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烏龍茶やジャスミン茶、プーアル茶など、私たち日本人にとっても身近に感じる中国茶。 お茶の起源は中国と言われているだけあって、種類も世界で一番豊富なんです。
はじめて中国茶を味わって以降、その魅力にハマってしまったという人も多いのですが、彼らは中国茶のどこに魅了されているのでしょうか?
今回は、そんな中国茶に魅了されたアミナコレクションの元スタッフが語る「中国茶のすすめ」をご紹介します!
台湾と言えば「茶」でしょ。
相当飲みすぎて来ました。烏龍茶、凍頂茶、鉄観音茶、茉莉花茶、普洱茶、水仙茶……と、その茶葉の製法、発酵度合いで種類はきりがない。しかもかなり体に良い(コレステロールを排除)ときているので、百利あって一害なしなのですよ。
そして台湾には茶芸というものがあり、日本の茶道とよく似ている。ただ、茶道よりも茶芸の方が家庭に馴染み簡単なので、機会があったら是非みなさんにも試して頂きたい。
この旅で自分が一番リラックスできて「台湾いいねえ」と感じる事ができた場所は、はっきり言ってあまりない。ついついバスとか鉄道を使わず歩いてしまう自分も悪いのだが(くたびれる→辛い→加えて暑さでへこんでいる)、そんな疲れたカラダを癒して一息つく所が本当に少ないのだ。
その少ない中でも、逆にこれはすばらしいと感じ群を抜いて堂々の一位に輝いたのは、「紫藤廬(しとうろ)」という茶坊だ。 ここは台湾茶芸館のパイオニアで、オーナーの女性がまたとても品があり、いつも楽しそうに我々の訪問を待っている姿が実に印象的で気持ちが良い。
建物は日本風の民家を改築して、板の間、畳部屋、個室と様々で、空間に施された絵や花瓶、大きな窓の向こうに見える小庭の池や草木。全てが素朴でどこか懐かしく、枯れて首のたれた紫陽花までもが自然な姿として胸がつまるほど美しく感じる事ができる。
自分は一番奥の和室を選び、部屋全体が良く見られるように角の茶台に腰を下ろした。 するとまず茶点(茶うけ)を選んで下さいと女性がお盆いっぱいにならんだ中華菓子を差し出す。鮮やかなかわいらしい菓子に思わずかたまる。乾燥した豆の姿に目がとまり、指をさした。
次にお茶を選ぶ訳だが、お品書きを見ると漢字だらけで一見めまいがする。 しかし、その中にも馴染みのあるものが幾種類かあり、鉄観音の新茶をたのんだ。
暫くすると、アルコールランプのスタンドに火を付け、ガラス製のやかんがスタンドの上に無造作にどんと置かれ、それからすぐに、これまた見事な手彫りのお盆に茶器、茶葉、急須が仲良く乗っかっていて、思わず帰り際カバンに入れて行きたくなる。
肝心の茶芸の方法は、以前、日本の中国茶坊で教えて頂いた事があるので、覚えていたが、細かい部分は忘れてしまったので、始めは持っていたお茶の本を片手にいよいよ念願の台湾茶のはじまり、はじまり。
①茶器を十分に温める。
②急須に茶葉を入れ、(急須の1/3~1/4)そこに熱湯を注ぐ。
③一煎目は勢いよくつぎ、ただちに洗い捨てる。これは茶葉のあくを抜くため。
④二煎目は急須の口からあふれ出るまで湯を注ぎ、あくの白い泡が消えるまで注ぎ続ける。
⑤注ぎ終えたらフタをして、フタの上からもさらに熱湯をかける(急須に熱を奪われないため、そして十分に蒸らすため)。
⑥数分後、茶海(片口器)に全て注ぎきり、濃さ、味のむらを均等にする。
⑦聞香杯に均等に注ぎ、香りを楽しむ。
⑧聞香杯から茶杯(湯呑み)へ手際よく注ぐ。
この手順が茶芸の基本法だが、要するにジャブジャブ注ぎ、香りを楽しみ、体の中に自然の恵みを注ぎ込む。 何て豊かな文化なのだろう。人間の知恵とは偉大であると、この時自分は心からそう感じた。
結局その日の自分は体中に茶が循環して、幸せすぎて、もううっとりしていた。 もちろん、その後トイレへも何度も通った。
それでは最後に、茶の素晴らしさを歌った中国の詩をご紹介しておしまいにする。
一碗喉吻潤、 両碗破孤悶、 三碗捜枯腸、 惟有文字五千巻、 四碗発軽汗、 平生不平夢、 墨向毛孔清、 五碗肌骨清、 六碗通仙霊、 七碗喫不得也、 唯党両腋習習清風生 蓬莱山、 在何処、 玉川子乗比清風欲飛去
一杯目のお茶はのどを潤し 二杯目は、さびしさを忘れさせます 三杯目になると、お腹の中をさぐりたくなり お腹をさぐると五千巻分の文字がうかびます 四杯目になると、軽く汗が出ます 日ごろの不平不満も 毛あなから汗となって流れ去ります 五杯目、肌と骨が清らかになり 六杯目、神仙霊界に通じて来ます 七杯目、人間の食べるものは欲しくなくなってきて 自分の両腋を清風が流れるのが気になるだけです 蓬莱山(仙人たちのいる山)よ、どこにあるのだ この静風に乗って飛んで行きたくなってきました
烏龍茶やジャスミン茶、プーアル茶など、私たち日本人にとっても身近に感じる中国茶。
お茶の起源は中国と言われているだけあって、種類も世界で一番豊富なんです。
はじめて中国茶を味わって以降、その魅力にハマってしまったという人も多いのですが、彼らは中国茶のどこに魅了されているのでしょうか?
