掲載日:2024.05.07

海の生物探検!知られざる生きものたちの驚きの生態に迫る

海にはどのような生物が生息しているか知っていますか?
食用にもなる魚類や貝類、海藻類から、イソギンチャクやサンゴ、アザラシやラッコなど水族館で人気の生き物まで、その特長や生態は種類によってさまざま。
海中で見つけられる海の生物の種類は非常に豊富で、その多様性が注目されています。

今回は、あまり知られていない海の生物の生態について深堀り。
さらに、危険な海の生物についても触れていきます。

海の生物について学ぶ

まずは海の生物の種類や特長、そして気になる生態について詳しくみていきましょう。

海の生物について学ぶ

海の生物の種類

海に生息する生物の種類は、主に以下の通りです。

  • 哺乳類(クジラ、イルカ、アザラシ)
  • 魚類(マグロ、サンマ、イワシ)
  • 刺胞動物(クラゲ、イソギンチャク)
  • 節足動物(エビ、カニ)
  • 軟体動物(タコ、イカ)

海中には、上記のほかにも微小な動物プランクトンや植物プランクトンなど、多種多様な生物が互いに深く関わり合いながら生息しています。
ただ、海に生息する生物の具体的な総数は、実はまだよくわかっていません。
現在の予想では、海に生息する生物の種類はおよそ1000万種類以上
その中には、いまだ人間に発見されず、名前すらつけられていない生物も多いといわれています。

世界のどこかでまだ誰も見たことのない生物がたくさん生息していると考えると、なんだかワクワクしますね。

海の生物の特長

海の生物は、主に以下のような特長をもつことで知られています。

  • 種類が多い
  • 生物どうしのつながりが豊富
  • 生物の移動性が高い

海には、数えきれないほど多くの種類の生物が生息しています。
他の生物を食べたり、食べられたりする食物連鎖や、互いに助け合って暮らす共生関係など、生物間に多様なつながりがあることも海の生物の特長の一つ。
また、海中では多くの生物が広域にわたって移動しています。それに加え、海の水そのものも海流によって絶えず動きつづけているため、陸地にくらべて生物の移動性が非常に高いといわれています。

海の生物の生態

海の生物は陸上の生物と同じく、食べたり食べられたりする食物連鎖によって深く関わり合っています。
大魚は小魚を食べ、小魚は動物プランクトンを食べ、動物プランクトンは植物プランクトンや海藻を食べて、その命をつないでいます。

また、海の生物の世界には、個性豊かな関係性が多くみられます。
例えば、異なった種の生物がともに生活し互いに利益を得る「相利共生」。これはイソギンチャクとクマノミの例が有名ですね。
他にも、どちらかだけが一方的に利益を得る「片利共生」や、どちらか一方だけが犠牲になる「寄生」など、さまざまな関わりがあります。

海の生物の生存戦略は、生物種や個体によってそれぞれ異なります。中には、なんと生き抜くために成長途中で性別を変える生物もいるのだとか!
このような生態系の多様性も、海の生物の特長の一つといえるでしょう。

海の生物の代表的な種類

海の生物の代表的な種類

海中には1000万種類以上もの生物が生息していること、その生態も多種多様であることがわかってきましたね。それでは、海の生物の代表的な種類について具体的にみていきましょう。

魚類

魚類の代表的な種類は、以下の通りです。

  • アジ
  • サバ
  • イワシ
  • サケ

魚類とは、私たち人間と同じく脊椎(背骨)をもつ脊椎動物の一種です。
えらを使って水中で呼吸をし、水中の運動のためにひれをもつのが特長。

現在、世界にはおよそ3万種もの魚類が生息しているといわれています。
ただ、現時点では発見されていない種も多いとされているため、正確な数についてはいまだによくわかっていません。

刺胞動物

刺胞動物の代表的な種類は、以下の通りです。

  • クラゲ
  • サンゴ
  • イソギンチャク

刺胞動物とはその名の通り、刺胞とよばれる刺を発射させる細胞をもつ動物のことを指します。その総数はおよそ10000種。
具体例として、クラゲやサンゴ、イソギンチャクなどが挙げられます。クラゲやサンゴには鮮やかな色合いの種も多く、海の生物の中でも特に見た目が華やかな印象がありますね。

海水浴シーズンになると、危険な毒をもつクラゲに刺されたというニュースを耳にすることが増えてきます。そのため、刺胞生物には毒をもつ危険な生物が多いという印象をもつ人もいるようです。
しかし実際は、すべての刺胞生物が毒をもっているわけではありません。約10000種の刺胞生物のうち、危険性の高い種は100種ほどにすぎないといわれています。

