「鶴は千年、亀は万年」の意味は?鶴と亀の本当の寿命や、なぜ縁起が良いかなど徹底解説

「鶴は千年、亀は万年」ということわざをご存じですか。
意味はわからなくても聞いたことがあったり、結婚式やお正月などおめでたい場で鶴や亀のモチーフを見かけたりすることがあるのではないでしょうか。

この記事では「鶴は千年、亀は万年」の意味や由来、長寿とされる鶴と亀の本当の寿命、なぜ縁起が良いかなど日本文化に息づく鶴と亀にまつわる事柄を詳しく解説しています。
ぜひ最後までお読みください。

「鶴は千年、亀は万年」の意味は?

「鶴は千年、亀は万年」とは、どういう意味でしょうか。

「鶴は千年、亀は万年」の意味は?

長寿でおめでたい縁起の良いことわざ

「鶴は千年、亀は万年」は、長寿でおめでたいことをたとえたことわざです。鶴も亀も他の動物に比べ長生きであるため、数の多さを示す「千年」「万年」という数字を持ち出して寿命が長いことを表しています。

また、鶴と亀は長寿でおめでたいことの象徴であるため、縁起の良いモチーフの定番として親しまれています。

なぜお祝いの場で使われるの?

「鶴は千年、亀は万年」は長寿でおめでたいことのたとえであるため、長生きや健康、繁栄を願う言葉として、結婚式や長寿のお祝いの席などでの挨拶やスピーチ、メッセージに使われることが多いです。

また、鶴と亀は縁起の良いモチーフの定番であるため、長寿のお祝いの席をはじめ、結婚式や成人式、七五三、お正月、赤ちゃんのお食い初め、出産などさまざまなお祝いのシーンで使われます。

鶴と亀は単に長寿の象徴であるだけでなく、健康や繁栄、夫婦円満や家運隆昌など喜ばしいことの全てを網羅した象徴であるため、あらゆるお祝い事にオールマイティーに使える縁起物です。

「鶴は千年、亀は万年」って本当の寿命?

「鶴は千年、亀は万年」といいますが、本当に鶴の寿命は千年、亀の寿命は1万年なのでしょうか。
鶴と亀の実際の寿命を紹介します。

鶴も亀も長寿

「鶴は千年、亀は万年」は長寿のたとえであって、鶴や亀が本当に千年も万年も生きるわけではありません。しかし他の動物と比べれば鶴も亀も寿命が長く、鶴の平均寿命は25年、亀は50年といわれています。これだけ見ると人間の方が長生きで、鶴も亀ももはや長寿の生き物ではないといいたくなりますが、果たして本当にそうでしょうか。

鶴の寿命は30年~40年

鶴の寿命は30年~40年

国の天然記念物であるタンチョウヅルの寿命は、野生で25年ほど、動物園で飼育されている場合は40年ほどだそうです。しかし、海外の動物園で飼育されていたソデグロヅルの寿命は61年だったという記録があります。今のところこの61年が記録に残っている最長寿命のようです。

亀の寿命は100年以上?

亀の寿命は100年以上?

鶴に比べると亀の方がやはり長生きのようです。
ペットとして人気の高いミドリガメの寿命は、平均40年以上。川や池にいるクサガメは60年以上、長寿といわれているアメリカハコガメは100年以上といわれています。
さらに、記録として残っている最長寿命はオーストラリアの動物園で飼育されていたガラパゴスゾウガメで、なんと175歳まで生きていたそう。

「鶴は千年、亀は万年」のことわざの由来は?

