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黒。 一見シンプルなこの色を美しく染めるためには、非常に高い技術が必要なことをご存知ですか?冠婚葬祭の場では欠かせない黒紋付の着物は、「黒染め」という日本の伝統技術で染められています。 今回は、この黒染め技術のひとつである「名古屋黒紋付染」を活かしたカヤのウエアを中心に、美しい黒の世界をご紹介します。
倭物やカヤでは、名古屋黒紋付染の老舗、山勝染工とのコラボレーションで、美しい黒のウエアを生み出しました。
大胆かつ繊細な黒染めを纏う、日本の伝統と現代のデザインが絶妙に融合したワンピースです。生地生産・縫製・染加工はすべて国内で行われ、国内製の真田紐を使用しています。衿元の深めのVネックは、首元をすっきりと美しく魅せ、さり気なく女性の魅力を引き立てます。伝統技法を現代風にアレンジし、普段使いはもちろん、特別な日の装いとしても活躍すること間違いなしの一着です。
着物で紋を入れる部分を白抜きにした「石持(こくもち)」という白い丸が縦に連なるデザインです。斬新さと伝統が融合したこのデザインは、見る者を魅了します。
鮮やかな白黒が美しい、絞り染めのワンピース。伝統的な黒紋付に現代的なアプローチを施したデザインです。こちらは、ひとつひとつが異なる柄の出方をしており、まさに一点ものの特別感を持っています。
日本の伝統技法と現代のデザインが融合した直黒羽織は、一目置かれること間違いなしのアイテムです。羽織としてのシンプルなデザインは、袖の紐を外せばストールとしても利用可能です。伝統の技法をモダンな印象にアレンジし、どんな服装にも合わせやすい万能なデザインに仕上げました。
着物の「石持(こくもち。紋を描くために白抜きにした部分)」を袖口に縦に配したものです。白黒のモダンなデザインが印象的です。
鮮やかな白黒が美しい絞り染め。ひとつひとつ異なる柄の出方が特徴で、一点ものの特別感があります。シンプルながらも品のある黒の羽織は、普段使いやハレの日にさっと羽織れば、コーディネートの格を上げてくれます。
名古屋黒紋付染の伝統技法「紋型紙板締め」を用いた特別な日傘をお届けします。この技法は、江戸時代後期に黒紋付染師文助によって生み出され、現代にまで受け継がれているものです。
モダンかつ伝統的なデザインは、日常使いから特別な日まで、さまざまなシーンにおすすめです。
この日傘の最大の特徴は、その遮光率です。布製でありながら90%の遮光率を誇るこの日傘は、強い日差しの下でもしっかりと保護してくれます。品格と実用性を兼ね備えた一本です。
この日傘は職人の手によって作られるため、ひとつひとつ柄の出方、配置に差があり、まさに1点ものの特別なアイテムとなっています。
日本の伝統的な色、特に「黒」は、その深さと輝きで世界中から注目を集めています。では、この「黒」はどのようにして生まれるのでしょうか?日本独特の黒染めの技術や工程について詳しく解説していきます。
日本の黒染めは、一見シンプルながらもその深さと艶が特徴です。 染めの工程や原料によって微妙な色の違いが生まれます。
黒の染料で染める前に紅で下染めをし、黒の深みを増し、さらに、黒い染料を時間をかけてじっくりと染め上げることで、その独特の深みを出しています。
「名古屋黒紋付染」は、数ある黒染めの中でも独自の技法が大切にされています。その特徴は鮮明で深みのある黒。同じ黒染めが並んでいても、より鮮やかな黒が際立つといいます。他の産地の黒染めとは一線を画す、その伝統技法を紐解いてみましょう。
名古屋黒紋付染の技法は、慶長15年(1610年)に尾張藩士小坂井家が旗や幟(のぼり)の製造を始めたことから起こり、以来、代々の染師に受け継がれてきました。その後、代々の染師たちの知恵と工夫が積み重ねられ、その美しさと品質で長い間多くの人々から高く評価されてきました。
秘伝の黒の染料は、何代にもわたって継ぎ足しながら伝えられてきたものです。それに代々の染師に受け継がれてきた染織技法を厳格に用いることで、美しい深みのある黒が生まれます。その工程を詳しく見てみましょう。
浸染(ひたしぞめ)とは染料に生地を沈めて染める、無地の生地に用いられる技法です。
1.まず、紅下染めを行います。この工程では、生地の5%程の紅の染料を熱湯に溶かして染液を作り、それを染浴槽に入て生地を染めます。
2.次に、黒を200%~400%濃度で、染液の温度を高めにして染めていきます。
3.色止めのために水に一昼夜つけ置きます。この工程のおかげで、時間が経っても色あせない堅牢度(けんろうど)の高い、丈夫で艶のある黒色となるのです。
名古屋黒紋付染の特徴として、「紋当金網付け(もんあてかなあみつけ)」技法があります。和紙を家紋の形に切り抜き、生地に金網とともに縫い合わせて、そこだけ染料が入らないようマスキングして染め上げます。
