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間もなく台風の季節が到来します。 最近は大型の台風が多くなり、様々な災害が発生していることから「台風なんてこなくていいのに!」と思っている方も多いのではないでしょうか? しかし、生物や農作物のことを考えると恵みの雨が必要なことも確かで微妙です。
今回はクイズ形式で台風を取り上げ、この『台風3択クイズ』を通して皆さんに台風と台風にまつわる雑学を紹介していきたいと思います。
始めに、今回の主役である『台風』について簡単に解説しておきましょう。 まずは、南方の海域で台風が発生する仕組みです。
海上の水蒸気が雲に変わり、周りの空気を温めると、温かい空気は軽いため雲の下では気圧が低下していきます。 気圧が下がると、さらに水蒸気が集まり、新たな雲が生まれて上昇気流が発生、そのくり返しにより熱帯低気圧が誕生し、台風になっていくのです。
海水温が高いほど空気中の水蒸気が多くなるため、台風はより発達し、海水温の低いところでは水蒸気が減ってしまうので、台風の勢力は弱くなります。 海水温が高く、周囲との気圧差があればあるほど巨大化するということです。
北半球では、夏から秋にかけて発生することが多く、日本南方の海域で発達し、日本に接近・上陸して衰えていくのが通例です。
ここからは『台風3択クイズ』全7問を出題します。 正解の解説コーナーを読めば、より一層台風に詳しくなること間違いなし! 全問正解目指して挑戦してみてください。
2. 反時計回り
これには地球の自転の動きが大きく関係しています。 台風が渦巻状になるのは『コリオリの力』という慣性の力が影響していて、台風の中心にむかう風は北半球だと右側にズレていってしまうのです。
風は最も気圧が低く、上昇気流が発生しているポイントに吹き込んできますので、必然的に左回りの渦巻が形成されていきます。そのため南半球の渦巻は北半球とは逆の右巻きになり、赤道部分では『コリオリの力』が働かないので、渦そのものが発生しないのです。
3. トンファー
台風の名前は『台風委員会』によってつけられています。 日本の場合、北西太平洋と南シナ海に面する日本・アメリカ・タイ・マレーシア・中国などの14カ国が加盟している『台風の防災に関する各国の政府間組織』があって、それが『台風委員会』と呼ばれているのです。
名前は、各国が提案している140個のものがリスト化されていて、発生順に1番から名づけていき、140番まで到達したら、1番に戻っての繰り返しになります。 但し、甚大な被害を出してしまった台風名に関しては、縁起が悪いので別の名前に差し替えられるということです。
『コイヌ』は日本、『サンバ』は中国(マカオ)が提案した名前です。 ヤギ・ウサギ・カジキ・カンムリ・クジラ・コグマ・コンパス・トカゲ・ヤマネコ、そして、『コイヌ』。日本が提案している10個の名前は全て星座に由来しています。
『サンバ』は、マカオにある聖ポール天主堂跡に由来しています。 マカオがポルトガルの植民地だった時代に建てられたキリスト教の教会跡で、正面入口の壁面(ファサード)が残され、現在は世界遺産にも登録されています。 教会建設には豊臣秀吉によるバテレン追放令で日本を去った日本人のキリスト教徒も参加していた歴史を持ちます。ブラジルは全く関係ありません。
1. 台風の目
台風の目は、台風の渦巻の中心部にできる雲のない空洞部分のことです。 渦巻の遠心力によって形成され、台風の規模にもよりますが直系は20~200kmといわれています。
しかし、なぜ『目』と呼ばれているのかについては、はっきりとは判っていません。 穴が開いているので、人間の目のように見えるからだというのが一般的な説ですが、英語では台風の目が始まる壁状の部分を『eyewallアイウォール)』と呼んでいるので、その辺りが起源の可能性もあります。
雑学として、台風の目と呼ばれている中心部の風は比較的弱く、青空さえ見えるということです。そして、目の周辺が最も激しい暴風域となります。
また台風は自力で動くことができず、偏西風や気圧配置によって進路が決まります。 台風自身の風と台風を動かす風の流れが一致してしまう関係で、進行方向にむかって右側の風がより激しく危険とされています。
3. 屋内に駐車する
車を地下に駐車していれば水没してしまうかもしれません。 アンダーパスがよい例です。
そうはいっても屋内に駐車できる方はなかなかいないでしょう。 その場合は車に当たりそうな植木鉢や小物などを屋内に収容し、風の影響を少しでも軽減させるため、車は可能な限り建物に近づけて駐車してください。
また、ハザードマップを見るまでもなく自宅が洪水に対して弱い地域にお住まいの方は、自分自身が避難する必要がありますし、車を高台の駐車場や、立体駐車場に避難させておくということも検討しましょう。
1. 地域
地域によって呼び方が区別され、日本を含む北西太平洋とアジアでは、台風またはタイフーンと呼び、アメリカなどの北中米ではハリケーン、そのほかの地域(主にインド洋)ではサイクロンと呼んでいます。
また、台風は最大風速が秒速17.2m以上であるのに対し、タイフーン・ハリケーン・サイクロンは、最大風速が秒速32.7m以上と規定されているため、タイフーン・ハリケーン・サイクロンの方がより強力だということです。
2. 25個
2020年から過去30年間を遡った統計によると、平均して年に約25個の台風が発生しています。日本の300km以内までに接近した台風は約12個あり、上陸したのは約3個だそうです。
上陸が3個?もっと多い気がするけど、統計が間違っているんじゃないかな!? そう思った方がいたなら、あなたは凄いです!
