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みなさんは、イルカを見たことはありますか?水族館でイルカショーを見たことがあるという人もいるでしょう。 人懐っこく愛くるしい動物として、日本だけでなく世界で愛されている海の動物です。 ニュージーランドでは、海でイルカと一緒に泳げるツアーが開催されているんだそうですよ。 さて、そんなイルカですが、実はどんな動物・生態なのかよく知らない方って多いのではないかと思います。 実際イルカについて知る機会ってないですよね。しかしせっかくならどんな生態でどんな動物なのかを知った上でイルカを見に行きたくはないですか?
このコラムではイルカの種類やクジラやシャチとの違い、豆知識や知られざる秘密などを解説していきます。 ぜひ最後まで読んでくださいね。
イルカは、哺乳類偶蹄目(鯨偶蹄目)に属する動物です。魚類ではなく我々と同じ哺乳類となっています。 また、イルカは「鯨類」に属しており、その中でも小型の種類の総称として使われる言葉です。 海にいる動物というイメージが強いですが、実は川のような淡水にも「カワイルカ」が生息しており、場所によっては川でもイルカを見ることができるのです。 川でイルカを見られるのは少し羨ましいですね。
イルカとクジラは見た目こそ少し違うものの、お魚のような見た目で哺乳類である点がよく似ていますよね。では実際、どのような関係なのでしょうか。
実はイルカとクジラは「分類学上定義がはっきりしていない」動物になります。 先ほどイルカは「哺乳類偶蹄目(鯨偶蹄目)に属する動物」と解説しましたが、実はクジラも同じ分類に属する動物なのです。 またイルカやクジラに似ている「シャチ」も同様で上記に属する動物です。
ではイルカやクジラはどのように分類されているのかというと、これは「大きさ」になります。 例外もありますが具体的には、成体で3~4m以内のものがイルカ、それ以上がクジラと言われているのです。 イルカ・クジラと呼び分けられていますが、実際は大きさしか違わないのは面白いですね。
今でこそ水の動物として当たり前なイルカですが、イルカの遠い祖先はなんと「陸」に住んでいたとされる研究結果が出ています。 クジラの祖先として最も古いものは「パキケトゥス」と呼ばれ、姿はハイエナのようで、顔が細長く尾は体の半分程を占めている哺乳類であったと考えられています。 その後に「アンビュロケトウス」→「ロドケトゥス」→「ドルドン」→「エティオケトゥス」と進化を重ね、現在のイルカへと姿を変えていったのです。 実は現在のイルカにも陸生の哺乳類の名残として胸びれに「指の骨」が残っています。 海を自由に泳ぎ回るイルカが昔は陸に住んでいたなんて、進化というのは不思議で面白いですね。
イルカには、特徴的な体の部位がいくつかあります。本章では以下の部位について解説していきましょう。
それぞれしっかり読んでくださいね。
イルカには「胸ビレ・尾ビレ・背ビレ」の3つのヒレがあります。 これらのヒレにはそれぞれ重要な役割があり、胸ビレは泳ぐ際の方向転換、背ビレは体のバランスを保つ役割、尾ビレは泳ぐ際の推進力を向上させる役割を持っているのです。 また先ほどお話しした通り、イルカの胸ビレには陸上生物であった名残である「指の骨」がしっかり残されています。 普段はあまり気にしませんが、ヒレに注目してイルカを観察してみるのも面白いかもしれませんね。
突然ですが、皆さんはイルカの「鼻」ってどこにあるかわかりますか?
