という数字は、日本でいうと九十九(つくも)のように「多くの」や「とにかくたくさんの」という意味があり、40人の兵士とは大勢の兵士という意味になります)。
しかし二人の兄弟の勝負がなかなかつかず夜通し闘い続けた結果、組み合ったまま二人とも命を落としてしまいました。
1年後、二人の埋葬された場所から泉が湧いているのを発見し、その地を「クルク」40(たくさん)の意味と「ナプル」泉の意味で「クルクプナル」と呼ばれるようになり、この地で世界選手権が開催されるようになりました。
全国から予選を勝ち抜いた強者達の闘いはもちろんですが、闘いの前に対戦相手と手をつなぎ合い、敵ではなく同志とみなすための儀式もクルクプナルの見どころの一つ。日本の相撲で土俵入りが似ていますね。
また試合前のパレードから儀式、試合中まで一貫して会場を盛り上げる音楽からも、クルクプナルの魅力を存分に感じることができます。伝統衣装を着た演奏者が、試合の展開に合わせてリズムを変化させながら会場を盛り上げる雰囲気はまさに圧巻の一言。 音楽が止まると闘いが止まると言われるほど、音楽はクルクプナルには欠かせない重要な要素です!
開催地はトルコの最も西に位置する、エディルネ市のオイルレスリング専用スタジアム「サライチスタジアム」。昔の宮殿やモスクがそのままの姿で残っている、街まるごと博物館のような街です。
特にセリミエ・モスクは有名な建築物の一つとされているので、見る価値大です!
ちなみに、大会開催中はエディネルの街はマッチョだらけになります‼ 選手たちは街のレストランで普通に食事をしているので、推しの選手を見つけて一緒に写真を撮ってもらうのもいいですね。お祭りムードの中、選手たちは快く応じてくれるはずです。
トルコの伝統的オイルレスリング「ヤールギュレシ」体中にオリーブオイルを浴びて闘う、他にはない格闘技です! 650年以上前から続く世界選手権「クルプクナル」は3日間にわたり男たちの熱い闘いがくりひろげられます!開催地エディルネは、オスマン帝国時代の街並み残る歴史の街です。
トルコ料理を楽しみ街を散策すれば、歴代のチャンピオン達に出会えるかも⁉ 特別な旅になること間違いなし!一度お出かけしてみてはいかがでしょうか。
▼▼▼クルプクナル大会の動画
▼▼▼チャイハネ 【トルコ地震救済支援】活動報告
トルコでは毎年大小さまざまなトルコ相撲「ヤールギュレシ」の大会が開催されています。
相撲だからまわしを着けるの?土俵はあるの?決まり手は押し出し?
いえいえ。違います。
誰もが知っている日本の相撲とは違います。相撲だけど相撲とは違う。
これを知れば、きっと観たくなる。行きたくなる。取りたくなる⁉そんなトルコ相撲「ヤールギュレシ」について解説します。
目次
トルコ相撲「ヤールギュレシ」とは?
トルコ語で「ヤール」は油、「ギュレシ」はレスリングつまり「オイルレスリング」です。
マッチョな男達が、上半身裸でヘソから膝下までのズボンを着用しオリーブオイルを全身に浴びながら塗りたくります。ヌルヌルでテカテカの選手が組み合って闘うのが「ヤールギュレシ」トルコの国技です。
実際にやってみました。
全身に浴びると、家族に軽蔑されるので手と腕に浴びてみましたがヌルヌルしてうまく力が出せない感じです。オイルで滑るから余計に腕力とテクニックが必要になります。
ここに他の格闘技にはないオイルレスリングの魅力があるのです!
トルコ相撲「ヤールギュレシ」の大会概要
どんな競技?
トルコでオイルレスリング大会は一大イベントです。大きな大会では市長や大統領が招かれ、テレビで全国放送されます。
試合は牧草地を観客席で囲んだようなスタジアムで行われます。
年齢や体重でクラス分けされ、同じクラスであればすべて同時に行なわれ大量のオリーブオイルを浴びたマッチョでスタジアムが埋め尽くされます。
大会中に使われるオリーブオイルは三日間で2,000リットル超え⁉もう浴びたい放題!製油会社から数トンのオイルを無償提供されており製油会社の宣伝にもなっています。
競技のルール
選手達は上半身裸で仔牛の皮で作られたヘソから膝下までまでのズボン(クスベット)を着用します。
試合時間は30分と40分のクラスがあり、勝敗が決まらない場合はそれぞれ10分と15 分の延長戦となります。
勝敗の決着については、以下の場合であれば一本勝ちです。
分かりやすいですね。
制限時間内に勝負が決まらない場合はポイント戦になり、相手を持ち上げたりバックを取ると有効とみなされます。また、組み合いが積極的でないと判断されると減点となり試合中でも負けを宣告されます。
必殺技で相手のズボンの中に手を入れることがあります。
なんとハレンチな⁉と言わないでください。
オイルレスリングではとても重要な必殺技です!どこを触ってもヌルヌルと滑り相手をとらえることができない中で唯一相手を掴むことができる技になります。
確かにズボンの中に手を突っ込んでぐりぐりかき回す姿は、思わず引いてしまいすよね。あれはズボンのなかにできるシワを探して掴む行為なんです。
日本の相撲で言えばまわしを取ると同じですね。
ただ、男性の急所への攻撃は禁止です。これは本当のハレンチ行為となります!
