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「ヌン活」という言葉と共に、日本でも楽しまれているアフタヌーンティー。 イギリスで発祥した紅茶の楽しみ方で、軽食と一緒に紅茶を嗜む文化です。
「3段のスタンドにのったお菓子と紅茶」というと、ピンとくる方も多いのでは? では、本場のイギリスではどのように楽しまれているのでしょうか。 その起源や歴史、紅茶の選び方や気になるマナーなどを見ていきましょう。
アフタヌーンティーとは、イギリスで始まった喫茶習慣で、午後のおやつの時間に軽食やお菓子と一緒に紅茶を楽しむお茶の時間のことです。 日常的なお茶の時間よりも少し改まって、家族や友人たちと誕生日や記念日などを祝う特別な機会に、アフタヌーンティーをすることが多いです。 「イギリス風のお茶会」というとイメージしやすいかもしれないですね。
今もイギリスに根付いているアフタヌーンティーの習慣は、いつ始まり、どのようにイギリスの文化として定着したのでしょうか。
これは意外と歴史が浅く、19世紀半ばごろの貴族の気軽な午後のティータイムの習慣が起源です。 その最初の人物が、ベッドフォード公爵夫人のアンナ・マリアさん。(アフタヌーンティーを日本語に訳した名前のペットボトル紅茶のロゴになっている方です) 当時の貴族は、9時ごろの朝食と、21時ごろの夕食の1日2食が一般的でした。 そこで、アンナ・マリアさんは空腹をしのぐために、15時ごろに自室でお茶と一緒に軽食を食べるようになりました。 最初は個人で楽しんでいましたが、社交家だった彼女は友人たちにも声をかけ、皆でお茶の時間を楽しむようになりました。これがアフタヌーンティーの発祥と言われています。
アンナ・マリアさんは影響力のある方だったこともあり、このお茶の習慣が上流階級の間で広まり、アフタヌーンティーも個人的なものから社交の場へと変わっていきました。 社交の場に変わるにつれ、軽食は豪華なものに、部屋の内装やテーブルセッティングも優雅でセンスの良いものにと、より洗練されたものへなっていきました。
この習慣が文化としてイギリスで定着すると、ロンドンのホテルでもアフタヌーンティーが提供されるようになります。 すると、一般の人々や観光客も気軽に楽しめるようになり、今ではオリジナリティーあふれるアフタヌーンティーが各地で提供されています。
イギリスでは、このアフタヌーンティーの伝統を守り、その慣習に敬意を払うという意味で、8月に1週間、Afternoon Tea Weekが設けられています。 いつも以上に、アフタヌーンティーを楽しむことを推奨される、何ともうれしい1週間でもあります。
イギリスのティールームのメニューには、アフタヌーンティーよりもお手頃な価格で、「クリームティー」というものもよく見られます。 クリームティーは、スコーンと紅茶のセットのことで、ジャムとクロテッドクリームも一緒に添えられています。 軽食やケーキも一緒にサービスされるアフタヌーンティーに対して、クリームティーはボリュームが控えめなので、ちょっとした空腹を満たす、いわゆる「おやつ」感覚で食べられます。 アフタヌーンティーよりも、気軽にティータイムを楽しみたい時におすすめです。
アフタヌーンティーと似たもので、「ハイティー」というものもあります。 これも同じくイギリスで始まった喫茶習慣です。 紅茶と軽食を楽しむという点ではアフタヌーンティーと同じですが、その目的や場面によってしっかりと区別されています。 ハイティーは、アフタヌーンティーより遅めの17時ごろに始まり、主に労働者階級の方が、仕事の後に家族でお茶を飲む時間のことを表します。 食事としての要素が強く、サンドイッチの他に、肉や魚といったメインディッシュも一緒に食べられます。
きらびやかな内装の応接間で豪華なソファに腰かけ、低いテーブル(Low table)で優雅に楽しむアフタヌーンティーに対して、食事用の高いテーブル(High table)を使うことから、「ハイティー」と呼ばれるようになりました。
3段のスタンドが特徴的なアフタヌーンティー。3種類の食べ物と紅茶が一緒になって、アフタヌーンティーのメニューが完成します。 では、そのスタンドには、どのような食べ物がのっているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
アフタヌーンティーに欠かせない基本のフードメニューと言えば、サンドイッチ、スコーン、ケーキです。この3種類を合わせて「ティーフード」と呼ぶこともあります。 イギリスでアフタヌーンティーが始まった当初は、片手でつまめるようなシンプルなティーフードが用意されていました。 特に定番なのが、キュウリのサンドイッチ。これにはアフタヌーンティーが始まった19世紀の時代背景が垣間見えます。当時のイギリスでは、キュウリは温室でのみ育つ野菜で、温室を持つ裕福な貴族だけが、キュウリを栽培して口にできました。そのため、キュウリは富の象徴とされていたのです。 最近はサンドイッチにこだわらず、スナックの要素が強いセイボリーがのっているものもよく見られます。 スコーンは、クロテッドクリームとジャムを塗って食べるシンプルな焼き菓子。 ケーキはフィナンシェなどの焼き菓子のほか、生クリームを使ったケーキやゼリーなど何種類か出されます。幅広く「スイーツ」と思っておくといいですね。