今回は、そんな中国茶に魅了されたアミナコレクションの元スタッフが語る「中国茶のすすめ」をご紹介します!
中国茶のすすめ
台湾と言えば「茶」でしょ。
相当飲みすぎて来ました。烏龍茶、凍頂茶、鉄観音茶、茉莉花茶、普洱茶、水仙茶……と、その茶葉の製法、発酵度合いで種類はきりがない。しかもかなり体に良い(コレステロールを排除)ときているので、百利あって一害なしなのですよ。
そして台湾には茶芸というものがあり、日本の茶道とよく似ている。ただ、茶道よりも茶芸の方が家庭に馴染み簡単なので、機会があったら是非みなさんにも試して頂きたい。
この旅で自分が一番リラックスできて「台湾いいねえ」と感じる事ができた場所は、はっきり言ってあまりない。ついついバスとか鉄道を使わず歩いてしまう自分も悪いのだが(くたびれる→辛い→加えて暑さでへこんでいる)、そんな疲れたカラダを癒して一息つく所が本当に少ないのだ。
その少ない中でも、逆にこれはすばらしいと感じ群を抜いて堂々の一位に輝いたのは、「紫藤廬(しとうろ)」という茶坊だ。
ここは台湾茶芸館のパイオニアで、オーナーの女性がまたとても品があり、いつも楽しそうに我々の訪問を待っている姿が実に印象的で気持ちが良い。
建物は日本風の民家を改築して、板の間、畳部屋、個室と様々で、空間に施された絵や花瓶、大きな窓の向こうに見える小庭の池や草木。全てが素朴でどこか懐かしく、枯れて首のたれた紫陽花までもが自然な姿として胸がつまるほど美しく感じる事ができる。
自分は一番奥の和室を選び、部屋全体が良く見られるように角の茶台に腰を下ろした。
するとまず茶点(茶うけ)を選んで下さいと女性がお盆いっぱいにならんだ中華菓子を差し出す。鮮やかなかわいらしい菓子に思わずかたまる。乾燥した豆の姿に目がとまり、指をさした。
次にお茶を選ぶ訳だが、お品書きを見ると漢字だらけで一見めまいがする。
しかし、その中にも馴染みのあるものが幾種類かあり、鉄観音の新茶をたのんだ。
暫くすると、アルコールランプのスタンドに火を付け、ガラス製のやかんがスタンドの上に無造作にどんと置かれ、それからすぐに、これまた見事な手彫りのお盆に茶器、茶葉、急須が仲良く乗っかっていて、思わず帰り際カバンに入れて行きたくなる。
肝心の茶芸の方法は、以前、日本の中国茶坊で教えて頂いた事があるので、覚えていたが、細かい部分は忘れてしまったので、始めは持っていたお茶の本を片手にいよいよ念願の台湾茶のはじまり、はじまり。
①茶器を十分に温める。
②急須に茶葉を入れ、(急須の1/3~1/4)そこに熱湯を注ぐ。
③一煎目は勢いよくつぎ、ただちに洗い捨てる。これは茶葉のあくを抜くため。
④二煎目は急須の口からあふれ出るまで湯を注ぎ、あくの白い泡が消えるまで注ぎ続ける。
⑤注ぎ終えたらフタをして、フタの上からもさらに熱湯をかける(急須に熱を奪われないため、そして十分に蒸らすため)。
⑥数分後、茶海(片口器)に全て注ぎきり、濃さ、味のむらを均等にする。
⑦聞香杯に均等に注ぎ、香りを楽しむ。
⑧聞香杯から茶杯(湯呑み)へ手際よく注ぐ。
この手順が茶芸の基本法だが、要するにジャブジャブ注ぎ、香りを楽しみ、体の中に自然の恵みを注ぎ込む。
何て豊かな文化なのだろう。人間の知恵とは偉大であると、この時自分は心からそう感じた。
結局その日の自分は体中に茶が循環して、幸せすぎて、もううっとりしていた。
もちろん、その後トイレへも何度も通った。
それでは最後に、茶の素晴らしさを歌った中国の詩をご紹介しておしまいにする。
一碗喉吻潤、 両碗破孤悶、 三碗捜枯腸、
惟有文字五千巻、
四碗発軽汗、
平生不平夢、
墨向毛孔清、
五碗肌骨清、
六碗通仙霊、
七碗喫不得也、
唯党両腋習習清風生
蓬莱山、
在何処、
玉川子乗比清風欲飛去
一杯目のお茶はのどを潤し
二杯目は、さびしさを忘れさせます
三杯目になると、お腹の中をさぐりたくなり
お腹をさぐると五千巻分の文字がうかびます
四杯目になると、軽く汗が出ます
日ごろの不平不満も
毛あなから汗となって流れ去ります
五杯目、肌と骨が清らかになり
六杯目、神仙霊界に通じて来ます
七杯目、人間の食べるものは欲しくなくなってきて
自分の両腋を清風が流れるのが気になるだけです
蓬莱山(仙人たちのいる山)よ、どこにあるのだ
この静風に乗って飛んで行きたくなってきました