6月11日はキング・カメハメハ・デー-ハワイの祝日と大王の物語-

毎年6月11日、ハワイでは「キング・カメハメハ・デー」が祝われます。
ハワイ王国を築いたカメハメハ大王を讃える祝日で、レイドレイピングやパレード、フラ、音楽を通してハワイの歴史と文化にふれられる大切な日です。

6/11はキング・カメハメハ・デー

カメハメハデーとは?

カメハメハデーとは、ハワイ王国を建国したカメハメハ大王の功績を讃えるハワイ州の祝日です。正式には「キング・カメハメハ・デー」と呼ばれ、毎年6月11日に行われます。
ハワイではこの日に合わせて、カメハメハ像へ長いレイをかけるセレモニーや、花で飾られた山車が進むフローラルパレード、フラやハワイアン音楽のイベントが開催されます。単なる休日ではなく、ハワイの歴史や文化を次の世代へ伝える日として大切にされています。

観光でハワイを訪れる人にとっても、カメハメハデーは特別な体験になるでしょう。ワイキキやホノルル周辺では、普段のリゾートとは少し違う、ハワイの誇りと伝統に満ちた空気を感じられます。

カメハメハデーとは?

起源と制定

カメハメハデーは、1871年12月22日にカメハメハ5世によって制定されました。カメハメハ5世は、初代国王であり祖父にあたるカメハメハ大王を讃えるため、この祝日を定めたとされています。

では、なぜ6月11日なのでしょうか。
もともとハワイの人々は、カメハメハ5世自身の誕生日である12月11日に彼を讃えたいと考えていました。しかしカメハメハ5世は、自分ではなく祖父であるカメハメハ大王を称える日とすることを望みました。そして、自分の誕生日からできるだけ離れた日として、6月11日が選ばれたと伝えられています。

初めて祝われたのは1872年。現在もハワイ州の祝日として続き、ハワイ王国の歴史を思い出す象徴的な一日になっています。

カメハメハ5世(ロット・カプアイヴァ) カメハメハ5世(ロット・カプアイヴァ)

カメハメハ大王とは?

ハワイ八島を統一した偉大な人物

カメハメハ大王は、ハワイ諸島を統一し、1810年にハワイ王国の基礎を築いた人物です。
かつてハワイの島々は、それぞれの首長が治める地域に分かれていました。ハワイ島、マウイ島、オアフ島、カウアイ島など、島ごとに勢力があり、争いも少なくありませんでした。
その中でカメハメハ大王は、優れた戦略と強いリーダーシップによって島々をまとめていきます。武力だけでなく、同盟や交渉も重視した点が特徴です。最後にカウアイ島が加わったことで、ハワイ八島はひとつの王国としてまとまりました。

ハワイ王国の建国は、ハワイの歴史にとって大きな転換点です。
カメハメハ大王は、単なる強い王ではなく、島々をひとつにまとめた建国の父として今も尊敬されています。

カメハメハ大王とは?

「カメハメハ」は「孤独な人」という意味

「カメハメハ」という名前には、「孤独な人」「ひとり離れた人」といった意味があるとされています。
幼いころのカメハメハ大王は、命を狙われるおそれがあったため、ワイピオ渓谷の奥で身を隠して育てられたと伝えられます。
その後、危険が去ると人々の前に姿を現し、戦士としての訓練を受けました。名前に込められた「孤独」という響きは、彼の生い立ちとも重なります。
のちにハワイ王国を築く人物が、最初は人目を避けるように育てられたという点は、とても印象的です。

カメハメハ大王の逸話

巨大な石を持ちあげた!?

カメハメハ大王の有名な逸話に「ナハストーン」があります。
ナハストーンはハワイ島ヒロにある大きな火山岩で、重さは2.5トンから3.5トンほどともいわれています。
伝説では、この石を動かすことができた者はハワイの島々を統一する力を持つとされていました。
若き日のカメハメハは、この巨大な石を持ち上げ動かしたと伝えられます。史実としてすべてを確認するのは難しいものの、この逸話は彼の力強さと、王としての運命を象徴する物語として語り継がれています。

現在もヒロの公共図書館前でナハストーンを見ることができ、ハワイ島を訪れる人にとって歴史を感じられる場所のひとつです。

優れた外交感覚の持ち主

カメハメハ大王は、戦いに強いだけの人物ではありません。
外国との関係を見極める外交感覚にも優れていました。18世紀末から19世紀初めにかけて、ハワイにはイギリスやアメリカなど、海外の船が多く訪れるようになります。
カメハメハ大王は、こうした国々と関係を築きながら、武器や技術、交易の仕組みを取り入れました。外の世界を完全に拒むのではなく、必要なものを選び取る柔軟さがあったのです。

ハワイ州旗にイギリス国旗の要素が入っていることも、ハワイとイギリスの関係を感じさせるポイントです。
ハワイ州旗について詳しく知りたい方は、こちらのコラムもあわせてご覧ください。

キング・カメハメハ・デーの祝い方

レイドレイピング

カメハメハデーを代表する行事が、レイドレイピングです。
これは、カメハメハ像に長いレイをかけるセレモニーのこと。色とりどりの花で作られたレイが像の腕や台座に飾られ、力強い像が一気に華やかな姿へ変わります。