最近では、この基本に則ってアレンジを利かせたメニューも人気で、季節のイベントやテーマに沿ったティーフードが用意されていることも多いです。 また、お子さま向けのものからグルテンフリー、ヴィーガン、ハラルなどの選択肢が揃っているところも多く、食習慣や体質に合わせた対応もなされています。
アフタヌーンティーに合う飲み物といえば、紅茶でしょう。 豪華なホテルではシャンパン付きのアフタヌーンティーも人気で、まずシャンパンで乾杯をしてからアフタヌーンティーを始めることもあります。 ただ、ティーフードに合わせるのはやはり紅茶が一般的です。
アフタヌーンティーに行くと、紅茶のリストがあり、その中から好きな紅茶を選ぶことができます。 紅茶はお代わり自由なのか、またその場合は、その都度紅茶の種類を変更できるのか、などを最初に確認しておくと、計画的に飲んで注文できるのでおすすめです。
また紅茶のリストには、さまざまな種類の紅茶が並んでいます。 中には、茶葉を見ながら選べるホテルもあります! ダージリン、アールグレイ、セイロン、アッサムなどの紅茶はもちろん、イングリッシュブレックファストやアフタヌーンブレンドのようなブレンドティーも。 キームン、ラプサンスーチョンといった中国紅茶が豊富なところに、イギリスらしさも感じられます。
最近は紅茶に限らず、ウーロン茶や緑茶、白茶など主に中国産のお茶や、日本産の紅茶である和紅茶など、東アジアのお茶の種類も多く、紅茶よりも種類が揃っている!なんてことも珍しくありません。
紅茶の選び方はさまざまですが、紅茶を選ぶ時のポイントをいくつかご紹介します。
まずは好みの飲み方に合わせて紅茶を選んでみましょう。 ミルクを加えないストレートティー向きであれば、ダージリン、アフタヌーンブレンド、キームンなどがおすすめです。 ミルクティーには、アッサム、セイロン、イングリッシュブレックファストあたりを選べば、ミルクに負けないしっかりとした紅茶の風味を味わえますよ。
ティーフードの種類が多く、ティーフードに合わせて、その都度紅茶を選べるのもアフタヌーンティーの魅力の一つです。 例えば、キュウリやチーズ、スモークサーモンのサンドイッチには、スモーキーな香りが印象的なラプサンスーチョン、スコーンにはミルクティー、ケーキにはケーキの風味と合う香りのフレーバードティーなど。 サービススタッフに、おすすめのペアリングを尋ねるのもいいですね。
ロンドンのティールームでは特に、中国茶や和紅茶の種類が豊富なところも多いです。 アフタヌーンティーというと、紅茶とのペアリングが一番に思い浮かびますが、日本ではなかなか飲むことのできない中国茶を飲んで、一味違ったペアリングを楽しむのも、イギリスならではのアフタヌーンティーの魅力ともいえるでしょう。
もともと上流階級の間で広まったアフタヌーンティーを、本場のイギリスの豪華なホテルで体験するとなると、気になるのがマナーやドレスコード。 あまり構えすぎる必要はないですが、少しでも知っていれば、戸惑うことなく一層楽しめるはず。 ここでは、迷いやすいポイントやイギリス人のこだわりのマナーをご紹介します。
まず気になるのが、食べる順番やカトラリーの使い方ではないでしょうか。
3段のスタンドには、下からサンドイッチ、スコーン、ケーキの順番にのっており、下から食べるのが正式なマナーとされています。 この順番に並んでいない場合でも、塩気のあるものから甘いもの、または取り皿が汚れない順番と思っていれば迷わないでしょう。 温かいフードやスコーンが出された場合は臨機応変に対応して、温かいうちにおいしく食べられるタイミングでいただけると良いですね。
食べる時は、スタンドのトレイから自分の取り皿にフードを取り分けます。 この時、手で取っても問題ありません。 取り皿と一緒にカトラリーもセットされていますが、サンドイッチやスコーン、焼き菓子は手で食べても大丈夫です。
スコーンと一緒に、クロテッドクリームとジャムも取り皿に取り分けます。 スコーンは、まず真ん中の裂け目から上下半分に割ったあと、さらに一口大に割り、クロテッドクリームとジャムをナイフで塗って口にします。 割るのも食べるのも、手を使っていいんですよ! そう思うと、だいぶ食べやすく感じられませんか。
クロテッドクリームとジャムを塗る順番は、特に決まっていません。 ですが、イギリスでは「クリームが先か?ジャムが先か?」といった面白い論争も起こっています。 クロテッドクリームの2大産地であるデボンシャーとコーンウォールで、塗る順番が逆だったことが論争の発端のようです。 ちなみに、デボンシャーではクリームが先、コーンウォールではジャムが先ですが、あなたはどちらを先に塗りますか?
