Letter From Venice, Italy【前編】

バイヤー歴4年目、まだまだ新米の私ですが、素敵なものを求めて、欧州各地を回っています。
そんな私がベネチアで出会った、数々のベネチアンガラス。
ベネチアから15分ほど離れた孤島「ムラーノ島」をぶらりとしていると、突然目に入ってきたのは、なんとも素敵なガラス細工の可愛いお店。

そこに根付く文化のリアルな息遣いと他のお店とは違うセンスの良さをひしと感じ、思わずお店に駆け寄りました。

お店に陳列されたベネチアンガラスは、ベネチアンガラスの可憐な美しさを持ちつつも、可愛くてシンプル。普段のコーディネートに合わせやすいデザインばかり。

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「どこで作っているのですか?」と、店員さんに勇み足で聞いてみると、「うちの工房で作っているのよ」とのこと。
さらには「工房見学する?」と、なんとも嬉しい申し出が。
もちろん私は、二つ返事で「行きます! 行かせてください!」

偶然見つけた素敵なお店は、実は、ベネチアで長く伝統を受け継ぐ生産者さんが直接経営するお店だったのです。

なんという出会い!

その時からこの素敵なガラス細工のお店とのパートナーシップが始まりました。

ベネチアでの偶然の出会いから、こうして日本のお客様に現地の伝統ある技術をお届けできるなんて、何か運命的なものを感じます。

日本に帰って何度かやり取りを重ねるうち、この度、ガラス細工のお店からベネチアンガラスにかける想いについて、お便りをいただきました。
読み進めると、世界中の使ってくれる方への想い、そして何よりガラス細工制作に対する情熱が、文面から溢れ出ています。

これから、前編、後編と2回にわけてご紹介をしていくことにします。
乞うご期待!


日本の皆さん、ボンジョルノ!

私は、ベネチアのガラス工房でガラス職人をしています。
日本の方にお便りするのは初めてで、なんだか緊張しますね…。
今回のお便りを通じて、ぜひベネチアンガラスのすばらしさを知っていただけたら本望です。

さて、どこからお話しましょうか。
まずは私が勤めるガラス工房のルーツについて紹介しましょう。
私たちのお店は、ムラーノ島に工房と2店舗をかまえ、日本、ロシア、ヨーロッパ、アメリカを含む世界中の多くのお客様と取引があります。
しかし、初めからここまで順風満帆だったわけではありません。

1995年に私の母によって、会社が設立されました。
というのも、私たちの家系には、元々、ガラス製造における伝統的なルーツがあったのです。

さて、みなさん、どんな伝統的ルーツがあるのか気になりますよね?

始まりはここから。私の曾祖父はガラス商人であったため、祖父は9歳の時からガラス炉で働き始め、ガラス職人としての道を歩み始めました。
数年後、曽祖父から祖父へと、バーナーワーク技術(ガラスの成形技法の一種で、バーナーの炎によってガラスを熔融し、成形すること)が伝承されて、さらにその培った専門的な技術と秘訣を息子達の世代に受け継がれ、ムラーノで自身の工房を開きました。

そんな代々に受け継がれるモノ作りの影響もあってか、私の母は、若い頃からずっとガラスに関わる仕事をしており、ジュエリーや小物のデザインをしています。

そして、私自身も芸術全般に大きな情熱があり、子供の頃から、時間があるときに絵を描いたり、音楽を演奏したり様々な芸術に触れていました。
若い頃は、他の道に興味があったのも事実ですが、次第に小さい頃から触れているガラス細工の技術や、その伝統の重みに魅せられていきました。
ベネチアのベンドラミン工科専門学校を卒業した後は、ガラス製造の道を進んではどうかという母のアドバイスで、ガラス製造の世界に足を踏み入れたのです。

学校や実地で学んだ長年の努力の結果、今では私自身のデザインで新商品を開発する技術を身につけることができました。
私はいつも、この努力のプロセスには終わりはないと言い続けています。
なぜなら、一職人として物を作るには、生涯学び続けることが大切だと信じているからです。

いつか、たくさんの日本のお客様に私の作ったアクセサリーを手に取ってくださることを夢見て、これからも精進したいと思います。
それでは、また会う日まで。

アリーデヴェルチ(さようなら)!

後編へ続く…
後編は、2通目のお便りを紹介します。
ガラス細工はどうやって作られるの? どんなところにこだわっているの? という素朴な疑問にお答えします。

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