他の禁止行為として、張り手などの打撃行為と対戦相手、審判、観客への侮辱行為も禁止です。
優勝したらどうなるの?
優勝者には「ぺリバン」という王者の称号が与えられ、優勝賞金が日本円で380万円、これは公務員の平均給与3年分にあたります。結構な金額ですね。これはモチベーションがあがります。
さらに、3年連続で優勝すると「金のベルト」が授与されます。ちなみに日本円で400万円相当でこれがトルコ相撲「ヤールギュレシ」最高の名誉となっています。
世界最古の格闘技!ヤールギュレシの歴史
起源は数千年前の紀元前になります!全裸で闘っていた頃、暑さ寒さなどから体を守るためにオイルを塗り始めたのが始まりでした。
現在の形になったのが10世紀を過ぎた頃、イスラム法に基づいてヘソから膝下までの仔牛の皮で作ったクスベットを履くようになりました。
このあたりから、相手に掴まれないようにオリーブオイルを塗るようになります。これが、トルコ相撲「ヤールギュレシ」につながったと言われています。
1362年から「クルクプナル」とよばれる世界選手権が開催されるようになります。例えるなら格闘技のワールド・ベースボール・クラシックみたいな感じです!
現在まで毎年開催されており世界の歴史上、最も古くから続く公式格闘技大会とされ2010年にユネスコの無形文化遺産に登録されています。
1975年まで試合時間が無制限で⁉競技が1日、2日続くこともあったというからビックリですね。まさに死闘です。
ヤールギュレシの世界選手権「クルクプナル」はどんな大会?
トルコのエディルネでは、毎年6月から7月にかけて全国の予選を勝ち抜いた1,500人以上の選手が3日間かけて頂点を目指すオイルレスリング世界選手権「クルクプナル」が開催されます。
「クルクプナル」この大会には伝説があります。
昔、オスマン帝国の兵士40人が遠征中、訓練の一環でオイルレスリングの大会を開催しました (トルコで40という数字は、日本でいうと九十九(つくも)のように「多くの」や「とにかくたくさんの」という意味があり、40人の兵士とは大勢の兵士という意味になります)。
しかし二人の兄弟の勝負がなかなかつかず夜通し闘い続けた結果、組み合ったまま二人とも命を落としてしまいました。
1年後、二人の埋葬された場所から泉が湧いているのを発見し、その地を「クルク」40(たくさん)の意味と「ナプル」泉の意味で「クルクプナル」と呼ばれるようになり、この地で世界選手権が開催されるようになりました。
世界大会「クルクプナル」の見どころ!開催場所と名所は?
全国から予選を勝ち抜いた強者達の闘いはもちろんですが、闘いの前に対戦相手と手をつなぎ合い、敵ではなく同志とみなすための儀式もクルクプナルの見どころの一つ。日本の相撲で土俵入りが似ていますね。
また試合前のパレードから儀式、試合中まで一貫して会場を盛り上げる音楽からも、クルクプナルの魅力を存分に感じることができます。伝統衣装を着た演奏者が、試合の展開に合わせてリズムを変化させながら会場を盛り上げる雰囲気はまさに圧巻の一言。
音楽が止まると闘いが止まると言われるほど、音楽はクルクプナルには欠かせない重要な要素です!
開催地はトルコの最も西に位置する、エディルネ市のオイルレスリング専用スタジアム「サライチスタジアム」。昔の宮殿やモスクがそのままの姿で残っている、街まるごと博物館のような街です。
特にセリミエ・モスクは有名な建築物の一つとされているので、見る価値大です!
ちなみに、大会開催中はエディネルの街はマッチョだらけになります‼
選手たちは街のレストランで普通に食事をしているので、推しの選手を見つけて一緒に写真を撮ってもらうのもいいですね。お祭りムードの中、選手たちは快く応じてくれるはずです。
トルコの魂と魅力がギュッと詰まった「ヤールギュレシ」
トルコの伝統的オイルレスリング「ヤールギュレシ」体中にオリーブオイルを浴びて闘う、他にはない格闘技です!
650年以上前から続く世界選手権「クルプクナル」は3日間にわたり男たちの熱い闘いがくりひろげられます!開催地エディルネは、オスマン帝国時代の街並み残る歴史の街です。
トルコ料理を楽しみ街を散策すれば、歴代のチャンピオン達に出会えるかも⁉
特別な旅になること間違いなし!一度お出かけしてみてはいかがでしょうか。
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▼▼▼チャイハネ 【トルコ地震救済支援】活動報告