なんと、統計上の『上陸』とは、九州・四国・本州・北海道の海岸に台風が達した場合に限られ、沖縄の場合は、上陸とはいわず『通過』という扱いになっています。 台風が、小さい島を短時間で横切って海上に出ることを、気象庁では『通過』と定義しているのです。
3. 緊急安全確保
緊急安全確保とは、災害対策基本法に基づき各市町村長が発令する避難情報で、既に災害が発生しているか発生直前の状況にあり、直ちに安全な場所で命を守る行動を取るようにと規定されています。警戒レベルは最高の5です。
参考までに、避難指示と高齢者等避難についても補足しておきましょう。 避難指示は警戒レベル4です。対象地域の方は、全員すみやかに危険な場所からの避難が求められています。
高齢者等避難は警戒レベル3で、避難に時間がかかる高齢者や障がい者などの方に、危険な場所からの退避が推奨され、ハザードマップで危険が指摘されている地域にお住まいの方も、この段階での避難が望ましいと規定されています。
台風による災害には、暴風・大雨・気圧の変化などが原因となり、土砂崩れ・洪水・高潮・建築物の倒壊などが考えられますので、十分に注意・警戒してください。
全7問の台風クイズ、皆さんは何問正解できましたか? 台風の名前には『マリア』や『コンレイ』など、女性的なものが多く見受けられます。 『台風委員会』が組織される前はアメリカが人名を引用して名づけていたそうなので、担当者の奥さんや恋人の名前をつけることが多く、その名残なのかも知れません。
今回の『台風3択クイズ』を通じて、台風への理解を深めることができましたか? これからの台風シーズンに、活用いただければ幸いです。
間もなく台風の季節が到来します。
最近は大型の台風が多くなり、様々な災害が発生していることから「台風なんてこなくていいのに!」と思っている方も多いのではないでしょうか?
しかし、生物や農作物のことを考えると恵みの雨が必要なことも確かで微妙です。
今回はクイズ形式で台風を取り上げ、この『台風3択クイズ』を通して皆さんに台風と台風にまつわる雑学を紹介していきたいと思います。
目次
台風のメカニズム、発生から衰退まで
始めに、今回の主役である『台風』について簡単に解説しておきましょう。
まずは、南方の海域で台風が発生する仕組みです。
海上の水蒸気が雲に変わり、周りの空気を温めると、温かい空気は軽いため雲の下では気圧が低下していきます。
気圧が下がると、さらに水蒸気が集まり、新たな雲が生まれて上昇気流が発生、そのくり返しにより熱帯低気圧が誕生し、台風になっていくのです。
海水温が高いほど空気中の水蒸気が多くなるため、台風はより発達し、海水温の低いところでは水蒸気が減ってしまうので、台風の勢力は弱くなります。
海水温が高く、周囲との気圧差があればあるほど巨大化するということです。
北半球では、夏から秋にかけて発生することが多く、日本南方の海域で発達し、日本に接近・上陸して衰えていくのが通例です。
『台風3択クイズ』に挑戦、答えあわせでは雑学徹底解説!
ここからは『台風3択クイズ』全7問を出題します。
正解の解説コーナーを読めば、より一層台風に詳しくなること間違いなし!
全問正解目指して挑戦してみてください。
問1.日本の台風はどの方向に渦をまいている?
正解と解説(こちらをクリック)
2. 反時計回り
これには地球の自転の動きが大きく関係しています。
台風が渦巻状になるのは『コリオリの力』という慣性の力が影響していて、台風の中心にむかう風は北半球だと右側にズレていってしまうのです。
風は最も気圧が低く、上昇気流が発生しているポイントに吹き込んできますので、必然的に左回りの渦巻が形成されていきます。そのため南半球の渦巻は北半球とは逆の右巻きになり、赤道部分では『コリオリの力』が働かないので、渦そのものが発生しないのです。
問2.存在しない台風の名前は次のうちどれ?
正解と解説(こちらをクリック)
3. トンファー
台風の名前は『台風委員会』によってつけられています。
日本の場合、北西太平洋と南シナ海に面する日本・アメリカ・タイ・マレーシア・中国などの14カ国が加盟している『台風の防災に関する各国の政府間組織』があって、それが『台風委員会』と呼ばれているのです。
名前は、各国が提案している140個のものがリスト化されていて、発生順に1番から名づけていき、140番まで到達したら、1番に戻っての繰り返しになります。
但し、甚大な被害を出してしまった台風名に関しては、縁起が悪いので別の名前に差し替えられるということです。
『コイヌ』は日本、『サンバ』は中国(マカオ)が提案した名前です。
ヤギ・ウサギ・カジキ・カンムリ・クジラ・コグマ・コンパス・トカゲ・ヤマネコ、そして、『コイヌ』。日本が提案している10個の名前は全て星座に由来しています。
『サンバ』は、マカオにある聖ポール天主堂跡に由来しています。
マカオがポルトガルの植民地だった時代に建てられたキリスト教の教会跡で、正面入口の壁面(ファサード)が残され、現在は世界遺産にも登録されています。
教会建設には豊臣秀吉によるバテレン追放令で日本を去った日本人のキリスト教徒も参加していた歴史を持ちます。ブラジルは全く関係ありません。
問3.台風の中心をなんと呼ぶ?