「鶴は千年、亀は万年」が示すように、なぜ鶴と亀は長寿の象徴になったのか、ことわざの由来を解説します。

古代中国から伝来した不老長寿思想

古代中国の漢の時代に編まれた「淮南子(えなんじ)」という思想書に「鶴の寿命は千歳、亀の寿命は万歳」と記されていたことが由来です。千歳、万歳の【千】や【万】は、「千載一遇」の【千】や「万人受け」の【万】のように数がとても多いことのたとえであり、実際の寿命の長さを指しているのではありませんが、鶴も亀も不老長寿の象徴として描かれています。

また古代中国には蓬莱山という不老不死の仙人が住む山があるとされ、この仙人の乗る乗り物が鶴、蓬莱山の土台を支えているのが亀といわれていました。そのため鶴も亀も大変長寿で神聖な生き物とされていました。

こうした思想が古代中国から古代日本へと伝わって来たのです。

縁起の良い吉祥文化として受け継がれる

古代の人は現代に比べて圧倒的に寿命が短く、長寿は多くの人にとって切実な願いでした。そこへ、中国から不老長寿の象徴である鶴と亀の思想が流れ込んできたのですから、人々が熱狂したのはいうまでもないでしょう。
鶴と亀は長寿のシンボルとしてだけでなく、やがて夫婦円満や家運隆盛を願う象徴としても親しまれるようになりました。

また、鶴と亀は縁起の良い装飾や文様のモチーフとなり、現代に至るまでさまざまなお祝いのシーンで使われています。

さらに、鶴亀(つるかめ)の言葉を唱えるだけで厄災を遠ざけられるとする口上まで現れ、ことわざから派生した鶴と亀が縁起の良い吉祥文化のモチーフとして発展していきました。

「鶴は千年、亀は万年」の鶴と亀はなぜ縁起が良いの?

鶴と亀は縁起が良いとされる理由は、長寿のほかにもあります。

なぜ鶴は縁起が良いの?

鶴は一度つがいになると常につがいで行動し、生涯同じ相手と連れ添うことから夫婦円満の象徴といわれています。また、優美な姿や力強い飛翔力、天に届くような高く澄んだ鳴き声などから神の使者、神の乗り物といわれ、おめでたい吉祥鳥とされています。

鶴は健康長寿や夫婦円満、家運隆盛などの象徴であり、神や仙人の世界と人間界とを行き来する鳥として縁起の良い生き物の代表といえるでしょう。

なぜ亀は縁起が良いの?

亀は鶴より長生きで縁起が良い生き物です。しかし、「浦島太郎」ではいじめられ、「うさぎとかめ」ではのろまと馬鹿にされたように臆病で愚鈍なイメージがあるため、長寿のほかに縁起の良い理由など見つからないと思っている方もいるのではないでしょうか。

実は浦島太郎の話には、亀は乙姫の化身であり、太郎が亀(=乙姫)を釣り上げたことで二人は契りを交わし、乙姫(=亀)が自分の住む異世界へと太郎を連れて帰ったとする古い説があります。
古代の日本において、亀は神々の住む異世界と人間界とをつなぐ聖なる生き物と考えられていたようです。

一方、うさぎとかめでは、亀がコツコツと地道に歩み続けた結果、うぬぼれが強くて怠惰なうさぎに勝利します。イソップの教訓的な寓話として、亀の堅実性や安定性、思慮深さがよく表れています。

古代中国では、亀は仙人の住む蓬莱山を支える使者であり、知恵と長寿のシンボルといわれていました。この蓬莱山の使者が日本における浦島太郎の亀、すなわち乙姫に転じたともいわれています。

また、亀は長寿であることから先を見通せる力が宿っているとされ、甲羅を用いた占いである亀卜(きぼく)が盛んに行われました。亀卜は古代日本に伝来し、政(まつりごと)に欠かせない神事となった経緯があります。

さらに、亀の甲羅の六角形は自然界で最も合理的でバランスのとれた安定した形であること、甲羅の形が小判に似ており財運を招くことも、亀の縁起の良さを物語る象徴といっていいでしょう。

「亀」の縁起が良い理由

日本文化に息づく「鶴は千年、亀は万年」の鶴亀モチーフ

「鶴は千年、亀は万年」のことわざに代表されるように、鶴と亀はめでたさの象徴として日本文化に深く根付いています。ここでは、日本文化のさまざまなシーンに息づく鶴と亀のモチーフを紹介します。

