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日に日に暖かな気候が増えてきましたね。 春を告げる強風はいたずらに髪を乱しますが、これも冬へ告げる別れの儀式だと思えばなんのその。気温も気候も変化が著しいですが、花粉症にも負けずに来年度へステップアップしていきましょう。
さて、早い地域では、もうそろそろ桜が花開き始めます。 今年の開花予想は例年より随分と早まっているようで、今月末には東日本・西日本の殆どで開花されるのだそう。今年は少し早めに、お花見の準備を始めたほうが良さそうですね。 今年はさて、どこのお花見へ行きましょうか。私は上野に足を運ぼうかなぁ、と胸を踊らせています。
そういえば、桜の季節となると、コノハナサクヤヒメのお話をふと思い出します。 桜のように華やいで、桜のように儚い、絶世の美を象徴する日本神話の女神。 女性の憧れでもあるコノハナサクヤヒメについては、先日アミナフライヤーズでも紹介しましたので、ぜひご覧くださいね。
コノハナサクヤヒメについてはこちら
コノハナサクヤヒメは「美」だけではなく、女性の強かさや、繁栄を象徴します。 本日は、そんな繁栄を象徴する宝石の"仲間"を紹介します。
英名:Red Coral 和名:赤珊瑚 (あかさんご) 主な産地:中国、台湾など モース硬度:3
石言葉:安産・繁栄、厄除け、適応
レッドコーラル、和名では赤珊瑚といいます。 3月のお誕生石として名前を連ねていますね。 ご存知の方も多いでしょうが、……そう、あの海に住まうサンゴ"そのもの"です。
レッドコーラルのお話をすると、「石じゃないじゃん」という声を耳にすることがあります。 実は、私もそう思いました。 事実、レッドコーラルことサンゴは、海に住まう生物です。その骨格を整形し、染色したものが「レッドコーラル」というパワーストーンに姿を変えるのです。
しかし古代より、サンゴという生物は、海の中に眠る「石」として重宝されていました。 その見た目が石のように固く、海底から成る天然石であると考えられていたのです。 そして、海の石=海の力が宿る=繁栄・厄除け、としてその地位を不動のものとしてきました。
今でもレッドコーラルは『魔除け』の御守りとして愛されています。 また、海は地球の始まりであり、つまり全ての生命の母であるといわれますね。 そんな海の力……生命力を強く保有することから、『繁栄』『子宝』といった家族の御守りとして効力を発揮します。
それだけではありません。 厳しい海の中で生きていたサンゴだからこそ、私たちにその強さを与えてくれ、『環境への適応力』も教えてくれます。
石ではないから、と敬遠してしまうと勿体ない。 そんな力を、サンゴは秘めているのです。
その価値に気づき、盛り上がっているのが中国です。 中国国内では、2016年頃からサンゴバブルという過渡期を迎え、高い価値で取り引きされています。赤珊瑚の赤色は、中国の国旗の色とも精通しますし、愛国者はこぞって身につけたいようです。
赤は勝利の色、幸運の色、繁栄の色、権利者の色。 中国でのサンゴの価値は、そういったところからも来ているのでしょう。
……実は日本でも、それを象徴するお話があります。
皆さんは『出雲阿国(いずものおくに)』を知っていますか?
