世界の成人年齢は何歳?世界の驚きの成人式もご紹介!

みなさんは、「成人式」に特別な想いや思い出がありますか?
きれいな振袖を着て友だちと写真を撮ったという方、大人になった気持ちになったという方など、さまざまではないでしょうか。

このコラムでは、世界や日本の成人年齢、日本とは異なる世界の成人式などをわかりやすくご紹介していきます。

ぜひ最後まで読んで、世界を身近に感じましょう♪

世界の成人年齢

世界の成人年齢

成人年齢は、国によってさまざまです。アメリカのように州ごとに違う場合もあります。世界の半分以上の国では成人年齢を18歳と定めていますが、21歳だったり、14歳だったりと、幅が広いですね。

プエルトリコは14歳、ネパールやキルギスタンは16歳のように、成人年齢が18歳未満の国は、発展途上国と呼ばれる国に多いことが特徴です。これは、こうした国々で大学などの高等教育があまり普及していないことが理由です。大学に行く人が多くなれば、大学を卒業してから仕事をすることが一般的になります。そのため、大学生のうちは「大人」として扱うことが難しいのです。

日本の成年年齢が20歳から18歳に

2022年4月1日から、日本の成年年齢が20歳から18歳に引き下げられましたね。なぜ2歳引き下げられたのでしょうか?そして、引き下げによって変わったこと・変わらなかったことは何でしょうか?

成年年齢が引き下げられた理由

日本の成年年齢が20歳から18歳に

まず、選挙に投票できる年齢を下げて、若い人の意見をもっと政治に取り入れよう!という考えが強くなったことが理由のひとつです。また、何かを買ったり契約したりすることができるようにして、「より若いうちから自分のことは自分で決める」ことが大切だという考えも強くなり、成年年齢が引き下げられました。

成年になると何が変わる

成年になると、今まで親の同意がないとできなかったことが、本人の意思だけでできるようになります。たとえば、スマホを買ったり、家を借りたり、クレジットカードを作ったりするときにも、自分の意思だけでできます。

また、パスポートも5年ではなく10年のものが作れるようになります。さらに、医師免許などの国家資格も、18歳でできるようになりました。

少し話は変わりますが、女性の結婚年齢も引き上げとなりました。これまで女性は16歳で結婚することができましたが、今では男女ともに18歳からになりました。

20歳にならないとできないこと

少しややこしいですが、今まで通り20歳にならないとできないこともあります。たとえば、お酒を飲んだり、タバコを吸ったりすることは18歳ではできません。また、競馬なども20歳にならないとできません。

これは、健康を守るため、そしてギャンブル依存にならないようにという理由からです。

成人式は日本だけ?世界の成人式とは?

日本では成人式が行われ、新しく成人になった人をみんなでお祝いしますよね。では、世界ではどんな成人式があるのでしょうか?

アメリカ

アメリカの多くの州は18歳が成人年齢ですが、19歳や21歳という州もあります。そのため、日本のような成人式は一般的ではありません。代わりに、16歳になると車を運転できるようになるので、16歳の誕生日(Sweet sixteen:スウィートシックスティーンと呼ばれます)を盛大にお祝いすることが多いです。

イギリス

成人年齢が18歳のイギリス。また、昔は21歳が成人だったので、18歳または21歳の誕生日のときにパーティーが行われ、鍵のネックレスチャームや鍵のマークのカードなどが贈られることが多いです。

オーストラリア

オーストラリアの成人年齢は18歳ですが、昔は21歳でした。その名残から、21歳の誕生日に21st(トゥエンティファースト)と呼ばれるパーティーをして成人のお祝いをします。50人以上が集まることもあるそうですよ!