「鶴亀」は日本の代表的な吉祥文様

幸福をもたらす存在として日本人に愛されてきた「鶴と亀」は、日本の伝統的な吉祥のモチーフとしても幅広く使われています。鶴が夫婦円満や幸運を、亀が堅実性や安定性、財運を象徴することから、特に結婚のシーンで用いられることが多いです。

着物・帯

鶴はつがいになると生涯一緒に過ごすことから、婚礼の衣装のモチーフとしてよく使われています。打掛、留袖のほか、振袖や七五三の着物など、おめでたいシーンで着用する。
着物には鶴亀のモチーフと、松竹梅など他のおめでたいモチーフが一緒に描かれていることが多く、縁起の良いものをたくさん身に着けることで幸運や繁栄の願いをより一層強く表しています。

また慶事に着用する帯には亀の甲羅の六角形が隙間なく並んだ亀甲文様があしらわれることが多く、バランスの良い安定性や堅牢性、永続性への願いをにじませています。

ご祝儀袋・水引

ご祝儀袋・水引

結婚のご祝儀袋には、鶴や亀をモチーフとしたイラストや水引が使われることが多いです。特に水引には、縁を結ぶ、厄災を追い払う、清浄であるという意味が込められるため、伝統的な吉祥モチーフとして親しまれている鶴や亀が選ばれるのでしょう。

引き出物・引菓子

結婚式の引き出物や引菓子は縁起の良いものが好まれる傾向があるため、古くからの吉祥文様である鶴や亀のモチーフを使った引き出物や引菓子が選ばれることがあります。地域によっては鶴や亀の形をかたどった伝統的な餅菓子や、鶴と亀が描かれた絵皿などといった特定の祝いの品が用意されることもあるようです。

「鶴亀」は神社や寺院の代表的な装飾

鶴亀は寺院や神社といった日本の代表的な建築物の装飾にも多く用いられています。

欄間

欄間

長寿や夫婦円満のめでたさから亀や夫婦鶴などが、同じく吉祥文様とされる松竹梅を背景に彫られていたりすることがあります。

襖

襖に描かれる絵画が鶴や亀、あるいは鶴と亀のセット、松竹梅と鶴と亀のセットであることなどが多いです。

民芸など|折り鶴や亀の置物に込められた願い

縁起物として馴染み深い折り鶴や亀の置物には、人々の願いが込められています。

折り鶴から千羽鶴へ

折り鶴から千羽鶴へ

日本固有の文化ともいえる折り紙。なかでも長寿のシンボルである鶴をモチーフとした折り鶴が広く庶民に親しまれるようになったのは、江戸時代に入ってからといわれています。鶴を折ることが寿命を延ばすことにつながると信じられていました。

そのうち複数の折り鶴をつないだ連鶴(れんづる)が誕生し、やがて千羽鶴へと発展したようです。当初は社寺に奉納されていました。

戦時中、兵隊が戦地から無事帰還できるようにと「千人針」が流行りましたが、千羽鶴も千人針と同じく、1人ひとりの願いを込めた折り鶴がたくさん集まればパワーは大きくなって願いは叶うことの象徴となっています。

千羽鶴には、健康長寿や病気平癒、合格祈願や必勝祈願、平和への願いが込められています。

亀の置物

亀の置物には長寿のほかにも金運アップや仕事の安定、魔除けといった意味があるため、ご自宅に飾られている方も多いのではないでしょうか。

亀は甲羅が小判の形に似ていることから財運のシンボルといわれています。亀の置物を金運の方位とされる家の北側に置いたり、小さな亀のチャームを財布に付けたりすることで金運招待の願いが込められています。