海藻類

海藻類の代表的な種類は、以下の通りです。

  • コンブ
  • ワカメ
  • ヒジキ
  • アオサ

海藻類とは、海に生育している大型藻類の総称です。生息している深さによって緑藻類、褐藻類、紅藻類の3つの種類にわけられており、緑や赤、茶色と多彩な色合いをしているのが特長。

その総数は、世界ではおよそ20000種類、日本ではおよそ1500種類とされています。

海藻類には、コンブやワカメ、ヒジキなど、私たち日本人にとって非常になじみ深い食材が多いですよね。しかし海藻類を食用としている国は、実は世界でも少数派なのだそう。海藻を日常的に食べているのは、日本や韓国くらいだといわれています。

危険!海の生き物

海の生物には、人体に有毒な成分をもつ種類も多く存在します。
ここでは危険性の高い海の生物について、その生態や特長とあわせて紹介します。

ハコクラゲ

ハコクラゲ

ハコクラゲとはその名の通り、箱型になった傘が特長のクラゲです。
見た目のイメージから、立方クラゲ、立方体クラゲなどの別名もあります。
ハコクラゲは非常に強い毒性をもつため、世界で最も危険な生物の一つとされています。
中でもオーストラリア付近に生息するハコクラゲの毒性は強烈で、人間が刺されると激痛に襲われ、ショック状態になって即座に死んでしまうケースもあるのだそう。

世界で報告されているハコクラゲの種類の総数はおよそ50種ほどで、体長や毒性の強さはその種類によってさまざまです。
ちなみに日本では、沖縄や奄美の海に生息しています。

アンボイナ

アンボイナ

アンボイナとは、約10cmもの殻をもつ大きな巻き貝です。体表に赤褐色の網目模様があるのが特長。
口内に猛毒を注入する毒針をもっており、それを使って毒を打ち込んで魚を食べます。
この毒針に人間が刺されると、身体が痺れ、呼吸困難に陥ります。世界ではインド太平洋のサンゴ礁域に広く分布しており、アンボイナによる重傷者や死者も多く出ているそう。

体表に見られる美しい模様に魅了される人も多いというアンボイナ。見た目のイメージとは裏腹に、その危険性に注意したい生物の一つですね。

ストーンフィッシュ

ストーンフィッシュ

ストーンフィッシュとは、世界で最も強い毒性をもつ魚の一種。
和名をオニダルマオコゼといい、日本では小笠原諸島や奄美大島以南など熱帯の海に生息しています。
ちなみにストーンフィッシュ(石の魚)とよばれる理由は、体の色や形がゴツゴツした岩にそっくりであるうえに、海中ではほとんど動かず、石のようにじっとしているためなのだとか。

ストーンフィッシュには、魚類のうちでも一、二を争うほどの強烈な毒性があります。
背びれのある毒針に人間が刺されると、呼吸困難や痙攣などの全身症状が起き、適切な処置を受けなければ直ちに死んでしまうのです。
世界的にも死亡例が複数あり、多くの国で危険視されています。

ゴマモンガラ

ゴマモンガラ

ゴマモンガラは、熱帯海域に生息する魚の一種。インド洋から西太平洋にかけて広く分布しています。
体長は70cmほどで、楕円形に近いシルエットをもつのが特長。

ゴマモンガラには毒性はありませんが、その代わり、硬い貝やサンゴまで噛み砕くほどの鋭い歯を持っています。加えてとても気性が荒いため、ダイバーの間ではサメ以上に恐れられている存在です。

ゴマモンガラは非常に攻撃性が高く、実際に人間が襲われた事例もたくさんあります。
中にはウェットスーツをかみちぎられたり、指を食いちぎられたりした人も多いのだそう。シュノーケリングやダイビングをする人には特に注意してほしい魚種の一つですね。

海の生物と人間との関わり

海の生物と人間との関わり

海中にはさまざまな生態をもつ海の生物が生息しており、食物連鎖や競争、共生などあらゆる形で影響し合いながら、その命をつないでいます。
魚介類を日々口にしている私たち人間も、海の生物と深く関わりながら共生しているといえるでしょう。

海の生物は、海中を優雅に泳ぐ姿が美しく、癒しの存在としても注目されています。
興味のある人は、水族館や博物館に足を運んでみるのもおすすめです。きっと、その美しさと多様性に魅了されることでしょう。

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