正解は額の上の部分にあります。もう少しわかりやすく言うと、クジラが潮を吹くあの部分がイルカの鼻なのです。 イルカの鼻は「噴気孔」と呼ばれ、呼吸の際はこの部分を水面に出して呼吸を行います。 また見た目では大きな一つの穴にしか見えませんが、奥の方を見ると2つの鼻の穴に別れています。 海で暮らすために進化した結果、鼻がこの位置になったと考えると面白いですね。
イルカの目はつぶらでとてもかわいいですよね。ウインクすることもできて非常に愛くるしいです。 そんなイルカは視力が良いとされています。水族館のイルカショーなどでハンドサインを見て芸をしたりしますよね。 しかし実は陸上よりも水中の方がよく目が見えると言います。人間とは真逆ですね。 ただ一方で「カワイルカの仲間」については、ほとんど視力が無い種類もいます。 生息する環境によっても目の良さは変化し、別の方法で視力を補う事もあるのです。 こういったイルカの生態を知るのもまた面白いですね。
続いて、イルカの種類を解説していきます。イルカと一口に言っても、実はかなりの種類が存在しているのです。 本コラムでは、以下の6種類ピックアップしました。
それぞれ詳しく解説していきます!
バンドウイルカは、学名【Tursiops truncatus】クジラ目ハクジラ亜目マイルカ科ハンドウイルカ属に属しているイルカの一種です。 「ハンドウイルカ」と呼ばれることもあり、バンドウ・ハンドウのどちらも正式和名として登録されています。 熱帯~温帯の世界中に分布しており、日本でも見ることができます。 水族館で飼育されるイルカの中でもポピュラーであり、特に日本人にとっては最も身近なイルカと言えるかもしれませんね。
イロワケイルカは学名【Cephalorhynchus commersonii】クジラ目ハクジラ亜目マイルカ科イロワケイルカ属に属するイルカの一種です。 白と黒の特徴的な体色から、パンダイルカと呼ばれることもあります。 イロワケイルカは体長1.5mと小さめのイルカで、世界でも「アルゼンチンの入り江」「マゼラン海峡」「インド洋南部のケルゲレン諸島周辺」という狭い地域にしか生息していないちょっと珍しいイルカです。 日本でも水族館で展示されていたりと、実際に見ることができる場合があるので、興味があれば該当施設へ見にいってみるとよいでしょう。
ネズミイルカは学名【Phocoena phocoena】クジラ目ハクジラ亜目ネズミイルカ科ネズミイルカ属に属するイルカの一種です。 ネズミイルカという和名の由来はその小ささにあり、体長1.6m~1.7mと小型のイルカである点が由来となっています。 英語では港のイルカという意味の「Harbour Porpoise」と呼ばれており、海洋の沿岸域・河口などの浅瀬で見られる他、河川を遡上することもあるそうです。 また過去には食用とされていた時代もあり、人間の歴史にも深くかかわっているイルカとなっています。
スナメリは学名【Neophocaena phocaenoides】クジラ目ハクジラ亜目 ネズミイルカ科スナメリ属に属するイルカの一種です。 水族館ではおなじみですよね。名前にイルカと入っていませんが、正真正銘のイルカの仲間となります。 また過去スナメリを目印にスズキなどを釣る伝統漁法があった広島県竹原市高崎町阿波島周辺で、1930年に「スナメリクジラ回遊海面」が天然記念物に選定されるなど、日本で人間との関わりも大きなイルカです。 その愛らしい姿から現在は水族館の目玉になる他、スナメリをモチーフとしたキャラクターが作成されるなど、イルカ界のアイドルとして親しまれてます。
カワイルカは、クジラ目ハクジラ亜目カワイルカ科に属しているイルカの総称です。現在カワイルカは以下の6種が該当しています。
名前の通り「川」に生息しているイルカで、日本には生息しておらず、アマゾン川やガンジス川など外国の大きな河川に生息しています。 背びれより胸びれの方が大きく、口吻が長く突き出ており、海に住むイルカとは見た目が異なります。 また視力が非常に悪くほとんど目は見えていないのですが、音の反響を利用して獲物を捕食していきます。
そんなカワイルカですが、現在絶滅の危機に瀕しており、中でもヨウスコウカワイルカは残り10頭程まで数が減少してしまいました。 今後数を増やして、当たり前のように見られるようになることが期待されています。
