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2023年のヒット予測にもランクインした「トルココーヒー」皆さんはもう、飲まれましたか?チャイが有名なトルコで、独自の文化として長年受け継がれ、特別な日のおもてなしとしてトルコで親しまれてきたコーヒーです。近く訪れる10月1日の「コーヒーの日」に合わせて、トルココーヒーについて解説します。トルココーヒーの歴史や文化、特徴的な作り方や飲み方、飲んだ後の占いまで盛りだくさんの内容でお届けします!
熱した砂の上で水から煮出すトルココーヒー。カップに注いだはずのコーヒーが再び魔法のようにでてくることで若者世代にも話題になっており、2023年のトレンドとして、多くのメディアに注目されています。
日本人にとって一般的なコーヒーは、焙煎したコーヒー豆から水や湯で成分を抽出し、フィルターでこしますよね?ところが、トルココーヒーはフィルターでこしません。
焙煎し、パウダー状に挽いたコーヒー粉と砂糖を一緒に小鍋に淹れ、水から煮立て作ります。煮立てた後は、コーヒーの粉ごとカップに注ぎいれ、コーヒーの粉がカップの底に沈むのを待ってから上澄みだけを飲むというスタイルです。
アジアとヨーロッパの間にあるトルコは、東と西をつなぐ貿易の中心地として多くの商人や大使が行き交いました。新しい文化がトルコへ持ち込まれたり、トルコから世界へ広がったりする中で、トルコからヨーロッパへ、そして世界へとコーヒー文化が広がりました。 トルココーヒーはエスプレッソと並び、世界で最も親しまれている有名なコーヒーだと言われています。
日本では「トルココーヒー」という名称で親しまれていますが、実はこれ、和製英語なんです。
国によってさまざまな名称で親しまれているんですよ。ギリシアとキプロスのギリシア人の間ではギリシア・コーヒーまたはビザンティン・コーヒー、アラブ人の間ではカフワ・アラビーヤ、アルメニア人の共同体ではアルメニア・コーヒーと称されています。呼び名はさまざまですが、多くの国で親しまれていることがわかりますね!
では、トルココーヒーはどのようにして誕生し、世界に広がっていったのでしょうか?トルココーヒーの歴史について調べてみました。
トルココーヒーの誕生は、16世紀中頃。コーヒー豆を皇帝に献上したのがきっかけだと言われています。
トルコにコーヒーが持ち込まれた経緯については2つの説があり、ひとつはシリアの商人が持ち込んだという説、もうひとつはイエメンの県知事が持ち込んだという説です。
いずれにしても、コーヒー豆がトルコに持ち込まれた後、宮廷での儀式に取り入れられ、高級官僚や外国からのお客様にコーヒーがふるまわれるようになりました。後に、宮殿からの嗜好品として市民もコーヒーを飲むようになりました。
毎日の生活でコーヒーを飲むようになったトルコ人。コーヒー豆を焙煎して細かく砕き、水から煮立てて飲むという独自のスタイルを築きました。これが「トルココーヒー」の始まりです。
市街地には多くのカフェが誕生し、トルココーヒーを飲みながら人と人が語り合ったり、趣味の時間を過ごしたりして、カフェ文化も広まりました。その後、海外から訪れた外国の商人や大使によってトルコから世界中へとコーヒーが広がったことから、「焙煎した豆から抽出したコーヒーの元祖はトルココーヒー」と言われるようになりました。
トルコから世界中へコーヒー文化が広がったことや、昔ながらのスタイルを今もなお受け継いでいることから、2013年に「トルココーヒー文化と伝統」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。現在のトルコ人は、多くの人が日常的にチャイを飲みます。
トルコ人が飲んでいる「チャイ」は、私たち日本人がお店で飲むスパイス入りのミルクティーではなく、熱々の紅茶のストレート、もしくは砂糖をいれた飲み物。毎日のティータイムには紅茶のほうが親しまれているようです。
しかし、大切なお客様や親戚が訪ねてきた時は、特別な日の飲み物としてトルココーヒーでおもてなしをする習慣があります。トルココーヒーは、長年変わらず、トルコの文化として大切にされているんですね!
皆さんが普段親しんで飲んでいるコーヒーは、紙や布のフィルターで濾したもの。しかし、先ほどお伝えしたように、トルココーヒーは水から煮立てて上澄みだけを飲むコーヒーです。トルココーヒーの淹れ方や飲み方について、詳しく解説します。
焙煎しパウダー状に細かく挽いたコーヒー豆を、カップ1杯の水を砂糖と一緒に「CEZVE(ジェズヴェ)」というトルココーヒー専用の縦長の柄がついた小鍋に入れます。
トルココーヒーは濃くて苦いので、ブラックではなくトルコ式の砂糖入りがおすすめです。小鍋を火にかけ、砂糖を溶かすように混ぜながら泡が立つまで煮立てます。煮立ってきたら、泡の部分をカップに注ぎ、再び混ぜながら小鍋を火にかけます。繰り返し小鍋を火にかけ、コーヒーを少しずつカップに移しましょう。
トルココーヒーは、泡があるほど美味しいので、いかに上手に泡を立てるのかが美味しく入れるポイントです。沸騰間近になると、小鍋のコーヒーに魔法がかかったかのように、泡がぶわ~っと勢いよく立ち上がります。エンタメ性があって、楽しいですね!