正解と解説(こちらをクリック)
1. 台風の目
台風の目は、台風の渦巻の中心部にできる雲のない空洞部分のことです。
渦巻の遠心力によって形成され、台風の規模にもよりますが直系は20~200kmといわれています。
しかし、なぜ『目』と呼ばれているのかについては、はっきりとは判っていません。
穴が開いているので、人間の目のように見えるからだというのが一般的な説ですが、英語では台風の目が始まる壁状の部分を『eyewallアイウォール)』と呼んでいるので、その辺りが起源の可能性もあります。
雑学として、台風の目と呼ばれている中心部の風は比較的弱く、青空さえ見えるということです。そして、目の周辺が最も激しい暴風域となります。
また台風は自力で動くことができず、偏西風や気圧配置によって進路が決まります。
台風自身の風と台風を動かす風の流れが一致してしまう関係で、進行方向にむかって右側の風がより激しく危険とされています。
問4.車の台風対策に有効なのは次のうちどれ?
正解と解説(こちらをクリック)
3. 屋内に駐車する
車を地下に駐車していれば水没してしまうかもしれません。
アンダーパスがよい例です。
そうはいっても屋内に駐車できる方はなかなかいないでしょう。
その場合は車に当たりそうな植木鉢や小物などを屋内に収容し、風の影響を少しでも軽減させるため、車は可能な限り建物に近づけて駐車してください。
また、ハザードマップを見るまでもなく自宅が洪水に対して弱い地域にお住まいの方は、自分自身が避難する必要がありますし、車を高台の駐車場や、立体駐車場に避難させておくということも検討しましょう。
問5.ハリケーン・台風・タイフーン・サイクロンの違いは?
正解と解説(こちらをクリック)
1. 地域
地域によって呼び方が区別され、日本を含む北西太平洋とアジアでは、台風またはタイフーンと呼び、アメリカなどの北中米ではハリケーン、そのほかの地域(主にインド洋)ではサイクロンと呼んでいます。
また、台風は最大風速が秒速17.2m以上であるのに対し、タイフーン・ハリケーン・サイクロンは、最大風速が秒速32.7m以上と規定されているため、タイフーン・ハリケーン・サイクロンの方がより強力だということです。
問6.台風は一年に平均何個発生している?
正解と解説(こちらをクリック)
2. 25個
2020年から過去30年間を遡った統計によると、平均して年に約25個の台風が発生しています。日本の300km以内までに接近した台風は約12個あり、上陸したのは約3個だそうです。
上陸が3個?もっと多い気がするけど、統計が間違っているんじゃないかな!?
そう思った方がいたなら、あなたは凄いです!
なんと、統計上の『上陸』とは、九州・四国・本州・北海道の海岸に台風が達した場合に限られ、沖縄の場合は、上陸とはいわず『通過』という扱いになっています。
台風が、小さい島を短時間で横切って海上に出ることを、気象庁では『通過』と定義しているのです。
問7.次のうち最も危険な状態に陥っているのはどれ?
正解と解説(こちらをクリック)
3. 緊急安全確保
緊急安全確保とは、災害対策基本法に基づき各市町村長が発令する避難情報で、既に災害が発生しているか発生直前の状況にあり、直ちに安全な場所で命を守る行動を取るようにと規定されています。警戒レベルは最高の5です。
参考までに、避難指示と高齢者等避難についても補足しておきましょう。
避難指示は警戒レベル4です。対象地域の方は、全員すみやかに危険な場所からの避難が求められています。
高齢者等避難は警戒レベル3で、避難に時間がかかる高齢者や障がい者などの方に、危険な場所からの退避が推奨され、ハザードマップで危険が指摘されている地域にお住まいの方も、この段階での避難が望ましいと規定されています。
台風による災害には、暴風・大雨・気圧の変化などが原因となり、土砂崩れ・洪水・高潮・建築物の倒壊などが考えられますので、十分に注意・警戒してください。
まとめ
全7問の台風クイズ、皆さんは何問正解できましたか?
台風の名前には『マリア』や『コンレイ』など、女性的なものが多く見受けられます。
『台風委員会』が組織される前はアメリカが人名を引用して名づけていたそうなので、担当者の奥さんや恋人の名前をつけることが多く、その名残なのかも知れません。
今回の『台風3択クイズ』を通じて、台風への理解を深めることができましたか?
これからの台風シーズンに、活用いただければ幸いです。