1. 型紙は和紙を何枚も張り合わせて作る、紋の形の型紙です。「ポン抜き」と呼ばれる家紋型の金づちを使って、張り合わせた和紙を打ち抜きます。紋の数だけ、ポン抜きが存在します。
2.紋を入れる位置に紋型紙を当て、金網ではさみ、縫い付けてしっかりと固定します。この型紙は染液に付けた時に水分を含んで膨張し、生地を圧迫して、しっかりと染料の侵入を防ぎます。
3. 金網を縫い付けた布地を「かんす」というものに巻き付けます。それを熱湯に浸け、生地の製造工程で付着した不純物を取り除きます。そうすることで、よりムラの少ない染色が可能に。その後、染めの工程へ移ります。
4. 染め上げた後金網を外すと、紋の形に「石持(こくもち)」が残ります。熟練の職人がこれに紋を描き入れて完成します。
名古屋黒紋付染は、その美しさと品質、そして独自の技法で、現在でも多くの人々に愛されてきた黒染めです。この技法を用いて作られる商品は、その独特の味わいと個性が評価されています。
現在、この伝統的な技法を活かして、モダンなデザインのTシャツやストール、ワンピース、羽織などの洋服、さらには日傘や扇子、バッグなどのアイテムが作られているほか、 手持ちの洋服を黒染めすることでリメイクして楽しめるサービスなども始まり、名古屋黒紋付染が伝統的な着物だけにとどまらず、現代のファッションや生活の中にも取り入れられるようになりました。
受け継がれてきた高い技術で染められた深みのある美しい黒を、服や小物からあなたのファッションに取り入れてみませんか?ひとつひとつ丁寧に作られた一点ものの作品は、長く使い込むほどに愛着が深まることでしょう。
黒。
一見シンプルなこの色を美しく染めるためには、非常に高い技術が必要なことをご存知ですか?冠婚葬祭の場では欠かせない黒紋付の着物は、「黒染め」という日本の伝統技術で染められています。
今回は、この黒染め技術のひとつである「名古屋黒紋付染」を活かしたカヤのウエアを中心に、美しい黒の世界をご紹介します。
目次
伝統的工芸・名古屋黒紋付染の技術を活かしたウエア
倭物やカヤでは、名古屋黒紋付染の老舗、山勝染工とのコラボレーションで、美しい黒のウエアを生み出しました。
【黒紋付染】直黒ワンピース
大胆かつ繊細な黒染めを纏う、日本の伝統と現代のデザインが絶妙に融合したワンピースです。生地生産・縫製・染加工はすべて国内で行われ、国内製の真田紐を使用しています。衿元の深めのVネックは、首元をすっきりと美しく魅せ、さり気なく女性の魅力を引き立てます。伝統技法を現代風にアレンジし、普段使いはもちろん、特別な日の装いとしても活躍すること間違いなしの一着です。
着物で紋を入れる部分を白抜きにした「石持(こくもち)」という白い丸が縦に連なるデザインです。斬新さと伝統が融合したこのデザインは、見る者を魅了します。
鮮やかな白黒が美しい、絞り染めのワンピース。伝統的な黒紋付に現代的なアプローチを施したデザインです。こちらは、ひとつひとつが異なる柄の出方をしており、まさに一点ものの特別感を持っています。
【黒染め】直黒羽織
日本の伝統技法と現代のデザインが融合した直黒羽織は、一目置かれること間違いなしのアイテムです。羽織としてのシンプルなデザインは、袖の紐を外せばストールとしても利用可能です。伝統の技法をモダンな印象にアレンジし、どんな服装にも合わせやすい万能なデザインに仕上げました。
着物の「石持(こくもち。紋を描くために白抜きにした部分)」を袖口に縦に配したものです。白黒のモダンなデザインが印象的です。
鮮やかな白黒が美しい絞り染め。ひとつひとつ異なる柄の出方が特徴で、一点ものの特別感があります。シンプルながらも品のある黒の羽織は、普段使いやハレの日にさっと羽織れば、コーディネートの格を上げてくれます。
【遮光率90%】黒紋日傘《山勝染工》
名古屋黒紋付染の伝統技法「紋型紙板締め」を用いた特別な日傘をお届けします。
この技法は、江戸時代後期に黒紋付染師文助によって生み出され、現代にまで受け継がれているものです。
モダンかつ伝統的なデザインは、日常使いから特別な日まで、さまざまなシーンにおすすめです。
この日傘の最大の特徴は、その遮光率です。
布製でありながら90%の遮光率を誇るこの日傘は、強い日差しの下でもしっかりと保護してくれます。品格と実用性を兼ね備えた一本です。
この日傘は職人の手によって作られるため、ひとつひとつ柄の出方、配置に差があり、まさに1点ものの特別なアイテムとなっています。
艶のある美しい黒の秘密。黒染めとは?技術や工程を紹介
日本の伝統的な色、特に「黒」は、その深さと輝きで世界中から注目を集めています。
では、この「黒」はどのようにして生まれるのでしょうか?