シロイルカは学名【Delphinapterus leucas】哺乳綱偶蹄目(鯨偶蹄目とする場合も)イッカク科シロイルカ属に属するイルカの一種です。 名前の通り全身が白い色をしている、非常に特徴的なイルカとして知られています。 海のカナリヤと呼ばれることもあり、様々な声を出し時には空中でも聞こえることもあるもあるんだそうです。 飼育下では空気を口から渦上状に出す「バブルリング」を作ることが話題になり、一時期バブルリングブームが起こるほどの影響力を生むイルカとなりました。 また、別名であるベルーガという名前はロシア語で「白い」という意味があるベールイに由来しているそうです。
ここからは、知られざるイルカの豆知識を4つ解説していきます。 それぞれ見ていきましょう。
イルカは非常に賢い動物である、とは聞いたことがあると思います。では実際のところどれくらい賢い動物なのでしょうか。
実は専門家の中には、人間よりイルカの方が賢いと提唱している方もいます。 言語能力はありませんが、非常に高いコミュニケーション能力を持っており、知能が高くないとできない「遊ぶ」という生態も見られるのです。 またイルカの賢さは「脳化指数」を見てもよく分かります。 脳化指数とは「脳の発達度を示す目安の一つ」で、全身の体重と脳の重さを割合として反映させた数値です。 この脳化指数が最も高いのは我々人間で、イルカはなんと2番目に脳化指数が高いとの研究結果が出ています。 イルカにも喋ることができる言語が作れたら、もしかしたらイルカと会話することができる時代がくるかもしれませんね。
イルカももちろん生き物なので、睡眠が必要です。そんなイルカはちょっと特殊な睡眠をとるのを知っていますか? イルカの睡眠方法は「半球睡眠」と言い、なんと片目を閉じ脳を半分ずつ眠らせることができるのです。 何故半球睡眠をイルカが行うのかはまだ研究途中なのですが、考えられる理由の一つとして「水面に上がって呼吸するため」という理由があります。 イルカは哺乳類なので肺呼吸です。したがって水中では呼吸は出来ません。 そのため30分~130分に一度は水面に出て息継ぎをしなくてはいけないのです。 そんな時にぐっすり寝ていては窒息してしまいます。なので脳の片方だけは起きておいて、呼吸が出来るようにしているのです。
他にも海や川など、野生に生きているイルカは様々な危険があります。 のんきに寝ていては危険にさらされる可能性も高いですし、生きるためにイルカは半球睡眠を行っているのです。
イルカには、実はイルカ同士の中で「個人名」のようなものがあり、お互いに呼び合う特徴があります。 それが「シグネチャーホイッスル」というもので、決まった音のパターンで個人名を作って使っていると考えられているのです。
実際に野生のバンドウイルカに対する実験で、シグネチャーホイッスルの音声を合成し流すと、特定の個体がホイッスルで返答をしたという結果が出ています。 逆に知らないシグネチャーホイッスルを流した時には、イルカ達は反応を見せなかったらしいのです。 この点からも、イルカの知能の高さがよくわかりますね。いつか我々人間もイルカの本当の名前であるシグネチャーホイッスルを理解して、イルカの本当の名前を呼べるようになるといいですね。
イルカは海や川など、水中で生活している動物です。では水分補給はどうしているのでしょうか。 実はイルカは海水淡水に関わらず、ほぼ水を飲むことはありません。 では水分補給はというと、これは餌である「魚」を捕食することでその魚から水分を得ているのです。 水中で生活しているのに、直接海水や淡水を飲まないのは面白いですね。
しかしこの生態のせいで、水族館などの飼育施設では、餌を食べないイルカのためにチューブなどで直接水を飲ませないといけない状況になったりします。 イルカを飼育する場合は少し困難な事が起こるというわけですね。
水族館の人気者であるイルカですが、その生態に関してはそこまで知られていません。 イルカの生態や種類を初めて知ったという人も多いのではないでしょうか。
本コラムの内容を覚えた上で、水族館へイルカを見に行ってみて下さいね。新しい発見があるかもしれませんよ。
みなさんは、イルカを見たことはありますか?水族館でイルカショーを見たことがあるという人もいるでしょう。
人懐っこく愛くるしい動物として、日本だけでなく世界で愛されている海の動物です。
ニュージーランドでは、海でイルカと一緒に泳げるツアーが開催されているんだそうですよ。
さて、そんなイルカですが、実はどんな動物・生態なのかよく知らない方って多いのではないかと思います。
実際イルカについて知る機会ってないですよね。しかしせっかくならどんな生態でどんな動物なのかを知った上でイルカを見に行きたくはないですか?