江戸時代前期まで活躍していた女性芸能者で、日本の伝統芸能である、歌舞伎の創始者とも言われている人物です。 現在、歌舞伎は男性芸能者の舞台ですが、その芸風を確立したのは、出雲阿国という女性。 ただ、出雲阿国の『かぶき』と、現在の『歌舞伎』はまるきり異なるものです。
様々な変遷を経て変化した日本歌舞伎の元を辿ると、『阿国歌舞伎』がある、というわけです。
出雲阿国は、そんな歌舞伎を樹立する際、様々な『舞い』と『踊り』を取り入れました。 そうして自身の『かぶき踊り』を見せつけ、天下一の女性芸能者として名を馳せたのです。
そして、阿国は"あの"徳川家康の前でも、その踊りを披露します。 歴史の授業で学んだ名前が連なると、それだけで私は「おぉ」と思ってしまうのですが、阿国の活躍はそれだけではありません。
家康の前で披露したのち、今度は家康の次男である、結城秀康の前でも踊りを披露した阿国。 結城秀康はその姓が表すように、結城家に養子入りをし、主君を転々としていました。
最初は豊臣秀吉を主君としていましたが、実父の家康が天下統一する頃にはまた父を主とし、父亡き後には、家康の三男……つまり、自身の弟である秀忠を主とし、生涯を終えたのです。 天下人になれなかった秀康は、天下一の女の踊りに涙したといいます。
そんな秀康から阿国が与えられたのが、サンゴの数珠。 それまで阿国は水晶の数珠を身につけていたそうなのですが、秀康は阿国の艶やかな踊りに、水晶よりもサンゴのほうが相応しい、と自身の持ち物だったその数珠を賜ったのです。
その際に秀康は「天下一の女と称されるのは、この女だけだ」と賞賛するとともに、自分自身の成せない天下一という称号に喑涙した、というわけです。
天下一の女である出雲阿国に相応しいとされたサンゴ。 不動の地位、権力の象徴であり、天下人の装飾として献上されたのです。
その後、阿国は天下人たちの間でも贔屓され、世の中を賑わせました。 それがサンゴの力であったかはわかりませんが、たしかに繁栄を築いたのです。
阿国のように、私たちも何かを成し遂げ、名を轟かせたいものですね。
さて、そんな天下人とともに歴史に名を馳せたサンゴですが、戦乱の世は変遷の連続でした。 そして、サンゴが育った深海は、常に地球とともに環境を変化させています。
そういった中で生きながらえ、存在を確固たるものとしてきたサンゴ。 そうであるので、『環境への適応力』は御守り石の中でも随一です。
現代人である私たちも、日々環境の変化に戸惑うことでしょう。 特に3月から4月にかけては、会社であれば期が変わり、学校であれば新学年や卒業・入学など、激動の季節です。
そんなとき、サンゴはその変化への適応を促してくれます。 地に足をつけ、自身の根っこを揺るがすことはなく、対外的な変化に身を任せることができるのです。
近年、地球温暖化問題によって、海水温は上昇の一途を辿っています。 それを受けて絶滅危惧に見舞われている生物は数しれず。 その中で、サンゴは多大なるストレスに耐えつつ、変化に適応しようと身を奮っています。
それと同じように、変化というストレス下において、私たちに安定感を与えてくれます。 「頑張りすぎなくていい、自分を維持しよう」 そう働きかけて、自分らしさを保ったまま、変化のチャンスを教えてくれるのです。
この時期の御守りとして、実は最適任のレッドコーラル。 3月のお誕生石だというのも、納得ですよね。
変化を自ら起こすことは至難の業です。 望んでいても、望まなくても、なんだかんだと時は流れ、変化に取り残されると息苦しくなってしまいます。 その中での息継ぎを、皆さんはどうしているでしょうか。
友達と話したり、趣味に注力してみたり、思いっきり叫んでみたり。 様々な方法があれど、悩みは尽きません。 けれども、それを乗り越えた先は清々しいもので。
天下人だなんて大層な目標でなくても、今求める目標のために、まずは地盤を固めましょう。 焦らず、じっくりと好機を伺う。 サンゴのように海の底から光を探すようにして、激動の季節を謳歌してみませんか。 そのサポートをしてくれる、石の仲間のことを知ってもらえると嬉しいです。