アフタヌーンティーに行く時の服装も気になるポイントです。 豪華なホテルであれば、いつもよりフォーマルな服装が目安で、男性ならジャケット、女性ならワンピースなどを着ていれば、まず大丈夫だと思っていいでしょう。 日本のお茶会に参加できる洋装を判断基準にするとわかりやすいと思います。 少しカジュアルなティールームでも、短パンやTシャツ、サンダルやスニーカーは避けたいですね。 ウェブサイトにドレスコードを載せているホテルもあるので、事前に調べておくと安心です。 ご参考までに、ロンドンの某一流ホテルでは、キレイ目のジーンズがNGで、容赦なく断られるのでご注意を!
ドレスコードだけでなく、振る舞いにも気を配りたいところ。 これも、日本のお茶席でのお作法が参考になります。 紳士淑女になりきって堂々と振る舞いましょう!
ここまで読むと、イギリスに旅行してアフタヌーンティーを楽しみたくなった方も多いのでは!? とは言っても、今すぐイギリスへ行ってアフタヌーンティーを体験するのは、なかなか難しいでしょう。 そんな時に役立つ、お家でアフタヌーンティー気分を味わえる心強いアイテムをご紹介します。
紅茶の香りは、心を落ち着けてくれます。 1日の終わりに紅茶を飲んで、ホッと一息つきたい時もあるでしょう。 だけど、カフェインの影響が心配で、夜に紅茶を飲むのは避けたい。 そんな時の強い味方が、ティージェルフレグランス。 ふわっと香りが優しく広がり、紅茶の香りを楽しむことができます。
ティースプーンもティータイムに欠かせないアイテム。 紅茶を飲む時だけでなくスイーツを食べるのに使うほか、バスソルトやボディスクラブをすくうなど、セルフケアの時間にも使えて用途は広いです。 紅茶の香りのものを使うと、一層アフタヌーンティー気分が高まりそう。 柄の種類も豊富なので、用途別に選ぶのも楽しいですね。
イギリス、特にロンドンのホテルでは、アフタヌーンティーのメニューやお茶の種類が豊富です。 さらに、さまざまな食習慣や体質にも対応されており、「特別な機会に」というのは日本と同じでも、より多くの方に門戸が広げられています。
また、何かと予定が詰まりがちな旅行中、アフタヌーンティーのためにまとまった時間を取るのは難しい場合におすすめなのが、バスで楽しむアフタヌーンティー。 バスでロンドンの観光名所を巡りながら、アフタヌーンティーも同時に楽しめます。
カジュアルで気軽に行ける所から、フォーマルで豪華、優雅に過ごすアフタヌーンティーまで。 用途に合ったティールームで、英国貴族の気分でアフタヌーンティーを体験し、非日常の空間で贅沢な午後のひとときを味わってくださいね。
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「ヌン活」という言葉と共に、日本でも楽しまれているアフタヌーンティー。
イギリスで発祥した紅茶の楽しみ方で、軽食と一緒に紅茶を嗜む文化です。
「3段のスタンドにのったお菓子と紅茶」というと、ピンとくる方も多いのでは?
では、本場のイギリスではどのように楽しまれているのでしょうか。
その起源や歴史、紅茶の選び方や気になるマナーなどを見ていきましょう。
目次
アフタヌーンティーとは?