近年話題になっている「砂の上で作るトルココーヒー」は、遠い昔の灰を使って温められていたトルココーヒー文化を追体験できるものとして注目されています。砂でコーヒーポットを温めたり勢いよく泡が立ち上がったりする光景が珍しく、初めて見る人は、目を輝かせて見入ってしまうのだとか。
トルココーヒーをカップに注いだ後は、コーヒー粉がカップの底に沈殿するのを待って上澄みだけを飲みます。慌てて飲もうとすると、コーヒー粉も飲んでしまい口の中が粉だらけになりますので、粉が沈殿するまでしばらく待って、ゆっくりと味わってくださいね!最後にカップの底にコーヒーの粉が残りますが、それは残して大丈夫です。もしも、飲んでいる時にコーヒー粉が口に入ってしまったら、コーヒーと一緒に提供された水で洗い流してください。
トルココーヒーには、飲んだ後にもお楽しみがあります。カップの底に残したコーヒー粉の形を見て「FAL(ファル)」という占いです。
トルコには専門の占い師もいるようですが、多くの人は娯楽のひとつとしてカジュアルに自分で占います。
コーヒー粉の形から考える結果は見る人によってさまざまですが、いくつかの意味を紹介しますね!
トルココーヒーを飲んだ後は、もう一つのお楽しみとして、ぜひ占ってみてくださいね!
トルコには、「1杯のコーヒーにも40年の思い出」という諺があり、これは「1杯のコーヒーをごちそうしたことは、いつまでもその人の心に残る」を意味しており、「親切なことをすれば、いつまでも覚えていてもらえる」という考え方が伝えられてきました。素敵な諺ですね!
10月1日は、コーヒーの歴史や文化、トルコ人がカフェで楽しむ姿などを思い浮かべながら、トルココーヒーをゆっくり味わいたいと思います。
2023年のヒット予測にもランクインした「トルココーヒー」
皆さんはもう、飲まれましたか?
チャイが有名なトルコで、独自の文化として長年受け継がれ、特別な日のおもてなしとしてトルコで親しまれてきたコーヒーです。
近く訪れる10月1日の「コーヒーの日」に合わせて、トルココーヒーについて解説します。
トルココーヒーの歴史や文化、特徴的な作り方や飲み方、飲んだ後の占いまで盛りだくさんの内容でお届けします!
目次
トルココーヒーってどんなもの?
熱した砂の上で水から煮出すトルココーヒー。
カップに注いだはずのコーヒーが再び魔法のようにでてくることで若者世代にも話題になっており、2023年のトレンドとして、多くのメディアに注目されています。
普通のコーヒーとの違いは?
日本人にとって一般的なコーヒーは、焙煎したコーヒー豆から水や湯で成分を抽出し、フィルターでこしますよね?
ところが、トルココーヒーはフィルターでこしません。
焙煎し、パウダー状に挽いたコーヒー粉と砂糖を一緒に小鍋に淹れ、水から煮立て作ります。
煮立てた後は、コーヒーの粉ごとカップに注ぎいれ、コーヒーの粉がカップの底に沈むのを待ってから上澄みだけを飲むというスタイルです。
トルココーヒーは世界で一番飲まれているコーヒー
アジアとヨーロッパの間にあるトルコは、東と西をつなぐ貿易の中心地として多くの商人や大使が行き交いました。
新しい文化がトルコへ持ち込まれたり、トルコから世界へ広がったりする中で、トルコからヨーロッパへ、そして世界へとコーヒー文化が広がりました。
トルココーヒーはエスプレッソと並び、世界で最も親しまれている有名なコーヒーだと言われています。
国によって違うさまざまな名前
日本では「トルココーヒー」という名称で親しまれていますが、実はこれ、和製英語なんです。
国によってさまざまな名称で親しまれているんですよ。
ギリシアとキプロスのギリシア人の間ではギリシア・コーヒーまたはビザンティン・コーヒー、アラブ人の間ではカフワ・アラビーヤ、アルメニア人の共同体ではアルメニア・コーヒーと称されています。
呼び名はさまざまですが、多くの国で親しまれていることがわかりますね!
トルココーヒーの歴史
では、トルココーヒーはどのようにして誕生し、世界に広がっていったのでしょうか?