立体感のある花モチーフと、一粒石を組み合わせました。 同シリーズのブレスレットやピアスと合わせて身に着けるのもお勧めです。
レッドコーラルを使用して作られたブレスレットです。 石の大きさは6,8,10mmございます。
皆さんにとって、サクラサク素敵な季節になりますように。 良いパートナー石を、ぜひ見つけてあげてくださいね。
好きな石:神居古潭石 座右の銘:明日死ぬと思って生きよ
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日に日に暖かな気候が増えてきましたね。
春を告げる強風はいたずらに髪を乱しますが、これも冬へ告げる別れの儀式だと思えばなんのその。気温も気候も変化が著しいですが、花粉症にも負けずに来年度へステップアップしていきましょう。
さて、早い地域では、もうそろそろ桜が花開き始めます。
今年の開花予想は例年より随分と早まっているようで、今月末には東日本・西日本の殆どで開花されるのだそう。今年は少し早めに、お花見の準備を始めたほうが良さそうですね。
今年はさて、どこのお花見へ行きましょうか。私は上野に足を運ぼうかなぁ、と胸を踊らせています。
そういえば、桜の季節となると、コノハナサクヤヒメのお話をふと思い出します。
桜のように華やいで、桜のように儚い、絶世の美を象徴する日本神話の女神。
女性の憧れでもあるコノハナサクヤヒメについては、先日アミナフライヤーズでも紹介しましたので、ぜひご覧くださいね。
コノハナサクヤヒメについてはこちら
コノハナサクヤヒメは「美」だけではなく、女性の強かさや、繁栄を象徴します。
本日は、そんな繁栄を象徴する宝石の"仲間"を紹介します。
目次
今月の石 レッドコーラル
英名:Red Coral
和名:赤珊瑚 (あかさんご)
主な産地:中国、台湾など
モース硬度:3
石言葉:安産・繁栄、厄除け、適応
レッドコーラルは紅の御守り?
レッドコーラル、和名では赤珊瑚といいます。
3月のお誕生石として名前を連ねていますね。
ご存知の方も多いでしょうが、……そう、あの海に住まうサンゴ"そのもの"です。
レッドコーラルのお話をすると、「石じゃないじゃん」という声を耳にすることがあります。
実は、私もそう思いました。
事実、レッドコーラルことサンゴは、海に住まう生物です。その骨格を整形し、染色したものが「レッドコーラル」というパワーストーンに姿を変えるのです。
しかし古代より、サンゴという生物は、海の中に眠る「石」として重宝されていました。
その見た目が石のように固く、海底から成る天然石であると考えられていたのです。
そして、海の石=海の力が宿る=繁栄・厄除け、としてその地位を不動のものとしてきました。
今でもレッドコーラルは『魔除け』の御守りとして愛されています。
また、海は地球の始まりであり、つまり全ての生命の母であるといわれますね。
そんな海の力……生命力を強く保有することから、『繁栄』『子宝』といった家族の御守りとして効力を発揮します。
それだけではありません。
厳しい海の中で生きていたサンゴだからこそ、私たちにその強さを与えてくれ、『環境への適応力』も教えてくれます。
石ではないから、と敬遠してしまうと勿体ない。
そんな力を、サンゴは秘めているのです。
その価値に気づき、盛り上がっているのが中国です。
中国国内では、2016年頃からサンゴバブルという過渡期を迎え、高い価値で取り引きされています。赤珊瑚の赤色は、中国の国旗の色とも精通しますし、愛国者はこぞって身につけたいようです。
赤は勝利の色、幸運の色、繁栄の色、権利者の色。
中国でのサンゴの価値は、そういったところからも来ているのでしょう。
……実は日本でも、それを象徴するお話があります。
日本の歴史にもサンゴは登場していた?
皆さんは『出雲阿国(いずものおくに)』を知っていますか?