アフタヌーンティーとは、イギリスで始まった喫茶習慣で、午後のおやつの時間に軽食やお菓子と一緒に紅茶を楽しむお茶の時間のことです。
日常的なお茶の時間よりも少し改まって、家族や友人たちと誕生日や記念日などを祝う特別な機会に、アフタヌーンティーをすることが多いです。
「イギリス風のお茶会」というとイメージしやすいかもしれないですね。
アフタヌーンティーの起源と歴史
今もイギリスに根付いているアフタヌーンティーの習慣は、いつ始まり、どのようにイギリスの文化として定着したのでしょうか。
最初は個人的なティータイム
これは意外と歴史が浅く、19世紀半ばごろの貴族の気軽な午後のティータイムの習慣が起源です。
その最初の人物が、ベッドフォード公爵夫人のアンナ・マリアさん。(アフタヌーンティーを日本語に訳した名前のペットボトル紅茶のロゴになっている方です)
当時の貴族は、9時ごろの朝食と、21時ごろの夕食の1日2食が一般的でした。
そこで、アンナ・マリアさんは空腹をしのぐために、15時ごろに自室でお茶と一緒に軽食を食べるようになりました。
最初は個人で楽しんでいましたが、社交家だった彼女は友人たちにも声をかけ、皆でお茶の時間を楽しむようになりました。これがアフタヌーンティーの発祥と言われています。
上流階級の社交の場へ
アンナ・マリアさんは影響力のある方だったこともあり、このお茶の習慣が上流階級の間で広まり、アフタヌーンティーも個人的なものから社交の場へと変わっていきました。
社交の場に変わるにつれ、軽食は豪華なものに、部屋の内装やテーブルセッティングも優雅でセンスの良いものにと、より洗練されたものへなっていきました。
一般の人々も楽しめるものへ
この習慣が文化としてイギリスで定着すると、ロンドンのホテルでもアフタヌーンティーが提供されるようになります。
すると、一般の人々や観光客も気軽に楽しめるようになり、今ではオリジナリティーあふれるアフタヌーンティーが各地で提供されています。
イギリスでは、このアフタヌーンティーの伝統を守り、その慣習に敬意を払うという意味で、8月に1週間、Afternoon Tea Weekが設けられています。
いつも以上に、アフタヌーンティーを楽しむことを推奨される、何ともうれしい1週間でもあります。
アフタヌーンティーよりお手軽に!「クリームティー」
イギリスのティールームのメニューには、アフタヌーンティーよりもお手頃な価格で、「クリームティー」というものもよく見られます。
クリームティーは、スコーンと紅茶のセットのことで、ジャムとクロテッドクリームも一緒に添えられています。
軽食やケーキも一緒にサービスされるアフタヌーンティーに対して、クリームティーはボリュームが控えめなので、ちょっとした空腹を満たす、いわゆる「おやつ」感覚で食べられます。
アフタヌーンティーよりも、気軽にティータイムを楽しみたい時におすすめです。
労働者階級にも浸透の紅茶文化「ハイティー」
アフタヌーンティーと似たもので、「ハイティー」というものもあります。
これも同じくイギリスで始まった喫茶習慣です。
紅茶と軽食を楽しむという点ではアフタヌーンティーと同じですが、その目的や場面によってしっかりと区別されています。
ハイティーは、アフタヌーンティーより遅めの17時ごろに始まり、主に労働者階級の方が、仕事の後に家族でお茶を飲む時間のことを表します。
食事としての要素が強く、サンドイッチの他に、肉や魚といったメインディッシュも一緒に食べられます。
きらびやかな内装の応接間で豪華なソファに腰かけ、低いテーブル(Low table)で優雅に楽しむアフタヌーンティーに対して、食事用の高いテーブル(High table)を使うことから、「ハイティー」と呼ばれるようになりました。
イギリスのアフタヌーンティー、そのメニューは?