ホノルルでは、オアフ島のアリイオラニ・ハレ前にあるカメハメハ像で行われるのが有名です。
2026年は6月12日(金)午後2時30分から午後5時まで、同地でキング・カメハメハ像のレイドレイピングが予定されています。
また、6月11日(木)午前9時からは、同じ像の前で短い追悼セレモニーも予定されています。

ハワイ島コハラでは、2026年6月11日(木)午前9時からレイドレイピングが行われる予定です。
カメハメハ大王ゆかりの地で行われるため、より深い歴史の重みを感じられるでしょう。

レイドレイピング

フローラルパレード

フローラルパレードは、花で飾られた山車や馬に乗った参加者、バンドなどが街を進む華やかなイベントです。
ハワイらしい花やレイ、伝統衣装が登場し、通り全体が祝祭の色に包まれます。

ホノルルでは、2026年6月13日(土)午前9時から午後1時まで、第109回キング・カメハメハ・セレブレーション・フローラルパレードが開催予定です。
ルートはイオラニ宮殿からカピオラニ公園方面へ向かう流れで、ワイキキ周辺でも雰囲気を楽しめます。

ハワイ島では、コナで2026年6月6日(土)午前9時から午前11時30分までフローラルパレードが予定されています。

コハラでも6月11日(木)午前9時から午前11時までパレードが行われる予定です。
島によって日付や会場が異なるため、訪問前には最新情報を確認すると安心です。

フラ&音楽のコンサート

カメハメハデーの祝い方として、フラやハワイアン音楽も欠かせません。
フラは単なる踊りではなく、歌や動きで歴史、自然、神話、人々の思いを伝える文化です。カメハメハ大王を讃える日にフラが披露されることで、ハワイの心がより深く伝わります。

ホノルルでは、2026年6月13日(土)午前11時から午後5時まで、クイーン・カピオラニ公園でホオラウレアが開催予定です。ホオラウレアとは、音楽やフラ、食事などを楽しむ祝祭のような催しを指します。

ハワイ島コナでは、6月6日(土)午前11時30分から午後3時まで、フリヘエ宮殿でホオラウレアが予定されています。

コハラでは6月11日(木)午前11時から午後4時まで、カメハメハ公園で食べ物、音楽、フラを楽しめる催しが続く予定です。

フラ&音楽のコンサート

カメハメハ像の秘密

カメハメハ像は全部で4体存在する!?

ハワイの観光写真でよく見かける金色の衣装をまとったカメハメハ像。実は、この像は1体だけではありません。よく知られているものだけで、ハワイに3体、アメリカ本土のワシントンD.C.に1体、合計4体あります。

1体目は、オアフ島ホノルルのアリイオラニ・ハレ前にある像です。イオラニ宮殿にも近く、観光客が訪れやすい場所にあります。
2体目は、ハワイ島北部のカパアウにあります。こちらは、もともとヨーロッパからハワイへ運ばれる途中で船が沈み、一度失われたと考えられていた像です。その後に見つかり、現在はカメハメハ大王生誕の地に近い北コハラで大切にされています。
3体目は、ハワイ島ヒロのワイロア州立公園にあります。ヒロの街を訪れる際に見られる像として知られています。
4体目は、ワシントンD.C.のアメリカ合衆国議会議事堂ビジターセンター内、エマンシペーション・ホールにあります。ハワイ州を代表する像として置かれており、ハワイの歴史がアメリカ本土でも紹介されています。

カメハメハ像のモデルはカメハメハ大王じゃない!?

カメハメハ像のモデルはカメハメハ大王じゃない!?

カメハメハ像を見ると、誰もが「これはカメハメハ大王本人の姿をもとに作られたのだろう」と思うかもしれません。しかし、実際には本人を直接モデルにしたわけではありません。
像の制作を担当したのは、アメリカ人彫刻家のトーマス・リッジウェイ・グールドです。
制作時には、第7代国王のカラカウア王に仕えた人物として知られるジョン・タマトア・ベーカーや、兄弟のロバート・ホアピリ・ベーカーがモデルになったとされています。

つまり、カメハメハ像は「本人そのものの肖像」というよりも、ハワイ王国を築いた偉大な王のイメージを形にした記念碑といえます。
だからこそ、像の前に立つと、人物の外見だけでなく、ハワイの歴史や誇りそのものが表現されているように感じられるのです。

ハワイの歴史と誇りを感じるカメハメハデー

カメハメハデーは、6月11日にハワイで祝われる大切な祝日です。
カメハメハ大王はハワイ八島を統一し、ハワイ王国を築いた偉大な人物として、今も多くの人に敬われています。
レイドレイピングやフローラルパレード、フラや音楽のイベントは、ただ華やかなだけではありません。花や音楽、踊りを通して、ハワイの歴史と文化を受け継ぐ意味があります。

ハワイ旅行で6月に現地を訪れるなら、カメハメハデーのセレブレーションに注目してみてください。
ビーチやショッピングだけでは見えにくい、ハワイ王国の記憶と人々の誇りに出会えるはずです。


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