メキシコ

メキシコやいくつかの南米の国では、女の子が15歳になったときに、「フィエスタ・デ・キンセアニェーラ」という盛大なパーティーが開かれます。女の子はドレスを着てダンスをしたりして、とても華やかな雰囲気なんだとか♪

ネパール

男性の成人を祝う「バルタマン」という儀式があります。ネパールは16歳が成人となっていますが、厳密ではありません。占いで儀式をする日を決め、親戚や友だちをたくさん呼んで、ヒンズー教の宗教儀式とともに成人をお祝いします。

中国

中国では、18歳が成人ですが、高校でお祝いをすることが多いようです。また、昔あった儀式(20歳の男性を祝う「冠礼(かんれい)」と15歳の女性を祝う「笄礼(けいれい)」)を復活させている場合もあるようです。

韓国

韓国では日本のように成人の日があり、毎年5月の第3日曜日です。「成年の日(ソンニョネナル)」と呼ばれ、伝統衣装や帽子・髪飾りなどを身につけます。しかし、今ではあまり伝統的な行事は行われず、家族で成人をお祝いすることが多いようです。

びっくり!「大人になる儀式」としての成人式

世界には、驚くような「大人になる儀式」としての成人式をしていることがあります。いったい、どのような儀式なのでしょうか?

バヌアツ共和国

バヌアツ共和国

南太平洋にあるバヌアツ共和国のペンテコスト島では、古くから「木のツルで足首を縛り、30メートルの高さからジャンプする」という「ナゴール」と呼ばれる儀式があります。10歳~30歳前後の男性が参加しますが、最高時速は70キロ近くになり、ツルは伸び縮みしないため、とても過酷。

頭から地面に着けば成功、着かなければ失敗となります。失敗した場合、なんともう1年未成年として過ごすんだとか……!

アマゾン

アマゾン

アマゾンに暮らすサテレ・マウェ族は、「毒アリがたくさん入った手袋に手を突っ込む」という成人の儀式があります。想像しただけでも怖いですよね……!

成人を迎える男性は森の奥まで入り、毒アリを捕まえて手袋に入れます。そして、その手袋になんと10分間も手を突っ込むのです。とても過酷なものですが、その苦しみを通過して、一人前だと認められるそうです。

マサイ族

マサイ

ケニアやタンザニアに暮らすマサイの人々のあいだでは、ライオンを狩るという成人の儀式が2011年までありました。14~15歳の子どもが対象となり、成功しないと村の会議に参加することも、結婚することもできなかったそうです。

ライオンの数が減ってしまい、今ではこの儀式はありません。代わりに、戦士を目指す男の子たちがいろいろな技を競う「マサイ・オリンピック」があるそうです。ぴょんぴょんと高く飛ぶ「マサイ・ジャンプ」も競う技のひとつですよ。

ベラクルス州

ベラクルス州

メキシコのベラクルス州では、「フライングインディアン」という成人の儀式があります。ユネスコの無形文化遺産にも登録されているお祭りで、18歳の男性が行います。

高さ90mのポールが立てられ、その下で伝統衣装を身に付けた5人の男性がダンスをし、そのあとポールに昇ります。5人のうちひとりはポールの上で太鼓を叩き続け、残りの4人は腰に紐を巻き宙吊りになります。その4人はポールの周辺を13回転しながら徐々に降りてきて、最終的は地面に着陸します。

ネイティブアメリカン

ネイティブアメリカンの人々のあいだでは、「ビジョンクエスト」という神聖な行事が成人の儀式となっています。夢から啓示を受ける儀式であり、男性は4日4晩、女性は2日2晩断食し、祈りをささげながら夢を得るというものです。

成人のときだけでなく、人生に悩んだときにも受ける通過儀礼です。

エチオピア

エチオピア

エチオピアのハマル族には、「ブルジャンピング(牛跳びの儀式)」という男性の成人の儀式があります。これは、10~30頭くらいの牛を並べて、牛の背中を全裸&はだしで渡り歩くというもの。一度も落ちずに3往復できたら一人前の大人として「マザ(Maza)」という称号がもらえます。

ちなみに、歩きやすいようにするため、牛の体には牛糞が塗られています。

世界の成人式を知って、文化の違いを楽しもう

世界には、さまざまな成人式のスタイルがあることがわかりましたね。日本のような成人式をする国はあまり多くありませんが、大人になったことをお祝いし、成人としてこれからの門出をお祝いする気持ちは同じです。

このコラムが、みなさんが世界の文化や風習の違いを楽しむきっかけになればうれしいです!

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