このコラムではイルカの種類やクジラやシャチとの違い、豆知識や知られざる秘密などを解説していきます。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
目次
イルカとは?
イルカは、哺乳類偶蹄目(鯨偶蹄目)に属する動物です。魚類ではなく我々と同じ哺乳類となっています。
また、イルカは「鯨類」に属しており、その中でも小型の種類の総称として使われる言葉です。
海にいる動物というイメージが強いですが、実は川のような淡水にも「カワイルカ」が生息しており、場所によっては川でもイルカを見ることができるのです。
川でイルカを見られるのは少し羨ましいですね。
イルカはクジラ!?
イルカとクジラは見た目こそ少し違うものの、お魚のような見た目で哺乳類である点がよく似ていますよね。では実際、どのような関係なのでしょうか。
実はイルカとクジラは「分類学上定義がはっきりしていない」動物になります。
先ほどイルカは「哺乳類偶蹄目(鯨偶蹄目)に属する動物」と解説しましたが、実はクジラも同じ分類に属する動物なのです。
またイルカやクジラに似ている「シャチ」も同様で上記に属する動物です。
ではイルカやクジラはどのように分類されているのかというと、これは「大きさ」になります。
例外もありますが具体的には、成体で3~4m以内のものがイルカ、それ以上がクジラと言われているのです。
イルカ・クジラと呼び分けられていますが、実際は大きさしか違わないのは面白いですね。
イルカの先祖は陸に住んでいた
今でこそ水の動物として当たり前なイルカですが、イルカの遠い祖先はなんと「陸」に住んでいたとされる研究結果が出ています。
クジラの祖先として最も古いものは「パキケトゥス」と呼ばれ、姿はハイエナのようで、顔が細長く尾は体の半分程を占めている哺乳類であったと考えられています。
その後に「アンビュロケトウス」→「ロドケトゥス」→「ドルドン」→「エティオケトゥス」と進化を重ね、現在のイルカへと姿を変えていったのです。
実は現在のイルカにも陸生の哺乳類の名残として胸びれに「指の骨」が残っています。
海を自由に泳ぎ回るイルカが昔は陸に住んでいたなんて、進化というのは不思議で面白いですね。
体の特徴
イルカには、特徴的な体の部位がいくつかあります。本章では以下の部位について解説していきましょう。
それぞれしっかり読んでくださいね。
ヒレ
イルカには「胸ビレ・尾ビレ・背ビレ」の3つのヒレがあります。
これらのヒレにはそれぞれ重要な役割があり、胸ビレは泳ぐ際の方向転換、背ビレは体のバランスを保つ役割、尾ビレは泳ぐ際の推進力を向上させる役割を持っているのです。
また先ほどお話しした通り、イルカの胸ビレには陸上生物であった名残である「指の骨」がしっかり残されています。
普段はあまり気にしませんが、ヒレに注目してイルカを観察してみるのも面白いかもしれませんね。
鼻の位置
突然ですが、皆さんはイルカの「鼻」ってどこにあるかわかりますか?
正解は額の上の部分にあります。もう少しわかりやすく言うと、クジラが潮を吹くあの部分がイルカの鼻なのです。
イルカの鼻は「噴気孔」と呼ばれ、呼吸の際はこの部分を水面に出して呼吸を行います。
また見た目では大きな一つの穴にしか見えませんが、奥の方を見ると2つの鼻の穴に別れています。
海で暮らすために進化した結果、鼻がこの位置になったと考えると面白いですね。
目
イルカの目はつぶらでとてもかわいいですよね。ウインクすることもできて非常に愛くるしいです。
そんなイルカは視力が良いとされています。水族館のイルカショーなどでハンドサインを見て芸をしたりしますよね。
しかし実は陸上よりも水中の方がよく目が見えると言います。人間とは真逆ですね。
ただ一方で「カワイルカの仲間」については、ほとんど視力が無い種類もいます。
生息する環境によっても目の良さは変化し、別の方法で視力を補う事もあるのです。
こういったイルカの生態を知るのもまた面白いですね。
イルカの種類
続いて、イルカの種類を解説していきます。イルカと一口に言っても、実はかなりの種類が存在しているのです。
本コラムでは、以下の6種類ピックアップしました。
それぞれ詳しく解説していきます!