トルココーヒーの歴史について調べてみました。
トルココーヒーが飲まれるようになった起源
トルココーヒーの誕生は、16世紀中頃。
コーヒー豆を皇帝に献上したのがきっかけだと言われています。
トルコにコーヒーが持ち込まれた経緯については2つの説があり、ひとつはシリアの商人が持ち込んだという説、もうひとつはイエメンの県知事が持ち込んだという説です。
いずれにしても、コーヒー豆がトルコに持ち込まれた後、宮廷での儀式に取り入れられ、高級官僚や外国からのお客様にコーヒーがふるまわれるようになりました。
後に、宮殿からの嗜好品として市民もコーヒーを飲むようになりました。
トルココーヒーは焙煎した豆から抽出したコーヒーの飲み方の元祖
毎日の生活でコーヒーを飲むようになったトルコ人。
コーヒー豆を焙煎して細かく砕き、水から煮立てて飲むという独自のスタイルを築きました。
これが「トルココーヒー」の始まりです。
市街地には多くのカフェが誕生し、トルココーヒーを飲みながら人と人が語り合ったり、趣味の時間を過ごしたりして、カフェ文化も広まりました。
その後、海外から訪れた外国の商人や大使によってトルコから世界中へとコーヒーが広がったことから、「焙煎した豆から抽出したコーヒーの元祖はトルココーヒー」と言われるようになりました。
2013年ユネスコの無形文化遺産にトルココーヒーの文化と伝統が登録
トルコから世界中へコーヒー文化が広がったことや、昔ながらのスタイルを今もなお受け継いでいることから、2013年に「トルココーヒー文化と伝統」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。
現在のトルコ人は、多くの人が日常的にチャイを飲みます。
トルコ人が飲んでいる「チャイ」は、私たち日本人がお店で飲むスパイス入りのミルクティーではなく、熱々の紅茶のストレート、もしくは砂糖をいれた飲み物。
毎日のティータイムには紅茶のほうが親しまれているようです。
しかし、大切なお客様や親戚が訪ねてきた時は、特別な日の飲み物としてトルココーヒーでおもてなしをする習慣があります。
トルココーヒーは、長年変わらず、トルコの文化として大切にされているんですね!
トルココーヒーの淹れ方・飲み方
皆さんが普段親しんで飲んでいるコーヒーは、紙や布のフィルターで濾したもの。
しかし、先ほどお伝えしたように、トルココーヒーは水から煮立てて上澄みだけを飲むコーヒーです。
トルココーヒーの淹れ方や飲み方について、詳しく解説します。
淹れ方
焙煎しパウダー状に細かく挽いたコーヒー豆を、カップ1杯の水を砂糖と一緒に「CEZVE(ジェズヴェ)」というトルココーヒー専用の縦長の柄がついた小鍋に入れます。
トルココーヒーは濃くて苦いので、ブラックではなくトルコ式の砂糖入りがおすすめです。
小鍋を火にかけ、砂糖を溶かすように混ぜながら泡が立つまで煮立てます。
煮立ってきたら、泡の部分をカップに注ぎ、再び混ぜながら小鍋を火にかけます。
繰り返し小鍋を火にかけ、コーヒーを少しずつカップに移しましょう。
トルココーヒーは、泡があるほど美味しいので、いかに上手に泡を立てるのかが美味しく入れるポイントです。
沸騰間近になると、小鍋のコーヒーに魔法がかかったかのように、泡がぶわ~っと勢いよく立ち上がります。
エンタメ性があって、楽しいですね!
近年話題になっている「砂の上で作るトルココーヒー」は、遠い昔の灰を使って温められていたトルココーヒー文化を追体験できるものとして注目されています。
砂でコーヒーポットを温めたり勢いよく泡が立ち上がったりする光景が珍しく、初めて見る人は、目を輝かせて見入ってしまうのだとか。
飲み方
トルココーヒーをカップに注いだ後は、コーヒー粉がカップの底に沈殿するのを待って上澄みだけを飲みます。
慌てて飲もうとすると、コーヒー粉も飲んでしまい口の中が粉だらけになりますので、粉が沈殿するまでしばらく待って、ゆっくりと味わってくださいね!
最後にカップの底にコーヒーの粉が残りますが、それは残して大丈夫です。
もしも、飲んでいる時にコーヒー粉が口に入ってしまったら、コーヒーと一緒に提供された水で洗い流してください。
コーヒー占い
トルココーヒーには、飲んだ後にもお楽しみがあります。
カップの底に残したコーヒー粉の形を見て「FAL(ファル)」という占いです。
トルコには専門の占い師もいるようですが、多くの人は娯楽のひとつとしてカジュアルに自分で占います。
占い「FAL」のやり方
占い結果の見方
コーヒー粉の形から考える結果は見る人によってさまざまですが、いくつかの意味を紹介しますね!
トルココーヒーを飲んだ後は、もう一つのお楽しみとして、ぜひ占ってみてくださいね!
トルココーヒーで異国の雰囲気を楽しもう!
トルコには、「1杯のコーヒーにも40年の思い出」という諺があり、これは「1杯のコーヒーをごちそうしたことは、いつまでもその人の心に残る」を意味しており、「親切なことをすれば、いつまでも覚えていてもらえる」という考え方が伝えられてきました。
素敵な諺ですね!
10月1日は、コーヒーの歴史や文化、トルコ人がカフェで楽しむ姿などを思い浮かべながら、トルココーヒーをゆっくり味わいたいと思います。
▼チャイハネ 【トルコ地震救済支援】活動報告