日本独特の黒染めの技術や工程について詳しく解説していきます。
日本の黒染めの「黒」の特徴
日本の黒染めは、一見シンプルながらもその深さと艶が特徴です。
染めの工程や原料によって微妙な色の違いが生まれます。
黒の染料で染める前に紅で下染めをし、黒の深みを増し、さらに、黒い染料を時間をかけてじっくりと染め上げることで、その独特の深みを出しています。
「名古屋黒紋付染」独自の深みのある黒
「名古屋黒紋付染」は、数ある黒染めの中でも独自の技法が大切にされています。その特徴は鮮明で深みのある黒。同じ黒染めが並んでいても、より鮮やかな黒が際立つといいます。他の産地の黒染めとは一線を画す、その伝統技法を紐解いてみましょう。
名古屋黒紋付染の技法は、慶長15年(1610年)に尾張藩士小坂井家が旗や幟(のぼり)の製造を始めたことから起こり、以来、代々の染師に受け継がれてきました。その後、代々の染師たちの知恵と工夫が積み重ねられ、その美しさと品質で長い間多くの人々から高く評価されてきました。
黒染めの技法と工程
秘伝の黒の染料は、何代にもわたって継ぎ足しながら伝えられてきたものです。
それに代々の染師に受け継がれてきた染織技法を厳格に用いることで、美しい深みのある黒が生まれます。その工程を詳しく見てみましょう。
浸染(ひたしぞめ)
浸染(ひたしぞめ)とは染料に生地を沈めて染める、無地の生地に用いられる技法です。
1.まず、紅下染めを行います。この工程では、生地の5%程の紅の染料を熱湯に溶かして染液を作り、それを染浴槽に入て生地を染めます。
2.次に、黒を200%~400%濃度で、染液の温度を高めにして染めていきます。
3.色止めのために水に一昼夜つけ置きます。この工程のおかげで、時間が経っても色あせない堅牢度(けんろうど)の高い、丈夫で艶のある黒色となるのです。
紋当金網付け
名古屋黒紋付染の特徴として、「紋当金網付け(もんあてかなあみつけ)」技法があります。和紙を家紋の形に切り抜き、生地に金網とともに縫い合わせて、そこだけ染料が入らないようマスキングして染め上げます。
1. 型紙は和紙を何枚も張り合わせて作る、紋の形の型紙です。
「ポン抜き」と呼ばれる家紋型の金づちを使って、張り合わせた和紙を打ち抜きます。
紋の数だけ、ポン抜きが存在します。
2.紋を入れる位置に紋型紙を当て、金網ではさみ、縫い付けてしっかりと固定します。
この型紙は染液に付けた時に水分を含んで膨張し、生地を圧迫して、しっかりと染料の侵入を防ぎます。
染める前のひと工程「地入れ」
3. 金網を縫い付けた布地を「かんす」というものに巻き付けます。それを熱湯に浸け、生地の製造工程で付着した不純物を取り除きます。そうすることで、よりムラの少ない染色が可能に。その後、染めの工程へ移ります。
4. 染め上げた後金網を外すと、紋の形に「石持(こくもち)」が残ります。熟練の職人がこれに紋を描き入れて完成します。
伝統工芸・名古屋黒紋付染の伝統と未来への取り組み
名古屋黒紋付染は、その美しさと品質、そして独自の技法で、現在でも多くの人々に愛されてきた黒染めです。この技法を用いて作られる商品は、その独特の味わいと個性が評価されています。
現在、この伝統的な技法を活かして、モダンなデザインのTシャツやストール、ワンピース、羽織などの洋服、さらには日傘や扇子、バッグなどのアイテムが作られているほか、 手持ちの洋服を黒染めすることでリメイクして楽しめるサービスなども始まり、名古屋黒紋付染が伝統的な着物だけにとどまらず、現代のファッションや生活の中にも取り入れられるようになりました。
受け継がれてきた高い技術で染められた深みのある美しい黒を、服や小物からあなたのファッションに取り入れてみませんか?ひとつひとつ丁寧に作られた一点ものの作品は、長く使い込むほどに愛着が深まることでしょう。