バンドウイルカ
バンドウイルカは、学名【Tursiops truncatus】クジラ目ハクジラ亜目マイルカ科ハンドウイルカ属に属しているイルカの一種です。
「ハンドウイルカ」と呼ばれることもあり、バンドウ・ハンドウのどちらも正式和名として登録されています。
熱帯~温帯の世界中に分布しており、日本でも見ることができます。
水族館で飼育されるイルカの中でもポピュラーであり、特に日本人にとっては最も身近なイルカと言えるかもしれませんね。
イロワケ(パンダ)イルカ
イロワケイルカは学名【Cephalorhynchus commersonii】クジラ目ハクジラ亜目マイルカ科イロワケイルカ属に属するイルカの一種です。
白と黒の特徴的な体色から、パンダイルカと呼ばれることもあります。
イロワケイルカは体長1.5mと小さめのイルカで、世界でも「アルゼンチンの入り江」「マゼラン海峡」「インド洋南部のケルゲレン諸島周辺」という狭い地域にしか生息していないちょっと珍しいイルカです。
日本でも水族館で展示されていたりと、実際に見ることができる場合があるので、興味があれば該当施設へ見にいってみるとよいでしょう。
ネズミイルカ
ネズミイルカは学名【Phocoena phocoena】クジラ目ハクジラ亜目ネズミイルカ科ネズミイルカ属に属するイルカの一種です。
ネズミイルカという和名の由来はその小ささにあり、体長1.6m~1.7mと小型のイルカである点が由来となっています。
英語では港のイルカという意味の「Harbour Porpoise」と呼ばれており、海洋の沿岸域・河口などの浅瀬で見られる他、河川を遡上することもあるそうです。
また過去には食用とされていた時代もあり、人間の歴史にも深くかかわっているイルカとなっています。
スナメリ
スナメリは学名【Neophocaena phocaenoides】クジラ目ハクジラ亜目 ネズミイルカ科スナメリ属に属するイルカの一種です。
水族館ではおなじみですよね。名前にイルカと入っていませんが、正真正銘のイルカの仲間となります。
また過去スナメリを目印にスズキなどを釣る伝統漁法があった広島県竹原市高崎町阿波島周辺で、1930年に「スナメリクジラ回遊海面」が天然記念物に選定されるなど、日本で人間との関わりも大きなイルカです。
その愛らしい姿から現在は水族館の目玉になる他、スナメリをモチーフとしたキャラクターが作成されるなど、イルカ界のアイドルとして親しまれてます。
カワイルカ
カワイルカは、クジラ目ハクジラ亜目カワイルカ科に属しているイルカの総称です。現在カワイルカは以下の6種が該当しています。
名前の通り「川」に生息しているイルカで、日本には生息しておらず、アマゾン川やガンジス川など外国の大きな河川に生息しています。
背びれより胸びれの方が大きく、口吻が長く突き出ており、海に住むイルカとは見た目が異なります。
また視力が非常に悪くほとんど目は見えていないのですが、音の反響を利用して獲物を捕食していきます。
そんなカワイルカですが、現在絶滅の危機に瀕しており、中でもヨウスコウカワイルカは残り10頭程まで数が減少してしまいました。
今後数を増やして、当たり前のように見られるようになることが期待されています。
シロイルカ
シロイルカは学名【Delphinapterus leucas】哺乳綱偶蹄目(鯨偶蹄目とする場合も)イッカク科シロイルカ属に属するイルカの一種です。
名前の通り全身が白い色をしている、非常に特徴的なイルカとして知られています。
海のカナリヤと呼ばれることもあり、様々な声を出し時には空中でも聞こえることもあるもあるんだそうです。
飼育下では空気を口から渦上状に出す「バブルリング」を作ることが話題になり、一時期バブルリングブームが起こるほどの影響力を生むイルカとなりました。