3段のスタンドが特徴的なアフタヌーンティー。3種類の食べ物と紅茶が一緒になって、アフタヌーンティーのメニューが完成します。
では、そのスタンドには、どのような食べ物がのっているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
アフタヌーンティー、基本はサンドイッチ、スコーン、ケーキと紅茶
アフタヌーンティーに欠かせない基本のフードメニューと言えば、サンドイッチ、スコーン、ケーキです。この3種類を合わせて「ティーフード」と呼ぶこともあります。
イギリスでアフタヌーンティーが始まった当初は、片手でつまめるようなシンプルなティーフードが用意されていました。
特に定番なのが、キュウリのサンドイッチ。これにはアフタヌーンティーが始まった19世紀の時代背景が垣間見えます。当時のイギリスでは、キュウリは温室でのみ育つ野菜で、温室を持つ裕福な貴族だけが、キュウリを栽培して口にできました。そのため、キュウリは富の象徴とされていたのです。
最近はサンドイッチにこだわらず、スナックの要素が強いセイボリーがのっているものもよく見られます。
スコーンは、クロテッドクリームとジャムを塗って食べるシンプルな焼き菓子。
ケーキはフィナンシェなどの焼き菓子のほか、生クリームを使ったケーキやゼリーなど何種類か出されます。幅広く「スイーツ」と思っておくといいですね。
最近では、この基本に則ってアレンジを利かせたメニューも人気で、季節のイベントやテーマに沿ったティーフードが用意されていることも多いです。
また、お子さま向けのものからグルテンフリー、ヴィーガン、ハラルなどの選択肢が揃っているところも多く、食習慣や体質に合わせた対応もなされています。
アフタヌーンティーに合う飲み物といえば
アフタヌーンティーに合う飲み物といえば、紅茶でしょう。
豪華なホテルではシャンパン付きのアフタヌーンティーも人気で、まずシャンパンで乾杯をしてからアフタヌーンティーを始めることもあります。
ただ、ティーフードに合わせるのはやはり紅茶が一般的です。
どう選ぶ?アフタヌーンティーに合う紅茶
アフタヌーンティーに行くと、紅茶のリストがあり、その中から好きな紅茶を選ぶことができます。
紅茶はお代わり自由なのか、またその場合は、その都度紅茶の種類を変更できるのか、などを最初に確認しておくと、計画的に飲んで注文できるのでおすすめです。
また紅茶のリストには、さまざまな種類の紅茶が並んでいます。
中には、茶葉を見ながら選べるホテルもあります!
ダージリン、アールグレイ、セイロン、アッサムなどの紅茶はもちろん、イングリッシュブレックファストやアフタヌーンブレンドのようなブレンドティーも。
キームン、ラプサンスーチョンといった中国紅茶が豊富なところに、イギリスらしさも感じられます。
最近は紅茶に限らず、ウーロン茶や緑茶、白茶など主に中国産のお茶や、日本産の紅茶である和紅茶など、東アジアのお茶の種類も多く、紅茶よりも種類が揃っている!なんてことも珍しくありません。
紅茶の選び方はさまざまですが、紅茶を選ぶ時のポイントをいくつかご紹介します。
好みの飲み方から
まずは好みの飲み方に合わせて紅茶を選んでみましょう。
ミルクを加えないストレートティー向きであれば、ダージリン、アフタヌーンブレンド、キームンなどがおすすめです。
ミルクティーには、アッサム、セイロン、イングリッシュブレックファストあたりを選べば、ミルクに負けないしっかりとした紅茶の風味を味わえますよ。
ティーフードとペアリング
ティーフードの種類が多く、ティーフードに合わせて、その都度紅茶を選べるのもアフタヌーンティーの魅力の一つです。
例えば、キュウリやチーズ、スモークサーモンのサンドイッチには、スモーキーな香りが印象的なラプサンスーチョン、スコーンにはミルクティー、ケーキにはケーキの風味と合う香りのフレーバードティーなど。
サービススタッフに、おすすめのペアリングを尋ねるのもいいですね。
イギリスならではの選び方も
ロンドンのティールームでは特に、中国茶や和紅茶の種類が豊富なところも多いです。
アフタヌーンティーというと、紅茶とのペアリングが一番に思い浮かびますが、日本ではなかなか飲むことのできない中国茶を飲んで、一味違ったペアリングを楽しむのも、イギリスならではのアフタヌーンティーの魅力ともいえるでしょう。
マナーとドレスコードも紳士淑女で
もともと上流階級の間で広まったアフタヌーンティーを、本場のイギリスの豪華なホテルで体験するとなると、気になるのがマナーやドレスコード。
あまり構えすぎる必要はないですが、少しでも知っていれば、戸惑うことなく一層楽しめるはず。
ここでは、迷いやすいポイントやイギリス人のこだわりのマナーをご紹介します。
アフタヌーンティーのマナー
まず気になるのが、食べる順番やカトラリーの使い方ではないでしょうか。
食べる順番
3段のスタンドには、下からサンドイッチ、スコーン、ケーキの順番にのっており、下から食べるのが正式なマナーとされています。
この順番に並んでいない場合でも、塩気のあるものから甘いもの、または取り皿が汚れない順番と思っていれば迷わないでしょう。
温かいフードやスコーンが出された場合は臨機応変に対応して、温かいうちにおいしく食べられるタイミングでいただけると良いですね。
食べる時は、スタンドのトレイから自分の取り皿にフードを取り分けます。
この時、手で取っても問題ありません。
取り皿と一緒にカトラリーもセットされていますが、サンドイッチやスコーン、焼き菓子は手で食べても大丈夫です。
スコーンの食べ方
スコーンと一緒に、クロテッドクリームとジャムも取り皿に取り分けます。
スコーンは、まず真ん中の裂け目から上下半分に割ったあと、さらに一口大に割り、クロテッドクリームとジャムをナイフで塗って口にします。
割るのも食べるのも、手を使っていいんですよ!