また亀は安定や知恵の象徴でもあるため、コツコツと仕事をして着実に成功し、仕事や家庭を安定させる意味も込められています。

さらに風水では家の中に邪気が入ることを防ぎ、家庭を安全で安心できる場所として守る役目を持っているとされ、玄関に置くと良いとされています。

「鶴は千年、亀は万年」だけじゃない!鶴と亀にまつわる言葉や故事

鶴と亀は、その図柄がモチーフとして使われるだけではありません。鶴や亀を唱える口上や決まり文句が存在します。古くから親しまれてきた「鶴亀」にまつわる言葉や故事を紹介します。

厄払いの決まり文句としての「鶴は千年、亀は万年」

「鶴は千年、亀は万年」は長寿を象徴するおめでたいことわざですが、厄払いの意味で使われることもありました。

中世から近世にかけて大晦日や節分の夜に門付けして歩く際、厄払いの決まり文句として「鶴は千年、亀は万年」と唱えていたそうです。縁起の良い鶴と亀を口にすることで、邪気を追い払おうとしたのでしょう。

「つるかめ、つるかめ…」

不吉なことを見聞きしたリ、お祝いの席で縁起の悪いことを言ってしまったりした時には、即座に「つるかめ、つるかめ…」と唱えます。
悪い空気を追い払い、良い空気を呼び戻す、一種のおまじないとして使われていました。

「鶴の一声」

話し合いをしてもなかなか決まらない時、有力者が発言した一言で決まることを表した慣用句です。雀がたくさんいて騒いでいた時、鶴の力強い一鳴きで静まった様子が由来とされています。そのため「雀の千声、鶴の一声」(小物がいくら騒いでも大物の一声にはかなわない)ということわざもあります。

民話「つるとかめ」

鶴が亀に結婚を申し込むと、亀は「鶴は千年、亀は万年。あなたが死んだあと自分はひとりで9千年も生きなくてはならないから嫌だ」と断った話です。「鶴は千年、亀は万年」の思想がユーモアたっぷりに描かれています。

「鶴は千年、亀は万年」にちなんだおすすめの鶴亀アイテム

縁起の良い鶴亀のアイテムの中からおすすめの商品を紹介します。

鶴亀しめなわ

鶴亀しめなわ

しめなわは正月を迎える準備として年末から新年にかけて飾られるのが一般的ですが、こちらの鶴亀しめなわは縁起飾りのため、年間を通じて飾ることができます。

鶴のしめなわと亀のしめなわの2アイテムあり、どちらも新潟県魚沼産の穂がみのる前の稲を使用しているため色が良く、香りの高い仕上がりです。邪気を払い、清浄な気を呼び込むお守りとして、お部屋の入口や気になる場所にお使いいただけます。

亀しめ縄|9月下旬販売予定

鶴しめ縄|9月下旬販売予定

※岩座店舗販売も順次行います

漆塗り 縁起箸セット

漆塗り 縁起箸セット

縁起の良い鶴亀モチーフの夫婦箸です。漆を使った上質な仕上がりで、箸先には滑り止め加工が施されているため使いやすく、煮豆などを取りこぼす心配がありません。食洗器対応のため後片付けもラク。鶴亀のイラストが描かれたオリジナルの箱入りでギフトにも最適です。

鶴亀 手帳型マルチスマホカバー

鶴亀 手帳型マルチスマホカバー

多機種対応の手帳型オリジナルスマホケースです。白地に藍色の鶴と亀が相対するように配置され、左上部の真っ赤な太陽がアクセントになっています。右下の小さな波の文様とともに伝統的な吉祥文様だけで構成されたシンプルで和のイメージを極めた逸品です。マグネット式のフリップで開閉しやすく、内側にはカード用ポケットが2つ付いているため、機能性を求める方も安心してお使いいただけます。

「鶴は千年、亀は万年」は長寿でめでたいことの象徴

「鶴は千年、亀は万年」といわれるくらい長寿でおめでたいことから、鶴と亀はお祝いのシーンはもちろん、災厄を祓いたい時にも活躍する縁起の良い生き物です。
吉祥シンボルの鶴亀を生活にうまく取り込んで、明るく清々しい日々を過ごしたいですね。


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