また、別名であるベルーガという名前はロシア語で「白い」という意味があるベールイに由来しているそうです。
イルカの豆知識
ここからは、知られざるイルカの豆知識を4つ解説していきます。
それぞれ見ていきましょう。
イルカの高い知能の秘密
イルカは非常に賢い動物である、とは聞いたことがあると思います。では実際のところどれくらい賢い動物なのでしょうか。
実は専門家の中には、人間よりイルカの方が賢いと提唱している方もいます。
言語能力はありませんが、非常に高いコミュニケーション能力を持っており、知能が高くないとできない「遊ぶ」という生態も見られるのです。
またイルカの賢さは「脳化指数」を見てもよく分かります。
脳化指数とは「脳の発達度を示す目安の一つ」で、全身の体重と脳の重さを割合として反映させた数値です。
この脳化指数が最も高いのは我々人間で、イルカはなんと2番目に脳化指数が高いとの研究結果が出ています。
イルカにも喋ることができる言語が作れたら、もしかしたらイルカと会話することができる時代がくるかもしれませんね。
脳を半分ずつ寝かす!?
イルカももちろん生き物なので、睡眠が必要です。そんなイルカはちょっと特殊な睡眠をとるのを知っていますか?
イルカの睡眠方法は「半球睡眠」と言い、なんと片目を閉じ脳を半分ずつ眠らせることができるのです。
何故半球睡眠をイルカが行うのかはまだ研究途中なのですが、考えられる理由の一つとして「水面に上がって呼吸するため」という理由があります。
イルカは哺乳類なので肺呼吸です。したがって水中では呼吸は出来ません。
そのため30分~130分に一度は水面に出て息継ぎをしなくてはいけないのです。
そんな時にぐっすり寝ていては窒息してしまいます。なので脳の片方だけは起きておいて、呼吸が出来るようにしているのです。
他にも海や川など、野生に生きているイルカは様々な危険があります。
のんきに寝ていては危険にさらされる可能性も高いですし、生きるためにイルカは半球睡眠を行っているのです。
人と同じように個体別の名前で呼び合う
イルカには、実はイルカ同士の中で「個人名」のようなものがあり、お互いに呼び合う特徴があります。
それが「シグネチャーホイッスル」というもので、決まった音のパターンで個人名を作って使っていると考えられているのです。
実際に野生のバンドウイルカに対する実験で、シグネチャーホイッスルの音声を合成し流すと、特定の個体がホイッスルで返答をしたという結果が出ています。
逆に知らないシグネチャーホイッスルを流した時には、イルカ達は反応を見せなかったらしいのです。
この点からも、イルカの知能の高さがよくわかりますね。いつか我々人間もイルカの本当の名前であるシグネチャーホイッスルを理解して、イルカの本当の名前を呼べるようになるといいですね。
イルカは水を飲まない!?
イルカは海や川など、水中で生活している動物です。では水分補給はどうしているのでしょうか。
実はイルカは海水淡水に関わらず、ほぼ水を飲むことはありません。
では水分補給はというと、これは餌である「魚」を捕食することでその魚から水分を得ているのです。
水中で生活しているのに、直接海水や淡水を飲まないのは面白いですね。
しかしこの生態のせいで、水族館などの飼育施設では、餌を食べないイルカのためにチューブなどで直接水を飲ませないといけない状況になったりします。
イルカを飼育する場合は少し困難な事が起こるというわけですね。
イルカの生態を理解して改めてイルカを観察してみよう
水族館の人気者であるイルカですが、その生態に関してはそこまで知られていません。
イルカの生態や種類を初めて知ったという人も多いのではないでしょうか。
本コラムの内容を覚えた上で、水族館へイルカを見に行ってみて下さいね。新しい発見があるかもしれませんよ。