江戸時代前期まで活躍していた女性芸能者で、日本の伝統芸能である、歌舞伎の創始者とも言われている人物です。
現在、歌舞伎は男性芸能者の舞台ですが、その芸風を確立したのは、出雲阿国という女性。
ただ、出雲阿国の『かぶき』と、現在の『歌舞伎』はまるきり異なるものです。
様々な変遷を経て変化した日本歌舞伎の元を辿ると、『阿国歌舞伎』がある、というわけです。
出雲阿国は、そんな歌舞伎を樹立する際、様々な『舞い』と『踊り』を取り入れました。
そうして自身の『かぶき踊り』を見せつけ、天下一の女性芸能者として名を馳せたのです。
そして、阿国は"あの"徳川家康の前でも、その踊りを披露します。
歴史の授業で学んだ名前が連なると、それだけで私は「おぉ」と思ってしまうのですが、阿国の活躍はそれだけではありません。
家康の前で披露したのち、今度は家康の次男である、結城秀康の前でも踊りを披露した阿国。
結城秀康はその姓が表すように、結城家に養子入りをし、主君を転々としていました。
最初は豊臣秀吉を主君としていましたが、実父の家康が天下統一する頃にはまた父を主とし、父亡き後には、家康の三男……つまり、自身の弟である秀忠を主とし、生涯を終えたのです。
天下人になれなかった秀康は、天下一の女の踊りに涙したといいます。
そんな秀康から阿国が与えられたのが、サンゴの数珠。
それまで阿国は水晶の数珠を身につけていたそうなのですが、秀康は阿国の艶やかな踊りに、水晶よりもサンゴのほうが相応しい、と自身の持ち物だったその数珠を賜ったのです。
その際に秀康は「天下一の女と称されるのは、この女だけだ」と賞賛するとともに、自分自身の成せない天下一という称号に喑涙した、というわけです。
天下一の女である出雲阿国に相応しいとされたサンゴ。
不動の地位、権力の象徴であり、天下人の装飾として献上されたのです。
その後、阿国は天下人たちの間でも贔屓され、世の中を賑わせました。
それがサンゴの力であったかはわかりませんが、たしかに繁栄を築いたのです。
阿国のように、私たちも何かを成し遂げ、名を轟かせたいものですね。
変化の時にはサンゴの御守りを
さて、そんな天下人とともに歴史に名を馳せたサンゴですが、戦乱の世は変遷の連続でした。
そして、サンゴが育った深海は、常に地球とともに環境を変化させています。
そういった中で生きながらえ、存在を確固たるものとしてきたサンゴ。
そうであるので、『環境への適応力』は御守り石の中でも随一です。
現代人である私たちも、日々環境の変化に戸惑うことでしょう。
特に3月から4月にかけては、会社であれば期が変わり、学校であれば新学年や卒業・入学など、激動の季節です。
そんなとき、サンゴはその変化への適応を促してくれます。
地に足をつけ、自身の根っこを揺るがすことはなく、対外的な変化に身を任せることができるのです。
近年、地球温暖化問題によって、海水温は上昇の一途を辿っています。
それを受けて絶滅危惧に見舞われている生物は数しれず。
その中で、サンゴは多大なるストレスに耐えつつ、変化に適応しようと身を奮っています。
それと同じように、変化というストレス下において、私たちに安定感を与えてくれます。
「頑張りすぎなくていい、自分を維持しよう」
そう働きかけて、自分らしさを保ったまま、変化のチャンスを教えてくれるのです。
この時期の御守りとして、実は最適任のレッドコーラル。
3月のお誕生石だというのも、納得ですよね。
繁栄は変化から得られる
変化を自ら起こすことは至難の業です。
望んでいても、望まなくても、なんだかんだと時は流れ、変化に取り残されると息苦しくなってしまいます。
その中での息継ぎを、皆さんはどうしているでしょうか。
友達と話したり、趣味に注力してみたり、思いっきり叫んでみたり。
様々な方法があれど、悩みは尽きません。
けれども、それを乗り越えた先は清々しいもので。
天下人だなんて大層な目標でなくても、今求める目標のために、まずは地盤を固めましょう。
焦らず、じっくりと好機を伺う。
サンゴのように海の底から光を探すようにして、激動の季節を謳歌してみませんか。
そのサポートをしてくれる、石の仲間のことを知ってもらえると嬉しいです。
新生活におすすめ レッドコーラルアクセサリー
石花リング
立体感のある花モチーフと、一粒石を組み合わせました。
同シリーズのブレスレットやピアスと合わせて身に着けるのもお勧めです。
レッドコーラルブレスレット 10mm
レッドコーラルを使用して作られたブレスレットです。
石の大きさは6,8,10mmございます。
皆さんにとって、サクラサク素敵な季節になりますように。
良いパートナー石を、ぜひ見つけてあげてくださいね。
ライタープロフィール:Gagiu
好きな石:神居古潭石
座右の銘:明日死ぬと思って生きよ
先月の石はどんな石?気になる方はこちらから!
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