そう思うと、だいぶ食べやすく感じられませんか。
クロテッドクリームとジャムを塗る順番は、特に決まっていません。
ですが、イギリスでは「クリームが先か?ジャムが先か?」といった面白い論争も起こっています。
クロテッドクリームの2大産地であるデボンシャーとコーンウォールで、塗る順番が逆だったことが論争の発端のようです。
ちなみに、デボンシャーではクリームが先、コーンウォールではジャムが先ですが、あなたはどちらを先に塗りますか?
アフタヌーンティーのドレスコード
アフタヌーンティーに行く時の服装も気になるポイントです。
豪華なホテルであれば、いつもよりフォーマルな服装が目安で、男性ならジャケット、女性ならワンピースなどを着ていれば、まず大丈夫だと思っていいでしょう。
日本のお茶会に参加できる洋装を判断基準にするとわかりやすいと思います。
少しカジュアルなティールームでも、短パンやTシャツ、サンダルやスニーカーは避けたいですね。
ウェブサイトにドレスコードを載せているホテルもあるので、事前に調べておくと安心です。
ご参考までに、ロンドンの某一流ホテルでは、キレイ目のジーンズがNGで、容赦なく断られるのでご注意を!
ドレスコードだけでなく、振る舞いにも気を配りたいところ。
これも、日本のお茶席でのお作法が参考になります。
紳士淑女になりきって堂々と振る舞いましょう!
お家でもアフタヌーンティー気分を
ここまで読むと、イギリスに旅行してアフタヌーンティーを楽しみたくなった方も多いのでは!?
とは言っても、今すぐイギリスへ行ってアフタヌーンティーを体験するのは、なかなか難しいでしょう。
そんな時に役立つ、お家でアフタヌーンティー気分を味わえる心強いアイテムをご紹介します。
ティージェルフレグランス
紅茶の香りは、心を落ち着けてくれます。
1日の終わりに紅茶を飲んで、ホッと一息つきたい時もあるでしょう。
だけど、カフェインの影響が心配で、夜に紅茶を飲むのは避けたい。
そんな時の強い味方が、ティージェルフレグランス。
ふわっと香りが優しく広がり、紅茶の香りを楽しむことができます。
ティースプーン
ティースプーンもティータイムに欠かせないアイテム。
紅茶を飲む時だけでなくスイーツを食べるのに使うほか、バスソルトやボディスクラブをすくうなど、セルフケアの時間にも使えて用途は広いです。
紅茶の香りのものを使うと、一層アフタヌーンティー気分が高まりそう。
柄の種類も豊富なので、用途別に選ぶのも楽しいですね。
イギリスならではのスタイルで、アフタヌーンティーを楽しもう!
イギリス、特にロンドンのホテルでは、アフタヌーンティーのメニューやお茶の種類が豊富です。
さらに、さまざまな食習慣や体質にも対応されており、「特別な機会に」というのは日本と同じでも、より多くの方に門戸が広げられています。
また、何かと予定が詰まりがちな旅行中、アフタヌーンティーのためにまとまった時間を取るのは難しい場合におすすめなのが、バスで楽しむアフタヌーンティー。
バスでロンドンの観光名所を巡りながら、アフタヌーンティーも同時に楽しめます。
カジュアルで気軽に行ける所から、フォーマルで豪華、優雅に過ごすアフタヌーンティーまで。
用途に合ったティールームで、英国貴族の気分でアフタヌーンティーを体験し、非日常の空間で贅沢な午後のひとときを味わってくださいね。
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